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2024/05/15 また自転車のチューブが裂けてしまいました。今度はパンク予防剤を入れていないにも関わらず。なので、「自転車のパンク予防剤を使ってみたところ…デメリットいたしました」の記事は消しておきます。自転車屋さんの話では、原因は空気の入れすぎとのこと。でもパンク予防剤をつかってからのここ1~2ヶ月で4回だからなあ。その前だって同じくらい空気入れていたし、にもかかわらずタイヤが裂ける事なんてなかったけれどなぁ。とりあえずわたくしといたしましてはパンク予防剤はもう使わないことにいたします。皆さまは皆さまの判断でお願いいたします。
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「Role&Roll」vol.176 p.146、
黒田尚吾先生「こじらせオタクのゲーム論」では、
パズルはゲームではない、競技性とルールがないからだ、とございます。
 
 が、
競技性がないというのはわかりますが、
「ルールがない」というのはどういうことなんでしょ? 
 
数独やイラストロジックにしても、目標とそこに到るための決まり事がございますが、
それはルールではない? 
知恵の輪やペントミノ、ルービックキューブなどは、
その形自体がルールだと思うのですが、ちがうのかなぁ。
 
 でもたとえば、将棋と詰め将棋では?
ーーいや、チェスのほうが純粋性が高いからたとえとしてはいいのかな?ーー
チェスと詰めチェスはいかがでしょう? 
チェスはゲームで、詰めチェスはパズルだと思うのですよね。
で、その違いは人が相手かどうかぐらいだと思うのですが……。
 
 定義が違うんでしょうねぇ。
 
 ストーリーゲームを含めて考えるとややこしいことになるので、
ここでは省いて考えてまいりますが、
わたくしといたしましては、次のように考えております。
 
 ゲームに必要なものとして、
 
 まずは競技性。これは必須でございますな。
 
 ただ、競技性と申しますと対戦を考えがちでございますが、
ここではソロプレイも含めて広く考えることにいたします。
 
 そうしますと、得点、順位、対戦での勝敗などがこの要素として考えられます。
優劣の評価要素をつけることによって、ゲームらしくなるのでございますな。
 
 純粋なパズルはたいてい、解けたか解けなかったかのみの評価でございますから、
そこが違うところでございます。
 
 加えてパズルなら、
そこに純粋思考だけではままならない要素を加えることによって、
さらにゲームになるだと思っております。
 
 たとえば、
制限時間や精神的な圧迫、反射神経(アクション性)などでございますな。
もちろんコンピュータや他の人間という要素も、この中に入ります。
 単純なランダム性は、評価の分かれるところだと存じますが、
そうですね。初期配置のランダムはパズル(それで詰むこともございますが)、
途中にランダム要素があるものは、ゲームと申していいのではないでしょうか。
 
 素早く申し添えておきますが、
これらはゲームとして面白いかどうかは別として、でございます。
 
 スポーツやクイズについても同様。
 得点など評価要素を加え、
さらに単純な身体能力や知識力以外の要素が加わることにより、
それらはゲームになるのだと思うのでございます。
  
 クイズなら、
制限時間以外にも、なにか他のアクションをしながら答えるなどというのが、
テレビのバラエティ番組にございますな。
 
 スポーツについては、
ただ単純に走ったり、ボールを投げたり、サンドバッグをたたいたりするだけでも、
まぁ体操と申せますが、ゲームとはいえない。
そこに時間を計ったり、得点を数えたり、対戦相手と対決したりすることで、
はじめてゲームたり得るのでございますな。
 
 わたくしのゲームに関する認識は、こんなところでございます。
 
ソロプレイやプリミディブなゲームまでも含めて考えておりますので、
おそらく黒田先生の定義よりも広いということなのでございましょう。

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ウォーロック・マガジンvol.4
 
(☆ ここだけの話でございますがこの文章、5月初旬にだいたい書き終えていたのでございます
が、
 『戒厳令のトルネード』を 令和最初に持ってきたかったので
いろいろ順番がくるって今ごろになってしまいました。)

ウォーロック・マガジン」誌も4号。
 
 特集は「新入生歓迎」。
 雑誌の性格と、この言葉に違和感を覚えるよーな。
 専門性の高いこの雑誌と新入生という言葉が、水と油の悪魔合体でございますな。
 
 カタログ的にTRPGを紹介する「はじめてのTRPGガイド」は要らないのではないかと。
 『ウタカゼ』や『りゅうたま』をAFFで、とかいう記事だったら面白い
 と思うのでございますが、それは冗談といたしまして、
 もっと、はじめてTRPGをやる際のガイドを、準備段階のことや、
 よくある失敗やルール上のカン違いなどを含めて書いた方が、
 タイトルにあっているような気がいたします。
  
 初めてのプレイヤーをうまいこと
AFFの泥沼に引きずり込むのためのシナリオの作り方ですとか、ね。
 
☆ 「トロールワールドの人々」。
ドワーフ・エルフをはじめとして、フェアリー・ゴブリン・ラットマン・レプラコーン、それに人間なんていう種族も紹介しております。こういうのは楽しい。いかにもT&Tという感じでございますな。
 
☆「モンスター動物園」。
これ、捕まえるシナリオよりも、そのあとの輸送とか、引き渡す前後の話のほうが面白そうですなぁ。
『エイリアン』を鉤爪獣でやったり。
 いや、柿沼秀樹先生の「20『世紀』模型少年雑記録」(ホビージャパン/2019/3)を読んだら、『エイリアン』でこわいのは、怪物ではなくて、舞台となる宇宙船のほうなのだという文章を読んでなるほどと思ったので。あの宇宙船、追いかけられる方に不都合にできている、欠陥宇宙船だと申すのでございますな。
 他にも、街中でモンスターを逃がしてしまって、バレないように探さなければならないとか、他人に危害を加えないようにペットを散歩させるとか、いろいろとバリエーションありそうでございます。
 
☆「フォワーズ!」。絵札は4とみなす、でございますか。
  いろいろと工夫をなさっておりますな。
 というわけで内容はよろしいのですが、直訳風味の文章が読みにくいような。この文体で行くのでしたら、もっと行を変えるなどしてわかりやすくした方がよろしいかと……。
 
☆ 「T&T研究所 王道と反転の系譜」。
  T&Tは反転こそ王道という感がございますからなぁ。
何でもありが王道であって、世界観はその反転。個人的にはそう思います。
T&Tでわたくしがいちばん印象に残っておりますのは、山本弘先生のみかんと宇宙刑事のアレ(「ウォーロック」誌vol.32(p..14-17))でございますし――。えっ、あれは反転以上の飛び道具? まぁ、それはしぶしぶ認めるところでございますが。
 
☆ 『ファンタジー小説最新事情」岡和田晃 『トロール牙戦争』についてのレビューに、なんで『モンスターの逆襲』? これ、『モンスター誕生』の間違いなんでしょうなぁ。
 
☆ 友野詳先生のAFFリプレイも最終回(これ、シリーズとおしてのタイトルって、ついてなかったんだ……)。大団円。第1話では、こんな終わり方をするとは思ってもいなかった。
 ポート・ブラックサンドであることも活かしていたし。メルタさんもブレていないなぁ。
あとがきには、GM向けのアドバイスが書いてある。ためになるという人もいるだろう。そうでなくても、しっかりとした考えがあるので、読んでいて興味深い。
 
 まっ、今回はこんなところでございましょう。「クレイルクエスト」については先に書いてしまいましたしね。
  それにしても、ホントに雑な感想だなぁ。

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 ゲームブッククイズ(133)(2019/05/22 (Wed)で取り上げました、
ゲームブック『ガバリン』。
 
 以前にも書きましたし、ご存じの方にはいうまでもない話ではございますが、
双葉社の「ゲームブックシリーズ」のあだ花的な存在となっておりますな。
 
「ゲームブックシリーズ」の他作品がすべて「ルパン三世」の中に、
これだけ別系統の作品。
 
そのため、しばらくの間、
 
ゲームブックシリーズ ルパン三世『黄金のデッドチェイス』
 
というふうに、ナンバーが1つズレてしまって
本書を知らない方には、よく分からない表記になっていたという……。
 
 おそらく、『ガバリン』を出版したときには、
他にも映画やアニメ由来のゲームブックを考えていたのでございましょう。
 
 と、これまではそこまでの認識だったのでございますが、
『ガバリン』についてのゲームブッククイズ(133)を書いているとき、
ちょっと思いついたことがございました。
 
 それは、勁文社のゲームブックの存在でございます。
 
 左側にございます、「ゲームブック倉庫番」のリンクから、勁文社開いて
参照しながら読んでいただくとわかりやすいのでございますが、
勁文社のゲームブックシリーズがスタートしたのが、1985年12月
以後、コミック版を除けばスタジオハードの作品がかなりの数を占めるのでございます。
 初期はほぼ独占状態と申してよろしゅうございましょう。
 
 その初期のあたり、スタジオハードとしては、
ゲームブックの企画を両方に持ち込んでいたのではないか、と思うのですよね。
 
『ガバリン』が昭和61年――1986年の7月なのに対し、
勁文社の『最期の赤い彗星』が(86/05)、『灼熱の追撃』(86/09)、
『ガル・フォース』(86/11)。
 
 そのあたりのマンガ・アニメの路線か、それとも『ガバリン』に続く、
もっと映画よりの路線か……。
 そうしたものを、双葉社の「ゲームブックシリーズ」は扱おうとしていたのではないか、
と思うのでございます。
 
 結局、「ルパン三世」人気に対して、
『ガバリン』がそれほどでもなかったのでございましょう
(映画自体の人気がもっとあったら……とも思いますが)。
「ルパン三世」は「マンガアクション」、双葉社出自の作品でもございますしね。
 そんなこんなで、他の映画やアニメ原作のゲームブックが出ることなく、
「ルパン三世」シリーズ一本の展開になったのではないとおもうのでございます。
 
 ただ、そうはいっても未練はあったのでございましょう。
ルパン三世のナンバーが――いつごろまでだろう? 少なくとも一年は――
ズレているのは、そのあたりまでは『ルパン三世』以外のゲームブックも、
このシリーズで出そうというつもりがあったのだと存じます。
 
 ですが、そのような作品は出ることなく……。
 結果「ゲームブックシリーズ」というシリーズ名はなかったことになり、
 ルパン三世のゲームブックには、
「ルパン三世ゲームブック」とのみ書かれるようになるのでございますな。
 
 ですが、
「ファミコン冒険ゲームブック」シリーズは、
最初からシリーズ名として独立しておりましたでしょ。
 
 あれはたぶん、あのシリーズが、
ただの「ゲームブックシリーズ」よりも低い年齢を対象に予定していたから
だと思うのでございますよね。
(『マリオを救え!』や『悪魔城ドラキュラ』など、初期の横書きの作品は、
  そうした低い世代に対して書かれたものでございましょう)
 
 映画を原作とした作品も、そのように新シリーズとして出していれば、
もう少し先があったかもしれません。
 
 かな?
 
 あるいは、ゲームブックシリーズの第一弾が「ルパン三世」でなければ……。
 
 まぁ、そのようなIFは、考えても話のタネほどにしかならないことではございますが。
 

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 ゲームブッククイズ(133)
 

 『ガバリン』
塩田信之・三原治・飯野文彦・中山りか子/スタジオ・ハード
(双葉文庫ゲームブックシリーズ4/昭和61年7月)は、
 
同名の映画が原作のゲームブックですか、さて、この映画の英語原題は何でしょう?

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ドッグワールド』の記事のとき、『カミの人類学』
アニミズムについて 少し触れましたが、
 
そのアニミズムに関する本でわたくしが好きなのが、
この

『カミの人類学』岩田慶治
   (講談社/昭和54年5月)


でございます。
 
 

 

 『サイボーグ009』の「天使編」や「神々との戦い編」を読んだとき、
その先を予想したくて、図書館の宗教のコーナーを探していたのでございますな。
 
キリスト教や仏教、神道といった本や、
霊界やUFO・ムー大陸といったオカルトまである中、
目についた本がこの書だった、というわけでございます。
 

 タイトルが良ござんしょ?
 世界の神について、片寄ることなく、公平な目で書かれている……。
 そんな印象があって借りてみたのでございますが……。

 読んでみますと、そうではございませんでした。
 
 この「カミ」という言葉に、一神教や二神教の神は入らないのですな。
 人格神や英雄神といった神も含まれない。
 ここで解かれるのは、そうした神以前の原初のカミ
 まさに人類学や民俗学の扱うところのアニミズム的なカミなのでございますな。
 
 副題に「不思議の場所をめぐって」とございます。
 人が自然と出会う。
 夜と出会い、獲物と出会う、死と出会う、不思議と出会う……。
 
 そのとき、そこに見いだすものについての書……。
言い足りない言葉で申せば、そのようなものでございます。
 
 と、申しますと、
頭が痛くなるばかりの学術書とお感じになる方もおられるかもしれませんが、
そんなことはございません。
 
 もともとアニミズム自体、
人々の心の原初に根付くものであり、
日本文化の広きに渡って息づくものでございますから、
心情的に理解しやすいと存じます。
 
 文章は詩的で、美しい。わかりやすくて、思索的。

 最初の数行を読めば作者の力量がわかる、
とはよく言われることでございますな。
というわけで、冒頭(p.6)を引用してみましょう。
 
 同時にここは、本書の概要を説明している場所でもございますし。
 
 
 はじめにーひとつの展望ー
 
 そこに不思議の場所がある。
 眼を閉じておのれの内部を凝視すると、そこに淡い灰色の空間がひろがっているのを感ずるが、その空間の背後に、不思議な場所があるように思われるのである。不用意にそこに近づいてそれを見ようとすると、その場所は急ぎ足に遠ざかってしまう。しかし、おのれを忘れ、その場所の存在をも忘れていると、それが意外に近いところにやってきて何事かを告げる。そういう不思議の場所が、すべてのひとの魂の内部から、身体の境をこえて外部に、どこまでもひろがっているように思われるのである。
 その場所、その未知の領域をさぐってみたい。本書はそういう願望、そういう衝迫にうながされて書かれた。
 その場所にたどり着いてみると、この世界が違って見える。おのれ自身が違って見える。そういう予感がしたのである。そこでは、木々の緑がより濃く、より鮮やかにみえるのではないか。生きものたちがより生き生きと活動し、おのれの生を超えたやすらぎをえているのではないか。われわれの尊敬してやまない古人の言葉が、単に観念として知的に理解されるだけではなく、現実に、ありありと、たしかな存在感をともなって聞えてくるのではないか。その意味で、そこはわれわれにとって、もっとも根源的な創造の場なのではないか。
 
 
 心情的なものを扱っているせいか、文章は学術的と申しますより、エッセイ的。
 話は、原始民族や身近な神のイメージからフンボルトの『コスモス』にいたるまで、
多岐にわたります。
 自然を観、それを対話するということは、自分自身との対話でもあるので、
禅の話が出てくるのも興味深いところ。
 
 いずれにせよ、描かれる世界が美しいのですな。
「稲魂の輪廻」などは特に好きな章でございます。
 
 
 
 ただ……。
 
 古い本でもございますから、絶版のようなのでございますな。
 講談社学術文庫版もございましたが、おそらくそちらも……。
 (ちなみに講談社学術文庫版は、文化人類学的な見地での解説がついているのですが、
  それが蛇足と申しますか要らないと申しますか、
  立ち読みですがわたくしにはそう感じました)
 
 調べてみますと、『岩田慶治著作集』(講談社/1995)の三巻にも
収められているようでございますな。
 
 まぁ、図書館かどこかで見つけることができましたら、読んでみてください。
 

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「ウォーロック・マガジン」vol.4で、
「パグマイアRPG」というD20系のTRPGが紹介されておりました。
 犬が主人公。
 アフターホロコーストで、剣と魔法の中世風の世界だそうで。
 
 となると、
 石ノ森章太郎先生のファンとしては、
 『ドッグワールド』を思い出さずにはいられません。
 
ドッグワールド
 
  『THE DOG WORLD ドッグワールド』1~3
                 石森章太郎 (大都社/昭和52年)

 
 
 基本三銃士的な中世ですが、ロボット工場なども存在する世界。
 にはが住むという神殿があり、その定めを伝える法王を長とした
僧侶たちの「聖府」を中心に、
貴族・軍族・平民といった階級的な社会が形成されているのでございますが、……。
 
ドッグワールドの世界
 
 
 物語は、
 騎士を目指して田舎から出て来たシバ謎の少年・ヒトを主人公に展開いたします。
 今で言ったら『けものフレンズ』?(1~2話ぐらいしか見たことございませんが……)。
  
 
 貴族と軍属の対立、陰謀、ゲリラ組織との出会い……。
 世間知らずだったシバは、
さまざまなことを目にして、悩み、行動し、核心に近づいてまいります。
 
 そんな中、ひそかにうごめく不穏の影。
 外敵、ネコの襲来。
 
 神殿は崩壊し、その深奥でシバとヒトは、
この世界を造ったカミと呼ばれる存在とまみえます……。
 
 その存在によって、この世界の「歴史」が語られるのでございますが……。
 
 バベルの塔の神殿に、大仏やスフィンクスが収まっているなど、
ビジュアル的にも面白いですな。
 
 先生の作品って、
「次々と新しい作品を描きたくなり、今までの作品の力を抜く」
「竜頭蛇尾」(*)なことがございますが、この作品は違います。
 
(*) 『三つの珠』虫プロ版のあとがきでございます。
    『三つの珠』に関して「終わりまでちゃんと描きたかった」

    という文脈の上での言葉でございますから、誤解なきよう、念のため。
 
 
 もうひとつの『リュウの道』という感じで、
 
 プロローグの『魔法小学校』から
 エピローグの『魔法惑星』まで、しっかりまとまっている。
 
 
 超能力による理想世界が当時的。
 その根本思想がアニミズムなのが、石ノ森先生らしさでございますな。
 
ドッグワールド
 
 お亡くなりになられたあと小野寺丈さんがお書きになられた「009」の終章を
 わたくしは読んでおりませんが、
 テーマ的なものは、むしろこの頃の作品のほうが
「神々の戦い」で言い表したかったことを表現できている気がするのでございます。
 
  
 まぁ、超能力うんぬんは、20世紀の最後あたりでいろいろございましたから……。
今は割り切って読むのがよろしいかも。
 
 
 いずれにせよ
堂々とした作品でございます。
 

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ところで、このお話、暗黒城がかかわっておりますのに、
アンサロムが出てこないのはなぜでございましょう?
  
 ア・ーサ・ロマとかなんとかおっしゃって、
アーサー王のニセモノ的な立場で出てきてもおかしくは無いと思うのでございますが……。
 
 もうとっくに死んでいるから、なのかなぁ。
 
 でも、暗黒城をアーサー王が改装する、しかもその前にそこで宴会を行うと聞いて、
あのアンサロムが黙っているわけがないと思うのでございますが……。
 
 そう、黙っているはずはない。
 
 今回の騒動は、すべてあの凶悪なる魔術師の亡霊の仕業なのでございます。
 
 アーサとアンサ。

 ちょっと似ていることを類似魔法のキッカケに、
悪魔法使いは暗黒城に入場したアーサー王にとりつき、呪いをかけたのでございます。
 
「震動がどういう具合か、あなたと共鳴し、ノーノー王という別人に変貌させてしまった」
 
とマーリンは、知ったかぶりの説明をしておりますが、
それこそが実は、アンサロムの呪いだったのでございます。
 
 凶悪な魔術師の亡霊がアーサー王に取り憑くことで、その力は掛け合わされ、
アバロンの変容という、歪んだとてつもない力を生み出してしまうことになった
のでございますな。
 
 アンサロムめが、
 作物を枯らしたり、豚を持っていったり、用水路を干上がらせたりする、
 世界的な、最悪の、トップクラスの迷惑者だったのは、
「暗黒城の魔術師」のパラグラフですでにご承知と思います。
 
 そのような凶悪なる魔法使いなればこそ、
亡霊となりてなお、いや、生前以上の力をもって、
今回のような世界の歪みを生じさせることができたのでございます。
 
 アンサロムのロムは呪いという字に……。ならないなぁ。せいぜい兄か台だなぁ……。
 まぁ、それは忘れといて。
 
 アーサーとアンサロムの力が合わさったのでは、とてつもなく強くなるのは当然。
 ヒッフが勝てなかったとしても、仕方ないのでございます。
 
 いや、言い訳ではなく、ほんとうに。

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(な~んにも考えないで書いたので、ネタバレを多量に含みます)
 
 「クレイルクエスト」
        著・絵 フーゴ・ハル

「ウォーロック・マガジン」vol.4
     (グループSNE/2019/4)所収

    p.156-141

 44からスタート地点に戻り(なんで逆には行けないんだろ?)
ここから本格的な挑戦は始まります。
 もっと死ぬかと思ったのでございますが、そうでもございませんな。
 意外と先へと進めます。
 最短ではなかったイベントが数多く起こり、アイテムや情報も増えてまいります。
 
 これでしたら、無理して44へ行かなくてもよかったかも。
 でも、まぁ、指針をハッキリと知ることは大切でございますからな。
 
 マップが縦に長いせいでございましょうか。
 
 冒険の手ざわりは、「ドラゴンファンタジー」シリーズよりも、
「迷宮キングダム」のブックゲームシリーズに近い気がいたします。
 
 キャラクターや思わせぶりで意地悪な仕掛けは
どちらのゲームブックにもございますのに、違いはなんでございましょう?
 
 つらつら考えてみますと、やはり語り口でございましょうかね。
 
 「よくやったな、ピップ」、「どうだ、持っているか」など、
ピップに直接語りかけてくるのが、「ドラゴンファンタジー」流。
TRPG的と評する方もおられますが、それとも違って独特でございますな。
 
 その語りかける調子がこのゲームブックでは弱い。
 
 マーリン不在なので仕方がないのかも知れません。
 
 あるいは紙幅のせいなのかも。
 
「蛇道」は、アハコン王国に対しても一種の異世界ですが、
もっと描写が加えられれば、ノーノー王の、具体的に迫る脅威が描かれたのでは、
という気がいたします。
「ドラゴンファンタジー」でしばしばそうであったようにでございますな。
 
その正体のせいなのかもしれませんが、このゲームブックでは
具体的な脅威があまり示されていなくって、
倒されるために存在する絵看板のようになっているのが
少々気になるところでございました。
 
 まぁ、とある事情からアバロンではないので、それは仕方がないかも知れません。
 
 そんなことを考えながら、つらつらと進んでまいります。
 
 意外と順調……、と思ったのが落とし穴。
戦闘を有利に進めるはずの武器に手こずって、ぼろ負け。
その後少しは進めていったのですが、さらに体力を減らされるにあたって、
これではクリアは不可能と判断し、自主的に14へ。
 
 ちなみにこのゲームブック。
 最初の体力は12ですが、14から復活するときは10なのでお間違いなきように。
 
 最初は16で、復活のときは14にすれば良いのに……、と、
蟹のようにぶつぶつ言いながら復活をいたします。
 
 左(西)側からスタートし、一筆書きを描くようにぐるりぐるりと。
チートなゴーレムは回避し、一周いたします。
途中、たまさか見えていたとなりのパラグラフを頼りに
(ヒッフの予知能力・たまたまだから仕方がない!!)、
黒鉛を回収。真北へと向かいます。
 
 死ぬ前の2つ目の武器もそうでございますが、けっこう意地悪なイベントも多い。
自分の身体の一部を犠牲にしなければならなかったり、失敗が必要な場面もございますし。
 だんだんに厳しくなっていく感じでございます。
 
 でもなんとかいちばん北へ。
 土器の札をすべて集めたか、計算をする箇所が出てまいります。
土器はすべて集めたので、自信満々で計算をしたのでございますが、
どうにも文章がつながらない!!
 
 よくよく見ますと、メモの字の2と3を読み違えていたのでございますな。
ここでの計算は、奇数プラスの偶数マイナスなので、
1つ間違えただけで、全然違うことになってしまったという……。
 
 まぁ、そんなこんなでエデンへ。
ミカエルさんのイベントも、ヒッフの予知能力が功を奏し
(だからたまたまですって)、無事クリア。
 
 ヒッフが数を数えられないのに、免罪符の勘定ができるということは
プレイヤーとヒッフは別ものということでございますな。

 ですから、髪の毛が不自由な方もこのゲームブックには参加できますし、
「ブラマタリの供物」のトーマス・R・マロウンさんが、
最初のパラグラフでつまづくこともございません。
 
 となると、
 数が数えられなくなったのが、戦闘に影響するのは?
 ここは別に、プレイヤーが数を数えられなくなったとか言うのではなくて、
 知恵が無くなったので、ヒッフの戦闘技能が落ちたということでございましょうな。
 でも、戦闘はエクスカリバーシニアがやってくれるはずじゃあ……。
 
 知恵が足りない者に、エデンの園に入る資格があると申しますのは、
キリスト教の思想のひとつでございますな。
七つの大罪といい、今回の作品には、キリスト教的なものがちりばめられております。
 
 で、
その知恵の足りないヒッフが、
ミカエルさんの目を盗むという、知恵の回る行為におよぶのは
矛盾のような気もいたしますが、昔話などにはありそうな気もいたします。
 
 知恵を取り戻し、クレイルも得て、帰還。
 フーリンの作り上げた魔法の杖を手に、いよいよノーノー王との対決―……

 
 なのでございますが……。
 
 このノーノー王、強すぎ。初見で勝てる相手ではございません。
 あっさり負けてしまいました。
 
 ですが、
 だからといってもう一度挑戦は、気力が尽きました。
 あと一歩のところまで来たので、
 もう一度となると、同じことの繰り返しをやらなければならないのですからね。
 ちょっとつらい。
 と申しますか、無理。
 
 
 で、考えました。
 ここは「コバヤシマル」だ。
 
コバヤシマル」、ご存じですか?
 
映画『スタートレック2 カーンの逆襲』の冒頭に登場するシミュレーション。
 
「コバヤシマル」という民間船が襲撃されているのを、
助けるか見過ごすか、という課題でございますな。
 
救出の成功率はゼロ、もしくはそれに非常に近いという不可能ミッションでございます。
(余談でございますが、
 「ログイン」誌には、これにインスパイアされた
 「タカハシマルシミュレーション」というゲームのプログラムが
  掲載されたこともございました)
 
 カーク艦長は若かりしころ、この救助を成功させたのでございますが、どうやったのか?
 
 答は、試験の前に、そのプログラムを書き換えたというのでございます。
 
 あのカークさん、そんなプログラミングの技術持っていたのかなぁ……、
と映画を見たとき思ったのはさておき、
このゲームブックでもちょちょ~いと細工をくわえてしまおうと申すのでございます。
 
 と申しましても、バレないようにうまいことつじつまを合わせなければなりません。
 誰にバレると困るかはさておき、さっそくいじりましょう。
 
 というわけで、
  
 まず、魔法の鉛筆を使って、自分の顔を整ったものに戻します。
 多少今までよりも良くなっても、誰もとがめだてたりしないでしょう。
 次にマルを二つ。ヒッフをピップに戻します。
 本来の姿に戻ったピップは、生命点100。
 これで、ノーノー王とも対等に戦えるでしょう。
  
 えっ、アーサー王の力がよみがえらなければ、
 マーリンの力はなく、マーリンの力がなければピップの力もない?
 
 それはマーリンのたわごと。
 信じる必要はございません。
  
 大体もしそうでしたら、ヒッフを呼ぶことすらあたわなかったでございましょう。
 
 それに「ドラゴンファンタジー」の冒険の中でも、
ピップは世界からの影響を受けることなく、その力でアバロンを救ったこともしばしば。
 主人公特権、というやつでございますな。
 ですから、この場合も、世界の法則を曲げることかできるのでございます。

 とまぁ、
 そういうことをプログラムに信じ込ませるわけでございます。
 
 具体的には、脳内パラグラフを書き換えるわけでございますな。
 
 というわけで、

 ピップはノーノー王のご尊顔を、さらにへちゃむくれに書き換えて、
 アバロンの王として君臨……、
 
 すると、どうせろくでもないことが起こるのがこの国の常でございますから、
やめておくことにいたしましょう。
 
 あまり文章をいじっても、
世界がつじつまの合わないことになりそうでございますし……。
 
 そこら辺は、元の文章を改編する事なく
 素直に王に加筆訂正をして元の世界に戻し、大団円とまいりましょう。
 
              めでたしめでたしでございます。
 
 
  

 それにしても今回は、ダジャレと言っていいレベルの、無理な地口が多いですなぁ。
翻訳不可能ではないでしょうか?
 ブレナンさんに見てもらいたいでしょうに、これでは難しいのでは? 
 
 少々気になるところではございます。
 
 ところで、14ゴーレムは、世界が元に戻ると、何になるのでしょ?
 Go 14 の魔法として、アバロン全体を覆っているとか、
そんな感じ、でございますかねぇ……。
 
 というわけで、最後のノーノー王の無体な強さを除けば、
シビアながらも、意地悪く楽しい作品でございました。

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「クレイルクエスト」
著・絵 フーゴ・ハル
「ウォーロック・マガジン」vol.4
 (グループSNE/2019/4)所収

                                            p.156-141
 
 

インクランド、アハロン。
そのはずれの廃墟に、悪党どもが根城として住みつき始めた。
親玉はノーノー王。

地震が起こった時どこからともなく現れたらしい謎の人物だ。
放置しておけば、アハロンはごろつきどもの掃きだめとなってしまうだろう。
 
 やつらを倒すために必要なものは2つ。
 地獄の黒鉛と、エデンの土(クレイ・ル)。
 その2つを求めて、ヒッフはエデンへのヘビ道を歩み始めた。
 
 改めて書き出してみて、こういう話だったんだ、と思った次第。
 道中とこのあらすじとは、あまり関係ございませんものなぁ。
 ただ忘れていたものでございますから、
 最初黒鉛のほうのことも忘れていたりして……。
 
 でもそれで、どうやってノーノー王をやっつけるんだろ?
 
 最初の生命点は、12点。
 
 戦闘はしゃべれる魔剣のエクスカリバー・シニアがやってくださいます。
 途中でほかの武器が手に入ることも……。
 1から6など、決められた数字から1つ数字を選ぶというのが基本。
 簡単な戦闘でございますな。
  
 メインは「エデンへの邪道地図」を見て、
 そこに書かれた番号のパラグラフの指示に従うというもの。
 簡単でございますな。
 
 まぁ、なんとかレイルクエストでございますから、
 死んで覚えるのがデフォとなるでしょう。
 となると、何回か死んでも、まず核心を知ってしまった方が早いのでは? 
 とばかりに、気になるつま先、44番を目指します。
  
 と、60番に壁役が……。
 なに、この数字?  
 待て、2回目以降なら覚えていれば突破できる! と思ったら、
 さすがはなんとかレイルクエスト。
 抜かりございませんな。どんな数字でもここは、14。
 逃げる方が正解という場所でございました。
 
 となると、44に最速でたどり着くのには、ジャンプ魔法を使うしかございません。
 というわけで、3回ぐらい死んだあと、ようやく最南端にたどり着くことができました。
 
 3回もかかったのは、とある場所で、
 最初の選択がわるい選択だと思ったら、ほかの2つのほうがなお悪いという、
 意地の悪い罠に素直に引っかかってしまったためです。
 うーむ、意地が悪い。
 
 まぁ、とにかく地図のつま先部分にたどり着いて、
 とりあえず集めるべきものを確認いたします。
 
 ウーム、けっこう多いなぁ……。
 
 ((14日に間に合わすため)とりあえず、ここまで)

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予習していったせいか、けっこうだらっと見てしまいました。
 逆に見落としたものが多かったかもしれません。
 

 例年どおり、大勢の方がお越しになられておっておられましたな。
 
 新製品などを見ますに、少々模索中というところかな? という気がいたしました。 
 往時の勢いはございませんし、アニメと連動した兵器などは充実してきたものの、
目新しさは無くなってきた感じでございますし……。
 
 
 中でもがんばって模索中なのが、ハセガワ。 
ジェットビートル({ウルトラマン」)、クラッシャー☆ジョー、マクロス、農機具、
メカトロ、そして、アニメに寄せたり寄せなかったりする航空機をはじめとする兵器、
定番もの……と、さまざまな方向に目配せをした商品展開をしております。
 
 タマゴわーるどとか、オペレーションΩとか、
むかし展開していたオリジナルものを復活させて。
 タマゴわーるど
 ちなみに、「タマゴわーるど」は、「タマゴひこーき」に
コミカルなフィギュアをつけたもの。
おそらく鳥山明先生のイラストを意識したものなのでございましょうが、
当時レベル、しかも子供向けのキャラクターがどうなのでしょう……?
と、いった感じの作品にございます。
 
 

オペレーションΩ    オペレーションΩは、
   ハセガワが80年代のSFブームのときに出した、
   オリジナルSFメカのシリーズ。
   実在やSFに登場するメカを意識した
          
ハセガワらしいカッチリとした造りで、
パーツを組み替えて、自分のオリジナルを造って遊べる
というものでございます。

 
  
 担当者だった方が、当時を振り返ってけっこうがんばって開発したのに、
大人向けか子供向けかどっちつかずで売れなかったというようなことを、
前に「しょんないTV」のしょんないプラ遺産選考会でおっしゃっていたような……
(後に続いたアオシマが、ヒットしたプラモとして
 「合体巨艦ヤマト」とか「アトランジャー」を挙げていたのが……らしいなぁ)。
 
 探してみたら、そのとき
ピエール瀧さんが選ぶ「№1しょんないプラモ遺産」に選ばれているのでございますな。
 
 両者とも限定生産品。物好きを当て込んでのものなのでございましょうが、
今のレベルで造れば、新しい展開になるもしれませんな。
 
 
 その他は……。
 
 注目を集めていたのが、さんけいの「みにちゅああーとキット」。
ペーパークラフトのキットでございます。
 ジブリや「ドラえもん」を目玉に、レトロな建物や小物が中心のラインナップ。
その柔らかさと暖かみ、それにプラモデルに比べ、特殊な道具を使わないあたりが、
女性を中心に受けているのでございましょうな。
 
 特に今回は、会場の中心あたりだったので、場所もよかったのでございましょう。

 紙素材ですが、千と千尋の神隠し
『千と千尋~』の油屋なんて、6万円とか。
周辺の建物もあわせてジオラマを造ると、
かるく10万円を超える~!!
造るのも難しそう。
もちろん小物などは、
数百円のものから用意されていて、
その幅広いラインナップも
魅力なのでございましょうな。
 
 
 

 
 
 マックスファクトリーのバルキリーの機首だけ。
やっぱり、1/20のバルキリーはデカすぎて売れなかったんでしょうねぇ。
 
 プラッツの「マンホールフィギュア」。
 あれってコップのふたにできるといいのに――。
 で、フチ子さん的展開をすると面白いと思う。
 コップには、メダカとか金魚でも飼うとそれらしい。
 たた、そのためにはなかの人のキャラクター性が弱い。
 まるちゃんが落ちそうになって必死にしがみついているとか、
そういうものがあったらウケると思うのですが。
 
 
 ホビーショーは、
新製品や知らなかったアイテムに出会うことだけが面白いのではなくて、
モデラーズクラブ合同作品展などで出会える、
精巧なジオラマや単体作品、
それにネタに走った作品や珍しかったり古かったりするプラモの作例か、
またよろしいのでございますな。
 行く甲斐があるというものでございます。 

 ただ、すごくたくさんの作品なので、
じっくりと見るには時間をかなり消費するのが困りもの。
 
 面白いものもいくつかあったのでございますが、けっこう忘れてしまいました。
 まぁ、印象を楽しめればいいのでございます。

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ルパン三世19『戒厳令のトルネード』富沢義彦
(双葉文庫ゲームブックシリーズ/1991/12)
 
 というわけで、前回(2019/05/07) の続き。
 
 前回はあらすじ。
今回はその面白さについて迫ってみようと思います。
 
 
 このゲームブックの面白さは、ずばり物語としての面白さでございます。
 
 分岐によって展開は大きく変わり、
一度プレイしただけではそのすべてを堪能することはできません。
 
 しかも、どちらかのルートがハズレということはなく、すべてのエピソードが面白い。
 
 こう大胆に展開が変わりますと、
人物の出し入れや時間的なつじつまが結構大変なことになります。
 この作品でもそれはそうなのでございますが、
そのあたりを非常に丁寧に整合しているのでございます。
 
 わかりやすいのはスイス。ジュネーブでの潜入が終わったあと、
ルパンと行動するか、次元一人で日本に行くかで展開が分かれますが、
ルパンとならスイスでカーチェイスが入り、日本ならそのあとの山小屋で合流。
そのつながりがけっこう自然なのでございます。
 
 ユーリ・ゴドノフのシーンもそう。
マンハッタンの迷路に入る前か最後の最後、どちらかで対決するのでございますが、
違う流れが用意されていて、どちらもカッコいい。
 
 それとマンハッタン後半。
 このあたり、自力で行けるルート(わずか1でございますが)と
「銭形」を必要とする部分があるのでございます。
 どちらもそのあと歩きになって、
モニカとストリートファイターに出会うのでございますが、
出会う時間帯が両者で違うということなのでございましょう。
パラグラフを費やして、状況や戦い方を変えているのでございます。
 
 このあたり、たいていのゲームブックでは、シーンごとにまとめるなどして、
わかりやすく、事故が起こらないようにするのが普通だと思うのでございますが、
ここでは、物語の流れを優先している……。
 凝っているなぁ、と感じました。
 
 アイテムや情報といったメモしておくべき太字部分についても同様にございます。
 
 実のところ本作は、それほど難しくはございません。
 ズルをせず、正直にまじめにプレイしたとしましても、
 (↑ゲームブックの「ズルをしない」には何段階もあるような書き方……)
3回か4回かでエピローグまで行けるのではないでしょうか。
運がよければ1回で行けるかもしれません。
 
 フローチャートは素直だけれど、分岐によって激しく展開が変わるし、
太字のアイテムや情報を1回のプレイですべてとることはできないと思うんだけど、
どうなっているんだろう?
 読んだときには起こらなかった疑問が、
フローチャートを描いていてはじめてわき起こります。
 
 どういうことになっているかをたどってみると
(軽く見てみただけなので確かなことは申せませんが)、
どうやら取らないと詰んでしまうというような必須の太字はないようなのでございます。
 
 つまり、どのアイテムを取らなかったとしても、
エピローグまで行ける可能性はあるということでございますな。
 (素早く申しそえておきますと、
  関係ないところでゲームオーバーになることはございます)
 
『火吹山の魔法使い』を例に出すまでもなく、
アイテムの有無がパズル性になっているゲームブックがほとんどだというのに、
これは画期的と申しますか、独特と申せましょう。
 
 アイテムの効用としては、
ほかに物語の矛盾を排除するために使われることも多いですが、この意味合いも薄い。
先ほど書いたつながりを丁寧に管理して、それらを極力少なくしているのでございます。
 
 ですから、太字のチェックが使われるのは、主に展開の優劣、変化。
このアイテムを持っていればこのエピソードが加わるとか、
展開が変わるというものでございますな。
 その物語の変化を楽しむことが、このゲームブックのゲーム性とも申せましょう。
 
 ……。
 とは申せ、「銭形」は必要でしょうかねぇ。
彼が活動していないと、マンハッタン後半のルートが一つと、
かなり厳しくなってしまうものでございますから。
 
 物語の面白さについては、作者の富沢義彦先生、
こうしたアクションものが好きなのでございましような。
 冒険活劇やスパイもの、そしてもちろん『ルパン三世』によく通じていらっしゃる。
 
 ですから、手数が多い。
前回見てまいりましたように、シチュエーションはバラエティに富んでいて、
そこで起こるイベントもさまざまなものを用意しております。
 
 その中でのアクションもバリエーションがあり、
パラグラフごとに新たな展開があると申しても過言がないほど。
 
 よくございましょう? 
 先の展開が読める退屈な作品って。
 
 このゲームブックでは、そういうところが少なく、
先の展開が気になるところで終わっていて、
ページを繰る手を休ませないのでございます。
 クリフハンガーでございますな。
 
 しかも、多くの場面で展開には意外性と納得性がございます。
『逆転裁判』で申しますところの「オドロキ」と「ナルホド」でございますな。
 
 たとえば、次元がマグナムをぶっ放す選択がいくつかございます。
 
 スキーチェイスの場面では、迫り来る敵に対し、
手心を加えることなく、思いっきり撃ちつづけると……。
 ……。
なだれに遭っゲームエンド。
 
敵のことに気を取られて
雪山だっていうことは忘れておりますから意外でございますし、
雪山で大口径の銃をぶっ放したら、そういうこともあるな……、と納得もできます。
 
 日本で警官隊に囲まれる場面では、前方から放水車が現れます。
 前に撃って逃げようか、それとも後ろか……。
 この時、前に撃てば放水車のホースに弾があたって水圧の壁から逃れられるのすが、
これもホースを狙ったつもりはないので意外性がございますし、
放水が中断されたことで逃げられるという納得性もございます。
 
 作者の工夫と力量がうかがえる部分でございます。
 
 選択肢にしても同様。
 選択肢は選ぶ意味があり、その先の展開にもちゃんと一工夫が用意されております。
 
 意地の悪い致命的なルートがなく、
[END]から抜け出る手段が用意されているのもいいところ。
 
 選択によっては、
どちらを選んでもゲーム的な優劣には関係ないところもしばしばございますが、
物語的な違いという分岐する意味がちゃんと用意されているのでございますな。
 
 たとえば、ルパンがやるか、次元がやるか。
 どちらでも成功いたしますが、
展開が異なり、描写的な優劣があったりして、楽しめる部分でございます。
 
 安易なゲームブックですと、ここらへん、簡単に[END]にしちゃったり、
数値的要素がある場合ですと、体力減らしたり、戦闘を発生させる場面でございますよね。
 
 それを意外な展開や物語的な面白さで切り抜けているあたりは、
作者の腕の見せ所でもあり、ルパンらしさでもあるところ。
 さらに、このゲームブックの難度を低くとどめている大きな要因でもございます。
 
 ゲームブックは何度でも遊べるということから、
何度も失敗を繰り返さないとゴールにたどり着けないような
難しいものも多くございますが、
この作品は、展開を多彩にして、
何度もプレイしてみたくしているのが良いところなのでございます。
 
 描写と申しますれば、双方向移動部分。
 こういうところって、「○へ進む」など、方角の選択肢のみだったりして、
プレイしていてダレる部分でございますよね。
 このゲームブックではそうした場面でも、
描写に変化を加え、飽きさせないよう、ダレさせないようにという工夫がございます。
 
 前回見てきたマンハッタンでの、地図と対応した描写もその1つでございますな。
それだけではなく、警官隊の行動を各場所で違ったものにしたり、
ビルのらくがきやラジオの情報が入ったりと、いろいろと工夫しているのでございます。
 
 たとえば、どこでもよろしいのですが、
 
 パラグラフ294
 セカンドアベニューの交差点、イースト川沿いの道だ。
先にルーズベルト島に抜ける橋が見える。
マンハッタンの中に様々な罠が仕掛けてあるのを知ってて、
その中を通るのは馬鹿正直ってやつだ。ブルックリンから回る手もあるかな。
 
 と、次に来る選択に考える意味を持たせたり、
 
 パラグラフ373
 ウェスト59ストリートとウェストエンドアベニューの交差点だ。先は長そうだ。
慎重に行こうぜ。
 
 のように、1行あまりの文章でも、その場にいる雰囲気を出しているのでございます。
 


 このゲームブックでは、
次元の感想やルパンの台詞などをとおして臨場感を醸しだし、
プレイヤーの行動の指針を与えているのでございますな。
 
 主人公は無色透明な方がいいと、かつては言われたものでございますが、
そうとも限らないといういい見本と申せましょう。 
 
 
 

☆ ゲームブックの分類として、RPG型・パラレル小説型というものがございます。
 
 選択肢をたどるだけのものがパラレル小説型、
能力値や所持金など、数値的要素が変化するのがRPG型というわけでございますな。
 
 かつては、変動的要素があるため、RPG型のほうが本格的で優れている、
などと言われたものでございます。
 
 これは、ブームの最初の一年に安易なゲームブックが乱造されたり、
『火吹山~』以前の海外ゲームブックが数多く輸入されたことと、
ゲームブックについて書いていた方々が、
主にTRPG出身であることによるものでございましょう。
 
 当時はわたくしも、なるほど、そうなのか、と鵜呑みにしておりました。
 でも、ジャンル自体が、優れているとか劣っているということはございません。
 
 パラレル小説型のゲームブックには、物語としての工夫しがいがあり、優れた作品が生まれる可能性は十分にございます。
 
 あとは好みの問題でございましょう。
 

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などと書いたら、「いかがなものか」と、切り返されそう。
 

というわけで、双葉社ルパン三世ゲームブックシリーズの最終巻、
戒厳令のトルネード』でございます。
 
ルパン三世19『戒厳令のトルネード』富沢義彦
(双葉文庫ゲームブックシリーズ/1991/12)
 
戒厳令のトルネード
 
 
 
 

 双葉社ゲームブックの最後から2番目
 掉尾となりました『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』と同じく、
 作者は富沢義彦先生。

 今も現役のマンガ原作&シナリオライターでございますな。
ツィッターとかもやっておられるみたいでございます。
 
 双葉社のゲームブックは、末期に良作が多くございますか、
 この2作品は、もう傑作!! 
 富沢先生にはもっとゲームブックを書いていただきたかった
 わたくしの思うところでございます。
 
ゼルダの伝説』のほうは、前にも書いたかもしれませんが、
バグまみれで普通の人にはお勧めできません
(が、いい作品なのでそれを直していく作業が楽しく、
 個人的には好きな作品なのでございます。
 そういうパズルが好きな方にはオススメ!!)。
 
 ですが、『戒厳令のトルネード』は、そういうことはございませんし、
ルール的には太字のアイテムや情報をメモしていくだけの、
いわゆるパラグラフ小説型でございますから、どなたでも楽しめるものと思います。
 
(ちなみに『ゼルダ~』のほうは、
 判定がある、ゲームよりに振ったものになっております)。
 
 全体の移動型は一方向で、
 途中のスイスとクライマックスのマンハッタン双方向移動型
 ゲームブックの迷路的な面白さも楽しめるようになっているのでございますな。
 
 ルールにしろ移動型にしろ、システム的にはそれほど複雑ではございません。
フローチャートを描いてみると、意外と素直
 
 ただし、手抜きというわけではございません。
 太字のアイテムや情報の配置、
それに物語のつながりなどが丁寧に作られていて、
それがこの作品を面白くしているのでございます。
 
 主人公は次元
 物語の半分までは、彼がルパンを探すハードボイルドアクション。
 
 後半、ルパンと合流してからも基本的に雰囲気は変わらないのでございますが、
ルパンのやんちゃな性格が乗り移ったかのように行動や口調が派手になってまいります。
 
 きわめて自然なのですが、ときにはルパン視点なんじゃないの? 
というはっちゃけた言葉も飛び出すような……。
 
 どのパラグラフかは忘れましたが、次元はルパンを評して、
何を考えているかわからないけど頼りになる、と言うようなことをおっしゃっております。
 
 そうした何を考えているかわからないルパンを表現するためもあって、
次元を主人公にしたのでございましょうな。
 
 実際、ルパン
トリッキーな手段や秘密道具を使って敵をやっつけたりやり過ごしたりするシーンもあり、
それがルパンらしさ、このゲームブックの面白さにもなっているのでございます。
 
 五右衛門は、情報提供役として1シーンのみ登場。
 ルートによっては登場しないことも。
 五右衛門出ずっぱりだと、ピンチがピンチでなくなってしまいますからな。
 妥当なところでございましょう。

 不二子は、敵か味方かの謎ポジション。
 
 意外に重要な役割を果たすのが、銭形
共闘などはないものの、ピンチのときに重要な役を果たします。
 
 総じて、よく分かってる配置でございますな。
 
今回の敵はICPO
それも、いつもは先頭に立つはずの銭形が、今回はハブられる形で、
かわりにとある二つの組織が……。
 
 ルパン三世ゲームブックシリーズの最後を飾る、
巨大な敵と申してよろしゅうございましょう。
  

『ルパン三世』が007シリーズから発想されたということは、
ご存じの方も多いと思いますが、
 まさにスパイ映画よろしく、このゲームブックでは、
世界各地をめまぐるしく移動することになります。

  
物語は、ボリビアのラパスからスタート。
場末の酒場で情報屋とポーカーで勝負し、
パラグアイへ。
 
 そこの工場か邸宅で一悶着あったあと、情報を得てベルリンへ。
空港で敵に追われたあと、町中を走るタクシーにルパンを発見。
ベルリン駅で五右衛門に会えれば、
彼のすすめで銭形に会いに日本へ行くことになります。
  そうでなければルパンを追ってスイスはジュネーブへ。
途中、列車内で殺されかけますな。
 
 ジュネーブに行った場合はルパンと合流し、ICPOのジュネーブ本部へ。
2人は、銭形と私服警官に扮して潜入いたします。
  
 その後、次元はルパンとともに行動するか、日本へ銭形に会いに行くか。
 
 日本で銭形とあった場合は、ICPO別働隊とやり合ったあと、
スイスでルパンと合流でございますな。
 
 日本へ行かなかった場合は、アルプスで双方向移動型のチェイスが発生。
山小屋までたどり着くと、今度はスキーアクションでございます。
こちらのルートですと、次元にとっての今回の敵、
ユーリ・ゴドノフとの因縁が語られますな。
 彼の妹・ソーニャと次元の悲恋は、アニメの第一シリーズあたりにありそうな感じ
(調べてみましたが、よく分かりませんでした)。
 
 まぁ、そんなこんなでルートは合流し、モスクワへ。
ここで、時代がゴルバチョフ失脚後のクーデターのあとだということがわかります。
 
 これは、1991年8月19日~22日に起こったという
ソ連8月のクーデターのことでございましょう。
このゲームブックの出版が1991年の12月でございますから、
執筆時のリアルタイムという感じでございましょうな。
 
 モスクワでは、不二子さんの紹介でKGBのロマノフ氏に会うことになります。
西側のマフィアに紹介してくれればICPOの作戦の裏をかいてくれるとか?
 
 彼の話にのるかそるかで分岐が発生。
 のる場合でも、彼のいうルートで変装していくか、
自分たちのプランで飛行機で行くかでまた話が分かれます。
 変装の場合、どんな格好をするかじゃんけんで決めることになりますが、
まぁ、けっきょくバレてしまいます。
生きていればイタリアへ。ここでも追われて、死ななければニューヨークへ。
 
 飛行機で行く場合、飛行場に着くとカウンターでもめごと。
どうやらICPOが飛行機を借り切って待ち構えているご様子。
かまわず乗って死ななければニューヨークへ直行。
乗らなかった場合には、ほかに日本へ行って銭形に会うという選択が発生いたします。
 
 日本では演説中の銭形が、銃で撃たれる場面に遭遇。
 その後ニューヨークへ。
 
 分岐がすべて集まり、ここで一瞬(パラグラフ129)、
敵の状況を表すシーンが差し込まれます。

「戒厳令作戦」のスタートでございます。
「この巨大な街にもトルネイドが吹き荒れようとしているのだ」と、
タイトルの言葉を入れておりますな。
 
 というわけで、このあとパラグラフ292からは双方向移動型。
 ゲーム性のより強い方式に移動型を変えて、
ルパンたちは夜のマンハッタンを自由の女神のあるリバティ島へ行く方法を求めて、
自動車で移動とあいなります。
 
 とりあえずの目標といたしましてはバッテリーパーク。
 そこにルパンがボートを用意しているのでございますな。
 ただし、それが唯一の方法というわけでも、まぁございません。
 
  最初のほうのページに、方眼のマッピングシートが用意してございますとおり、
途中のイベントをそこにどう書き込むかはともかくとして、
地図は四角に描いていけば無理なく描けるようになっております。
マス目といたしましては、だいたい9×9を想定しておけばよろしいでしょう。
 
戒厳令のトルネード マップ  
 
 スタート地点であるホテルヒルトンは、左から5マス、上から4か5マス
だいたい中央に描いておけばよろしゅうございましょう。
 
 文中には、だいたいにおいてどこにいるのかの描写があり、
付属のマンハッタンの地図と照らし合わせれば、
マッピングに苦労することはございません。
 
 いい作品と申すのは、そこら辺もプレイヤーの気持ちを分かっておりますな。
 
 で、目的地までは車で行けるかと思いきや、途中で移動手段の変更が発生。
車がやられて歩きになったり、ヘリで行くことになったり……。
 
 ここら辺の一筋縄でいかないところも、物語を面白くしている部分でございます。
  
 で、いよいよリバティアイランドへ。
クライマックスでは、ユンカースを相手に次元が……。
 さらに、ここまで倒していなければ、ユーリ・ゴドノフとの対決も。

 ゲームブックですから選択次第ではございますが、かっこよく決めて締めてくれます。
 ニューヨーク市警やルパンの手柄になってしまうこともございますが、それもまた
ちょっと苦みのあるいい終わり方には違いございません。
 
 そこら辺のたたみ方も、この作品の優れたところでございますな。
 
 エピローグは軽いコミックリリーフ
ハードボイルドな雰囲気を軽くまとめて結んでおります。
 
ルパン作品らしい。
 

やつの相棒はやめられない」という最後の言葉が、
この作品を言い表しておりますな。
 
                   (たぶん続きます)

 

 

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らくがき~~。令和は女性の時代
 
 説明しなくてもわかるとは思いますが、
 
 0と+で、♀。
 ということで、令和は女性の時代!


 令を0(零)にするのはともかくとして、
和(足し算の答)を+(プラス)
に置きかえるのは、 ちょっと無理があるかなぁ。
 
 まっ、気にしない気にしない。

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2019/04/01 明けましておめでとうございます。
 
新元号元年がようやく始まりました。

農事暦は、春分から数えるのが普通と申しますかわかりやすいので、
黄道十二宮も牡羊座が始まりとなっておりますな。
 
星占いの各星座の人の性格というのも、
星霊(アストラル)の導きといったものではなくて、
種まきであるとか収穫であるとかいった農事カレンダーからの類推だと思います。
 
寒暖に対する人の耐性と申しますのは、
生まれてから2ヶ月ぐらいで決まるそうでございますから、
暖かい時期に生まれた人はこんな性格、
寒いときに生まれた人はあんな性格、
といった程度のものだと存じますよ。
 
今の赤ちゃんは、温度管理された部屋にいたりするので、関係ないかも。
 
 
 
2019/04/02 ええっ~。新元号って五月一日からなの~!!
 
ひどい。

だまされた!! 
 
誰にだまされたかっていうと、強いて言えば自分自身。
自分の思い込みにだけど、なにかすごくくやしい~。
 
 

2019/04/03 桜の季節になりましたな。
ところで、
 
花は桜木、人は武士、柱は桧、魚は鯛、小袖はもみじ、花はみよしの」。
 
一休宗純のお言葉とされておりますが、
どういう意味合いでいった言葉なのかが気になるところでございます。
 
意味合いと申しますか、雰囲気ですとか話の流れでございますな。 

最初のふた言がよく、
いさぎよさ、かっこよさのキャッチフレーズみたいに
使われる言葉でございますが、
全体を見ますとそんなことを考えずに
もっと軽い気持ちでシャレのめしておっしゃった言葉ではないか
と思うのでございますが。
 
 
 
2019/04/07 四月八日と申しますれば、
聖☆お兄さん』でよくネタにされる花まつりでございますな。

 仏教がまじめに信仰されている以上、
あれがクリスマスみたいにイベント化するというのはやはり難しいでしょうなぁ。
仏教関係者の方も望んでいないと思われますし。

ところで、「お釈迦になる」という言葉は、この日にちなんでいるそうで――。
江戸なまりでは「」が「」になるので、
火が強かった」が「しがつよーかだ」、「四月八日だ」と地口になり、
火事で焼け出されるだったか、火入れした金物が使い物にならなくなるだったか、
そんな意味合いで「ダメになる」意味に使われるようになったのだとか。
 
 ありそうななさそうな話でございますなぁ。
仏さまの誕生日をそんな風にあつかうかなぁ、と思う一方、
江戸っ子だったらそんなシャレ使いそう、思いついたらいっちゃうかもとも思えます。
落語のサゲにありそうでございますしねぇ、
 
 ただ、もし語源として当たっていたとしても、
人が死んだことを意味する「お陀仏」とか、「仏になる」も
かかっているような気が、わたくしはいたします。
 
 
 
2019/04/08 二十四節気で、今ごろのことを清明と申すのだそうでございますな。
天文学的には、太陽が黄経15度に来たとき
今年は四月五日だったそうで。
そこから次の節季である穀雨(今年は四月二十日)の前日までが
清明の期間なのだそうでございます。
 
 

2019/04/09 『ブラマタリの供物』にも登場したピュタゴラス派ですが、
彼らには、「星は生き物なので指さしてはいけない
という禁忌もあったそうでございます。(星の文化事典p.352)
 
 
 
2019/04/10 ゲームブックの場合、
貴重な情報や面白い話はむかしのサイトに埋まっていたりすることがあるので、
現在のものしかチェックしていない方は、過去にも目を向けた方が良いと思いますよー。
 
☆ はっ、賢者さまの『野望の王国』のミラーサイトが、
  入り口だけ残して消えてしまった。
  ……。
  こういうこともございます。
  いつまでもあると思って、安心していてはいけませんな
 
 
  
2019/04/11 ☆「令和」について中国の方の反応に、
出典部分のさらに元は中国にあるというものがございましたが、
わたくしの考えは、
四月三日の「令和 」の記事の「追記」に書いたとおりでございますので、
このご意見はあまり意味のないことと存じます。
 
☆ 令は零に通じるので平和がゼロだ、
  とおっしゃった方もいらっしゃるようでございますが、ホントですかねぇ。
 
  とすると、その方は
  「零戦(ゼロセン)」をどう思っておられるのでございましょう? 
  戦いをゼロにする? 
  もしも中国の方がそうおっしゃっているのなら皮肉すぎますな。
  そんなことはございませんでしょう。
 
 
2019/04/13 フーゴ・ハル先生の次の作品は、警察の広報紙に載るのかなぁ?
      「きみならどうする 突然の電話」とか?
 
 でも、バッドじゃないエンドが多くなりそうだし、
冷静な判断での選択だったらひどく簡単なゲームブックになってしまいそう。
普通じゃない精神状態を再現するシステムを実装できれば
面白くなりそうではございますがのですが……。
 
 
 
2019/04/14 ゲームブックじゃないクイズ。
 
揚羽の蝶。曙。梓弓。一ノ谷。一流。稲妻。
 
隠居。栄冠。織姫。記念。金獅子。
 
黒雲。黒光。古城。日月。世界の図。冬至。
 
虎の尾。北斗星。満月。竜門。etc……。
 
これらの種類がある植物の名前は?
 
 

 
2019/04/15 答:梅。
 
今話題になるだろう植物といえば……、
という予想で当たった方もいるかもしれませんな。
 
梅に結びつきにくいものを選びましたが、
もちろんそれ以外にも多くの品種名がございます。
 
それにしても、さすがに風雅なものが多ございますな。
料理とか和菓子の名前みたい。
 
(参考:『ウメの品種図鑑』梅田操著(誠文堂新光社/2009/2)
 
令和」という名前のウメも、そのうちできるかも知れません。
 
 
 

2019/04/16 NHKBSアナザーストーリー「ノストラダムスの予言」
前半だけ見る。
 
『ノストラダムスの大予言』五島勉(祥伝社)
ベストセラーの出版事情とその影響の部分。
 
当時祥伝社は、ある本の出版がつぶれて、その代理としてこの本にゴーが出た。
 五島勉先生はフリーのルポライターだった。
 
『日本沈没』(小松左京)や公害などの社会問題に、
あやかる形で出版された。
 
出版が2ヶ月遅れたおかげで中東戦争が勃発し、
それが世相をあおりブームをさらに後押しした。
 
戦争によるオイルショックで紙不足が発生。
それが品不足を生み出し、ブームがさらに加速した――。
 
影響としては、オウムをはじめとする新興宗教のブーム。
女子中学生や高校生に
人類が滅亡してしまうなら子供は欲しくないという人が増えたこと
――少子化に影響与えているんじゃないかなぁ。
などなど。
 

未来のことは予想できなかったとはいえ、いろいろ罪深いですよねぇ。
 
☆ 追記:ちなみに、こうした世界滅亡予言は、
  むかしからしばしばあったそうでございます。
 
  明治14年9月『報知新聞』で世界が転覆して滅亡するという
 西洋のとある説を紹介したところ、その後あることないこと書きまくった本が、
 さまざまな出版社から出て、滅亡大予言ブームになったのだとか。
 このときは警察が動き、最も悪質な平野伝吉出版の『世界顚覆奇譚』という本が
 差し押さえられたのだそうでございます。
      (『雑学おもしろ百科』(1) 小松左京編 (角川文庫/昭和57年7月)
 
 
 
2019/04/17 今月(vol.175)の『ラビリンストーリー』、取材費かかっているなぁ。
女性が登場するのはあまり知らないけれど、テとして新しいのかなぁ? 
読んだ感じでは見ず知らずの他人だったらここまではできないんじゃあ……
とか思っちゃったけど、どうなんだろ?
 
 
2019/04/18 モンキー・パンチ先生がお亡くなりになったそうでございますな。
 
『ルパン三世』、
原作はハードボイルドにスラップスティックギャグをプラスした感じで、
ドライでナンセンス。
 
キャラクターはコマに近く情感などはないに等しい。
 
ストーリーを主体とするアニメが原作とまったく異なるものとなったのも、
ある意味当然と申せましょう。
わたくしといたしましては両方好き。
でも、絵は原作のほうかな?
 
 
2019/04/21 今日は復活祭とか。
 
タマゴとかウサギとかおっしゃられましても、いまひとつピンとこない。
 
キリストの要素を除いてしまうと、
サンタクロースやハロウィンの魔女みたいな
キャラクター要素がないせいかもしれませんな。
 
このお祭りも、
それ以前の時代の大地母神や穀物神の祝祭と関係があるようでございます。
 
 

2019/04/22 それにしても、「万葉集」限定にしたって、
「令和」よりももっといい字の並びはあるんじゃないですかねぇ。
たとえば……。

恋妹」とか?
 
「万葉集」と申しますれば相聞歌ですものね!
  
外国人の方にも日本人らしいと評価され、日本でもウケがよさそう。
いろいろイジる……じゃなくって「萌え年号」とかいって応用できて、
経済効果も期待できそうですしね。
 
日本の「妹」が肉親とはかぎらず、
恋人にも使われることを知らしめる機会にもなりますし。
 
「れんまい」と読めば、Rが頭文字にもなりますし……。
 
日本独自を強調したければ、「いもこい」とか読ませてもよろしゅうございますな。
 
 
 
2019/04/24 2019 第58回静岡ホビーショー、一般入場は五月十一日と十二日。
新製品を見ていると、
女性のフィギュアつきの模型が増えてきたような気がいたします。
ハセガワとか。
 
置いておいて壊してしまうのが目に見えているので、
わたくしといたしましては、正直作らないし要らないなぁ。
 
ところで、アオシマの「未来少年コナン」シリーズは、
フライングマシーンⅠ&Ⅱ」が新商品として紹介されております。
ロボノイド」はどうなったんでしょ?
 
 
 
2019/04/27 ゲームブックじゃないクイズ(雑学)
 
新しい一万円札の顔としても知られる渋沢栄一さんですが、
彼が慶応三(1867)年に徳川慶喜の弟、徳川昭武のお供としてフランスへ行ったとき、
ホテルでいちばん悪い部屋を用意されたのだそうでございます。
 食事の際に案内されたのも、食堂ではなくホテルの台所……。
  
一体なぜでございましょう? 
 
2019/04/28 答:着ていたのがコック服だったから

 外国行くに際して、彼が横浜じゅうを探し回って手に入れた洋服というのが、
コック服だったのでございます。
 (『雑学おもしろ百科』(4) 小松左京編 (角川文庫/昭和57年12月)
 
 シャレておりますし他の服とは違っているということで、これだと思って購入し、
得々としてフランスへ乗り込んだのでございましょうな。
 
 なにか『ウミガメのスープ』に問題として出て来そうな話でございますな。 
 
 
2019/04/29 NHKでアニメ『ガンダム オリジン1話を見る。
ジオン・ダイクンってこんな人? ってちょっとびっくりしたけど、
あの語り口調とか、けっこうキャスバルさんに受け継がれているなぁ。
本人気づいてなさそうだけど。
 
 
 
2019/04/30 きのう、ウォーロックマガジンvol.4
ウォーロックマガジンvol.4
買えました。
土曜日雨だったので
月曜日にしたのだけれど、
けっきょく降られてしまった……。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 「平成」も今日で最後。
 「平成」も今日で最後。
 今月は新元号ネタでいろいろと遊べたなぁ。
 
 実際に元号が使われるようになる明日以降だと、
こういうネタとかやっても面白くはございませんものね。
期間限定ということでございますな。
 


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2019/04/28 ゲームブッククイズ(132)

1990年に発売されたゲームブックで、
スライム同士が重なり合うと消滅する
というパズルを採用した作品は?

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 ゲームブッククイズ(131)
 
『ファイナルファンタジー勇者に光あれ!』
井上尚美/RECCA社
(双葉社ファミコン冒険ゲームブックシリーズ/昭和63年4月)。
 
 
 ファイナルファンタジー
 
 
 
 
 魔女の面接係である、三つ首の魔犬。グリゴアック
 
 彼の出す2番目の問題の答はずばり何?
  
 
 グリゴアック
 
 
 
 
ヒント:問題は
 

 「ミュアを連れてステップ2の旅にでかけたのは次のなかのだれだ?」

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高寺彰彦先生が喜籍に入られたようでございますな。
 
 信じられない思いでございますが、ご冥福をお祈りいたします。

 

 大友克洋先生のアシスタントとして、
またご本人の手がけられました数々のマンガやイラスト作品をとおして、
知っていらっしゃる方も多くおられると思いますが、
ゲームブックファンといたしましては、これ。
 
 『妖魔ハンター』小林秀敏(飛鳥新書/1986/1)。
 
 妖魔ハンター
 

 これのイラストをお描きになっていらっしゃるのが高寺彰彦先生でございます。
 
 作者の小林秀敏先生と申しますれば、
ゲームブックファンにけっこう評価の高い、
光文社の『縄文伝説』(1985/12)という作品を知っておられる方もおりましょう。
 
 ん? 今気がついたのでございますが、1986/1と1985/12。
この2作品って同じ時期に書かれているのでございますな。
 
ちょっと、いやかなりすごい。
 
妖魔ハンター』のストーリーは、
こんな感じでございます。

199X年の東京大地震を皮切りに起こった世界的な「大災厄」は、
この世界に妖魔をもたらした。
 
 あなたは、妖魔ハンター明神タカシ。
 
 新宿シティに、同じ妖魔ハンターであり、
あなたの恋人でもあるジニーを探しにやって来た。
 
警士隊・傭兵隊・住民グループ・妖魔、そして盗賊団、暗黒教団。
これらの勢力が対立する魔都新宿であなたはジニーを見つけることができるか、
 
 
 ヒントによりますと、これら対立する勢力の中に、
ゲームのカギを握る人物が2人いるのだそうでございます。
 
 
「上級者用」と銘打ってございまして、 
サイコロを2個使う戦闘あり、魔法ありの
ゲームブックといたしましては本格的な部類に属します。
 

選択肢も多く、たぶん上級者用の名はダテではないと思います
 
……
  
 
いや、ちゃんとやってはいないのでございます。
すみません。

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ゲームブッククイズ(130)
 
 新元号まで、あと約一週間とあいなりました。
 そこでクイズ。

 その新元号、「令和」と関連のあるゲームといえば、何?
 
☆ 過去のゲームでございますから、
  その関連は、もちろんその作品が意図したものではございませんが。

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ゲームブッククイズ(128)
  
『夜の馬』『暗黒の聖地』の本文イラスト、
『カイの冒険』の表紙イラストなどをお描きになった
渡辺正久先生の作品がはじめて載ったのは、

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 文武両道という言葉がございます。
 
わたくしなどは、
スポーツができて勉強ができて……ぐらい、
もともとは格闘技や剣術など武道と、小説や詩歌音楽絵画などの芸術的才能、
その両面において優れていることぐらいの意味かと思っておりました。
 
 日本ではおおよそそんな受け取り方でございましょう。
 
 ところが、中国でのもともとの意味は、それとはニュアンスが違うようなのでございますな。
 
 漢和辞典(『新字源』角川書店)を見ておりましたら、
」は、外交・政治・教化・学問など、広くを含む言葉だそうでございます。
 
 ウィキペディアなどを見ますと、いわゆる小説といったものはその主流ではなくて、
 君主が国家や政治に対する志を書いた大説や、
 君主の命などを受けて編纂された国史に分類される伝統的な物語や説話が
「文」といった場合のメインのようででございます。

 そういえば中国には、そのたぐいの本がたくさんございますものな。
 
 ですから、「武」はともかく、「文」に関して申しますれば、
戦略とか兵法―戦術みたいなことを指すようなのでございます。
 
 いくつもの国が興り、戦の絶えなかった中国らしい言葉と申せましょうな。
 
 和をもって尊しとなすお国とは、考え方が違うようでございます。

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