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2024/04/24 古代の大型投石機。ギリシアでは片腕を意味するモナンコン、ローマではオナゲルと呼ばれていたそうでございます。ローマでの呼称は投げるという日本語とは特に関係なくて、野生のロバという意味だとか。ロバがひづめで背後に石を蹴り飛ばしたという寓話に基づくそうでございます。アラビアではそれがマンガニク。古代アラビアの人たちはマンモーを狩っていたのでございましょう。
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「BUG NEWS」誌1986/4 
 特集「ゲームブック145冊」の

「PLAY THE BOOK ゲームブックで「本」が変わった!」(p-26-27)

を読んでおりましたところ、
次のような記事が目を引きました。


「ペンギンブックス」の海外販売員が、
日本にゲームブックの話をもってきたのは、一昨年春ぐらいのことだ。
大手出版社もまわったが、「どこが面白いかわからない」と見向きもされなかった。
 一冊目をだした社会思想社も出版を決意するまで半年近くかかっている。
「『火吹山の魔法使い』の解説を書いてもらった紀田順一郎さんに相談したところ
『面白いですよ』っていわれたんです。
でも『売れる』とは一言もおっしゃいませんでした(笑)」

(社会思想社編集部部長田中轟人)


 この一昨年と申すのは、この記事の1986年の一昨年(おととし)、
つまり1984年のことだと思うのでございますが、
春に話があって半年、ということは出版を決意したのは秋ごろ? となると、
その年の12月に刊行された『火吹山の魔法使い』は、
相当急ピッチで作られたのでございましょうな。

 まぁ、決意までの期間、いろいろと動いてはいたのでございましょう。
 いや、それはともあれでございます。

「大手出版社もまわった」

 そして、

「社会思想社も出版を決意するまで半年近くかかっ」た

 と、いうことはですよ、つまりもしかすると、

『火吹山の魔法使い』は別の出版社から出ていた目もあるということでございます。

(ぎゃくに、社会思想社からもどこからも出なかったというファンブルも、
 可能性としてはあったということでございますな)。


 歴史にIFは禁物……、
でもだからこそ、そうした妄想は楽しいものでございます。


 というわけで、もしも『火吹山の魔法使い』が他の出版社から出ていたら
というあり得たかもしれない過去を楽しんでみることにいたしましょう。


 形態は、元がペーパーバックでございますから、
文庫新書が妥当なところでございましょう。

 「アドベンチャーブックス」の講談社や、
「ハローチャレンジャーシリーズ」の朝日ソノラマなどは、
やはりそのままペーパーバックスタイルでございましょうな。

 いずれにせよ、フルカラー大型本とかは多分ないでしょうなぁ、残念

ホビージャパンでしたら、
『ファイティング・ファンタジー』のルールブックと一緒に、
シミュレーションゲームと同じ大きさのに入れてーー、ということも
考えられますが、その場合も白黒でしょうな。


 まっ普通、文庫か新書サイズでしょう!
 となりますと、

 東京創元社……は、なぜかなんとなく予想できるのでまぁいいでしょう。

 早川書房(やはり、ハヤカワ文庫FTなのかなぁ)……、

 角川書店(まだ、スニーカー文庫も、富士見ドラゴンノベルズも
      ファンタジア文庫もない時代ですからねぇ)……。

 学研……。西東社……。桐原書店……。




 訳者も気になります。

 安田均先生が訳を担当した可能性も当然考えられますでしょうし、
ほかの……、いろいろな方の訳を想像してみるのも面白いかもしれません。

 あの方が訳せば、こんな感じだろうか、
 あの人なら……、と一流の訳者をあれこれ思い描くことでしょう。
 
 当時は、アカデミー出版が、シドニー・シェルダンの作品を
「超訳」で売っていたので、そういうのもアリかも。
あれは面白さのために意訳があったり、省略があったりするそうでございますからなぁ。

 戦闘ルールとか面倒だから、
全部勝ったことにして、負けたほうの選択肢は全部削除しようとか?

 ないかなぁ。


 もしかすると、
完全に子供向けとして、「ですます」調で訳されていたかもしれませんな。

トールキン先生の小説『指輪物語』がそうでございましたし、
朝日ソノラマの『騎士ローラン 妖魔の森の冒険』もそうでございますからな。



 そうそう。
 もしかすると、二見書房から出ていたという可能性も――。

 そうなりますと、
 訳は変わってくるのかなぁ。
 話自体も変わってくるのかなぁ。
 巻末に「見てはいけないマップ」はつくのかなぁ。
 イラストは変わるのかなぁ。
 ザゴールさんもフーゴ・ハル先生がお描きになるのだろうか。
 などと、いろいろと気になってまいりますな。




☆ いずれに想像しても、楽しいことではございますが、

ただ、『火吹山の魔法使い』についてはそれでいいとして、その後のことがございます。

 はたして、あれだけの大ブームとなっただろうか。
 そして、あれだけ長くシリーズが続いたかどうか。

 たとえ、ブームが大きくても、
ある一定の巻数まで出したら、それ以降はやめちゃう出版社などはありそうですし、
ブームが去ったらとっとと終わりにしちゃうところもあるでしょうしな。

 そこまで考えると、本当にIFもIFでございますが……。

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