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2024/09/21 ところで「豹」は訓読みで何と読むかご存じですか? 答は「なかつかみ」。まぁ、読めっこない。 なんでも陰陽道で方位を司る八将神(はっしょうじん)という神さまたちがおられるのでございますが、その中の一柱が計都星を司る豹尾神(ひょうびしん)。この神さまが八将神の中央に位置するため「なかつかみ」というのだそうな。どうまん中かと調べてみますと、八柱を円に並ばせた場合の真下みたいですな。 ただし方角的には常に変わっているので、別に南と結びついているわけではないようでございます (そもそも北を上とするようになったのは、大航海時代みたいでございますしね)。「なかつかみ」は『日本書紀』にも登場する古い言葉でございます。もっとも、尾とあわせて出てきているので、当時の方はこの八将神からしか豹のことを知らなかったかもしれませんし、尻尾しか見たことなかったのかも。
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「名探偵コナン ブック型ARG  『嗤う黒猫』殺人事件」
齋藤 高吉/冒険企画局 (著)  単行本(ソフトカバー): 208ページ
出版社: メディアファクトリー価格:880円(税込924円)


 以前情報がのぼったときには、

VS.名探偵コナン・プレイングミステリー 「ゲームブック殺人事件」
齋藤高吉/冒険企画局(メディアファクトリー)

となっていた作品でしょうな、おそらく。

 発売は、2009/8/11  ということですが、2009/8/18 という情報もございます。
ブログなどでまだ誰も取り上げていないようですので、
18日のほうが正しそうですな。
 ア~マ~ゾ~ン! では、画像も上がっておりましたし、
とにかく出ることは確実のようです。

鹿島勝先生の『嗤う黒猫』
("Grin Like a Black Cat"
でいいのかな。Liの部分が不明)に期待!
 "Mystery Game Series"は、
上の帯模様が、社会思想社や東京創元社のゲームブックに似ておりますな。
オマージュがリスペクトしたのでございましょうか?

 ジャンルはブック型ARGとなっております。

 ARG(Alternate Reality Game)と申しますのは、ネットを使ったり、実際にその場所に行ってみたりと、現実世界での行動を通じて謎解きを進めていくゲームで、現実世界を使ったライブロールプレイングゲームといった感じのものでございます。

 門倉直人先生が考えていた、
遊演体の(非電源)ネットゲームの最初の構想がこのようなものでございました。

 ただこれは、面白いことは面白いけど、
時間がないと難しいなどというのも事実。

 一応、携帯サイトなどでの参加要素もあるようですが、
http://www.mediafactory.co.jp/c000051/archives/023/000/23047.html
「ブック型」
とつくことから考えて、
本の中で完結するようにできているのでございましょう。
 そうでなければ、きっと売れませんでしょうし。

 
「調査シート&捜査資料、袋とじ「事件の真相」も収録。」(リンク切れ)
されているそうでございますから、
『シャーロックホームズ10の怪事件』みたいな感じなのではないでしょうか?

 とにかく、期待! でございます。

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いまは それが うそのようだ。
あのじしんは いったい なんだったのか。

大きすぎる じしんは 身をほろぼすという。
あまりに 大きなじしんは ないほうがよいのだろう……。
 

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編集人 :青柳昌行
編集  :立花小春(B’s-LOG編集部)
     下田大介(株式会社エヌプラス)
監修   :アイデアファクトリー株式会社
         /デザインファクトリー株式会社

カバーイラスト:カズキヨネ

2007/3 エンターブレイン B's-LOG COLLECTION オトメイト関連シリーズ
(479ページ)


追加しておきました。


 これも、この前のゲームブックなチャットで、口の端にのぼったものでございますな。

 あの時申したとおり、下巻はまだ見つかっておりません。
 それと、古本屋さんで買ったものでございますから、オビがついておりませんでした。
 中を見ても、まとめやすそうには書かれておりませんし……。
 というわけで、とりあえずあらすじは書きませんでした。

 うまくまとめてくださる方があれば、お願いいたします

 まだ、ホントに最初のほうしか読んでおりませんが、
個人的には、こちらのほうが、『薄桜鬼~』よりも楽しめそう。
 要するに、新撰組には興味がないという話なのですが。
 こちらは、古代神話とか民俗学とか、そういう方面の話のようでございますから、
楽しみにございます。
 とりあえず、最初に出てきたカミさまがかわいい。

 ただ、普通のゲームブックと違って文章が長く書けるというのは、
いい点でもあり、悪い点でもございますな。

 いいのは描写がしっかりできる点、
 悪いのは冗長になる危険性があるという点。

 まあまだ、そんなことがいえるほどに読みすすめてはおりませんので、
これは想像半分の言葉ではございますが……。
 

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よく、SFのルーツ、『竹取物語』だとか『浦島太郎』だとか、
ミステリーのルーツ、『アラビアン・ナイト』にあるとか、
そうした古典や神話・伝説まで起源をたどる試みというのはありますよね。

 牽強付会な気味も無きにしも非ずですが、
一方でそれらは、人間の想像力、未知の物への探究心、
そしてそういうものを面白いと感じる気持ちというのは、
いつの時代も変わらないという証座でもあります。

 そのようにゲームブックの起源というものを考えてみると、
やはり、神話・伝説の時代にまでさかのぼることができるといえます。

 たとえば、 『旧約聖書』にしろ『古事記』にしろ、読んでいると、
ある書にいわくなどとして、
前の話から派生した別の話が取り上げられていることがあります。
 いわゆる、異話・異説というものですね。
 ギリシア神話などにも、そうした部分はありますね。
古典的な歴史書や博物誌にも、たしか“一説にいわく”は、あったはず……)

 さらに、昔話や伝説のたぐいとなると、
語り手や本が違うと、タイトルだけが同じで、
中身は全然違うというものまであります。

 そのようなものは、分岐型小説のルーツということができるでしょう。

 また、新約聖書などは、
複数の人物からの視点が入っていますから、
ザッピングや捜査ファイルミステリーのようなもののルーツともいえるかもしれません。

 そのような意味において、ゲームブック(パラレル小説)は
神話時代までさかのぼることができるといえるのです。

 もっとも、歴史に関してはTRPGのほうが、さらに昔までさかのぼることができるでしょう。
 ゲームブックは、本の形――少なくとも、書かれたものでなければならないわけですからね。
 口承文芸を起源とできるTRPGほど、過去には戻りえないのです。

※ 今回、資料をほとんど使って書いてないので、書き足りていない部分があると思います。
  悪しからず。

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デモンパラサイトリプレイ
猫と悪魔の狂騒曲 ~異形たちの街角~

監修■北沢慶
作■片山泰宏/グループSNE 画■洋武

ガンドッグゼロ
ハーフ・ボイルド・ディテクティブ
作■狩岡源/アークライト 画■桃タイ

迷宮デイズ リプレイ
血と因果のタイトライン
作■斉藤高吉(冒険企画局) 画■菊地且典


8/1の日記からの続き……といっていいのかな?
というわけで、さっそく感想を――。


「猫と悪魔の狂騒曲 ~異形たちの街角~」は、

 大友製薬社長を暗殺しようとする実験体ミュータントの話ですな。
悪魔つきの猫・ロンを軸にして、話は展開いたします。
ラストでは、まさかのゴレンジャーボールをやってますよ?


「ハーフ・ボイルド・ディテクティブ」
は、

香港ノワールやハードボイルド、クライムアクションを再現することを目的とした
『バイト・ザ・パレット』を使ったというだけあって、
いつものシリアスな渋いガンドッグではなく、
派手なアクションもののストーリーが展開されておりました。
 ただ、読む前に思ったものほど、コミカルでも、ガンドッグから外れたものでもない……。
 それはシナリオか、マスタリングのせいでございましょうか?
 もっとはじけた、こんなのガンドッグじゃない!
 といわせるようなものの登場を待ちたいところでございます。

 あと、スタンピードのリプレイもやって欲しいですなぁ。
 西部劇って、いまの時代、共通認識がとりにくいのかなぁ……。


「血と因果のタイトライン」
は、
 戦闘中心のシナリオと申していいのかな?
前回「殺す気満々」と書きましたが、
それに応えるような形でプレイヤーも必死に勝ち残ろうとするわけでございますな。
 その感じが、トレーディングカードゲームの勝負の様相がございます。
 ルールを熟知したもの同士の戦いが、アツうございますな。
 ルールの隅を衝くとなると、昔でしたらマンチなイメージもございましたが、
それは、
ルールや対応策がしっかりとしていない場合なのかな、とも思ってしまいます。
 それとも、プレイヤーとマスターの共通認識でございますか。
 あるいは、ストーリー中心の場合のゴリ押しが困るということでしょうか?

 とにかく、
こうした競技(ゲーム)的なTRPGというのも、
物語(ストーリー)的・即興劇的なTRPGとは
全然別物としての面白さがございますな。

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『暗黒日記』1942-1945

清沢洌(きよさわきよし)著
山本義彦編

岩波文庫(1990/7)



 日記にも関わらず、
この本には、クライマックスとでもいうべきものがある。

 それは、昭和20年4月15日の日記だ。

 3月10日の東京大空襲から、
著者が空襲に遭うこの日の記事への流れは、
描写が的確なこともあり、
構築された小説のようでさえある。

 それに、この日作者が体験したことが、奇跡。
 まさに小説のクライマックスのようなのだ。

 作者は空襲に遭ったと書いたが、それでかすり傷一つ負っていない。
家も焼けることなく残る。
それらはまさに偶然なくしてはありえなかったことだが、
作者の必死の行動と、その奇跡のような偶然、
そしてそのときの作者の心の動きが、まさに小説的なのだ。

 そのような奇跡によって、日記も作者も、空襲の被害から免れたのであるが、
残念なことにこの日記は、5月5日で終わっている。

 作者は、昭和20年5月21日、肺炎がもとで55歳で急逝したのだそうだ。
 戦争が直接の原因ではない(間接的にはあるだろうが)あたり、何か、天を仰ぎたくなる。

 広島・長崎の原爆投下、終戦、戦後……。
 ソれらを、作者はどう見たのだろうか。

(ちなみに、昭和18年8月17日の日記では、
「今回の戦争の後に、予は日本に資本主義が興ると信ず」と書いている)

昭和20年1月1日の日記で彼は、
「僕は、文筆的余生を、国民の考え方転換のために棒げるであろう。」
と書いている。
 まことに惜しいことだ。

 その、昭和20年1月1日の日記から、最後に引用しておこう。
今、引用した直前の部分だ。

 他にも引用したいところがあるのだが、
キリがないし、時間もない。

 あとはご自身でお読みいただきたい。

 今回挙げなかったが、
名前ぐらいは聞いたことがあるけれど、
何をやったか知らない人などについても、
実名で上がっていて、そういう点でも面白い。

 というわけで、とにかく読んでもらいたい。


p.261

一月一日(月)
(……)
日本国民は、今、初めて「戦争」を経験している。戦争は文化の母だとか、「百年戦争」だとかいって戦争を讃美してきたのは長いことだった。僕が迫害されたのは「反戦主義」だという理由からであった。戦争は、そんなに遊山(ゆさん)に行くようなものなのか。それを今、彼らは味っているのだ。だが、それでも彼らが、ほんとに戦争に懲(こ)りるかどうかは疑問だ。結果はむしろ反対なのではないかと思う。彼らは第一、戦争は不可避なものだと考えている。第二に彼らは戦争の英雄的であることに酔う。第三に彼らに国際的知識がない。知識の欠乏は驚くべきものがある。
 当分は戦争を嫌う気持ちが起ろうから、その間に正しい教育をしなくてはならぬ。それから婦人の地位をあげることも必要だ。
 日本で最大の不自由は、国際問題において、対手(あいて)の立場を説明することができない一事だ。日本には自分の立場しかない。この心的態度をかえる教育をしなければ、日本は断じて世界一等国となることはできぬ。総ての問題はここから出発しなくてはならぬ。
 日本が、どうぞして健全に進歩するように――それが心から願望される。この国に生れ、この国に死に、子々孫々もまた同じ運命を辿(たど)るのだ。いままでのように、蛮力が国家を偉大にするというような考え方を捨て、明智のみがこの国を救うものであることをこの国民が覚るように――。「仇討ち思想」が、国民の再起の動力になるようではこの国民に見込みはない。

(……)

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1942-1945

清沢洌(きよさわきよし)著
山本義彦編

岩波文庫(1990/7)


 数年前の8月の中ごろのことだ。
 NHK第二ラジオの「朗読の時間」で、この作品の朗読をしていた。
 たまたまそれを聞き、その面白さにたちまち惹(ひ)かれ、その後本屋さんで探して購入した。

 原題を『戦争日記』という。
 題名どおり、1942-1945年という、
まさに太平洋戦争の最中(さなか)に、国内(東京と軽井沢だったか)で書かれた日記だ。

 著者の清沢洌(きよさわきよし)は、自由主義者(リベラリスト)
日米関係が専門の国際関係学者
 そんな人物だからこそ、
当時の政府の愚行がよく見えているし、それに対する批評も、歯に衣着せず容赦ない。
(当然ながら、これは非公開の日記という前提があってのことだ。日記の中にも、これが当局に見つかれば処分されてしまうだろうから、隠しておく旨のことが書かれている)

 戦争が終わったあかつきには彼は、
これをもとに日本現代史を書こうとしていたのだそうだ。
 そのため日記には、雑誌や新聞の切抜きが多数貼りつけられていて、
本書にもそれが活字に改められた形で収められている。
 それが日記を真に迫ったものにし、また当時の状況を知るうえで役に立っている。

 架空戦記ものには、日本が大勝利を収める話がでてくるが、
これを読んで思うのは、それはあり得ないな、ということだ。
 また、そんなことにならなくてよかったとも思う。

 官僚主義。政界と財界の癒着。
 イデオロギーと責任逃れ。
 国際感覚のなさ。
 国民を身分が下のものとしてみる政治家。
 精神論の横行。
 精神的な屈伸性のなさ(時に応じた対策というもののなさ)。
 新聞の偏向・嘘報道。
 官憲による暴行
    :
    :

 このような体制の中で住みたいとも思えない。
 戦争に勝っていれば、日本はますますこのような態度を強固なものになっていっただろう。


 一般的な生活についてもそうだ。

 モラルが低下し、泥棒が横行。
 電車の窓も割られているという。

 物資の不足ゆえかもしれないが、
挙国一致という言葉が、スローガンでしかないのがわかる。
 日本が勝っていれば?
 犯罪は減るかもしれないが、殺伐とした雰囲気は残るだろう。
 それに、負けた側の国には、このようなことが起こる可能性はあるのだ。
それが日本でないからいいというのは間違いだろう。

 支配下に置かれた国のことについてさらにいえば、
そこでの日本の軍人の態度だ。
 もちろんそれは、そこに派遣された軍の上官の性格によって決まるものだろう。
 だが、たとえば昭和18年8月17日(火)の日記に書かれているように、
炎天下での労働で死亡した一高(今の東大)学生のことが、賛美されていたりするのだ。
 外国でも同じことを住民に強制させて、よろこんで迎え入れられるとは思えない。
 それにたとえば、同年12月16日の日記。

p.120
国内においては神風連(じんぷうれん)的な右翼思想が流行する。外国に行くのはそういう連中に限られる
(中略)彼らは無知でありながら、恐ろしく自信がある。そこで大東亜諸国に行って、それ錬成だ、それ儀礼だという。こんな国民に彼らが推服する(うやまって服従する)ものではない。

 これも、よろこんで受け入れられることはなさそうだ。

 

 いずれにせよ、このような国が、世界に勝てる可能性はまずないだろう。
 国際状況もわからず、戦力比も考慮せず、
日本は神国であるといった精神論のみが横行するような状態では。
 しかも、当時の政府は、戦後経営について、何も考えていなかったようだ。
とにかく勝てばいいと思っていたのだろう。
 よくある話ではあるが。

 政界と財界の癒着ぶりについては、たとえば昭和19年9月21日の日記にある。

p.229
かつても書いたが、日本の最重要職業、会社、官吏は全部軍人で占領。首相、海相、東京市長、翼賛会、翼壮団長、総て、然り。
 今回の戦争で儲けたものは右翼団で、彼らは支那、内地、どこでも鉱山その他の権利を得て、大金を儲けているそうだ。彼らは軍人と連絡があるからだ。

 一円を笑うものは一円に泣く、などと、苦しい中みんなでがんばりましょう、
といっているそばで、自分たちは金儲けのことを考えているのだ。
 そんなことで挙国一丸などどうしてできるものだろう。

 架空戦記には、すぐれた政治家が鋭い決断で苦境を乗り切っていく姿が描かれたりするが、
そんなことはまずありえそうもない。

 政治家だって人間だ。
 時代が変わろうと何をしようと、そんなにすごい人物が出てくるとは思えない。

 たとえば想像してみてほしい。
 今の(別に何代か前のでもいい)政府が、
いきなりこの時代、太平洋戦争の真っ只(まっただ)中に放り込まれたとしたら……。

 あの政治家やあの大臣が、矢継ぎ早に的確な判断をして、
すべてを成功に導くということがあると思うだろうか?

 あの人なら、という人がいる人もいるかもしれないが、
私はそうは思えない。
 そういう人がいたとしたら、
現在でも、さまざまな問題が、もっとスマートに解決されているはずだろう。

 国際感覚がなく、政治家が自分の金儲けのことを考えている状況ではなおさらのことだ。


 現代の政治家がこの時代に放り込まれたら、
と書いたが、逆に、この日記を読んで、
政治家というのは、今も昔も変わらないなぁ、ということも感じる。
 上に書いたことからも、それは感じるのではないだろうか。

        (もう少しだけ、次回に続きます)

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上巻

編集人:森好正 
編集  :立花小春(B’s-LOG編集部)
     株式会社 デジタル・コンテンツ・パブリッシング
,監修   :アイデアファクトリー株式会社/デザインファクトリー株式会社

カバーイラスト:カズキヨネ

2009/4 エンターブレイン B's-LOG COLLECTION オトメイト関連シリーズ
(403ページ)


下巻 

編集人 :森好正
編集  :立花小春(B’s-LOG編集部)
      柏崎虎太郎(株式会社 デジタル・コンテンツ・パブリッシング)
監修  :アイデアファクトリー株式会社/デザインファクトリー株式会社

カバーイラスト:カズキヨネ
2009/6 エンターブレイン B's-LOG COLLECTION オトメイト関連シリーズ
(453ページ)



追加しておきました。


 前回のゲームブックなチャットで予告したとおり……、
とは申しましても、少々遅くはなりましたが。
 ホントのこと申しますと、いつでもできたのですけどね。

 まぁ、『八岐の園』は必読書でございますし、
 『オバQ』はいいやつでございますし……。

 ゲームブックなチャットで申しましたとおり、
大部(たいぶ)でございますゆえ、まだ読んではおりません。

 え~と、原作はPS2のゲームだそうでございます。
 2009年8月27日には、PSP版も発売されるとか。
 まぁ、ゲームブック的には、それほど必要のない情報ですな。

 主人公は、雪村千鶴(ゆきむらちづる)。
 男装の女性でございます。
 音沙汰なき父を尋ねて上洛し、
なんやかやあって新撰組と行動を共にするわけでございますな。

 その何やかやが、この作品、『~新選組奇譚』奇譚とつくゆえん。
 羅刹――つまり人が化した鬼でございますな――
そうした怪異(ファンタジー要素)が、
関わってまいるのでございます。


 まっ、紹介すればそんなところ。


 でも、

 正直申しましてわたくしは、新選組って関心わかないんですよねぇ。
 京都の町で暴れてた人たち、ぐらいの印象しかない……。
(鞍馬天狗のほうが……。あっちはフィクションですけど)

 望月三起也先生の『俺の新選組』とか面白かったですけど。

 司馬遼太郎先生の『燃えよ剣』とか読んだら関心沸くのかなぁ??
 

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マンガの原作を手がけたこともあるのはご存知でしょうか?

  「ログイン」誌 1983/10 
 ●スターゲームデザイナー登場!

 によりますと
デビュー作は、以下のとおりでございます。

p.154
堀井――そうですか。実は、ボクは(劇画原作者の)小池一夫さんの主宰する劇画村塾の第3期生なんです。今度『別冊マンガアクション』で、本田一景というペンネームで原作者としてデビューしたんですよ。平野仁さんが画を描いてくれた『赤いドレス』という刑事モノなんです。

 いつのことかはわかりませんが、このインタビューが、1983.7.16と書いてございますから、それに近い時期ということはまちがいなさそうですな。
(引用の太字とか色はわたくしによります。
特に断りが入っていなければ、このブログでは基本的にそうだとお考えください。
ちなみに、インタビュアーは、塩崎剛三という方でございます)


 これ、『ポートピア連続殺人事件』もちろんパソコン版の)が出たときのインタビューですから、
当然それよりもあとの話ということになりますな。

 それがちよっと残念。

『ラブマッチテニス』で、第一回エニックス・ゲーム・ホビープログラムコンテストに入選し、
デビューする以前の話でしたら、面白いのに――。

『ジャンプ』『OUT』、『セブンティーン』などという雑誌で、
ライターとして活躍していたのでございますから、
その可能性はありそうですのに――。


 でもまあ、本田一景原作の作品として、
 ネット上に

『ゴルゴ13』(さいとうたかお)

「サギ師ラッキー」
「アイリッシュ・パディーズ」
「イリーガルの妻」
「弾道」



「探偵桃語」(作:本田 一景/画:三山 のぼる

はございましたが、
この作品については出てこないみたいですので、
ここに記しておくことにいたします。
 

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 「Role&roll」誌
vol.57 p.033 には、6月30日と書かれておりますが、あれは幻影だったようでございますな。
vol.58 p.009 には、7月31日とございますから。
まぁ、よくある事でございます(良くないけど)。

          ……。

 まっ、そういったどうでもいい話はよしといたしまして、
 
今回のラインアップは、


デモンパラサイトリプレイ
猫と悪魔の狂騒曲 ~異形たちの街角~
監修■北沢慶
作■片山泰宏/グループSNE 画■洋武


ガンドッグゼロ
ハーフ・ボイルド・ディテクティブ
作■狩岡源/アークライト 画■桃タイ


迷宮デイズ リプレイ
血と因果のタイトライン
作■斉藤高吉(冒険企画局) 画■菊地且典

といったところでございますな。



「猫と悪魔の狂騒曲 ~異形たちの街角~」
は、

リプレイ
『異形たちの街角~インヒューマンズ』
(著:片山泰宏/グループSNE 新紀元社 1260円)の、
1話と2話に挟まれる番外編だとか。

 最初からいる
「悪魔憑き」 と、
サプリメントで追加された 
「AAS」、
「ミュータント」
「サイボーグ」

という種族の異なるPCが、
主人公チームを組んでいるのが、ポイントの作品でございますな。


「ハーフ・ボイルド・ディテクティブ」
は、
『バイト・ザ・パレット』を使用したものだそうでございます。

 これは、 民間保安企業(PSC)に属するという
『ガンドッグ』の立場を離れて、
香港ノワールやハードボイルド、クライムアクションとなど、
幅広いアクションものを楽しむためのサプリメントでございますな。

 で、この作品、イラストをみると、コミカルなものになっておりますよ。
 そう、『ガンドッグ』って、このように
けっこう幅の広いことができるシステムだと思うのですよね。

 ですから、これに限らず、
いろいろなジャンルでの展開を期待したいものでございます。
(わたくしといたしましては、もちろんコメディを希望いたしますが)


「血と因果のタイトライン」
は、
斉藤高吉先生らしいでございますなぁ。

 キャラクターシートを10枚用意してのスタート。
 で、その10枚が終わったらゲームオーバー。
「神官」はなし。とりあえず、最初のキャラクターでは、なし。

 ……。

 殺す気満々でございます。
 


 さてさて。

リプレイ以外の記事
としては
『デモンパラサイト』リプレイのあとに、

『デモンパラサイト』
リプレイライター座談会(文:片山泰宏)

というものが載っております。
参加者は、

北沢慶先生
力造先生
藤澤さなえ先生
友野詳先生
片山泰宏先生。

そうした方々が、それぞれのリプレイ作品について、
語ったり、感想を述べたりしているわけですな。

 こういう制作者サイドの話を、タップリ読めるのはうれしい限りにございます。

(なにか、『デモンパラサイト』は、手塚治虫先生の『火の鳥』よろしく、
あらゆる時代を目指すそうでございますよ??)


 こうした打ち明け話などは、できましたら、
定番化して他の作品についてもやっていただきたいところでございます。

 特に、興味あるのは、「ガンドッグ」シリーズかな?

 そうした話が、
この作品にはあまり出てきていないような気がいたしますので。
 

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7/1 ユキさまのブログ「アドベンチャーゲーム研究処」
      の2009-06-30 20:20:00の記事
   「テキストアドベンチャーゲーム、変容の歴史。」
   http://ameblo.jp/adoventure-kenkyu/day-20090630.html
   のコメント欄に書き込みをさせていただきました。
   ゲームブックのルーツ部分に関することなのでございますが、あれでいいのかなあ……。
   ここら辺のことは、このブログでものちほど書くつもりでございます。大して変化はない予定。

7/3 エコポイントって、うちわとかじゃもらえないのかなぁ……。
   よっぽどエコだと思うんだけど。

7/5 七夕見に行ってきました。
   急ぎ足だったので、あまりちゃんと見ることはできなかったけれど。
   それと、リンクに、 "ゲームブック"-Google検索 を追加しておきました。
   う~む、情報源をばらしてしまうハメに……。

7/6 ふと思い出して、七夕のことについて書こうと思ったのでございますが、
   取っておいた資料がどこかにまぎれてしまいました。
   まあ、一年前の七夕くらいのときに見つけたものですからねぇ。
   でも、残念。
   またの機会に紹介することにいたします。 (となると、来年? 忘れそう……)

7/7 さ~さのは さらさら
   や~ねぇま~で とんだ
   や~ねぇまぁで とんで こわ~れ~て き~え~た
   アッホイ アッホイ アッホイホイ!
   だ~れに おみやげ や~るのかなぁ?
   おほしさま キ~ラキラ きんぎん すなご

7/10 ごめんなさい。今日はおやすみにいたします。

7/12  きのうは疲れて体調不良。パソコンを起動する気にもなりませんでした。

7/13  シャープ社のカラー電子辞書「ブレイン」は、ネットで調べてみると、

    辞書との連動機能なし
    キーは電子辞書のもので使いにくい
    特殊なキーの使い方をしているところもある、のだそうですな。

    というわけで、今回は保留してみる予定。

7/15 「Role&roll vol.58」買ってまいりました。
    「ボードゲームジャンクション」
    「今月の注目作」(文:江川晃 p.111)にございます
    「カットスロート:裏切りの洞窟」という作品、
    「第3弾ではゲームブックのような冊子を使い、
    まさにRPGのような遊び方ができるようになります(詳しくは次号ででも)。」
    とのことでございます。
    「ゲームブックのような」?
    その言葉に期待いたしましたが、ソロプレイではなさそうな感じ ですな……。
    いずれにせよ、次号待ち というところございますか。

7/16 今日の20時アクセス数19って何でしよ? 謎。

    次なる記事は、「ランダムダンジョン」について、
    少し雑談の予定でございます。これって、
    「ドンキーコマンド」の欄外コメントのはずだったのですけど

(追記:17日の訪問者数40と18日の94はホントに謎。カウンターの故障?
 いづれにせよ、ぬか喜びしないで淡々とまいりましょう)

7/19
 1番   やめてケレ やめてケレ やめてケ~レ エヴァエヴァ(……)
          おお、か~みさま 神さま 助けて パパ~ヤ~!

    3番   やめてケレ やめてケレ やめてケ~レ 使徒使徒(……)
          おお、か~みさま 神さま 助けて パパ~ヤ~!……。

    いえ、 「エヴァンゲリオン」の映像をバックに、
     「老人と子供のポルカ」が流れたら楽しいかな、
    と思っただけでございます。

    ネット上に置かれている映像は、ちょっと?
    ずびずぶぁ~、とか、左卜全先生、もっと迫力ある発声していたと思うのですが……。

7/21 こうゲームブックが出ないと、
    実はどこかの本屋さんに、
    サプライズでひっそりと置かれているんじゃ……、
    などと考えて探してしまいますよね!
    えっ、そんなことないって?

7/25 ゲームブックなチャット、参加中。
    ということで、今日の更新はおやすみです。

7/26  疲れてしまってダウン中。ふぁ~。

7/28 予告:次回は、藤子・F・不二雄大全集の『オバケのQ太郎』(1)を買ったのでその話を。
    ゲームブックの話じゃなけりゃいらない、という方は寝ていてください。

7/29 引用が必要なものは、資料探したり調べたり引用したりで時間かかってしまうなぁ……。

7/30 「八岐の園」は、分類として「幻想小説」に入れましたが、
    内容的には「文学部ゲームブック科」でもよかったかも。
    まあ、そういうことありますよね。
 

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『伝奇集』
J.L.ボルヘス作
鼓直訳
岩波文庫 (1993)
“FICCIONES” 1944
 Jorge Luis Borges


文学部ゲームブック科の必読書。

 

『幻獣辞典』のほうを紹介してしまったが、
本当はこちらが先の予定だった。

 ボルヘスについては、作品を読んだことかなくても、
名前ぐらいは聞いたことがあるだろう。

 南米を代表する幻想文学の作家で、
代表作としては、「バベルの図書館」が挙げられるだろうか。

 過去そしておそらく未来を含む、世界、いや、宇宙のすべて、
無限であるはずのものを、
有限であるはずの書物の中に封じ込めた図書館の幻想は、
ボルヘスの作品を象徴するイメージであり、
まさに物語の迷宮・迷宮の物語という言葉にふさわしい。

「八岐の園」もやはりそのような作品だ。
 そのイメージは「バベルの図書館」に勝るとも劣らないのだが、
惜しむらくは作品が、その「八岐の園」のイメージだけを語っているのではない点だ。

 物語は、

 スパイである主人公が、敵である大尉に追われて逃げ、
スティーヴン・アルバート博士の家に入りこむ。
 そこには、主人公の曽祖父、崔奔(サイペン)の作った
「八岐の園」があった……。

 そこから、
アルバート博士の「八岐の園」に関する長い挿話が始まるのだが、
これは、全体の物語とあまり関係ない。

 枠の物語は枠の物語として完結しているし、
「八岐の園」のイメージはそれだけで成立している。
 両者がかかわりあって存在していれば、
それはそれでひとつの傑作となったろうが、
そのつながりが弱いのだ。

 とはいえ、「八岐の園」のイメージは、
そうした作品としての欠点を補って余りあるものだ。

 どういう内容かは……。

 まあ、この「文学部ゲームブック科」で絶賛しているのだから、いうまでもあるまい。

 ここに描かれているのは、理想状態の分岐小説だ。

「分岐し、収斂し、並行する時間のめまぐるしく拡散する」(p.136)物語――。

 崔奔(サイペン)が13年の歳月をかけて作った、
迷宮でもあり、混沌とした小説でもある『八岐の園』とは、
まさにそのような物語だった……。

 と、言葉を尽くしても、あまり伝わらないと思う。
 やはり、実際に読んでそのイメージを感じてほしい。

 短編だから、読むのにそんなに苦ではないはずだし、
大きな本屋さんや図書館なら置いてあると思う。
手に取るのも、そんなに難しくないだろう。

 ぜひとも、読んでみてほしい。
 そして、出来得るなら、同じ本に収録されている他の作品も読んでみてほしい。

 それらもまた、
物語の迷宮と、
言葉の中に世界のすべてを押し込めようというボルヘスの幻想が
読み取れる作品であり、
ゲームブックを含む分岐小説のイメージを、
大いに広げてくれるものだと思う。


 ちなみに、山口雅也先生もこの作品を評価しておられるようで、
『生ける屍の死』『奇偶』で言及されている。

 『13人目の名探偵』も、
この作品の影響下に書かれたようだ。

「ミステリマガジン」早川書房 No.629 2008,July

「迷宮解体新書 第七回 山口雅也」
             文・村上貴史

p.9  この年(1987)にはまた、ゲームブック『13人目の名探偵』を刊行した。
 「当時は既に作家になろうと決意していたんですが、自分の作風は江戸川乱歩賞向きじゃないと思い込んでいたし、受け皿がなかったんですね。だから投稿とかも全くしていなかった。そんななかで、これは小説依頼に最も近い仕事でした。自分としてはボルヘスの『八岐の園』を意識して、時間の並行分岐的な趣向と本格ミステリの骨格をゲームという形式のなかでやったら前代未聞で面白いだろうと考えました」

 作者は、『13人目の~』のあとがきで、
ゲームブックには興味がない、というようなことをお書きになっているが、
それは、「八岐の園」のような理想状態には達していないゲームブックに対して
興味がない、ということなのだろう。

 さらにいえば、
現存のジャンル化、定型化されたゲームブックに対して
興味がない、ということなのかもしれない。
 

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藤子・F・不二雄大全集

藤子・F・不二雄
藤子不二雄(A) 著
小学館 2009/7

 




 オ~ボケなんだ
 オ~ボケなんだ
 オ~ボケなんだけれど~


というわけで買ってまいりましたよ~。

藤子・F・不二雄大全集版の
『オバケのQ太郎』[1]。

編集方式が読者に優しいですな

掲載誌別

しかも学年誌に関しては、

小学生のころ自分の読んだところだけ読めるようにと、
学年繰り上がり方式
を採用しているのだそうで。

  まっ、その方式はともかくとして、 ご主人さまは、
少年サンデー版だけ読みたかったので、
この配慮は大変うれしかったとのこと。


『オバケのQ太郎』は、
読んだこと、もしくは見たことがある方ならわかると思いますが、
『ドラえもん』とは全く異なります。

『ドラえもん』が、基本的に

のび太がボケ、ドラえもんがツッコミなのに対し、

『オバケのQ太郎』は、

オバQがボケで、正太がツッコミですかな、役割としては。

 ドラえもんは友達であるとともに保護者的な部分も持ち合わせておりますが

オバQと正太の関係は対等…。

そのため、
ドラえもんに比べオバQの方が、
独立独歩な感じがいたします。

 あと申すまでもございませんが、
のび太は消極的で正太は積極的。

 オバQは、
失敗してもあまり気にしない、
憎めないおおらかさがございますな。

 人物構成について申しますれば、
あとからできた『ドラえもん』の方がまとまっておりますな。

 オバQの方は、最初からいるのはゴジラぐらい。
あとの友達は固定されていないのですな。
 友達との関わりの重要性と申すのは、
この作品などで徐々に気づき始めたのでございましょう。

 作品的には、このあたり、
まとまっていなくて、と申したらよろしいでしょうか? 
けっこう楽しい

 コロコロコミックに載ったものなども読んでみたのでございますが、
あとで描かれた作品は、
コマ割りも『ドラえもん』のように落ち着いて、
キャラクターも安定している分、
作品的にも落ち着いた感がするのでございますな。

 その点、このあたりは、
まだまとまりがなくて、
破天荒な感じがいいのでございます。

 特に、「初期9作品」と書かれている、
連載が一度打ち切られる前の作品が、
それ以降の作品と違って面白い。


『二人で少年漫画ばかり描いてきた 戦後児童漫画史』
(藤子不二雄 文春文庫 1980/9 初出:昭和52年)によりますと、

p.232 スタゼロ雑誌部としては少年マガジンの『わかとの』で手がいっぱいだったので、今度はやむなく藤子不二雄個人で描くことにした。別に個人名義にしたからというわけではないが、再開後の『オバQ』は前回にくらべて丁寧に描いた。

とありますから、つまり
その前は「藤子不二雄とスタジオゼロ」名義だったというわけでございますな。
 その「~スタジオゼロ」名義のあたりが、その後の『オバQ』とは違うのでございます。
 
 当時「週刊少年サンデー」誌は、
赤塚不二夫先生の『おそ松くん』がギャグの看板として存在していたのだそうですが、

 連載再開後はその、

「奇人変人・狂童怪童が入り乱れてのナンセンスな大混戦のオカシサ」や、
「奇抜な言葉とギャグを機関銃のように乱射する」
といった特徴を意識し、それに対して、

「普通の子供たち」と「ごく日常的な事件」、
「ふつうの言葉をしゃべり、ギャグにしたってノンビリ、オットリムード」
にしたのだそうでございます。

「赤塚不二夫と藤子不二雄との個性、本質の違いからくるものだが、
これなら両立、共存はできる……と思った。」(以上p.232-233)
ということで。

 逆に申しますと、連載再開前のほうは、
『おそ松くん』に影響されて藤子作品らしくないドタバタな感じになってしまった、
ということなのでございましょうな。

 実際、それ以降の『オバQ』では見られないスラップスティックなギャグがあったりいたします。

でも、それがいいのでございます。

と申しますか、このあたり、スタジオゼロ作品ということで、
かなりそのメンバーの手が入っていたのではないか
と思うのでございます。

 特に2話の石ノ森章太郎先生の当時の自画キャラがたくさん出てくる
「まとめてめんどうみてよ!!」は、

(同じキャラクターが何人も出てくるというところが
『おそ松くん』に影響されたのかもという気がするのはともかくとして)

アイデア・作画ともにかなり石ノ森先生が加わっているのではないか
と思うのでございます。

 だいたい1話が完成したのは、 「〆切りギリギリ」(p.230)だったそうですし、
週刊連載でございますからな、
2話目もかなり切羽詰った状況で描かれたもの だと、
想像に難(かた)くはございませぬ。

 ですから、手の早い石ノ森先生が多くかかわったということは、充分に考えられることでございます。

 また、
「この仕事を僕たちは、スタゼロ雑誌部のためのピンチヒッターと思っていたので、そう期待をしていなかった」 (p.230)
ので、当初
「『オバQ』にアンマリ力を入れていなかった」(同、1行前)
との記述にも、それを感じますな。

 で、ご主人さまは、石ノ森章太郎先生のファンでございますから、
そういうスタジオゼロ作品としての部分が読みたかったのだと申すのでございます。

 ご主人さまは、虫コミックス版の『オバケのQ太郎』の9巻だけ
持っているのでございますが。

 その中に、「超能力入門の巻」という作品が収められているのですな。

 で、その作中作として、 「ぼくはエスパー」石林正太郎作 というのが登場するのでございますが、
そのキャラクターが完全に石ノ森先生の『ミュータントサブ』なのでございます。

 その作品を偶然どこかで目にしたので、後で古本屋さんで見つけたときに買ったみたいでございますが、

 一番最初に読んだときは、ご主人さま、

 藤子不二雄先生って、いつもはあんな絵を描いているけど、他人の絵も描けるんだ。

と、素直に感心したとか。
いや、少しは疑念を挟んだみたいでけどね。

 今にして思えば、石ノ森先生が描いているわけですな。

 道理で似ているわけでございます。

 さらに若いみぎり、はじめてマンガに接せられたころには、

藤子作品や石ノ森作品の脇役・端役に同じようなキャラクターがいること、
 それに手塚先生が、スターシステムで、同じキャラクターをいくつもの作品で登場させていたこと。
 さらに、手塚フォロワーの先生方も、
手塚先生のキャラクターに似たキャラクターを脇役・端役で使っていたこと、などから、

 脇役・端役のキャラクターは、みんなで使っているんだ。

 などと思っていたということ。
 その当時はそのような言葉は知りませんでしたか、共有ということですな。

 実際にそのような側面がないではございませんが、

ウィキペディアやファンサイトによりますと、

『オバケのQ太郎』の場合は、脇キャラを石ノ森先生がお描きになっている
そうでございますから、

そういう印象が特に強いのも当然ということでございます。

 で、やはり、そうした
藤子不二雄先生以外の方が描いた部分を探すのが、
この作品の楽しみの一つ
 と申せましょう。

 それにしても、Qちゃんが動物語をしゃべれるとか、意外に怪力
だという設定などは忘れておりました。


 あと、この巻で印象に残ったのは、

p.91 「名画を描こう」

5コマ目 Q太郎の中身下半分が見えますが、
     どことなくドラえもんに似ている……!


p.166 「オバケットに協力しよう!」

     タケコプターの前身とでもいうべきギャグが……。


p.304 「正ちゃんは名選手」

4コマ目 『ドカベン』の殿馬の秘打、
     「白鳥の湖」の前身がここに……。
     っていうことでいいのか?

     この話では、草野球の実況と解説の子供と
     プロ野球の実況と解説が、年が違うだけで
     顔は同じというギャグをやっておりますな。

     それにしても、Qキャッチング能力のすごいこと。
     プロの投球をホームランにするということは、
     まず、そのピッチャーの投げた球を、
     捕らなければならないのですから……。

 というあたりでございますか。

 それにしても、
後発であったために藤子・F・不二雄先生の作品集は立派なものになってしまって。
 藤子不二雄(A)先生のものも同じような装丁で出さないと釣り合いが取れないのでは? 
と余計な心配をしてしまいます。
 

 いずれにせよ、
これで『オバケのQ太郎』何度目かの再アニメ化への道も期待が開けると申すもの。

 いまの時代にどういう作品になるかはわかりませんが、楽しみでございます。  




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 おおっ、
ププププーさま赤文字で始まりを示していてくださるから、
アーカイブが見やすい!

 ということで、
7/25日チャットの全文をお読みになりたい方は、
左のリンクから「チャット」に行って、
ずず~っと上までスクロールさせ、
紹介文を閉じたあと、
「さらに古いメッセージはこちら」のところを押してくださいな。

 別ウィンドにてどのくらいか待たされた後、
今回の場合、1001からの書き込みが読めるようになると思います。
 そしたら、1128までスクロールさせていってください。
 そこからが今月分でございます。



 今回最初の話題は、「クイーンズブレイド」
イラストではない、写真版が10月頃に出るということで、その話から。

「クイーンズブレイド THE LIVE 冥土に誘うものアイリ 森下悠里」 ですか……。

正直申しまして、わたくしは「クイーンズブレイド」シリーズはどうでもいいなぁ。
 内部にストーリーがあるものではございませんし、
システム的にも大きく変わった部分があるというわけでもございませんし。

 以前(2009/06/13 (Sat))の記事でも書きましたが、
「クイーンズブレイド」は、
ゲームブックではなくブックゲーム
というのが、わたくしの認識なのですな。
 
 要するに、本の体裁をしたゲームということでございます。
 ゲームですから、トレーディングカードゲームにも容易に変換できるわけでございますな。

 今回の、写真集ゲームブックにしても、
 どちらからのアプローチなのかは存じませんが、
どっちつかずのコウモリ……。
 いえ、一作で終わるような気がいたすのでございます。
 トレーディングカードゲームのほうにも、その他の関連にも、入れにくいですしね。
(フィギュア関連? そっちのほうは存じません)

 そうか!

 アニメの次は、特撮で「クイーンズブレイド」ということか!!

 だとしたら、楽しみでございますな。




 後半は、ゲームブック出ないね、っていう話。

 いろいろ事情はあるのでしょうが、
もう、粗製乱造でもなんでも出してほしいものですな。
 そしたら買うから。
 どんな出来でも、ネタにはなりますからな。

 あっ、そうそう。
 ただし、値段がものすごく高いのは、パスね。

「ソードワールドDS」も、ソフトだけだったら買いですが、ハードごと買うとなるとねぇ……。
 ソフトもハードもあまり増やしたくないですし……。
 とりあえず、攻略本か何かが出たら買うつもりでございます。
 シナリオを完全収録したストーリーブックとか出ないですかねぇ。

 で、はしもとさまが
「『サムライ・ソード』が一番新しいんでしたっけ」
とお聞きになるものですから、

『薄桜鬼-新撰組奇譚 ストーリーブック』(上)(下)
エンターブレイン B’sLOGコレクション
というのが、
2009/4と、2009/6に、各2200円にて出ております。

と紹介しておきました。

 好感度を上げたり、フラグを立てたりして進めていく、
女性が主人公のゲームブックでございます。

 分量は、403ページと453ページ。

 攻略本ではよくある分厚さでございますな。

 そのうち、ゲームブック倉庫番のほうに入れておきますね。



 あとは、ゲームブック倉庫番のゲームブック周辺領域の作品の扱いについて。

 それらについては、
 「ゲームブック的な作品」として、分けて紹介するのだそうでございます。

 その場合、TRPG・文学など、系列ごとに分けるとか。
 そのときは出てまいりませんでしたが、
上のようなコンピュータゲームの攻略本系列のものも
カテゴリーとして入れたほうがいいかもしれません。

 ただ、そのときも申しましたが、
わたくしとご主人さまは、
そうした周辺領域の作品については、このブログで紹介することにして、
倉庫番には書き込むことはあまりしない予定でございます。

 と申しますのは、そのときも書きましたが、もう少しはっきり申しますと、

ああいうところに書き込むのは、事実でありデータであって、
説や意見は、書き込みたくない

ということでございます。

 自分のブログででしたら、
どんな意見でも自分のものとして責任……
というか、どうとでもできるわけですが、
ああした不特定多数が共有するものの場合、
そうではないでしょうからな。

 そこらあたりに、抵抗を感じてしまうわけでございます。

 そのあたり、ご了承いただきたく存じます。

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ホルへ・ルイス・ボルヘス マルガリータ・ゲレロ 柳瀬尚紀訳
(1974/12 晶文社)

Jorge Luis Borges and Margarita Guerrero :
EL LIBRO DE LOS SERES IMAGINRIOS(1967)
 


ボルヘスによる幻獣の辞典(共著)

ア・バオ・ア・クゥー(A Bao A Qu)の名とともに
この書を覚えている方も多いのではないだろうか。

 通常のモンスター事典などに採り上げられていない怪物も多く、
また他の事典が、これを資料としている例も多い。

 たとえば、RPG系のモンスター事典としては早い時期に書かれた
「RPG幻想事典」には、チョンチョンカーバンクルが載っているが、
それもこの事典から採られたものだろう。
(参考文献に挙げられている)

 特徴としては、ボルヘスがブエノスアイレス生まれということもあって、
南米の幻獣について触れられていること。

 西洋のメジャーな神話よりも、
未開社会の民間伝承が好きな私にとって、これはうれしい。

 それに、幻想文学の作家だけに、
ふつうモンスター事典では採り上げられないような
形而上の生き物や、
絵として描写不可能なもの、
幻獣とは呼びがたいもの
まで採っているのも、この辞典の独特な点だ。

 さきほど、
通常のモンスター事典では採り上げられていない怪物が多い、
と書いたのは、そのためでもある。

 ところで、この本には、ザラタンという幻獣がでてくる。

 島が実は生き物(亀や鯨)だった、という話なので、

FF24『モンスター誕生』(
スティーブ・ジャクソン)の
ザラダン・マーとは関係なさそうだ。

 とはいえ、ネーミングのヒントにはなっているのかもしれない。



 ちなみに、ア・バオ・ア・クゥー(A Bao A Qu)は、この書に拠(よ)ると

バートン
版の『千夜一夜物語』に出てくる幻獣で、

 チトールの勝利の塔に、時の始まり以来すむ生き物。
 半透明で、
何者かが勝利の塔の螺旋階段を登り始めると、
そのかかとにピタリとくっついて登っていく。
その内部にやどる光は次第に輝きを増し、
最上階までたどりついた場合、青い光を帯びた完全な形となる。
そこに到達した人間は涅槃に達し、その行為はいかなる影も投じない。
 だが、ア・バオ・ア・クゥーがその最上階のテラスに達したのは、ただの一度きりだ。
 そうならなかった場合、この幻獣は最初の段に転げ落ち、
ほとんど形のないままに、次の来訪者を待つのだという。
 からだ全体でものを見ることができ、触れると桃の皮のよう、ともいわれている。

といった感じだ。
(要約なので、詳しくは『幻獣辞典』を当たっていただきたい)

 この記事が『千夜一夜物語』に忠実な記述なのかはわからない。
少々、幻想的・文学的すぎるように思うのだ。

* と思って、少しネット上を調べていたら、こんな記事が。

「愛・蔵太のもう少し調べて書きたい日記」
2007-01-06 ア・バオ・ア・クゥーはどこにいる(どこにある)  


http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20070106/abao

 文学的でっちあげということも大いに考えられる、とのことだ。

 ボルヘスらしい。

 少なくとも、何らかのアレンジ、もしくは創作が入っているのは確かなようだ。

 となると、他でもそれはありそうな気がする。

 誰も知らないような幻獣に、少しのスパイスを加えるのだ。

 ボルヘスならありうる話だ。



 

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綾辻行人/有栖川有栖 監修(2003/5 講談社)


図書館で借りた一冊。

内容は
「新本格誕生15周年を記念して行われた謎解きイベント&トークショーをここに完全再現」
(裏表紙より)とのことだ。
 

 なぜ借りたかといえば、もちろんこのイベントの内容。
 実際どういうものだったのだろう? と興味がわいたのだ。

 会場で事件が起こって……、というようなものではないにしろ、
舞台の各部屋を歩き回って情報を探し、
それらをヒントに犯人とその証拠を掴(つか)んでいく
というようなものかと思ったのだが、そうではないらしい。
 そうしたライブRPGのような演劇的なものではないようだ。

 簡単に言えば、ファンと作家の交流イベントに、
推理ゲームが組み込まれているというべきか――。
 交流イベントと推理イベントの比重は同等、
というか、混ざりあっている感じだ。

 具体的な流れとしては、

 1日目

1) 事件のあらましが、ビデオレターとして映像で流される。

2) 船内に掲示される情報や、配られるヒントを入手し、
   事件の謎を推理。

3) 綾辻行人先生と有栖川有栖先生の部屋に分かれて情報入手。
   (両方には行けない)

4) 「逮捕状」(推理した結果を書く紙)を入手する。

 2日目

1) 推理した結果を「逮捕状」に書いて提出。

2) 解決編、
   表彰式

 で、その合間に作家の方々のトークショーがあり、
 そのほかの時間は、推理にいそしんだり、
作家の方々との交流の時間
(サインもらったり、お酒飲んだり、カードゲームをやったり、麻雀したり?)
……という感じらしい。

 1日目の(3)は、どちらかの先生を選ぶということで選択分岐になっているが、
どちらを選んでも、有利不利はない。
 ちよっとつまらなくもあるが、そのあたりは公平にということなのだろう。
 まぁ、ハプニングで、どちらかの先生がぽろっと重要なヒントを言ってしまう、
という可能性もなきにしもあらずの場面ではあるが、
さすがにそのようなことはなかったようだ。

 即興劇的な予測不可能なイベントがないので、ライブRPGに比べて、
運営的にはスムースなのだろうな、とおもう。

 共通の趣味の人が集まるのは、それだけでも楽しいことではあるし――。

 事件という共通の話題があれば、それがきっかけとなって話も弾むことだろう。

 でも……、やはり期待してしまうよね。
 船上とか閉ざされた空間で推理イベントとなると、ライブ感覚のあるやつを。

 さて、
 この回の「ミステリーイベント」
 最優秀名探偵賞、つまり、もっとも正解に近い答えを出した方は2人
――といっても夫婦だというので、実際には1つの解答といっていいだろう。

 多数の参加者の中で、ただ1つの解答のみが正解というのは、
まさに絶妙のバランスというべきではないだろうか。

 有栖川先生が「難しくないから」(p.20)とおっしゃっているように、
解決編を見れば、特に難しい部分というのはない。

 密室トリックも王道なものだし、
犯人も、正解者が気づいた点に気がついて、
それがどんな意味かを考えていけば、解ける問題だと思う。

(思う、というのは、はなッから推理する気なしに読んでいたので、
いまひとつどうかわからないのだ)

 ところで、このご夫婦、パソコン通信時代のネットのゲームで知り合ったという。
 もしかすると、
非電源ネットゲームがインターネット上のネットゲームに移行したころの
ネットゲームをやっていたのだろうか?

 あと、もう一つちょっとした疑問。
 このイベント、東京と神戸で2ヵ月半ほど期間を離してやっているが、
情報が漏れてしまうことはなかったのだろうか?
 まぁ、根本にかかかわることだから、そこらへんは上手くやっているのだろう。
問題をさしかえたということもあり得るし――。
 


(イベントデータ:p.6より)

 新本格誕生15周年記念イベント

新本格 ミステリフェスティバル

(東京)
日程 平成14年10月10日~11日
場所 客船 ふじ丸

出演  綾辻行人  有栖川有栖
     山口雅也  竹本健治
     二階堂黎人 倉知淳

ゲスト 喜国雅彦  ヒロ・サカイ

司会  九十九一

(神戸)

日程 平成14年12月28日~29日
場所 ホテルオークラ神戸

出演  綾辻行人   有栖川有栖
     法月綸太郎  我孫子武丸
     麻耶雄嵩   太田忠司
     西澤保彦

ゲスト 喜国雅彦  ヒロ・サカイ

司会  九十九一


ミステリ作家殺人事件「隠されたメッセージ]

キャスト 九十九一 渡部雄作   貴山侑哉
      西岡隆浩 岡部たかし  古賀清
      岩谷健司 渡部友一郎  金谷真由美

  監修:綾辻行人 有栖川有栖

  企画・構成・脚本:城島和加乃

     脚色・構成 :かとうだい

脚本・映像監督・演出:青柳省吾

ツールテザイン    :五本木進 浜田親彦

企画制作        :イーピン企画

協力           :講談社

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 2ちゃんねるのまとめサイトにて知りました。

 57歳でございますか……。

 何よりも驚いたのが、
経歴が2007年まで続いていること。
スクエア・エニックス社の仕事をなされていたのでございますな。
古くからアニメーターをやっている方のように存じておりましたので、とっくに引退しているかと……。

 金田伊功先生と申せば、日本独特のアニメ表現を発展させてきた方のお一人でございますな。

 とにかく、
1コマだけ抜いてみると、デッサンやパースが狂った絵でしかないのが、
動くと実に生き生きとした動きを見せる。

 アメリカのアニメでしばしば行われます、
ロト・スコープ(モーション・キャプチャーと思ってよろしゅうございましょう)
などでは決して表現することのできない、
日本のアニメが、テレビのリミテッドアニメという制約の中で完成させてきた技術と申せましょう。

 いわばケレン味のある表現でございますな。

これは、マンガ的・劇画的表現であり、
さらに申せば、歌舞伎とか浮世絵とかから連なる日本的な表現
と申せます。
(そこまで意識してはおられないでしょうが)

 そのような伝統にして最新の技術こそが、
日本のアニメを他に類を見ない独自のものにしていったのでございます。

 ただ、
もっと長く生きていれば後継者を育てられたのに、
とその早すぎる死を悼んでおられた方もございましたが、
それはどうでございましょう?

 あのお方の技術と申すのは、いわば天才の職人芸。
コツを教えてもらってできるというものではございませんでしょう。

 職人の芸は教えていただくものではなくて盗むものとも申しますしね。

 そういう意味では、金田先生の技術と申すものは、
直接か形を変えながらかは存じませんが、
さまざまな作品に反映されて、
確実に継承されているのではございませんでしょうか?

 そうでなければ、
現在の世界的な日本製アニメの興隆と申すものも、
なかったものと存じます。

いずれにいたしましても、

ご冥福をお祈りいたします。

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せいか~いで いちぃば~ん 総理さま
そういう あつかい こころえ~てぇ よね。

にほ~んで いちばん 総理さま
無視するなんて ろんが~いよ

あた~しを だれだと おもぉってるの?

なにが な~んでも 支持率を とり~たい~
いますぐにね

 

ふい~に 肩たたかれた こんなとこで えっ?
負けちゃ~う あぶないよって ……

どっちにしろ あぶな~いのよ!!



    *       *       *




 道化の真実にございます。

 ネタもとの曲は、初音ミクさんなどがお歌いになる、

「世界はわたしのもの」

  ……。

「ワールドイズマイン」

ですな。


 タイトル下を埋めるつもりで書いたのでございますが、
ちと長くなってしまったので、こちらに。

 う~ん、
 ここのタイトルにも書きましたとおり、
時事ネタはやらないつもりだったのですけどねぇ……。
(蛇足ではございますが、「せいかい」は政界ね)

 まっ、思いついちゃったから仕方がない。

 単なる思いつきですから、
意味とか意図とかはさっぱりございません。

 こういうことは、
ユーモアを解する方ならわかってくださるのですが、
そうでない方もおられますので一応申しておきます。

 もしも、意図とかあったり、政治に詳しいのでしたら、
もっと歌詞が埋まったことでございましょう。

 


 これはもう、
 ネタ元の歌のイラストがございますでしょ?
 あの格好で寝そべっている総理さまが思い浮かんだ という、
ただそれだけのことでございます。

* タイトル下に書く予定でしたので、
もしかするとあとで消して、「なぞのまとめ」のほうに回すかもしれません。

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「ライトノベル完全読本」 (2004/8 日経BB)


(昨日(2009/7/19)の記事で資料として用いた)
ついでですので、ここで挙げてみましょう。

 まず、ライトノベルで書かれてきたガンダムという特集で、
「ガンダム小説大全」 (p.38~47)に
このときまでに出版されたガンダム小説のリストと主要作品の紹介文が挙げられておりますが、
そのなかにゲームブックはございません

 やはり、ゲームブックはライトノベルではない、
ということで除外されたのでございましょうな。

 つぎに、「あたしの中の…」のときにご主人さまが参考にしておられた
「年表」 (三村美衣) 。
この1984年には、さすがにございます。

『火吹山の魔法使い』(ゲームブック刊行始まる)

の一文が(p.76)。

 その欄外コラムでも、 「ゲームから小説へ」の部分で、

1983  雑誌〈コンプティーク〉創刊。
   TRPG「ローズ・トゥ・ローズ」
1984 TRPG「トラベラー」
1985 TRPG「D&D」
1984 ゲームブック『火吹山の魔法使い』大ベストセラー。
やがてゲームの中心はファミコンをはじめとするコンシューマ系へ……。

 という流れで説明されています。

あと、ゲームブックに対する言及はございませんが、

「ライトノベルとTRPG」
  TRPGから生まれたライトノベル作品たち
                     榎本秋(p.170-171)

「PBMとライトノベルの意外な関係」
                     石直和(p.194-197)

も挙げておきましょう。

 前者は、グループSNE作品を中心に、リプレイとTRPG小説について。
 後者は、PBM(Play By Mail――非電源ネットゲーム、メールゲーム)のマスターから、
ライトノベル作家になった方々の紹介でございます。

 あと、
「ライトノベルとゲームノベライズ」
   ゲームを基にした小説を読んだことはありますか?
                    榎本秋(p.111)

も、参考として挙げておきましょうか。
やはり、ゲームブックは出てまいりませんが……。

 ゲームブックについての記事が出てくるのは、さらに後のほうでございますな。

「ライトノベルとゲームブック」
   一世を風靡したゲームブックってなんだったんだろう?
                          榎本秋(p.111)

 ここで、挙げられております作品は、

『ファイティング・ファンタジー』シリーズ
『ソーサリー』シリーズ
『ドルアーガの塔』鈴木直人
『ドラゴンクエスト』シリーズ

 といったもので、ほぼタイトルのみでございます。

 ゲームブックについての解説は、

 80年代にブームとなり、88年ごろ終焉を迎える。
 原因は、乱造ともコンピュータゲームの人気による読者ばなれとも言われている。

 その後も、子供向けとしては一部残ったが、ファンタジー世界の冒険ゲームブックは姿を消した。
 富士見書房の『MAGIUS』シリーズも、TRPGの一形式であり。ゲームブックとは名乗っていなかった。

 2001年から、創土社が『チョコレートナイト』(鈴木直人)を皮切りにゲームブックの発表を続けている。
 一部タイトルがiアプリとしても発表。

といった感じでございますか。
これが、この本が出版された2004年8月あたり(まあ、執筆はその少し前でしょうが)
の状況と申すわけでございますな。

 さて、ゲームブックに関する記述についてはもう一つ、
非常に気になると申しますか、興味をそそられるものがございます。

「ラノベとゲームと異世界とぼくと」米光一成

p.172
 84年にゲームブック『火吹き世界の魔法使い』が発売される。
小説でありながら、サイコロを使い、ゲームのように物語を進めていく。

『火吹き世界の魔法使い』!!

 一体どんなゲームブックなのでございましょう。?
 誤植でした、というオチなのでございましょうが、
そういうヤボなことは抜きにして、
非常に喚起力のあるタイトルだと存じます。

 いっそのこと、
どなたかこのタイトルでゲームブックを作ってみませんか、ねぇ

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奇想天外」2月特大号 (1978年2月 奇想天外社)
p.138-165


第一回 奇想天外SF新人賞 佳作受賞作品。

 ちなみにこの回の入選作は、ナシ。

佳作は

「あたしの中の…」        新井素子

「カッチン」             大和真也

「ぼくの思い出がほんとうなら」 藤原金象

「ローレライの星」         美作知男

「スタンピード!」          山本弘


 新井素子先生のデビュー作。
 ライトノベルの嚆矢とでもいえる作品。
といっていいだろう。

「ライトノベル完全読本」 (2004/8 日経BB)
p.65「ライトノベル30年史」三村美衣
……
だと、1974年を起点として、胎動期から書いているために、
軸がぼけているな。

え~と、
「SFマガジン」2003年7月号(2003/5/25 早川書房) の

「表現とリアリズムの変遷--ライトノベル25年史」三村美衣(p.29)では、

ライトノベルの歴史を1977年からとし、
高千穂遙と新井素子をその例として挙げている。
(ただし、1977年といっても、両方とも末のことだ)

 1978年になると、

栗本薫が『ぼくらの時代』で登場する。
映画『スターウォーズ』が日本に上陸。
TVゲーム『スペースインベーダー』がブームとなり、
アニメ雑誌が続々と刊行される。

1979年には、

アニメでは
『機動戦士ガンダム』
『ルパンⅢ世 カリオストロの城』
 マンガでは、
『うる星やつら』
『キン肉マン』
などが登場する。

(「ライトノベル完全読本」p.70-71参照) 
このあたりで文化が大きく動いているのがわかるだろう。

 というわけで、
『あたしの中の…』について。

 読み返してみて驚いたのは出だし。
 もっと軽い調子で始まるかと思ったら、
意外とサスペンフルだった。
 イラストも不気味な感じで、
あれ? こんな話だっけ? 
と、違和感ありまくり。
 それが、
章を新たにするごとに話がどんどん転がり転がり
ラストではあの、
シュールというかコミカルというか、
新井素子ワールドとしかいえないオチ
へともつれ込む。

 もう、最初の部分と比べると、なにこれ、って感じなのだ。
 とにかく話の転がり方がすごい
 何の前知識もなしで読めば、驚くこと必至だろう。


 雑誌掲載版をここで取り上げるのは、もちろん、
このときの選評

「新人賞選考座談会」
   選考委員:星新一/小松左京/筒井康隆(p.122-136)

が有意味だからだ。

 よく知られている話だと思うが、
ここで
星新一先生はこの作品を新人賞候補の筆頭として推し、
小松左京先生と筒井康隆先生がそれを否とする。

 先生が推したのは、
独特な文体と二転・三転するストーリーであり

ほかのお二方は、
ストーリーについては認めたものの、
文体については女子高生の書く普通の文章だとむしろ否定し、
そのほかにもいろいろと挙げて、
この作品を大賞とするのを否定する。

 ただそうした否定要素というのは、
これを大賞とするのはどうか
という考えが先にたっての発言に思える。

「奇想天外」の第一回新人賞を受賞するにふさわしくないだろう、
という考えが無意識に働いての否定的な意見だと思うのだ。

 では、新井素子先生を見出せなかった、
小松左京先生や筒井康隆先生のセンスが古くて、
星新一先生は新しかったのかというと、
そういう話でもない。

 ただ、
お二方は、
SFの入門書を書いたり
SFに対する自論を展開したりしていて、
SFに対して一家言あった
のに対し、

星先生のほうは、
SFというよりも
むしろストーリーの構築というものに対して興味があった

ということなのではないかと思う。

 そうした興味の方向性の違い が、
この選評の違いとなっているのだ、おそらく

(さらに突っ込んだ見方をすれば、
この選評の違いは、
「奇想天外」という雑誌をどう見るか
もっといえば、この雑誌のその後をどうするか、
に関わることだとさえいえる。
つまり、みずから謳っている「SF専門誌」としての方向なのか、
「奇想天外」というタイトルどおり、
SFというよりも、奇妙な話、不思議な話、面白い話といったものを強調した路線で行くのか
の分かれ目ということだ。
まあ、これは、うがった見方でしかないとは思うが)

『あたしの中の』という作品は、
テーマ性がおそらくない。
わたくしの読みが浅いのでなければ、とにかくない。

 戦争や人間の攻撃性について触れられるものの、
テーマという扱いではないだろう。
 強いていえば、面白さがテーマという感じか――。

 そうした作品がコンテスト、
しかも「第一回」の
「奇想天外SF新人賞」の代表とすることに対して、
お二方は忍びなかったのだろう。

 サスペンスのあり方とか、いろいろと言っているが、
実はテーマ性のなさに引っかかりを感じているのだと思うのだ。

 そして、この作品に対する選評というのが、
後のライトノベルの登場を暗示しているというか、
それらに対する評になっている。

 つまり、
それまでの小説、特にSFでは、

(1)にテーマやメッセージ性
であり、
(2)がストーリー性、面白さ

だったのが、
ライトノベルになって、
その関係が逆転したということだ。

 この逆転現象は、
もちろん新井素子の作品の影響というわけではない。
(少しはあるかもしれないが)

『スター・ウォーズ』のように、
テーマ性よりも娯楽性を重視したSF映画のブーム、
アニメブームによるマンガやアニメのノベライズが、
小説のジャンルとして現れたこと、
テレビゲームの登場、
70年代と80年代の気風の違い、

などというものが、
テーマ性よりも面白さ優先に流れを変えていったのだろう。

 これはライトノベルに限ったことではない。
 文化が、そして社会が、
規範的なテーマ性よりも、
自由な面白さを求めていった時代だったのだ。



 さてさて、道化の真実にございます。

 ところで、
 山本弘先生の「スタンピード」という作品が気になる方もおられましょう。
  わたくしも気になります。

 ですが、それが掲載されたのは、この次の号。
 それは、ご主人さま、持ってないのでございます。

 だって、
 奇想天外のこの号を古本屋さんで見つけたときは、
新井素子先生は人気でしたけれども、
山本弘先生についてはまだ存じておりませんでしたものな。
 山本先生には悪いですけど、仕方のないことでございます。
 

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