忍者ブログ
2024/04/25 『最強最悪の信長軍を倒せ!』。フローチャートのズレた部分を修正いたしました。いえね、全角のなかに半角が混じっていると、ブラウザで表示されたときにズレが起こるのでございますよ。作業中は大した違いないので、それにちょっと気づきにくいのでございます。
[1] [2] [3] [4]
というわけで、4月6日
前回4月2日に買えなかった「Role&Roll」を買いに静岡市街へ。
 
「Role&Roll」の最新号は1冊しか売っておりませんでした。
発売が4月3日だそうですから、その間に売れたのでございましょうが、
もし1冊しか入れていなかったのだとしたら次が心配。
 今回もザッと駿河屋へ。
 前回アクリル板と画きましたが、
そうではなくてちゃんとガラスのショーケースでした。

拍手[0回]

PR
検索しておりましたら、
J・ハービー・ブレナン先生が永遠(とわ)の眠りに入られたとか。
ホント? 
 
葬儀はウッドブルックウッドランド埋葬地
『イントゥ・ザ・ミスティック(Into the Mystic)』で行われました
 
(https://notices.irishtimes.com/death/brennan-james/61143755)とございますから、
本当なのでございましようなぁ。
 
そうでございますか。
ついにブレナン先生、異世界転生なさったのでございますな。
 
それにいたしましても、1月1日の出立とはご出立とは──。
 
 
 そうだ。
  聖地巡礼におもむかれる方は、なにとぞレポートを──。
  お願いいたします

拍手[0回]

『サキの忘れ物』津村記久子真夜中をさまようゲームブック
新潮文庫(2023/9)  所収 
p.191-232 (パラグラフ数:62)
 
 というわけで、
津村紀久子先生のゲームブック
文庫版で出ておりました。
 
 ザッと見たかぎり変更点はございません
 フリガナがついた漢字が多くなった程度でございます。
 
(あと、本全体といたしましては表紙の絵が変わりましたな。
 うっかりしてると、同じに思えてしまう……)
 
 鍵をなくして町をブラふらしていると、
犯罪に出くわしたり幽霊に出会ったりする話。
 
 ランダム要素やフラグ要素も少しございます。
 
 トリビアといたしましては、ゲルググのフィギュアが出てまいります。
なぜゲルググ? 最後まで行ってもそれは分かりません。
 
 にしても文庫解説を書いた方、この作品をスルーしておりますな。
 
 
 ちなみにわたくしの感想は以前書いたとおりにございます。

「真夜中をさまようゲームブック」フローチャート

「真夜中をさまようゲームブック」(1)分岐でちょっと戸惑った。
 
「真夜中をさまようゲームブック」(2) 内容

☆ おまけ
 
『サキの忘れ物』

お買いもの
 
なぞのまとめ 令和五年6月 2023/06/26 
 

文章的に直したいところもございますが、
面倒なのでそのままご容赦くださいませ悪しからずにございます。
 
 というわけで、まだプレイしたことがないという方がいらっしゃったら、
この機会でございますから試してみるのも一興かと存じます。

拍手[0回]

答:正直あまり違いはありません。
 
 AFF第2版
  
 必要な改訂は、サイトにあるエラッタに書かれている部分と同じだと思われます。
 
 サイトを見ると印刷しても紙1枚に収まるほどですし、
誤字などの語句の統一が主で、重要なものはごくわずかです。
 
 ですから、それを見てルールブックに書き写すなり、
印刷して貼りつけるなりすれば問題ないと思われます。
 ライトに読むというだけなら、それすらもしなくていいでしょう。
 
 TRPGとして遊ぶつもりでなく、付属のシナリオ目的でもなくこれを買うのは、
よほどの酔狂か、マニアか、衝動買いに弱いタイプか、うっかりさんだと
思います(ちなみにわたくしは1)。
 
 目次を見れば分かりますが、171ページまでまったく変わりがありません
 
 改訂版では172ページ目に「ルールサマリーと魔法のリスト」が加わり、
それが旧版と大きく異なる部分です。
 
 なくても問題はないけど、TRPGとして遊ぶ場合、あれば便利というものです。
 
 ほかの変更点は、間違い探しレベルと言っていいでしょう。
 
 やっているのは、

拍手[0回]

GMウォーロック、土曜日に買ってまいりました。
ゲームブック勢として目につくのは
ファイティングファンタジー・コレクション2の収録作品は?」ですよね。
 と申しますか、第2弾が出るということ自体がトピックスでございます。
 
 
 で、第2弾。
 
 
 個人的には、
顔のない村」「さらば青竜」「ロストワールドからの脱出」といった
日本人作家によるFFルールを使った非FFのセットなんかいいと思います。
 
あと2作? 
 
令和三年7月の「なぞのまとめ」にも書いた
四人のキング」「暗黒の三つの顔」「太陽神の宝玉
あたりのタイタン世界を入れてもいいですし、
なんでしたら、東京創元社や双葉社などのゲームブックで
FFシリーズのルールをそのまんま使った物でもいい。
当時そういうのってたくさんございましたものね。
 
 もちろん、最近の作品から選ぶというのも大いにアリ。
  
それを逆輸出して、日本のゲームブックの素晴らしさを本家にアピールするのだ!!
 
 
 ただ、この願いはかないそうにございません。
 
 
~収録作品は?」の記事を安田先生が書いていて
このうちから選ばれると思う」とある以上、
記事中に挙げられた中から選ばれるのは必定にございます。
 
と申しますか、8割方は決まっているのではございませんでしょうか。
 
 記事を読むと、だいたいセットの中核候補が2~3あって、
それに何を加えていくかってところなのではと思います。
 
 
 候補から考えると、スティーブ・ジャクソン(イギ)先生を採るか、
タイタン世界を重視するかの二択でございますよね。
 
 スティーブ・ジャクソン(イギ)先生なら
タイタンで揃えるのはあきらめなければならないですし、
タイタンならジャクソン(イギ)先生オミットということに。
 
 
ソーサリー』4冊セットというのは、まったく予想しておりませんでした。
王道でありながら裏ワザ、盲点でございますな。
これなら、タイタン世界にしてスティーブ・ジャクソン(イギ)先生でございますが、
第2弾というよりも番外編、スペシャルという感じが。
 

 リビングストン先生の『ソーサリー2』が出るとして、
それとのセットというのなら確かにスペシャルな感じがございますし、
FFの柱、二柱そろい踏みでございますが、
ソーサリー2』というタイトルなら、『ソーサリー』同様、四冊欲しいところ。
その一作目だけ収録するのであれば、ちょっと中途半端な気がいたします。

 
『ソーサリー2』が出ず、『ソーサリー』4冊セットで分量的に物足りない
ってなことになりましたら、布か不織布の壁掛けでもつけますか。
表がマップで裏が呪文表(呪文表は憶えるときのみ表にしてください)
などというのが妥当でございましょう。
大きな冒険記録紙で、そこに書き込んでいくというのも、豪快でいいですけれどね。
 
あとは特製サイコロをつけて。
女性誌なんか最近は付録で売っているのも多いので、
特製ポーチとかつけるのもいいかも?
 
 AFFの『ソーサリーキャンペーン』とのセットもいいと思いますけれどね。
あれって、攻略ガイドブックみたいな感じですから。
 
でも、すでに持っているからなぁ。
 
 あと1冊つけるとしたら、『魔術師タンタロン 12の難題』ということも考えらますな。
その場合は、セットのどこかに解答と解説も入れておいて欲しいと思います。
 
 それにしてもわれわれは、一体何冊のソーサリーを買わねばならないというのだ、
といいたいところでございますが、安田均先生の訳で出るのでしたら
それは楽しみでございます。
 
 タイタン世界を無視する場合、ジャクソン(イギ)先生のほうは、
地獄の館』、『サイボーグを倒せ』で決まりかなぁ。
『さまよえる宇宙船』は、実はわたくしがちゃんとやっていないのでよく分かりません。
印象ですが、リメイクありなら入れるのもありと思います。
 
その時はリビングストン先生の方は『フリーウェイの戦士』あたりを
入れたいところでございます。
こちらもリメイクありで。
タイタン世界まったく関係ないセットというのも、面白いのではないかと存じます。
 
 問題はFF=タイタンと考える方が一定数いらっしゃるでしょうから、
そのかたがたにどう響くかでございますな。
 
 
 リビングストン先生の方は、まず『迷宮探検競技』。
「続編ゆえに」とお書きになっておりましたが、こういうアンソロジーで、
シリーズの一作ずつ入れていくっていう小ずるい方法ってございますよね。
それをやればいいんじゃないかと。
 
 さて、リビングストン先生二作目は『甦る妖術使い』。
 続編は一作あればいいので、未訳のものはなし。
 となると『運命の森』との二択でございますな。
 『運命の森』は、確かに重要な作品んも知れませんが、
電源ゲームでこの書に関連した動きがないのでしたらいいかな、
という気はいたします。
というわけで『甦る~』ほうで。
 
 あと一作は、『魂を盗むもの』かな。
 
 未訳のものがひとつは入っていて欲しいですし、
ジャクソン、リビングストン路線をいつまでも続けるわけにはまいりませんし。
 
『仮面の破壊者』もいいものなんですけれどねぇ。
 未訳を優先することにいたします。
 
 では、タイタン世界というしばりでいく場合は?
 その流れで行くのならば、まず『運命の森』かなぁ。
 初期ということで基本なので。
 あとは、ジャクソン(イギ)、リビングストン以外の作品ということで。
深海の悪魔』『サムライの剣』『恐怖の幻影』なんていう、
タイタン世界っぽくないセットというのも面白そう。
 
 逆に、『雪の魔女の洞窟』あたりは扱いが難しいなぁ。
 ただ、リメイクありというのなら期待してしまう。
 
 いずれにしても、リメイクがキーワードでございますな。
 
 リメイクしなくちゃ難しいから入らないのか、
 リメイクをするという意味なのか……。
  
 後者とすれば向こうで作るのか、
 それともグループSNEで日本独自のものを作るのか。
  
 ドラゴンファンタジーも日本独自の部分が受けたところもございますから、
個人的には日本オリジナルに期待したいところでございます。
 

拍手[0回]

『タイタン植物図鑑』アンドリュー・ライト:著 タイタン植物図鑑
 安田均:監修
 羽田 紗久椰/こあらだ まり:訳
(グループSNE/2021/9)

 
 タイタンに存在する植物
255種類を紹介した書物にございます。
 総ページ数、108ページ
うち「タイタンの植物とキノコの図鑑」が約57ページ 

 255種──多いなぁ、と最初思いましたが、
小説やTRPG、ゲームブックと、合わせれば100冊以上出ているのかな? もっと? 
それが土台となっていると考えれば、これは当然にございましょう。
 
 実際、本邦未訳の作品を出典としているものが多くございます。
 タイタン全土でこれだけと考えると、むしろ少ないと申せましょう。
 
 この書物、原題を「TITAN HERBAL」と申します。
 植物図鑑植物を意味する言葉としては、
ボタニカル(botanical)フローラル(floral)がございますが、
この書は、ハーバル(herbal)
  単語から想像できますとおり、
ハーブなど有用植物の効果について書かれた事典でございます。
 
 それらが食べられるかどうか、
薬や魔法の材料としてどのような効果があるのか、
人体への悪影響は? といったことが載っているのですな。
 
 中国や日本でいう本草学でございます。
 
 この書ではさらに、植物モンスターや、
武器や道具として有用なものなども載っていて、
冒険者必携のハンドブックというべきものとなっております。
 
 ですから、タイタン世界にはそれ以外にも木や草の種類はございますが、
薬効などがないために項目がないと考えるべきでございましょう。
 
 例えば『ファイティングファンタジー第2版』の価格表には、
木綿の外套」が売っているので、綿はあるはずでございますが
この書には載っておりません。
 
 わたくしどもの知る綿とは違っていて、
木から羊がなっているようなものだったりするかも知りませんが……
(でも、そんなのだったら、これかモンスター事典に載りますよね) 。
 
 
  オビに書かれた「タイタン世界の植物のすべてがここに」という文言は、
ですから誇大ですな。
 
 
 というわけで、この図鑑に載っていない草木については、
立地や気候なども考慮に入れつつ、
ある程度自由に取り入れて良いところだと存じます。
 
 
* ちなみに、アサの方は亜麻草(FLAXWART)というのがございます(p.041)。
  ですが、これも糸の原料としてよりも、
  閃光に対する耐性という薬効があるために掲載されたのであって、
  単に糸の材料としてだけでしたら載らなかったのかもしれません。
 
 にしても、図鑑というわりには、さし絵が少ないのが残念でございますな。
1項目につき1つは欲しいところ。
群生しているさまや、一つ一つの花の形など、
やはりあった方がイメージがつかみやすいですから。
 
 まぁ、原題は herbal であって、
図鑑を意味する picture という単語は無いのですが、
それでも絵は、冒険者やディレクターの一助になると存じます。
 
 絵がないので、たとえば、
 猫ブドウって何が猫なんだろう?
といったことが、つい気になってしまいます。
出典は『魔術師タンタロン12の難題』だそうで、
それを買わなかったことが悔やまれます(図書館で借りました~)。
 
 ネコヤナギのようにふわふわしたところがあるのでしょうか。
 これを食べると猫が酔ってしまうようなブドウ?
 実が、ネコ耳つき? 猫の目みたいな模様をしている?
 気になるところでございます。
 
 猫ブドウがどうかは分かりませんが、
こういうネーミングって、現実にあるものの
パロディってこともままございますよね。
 
 ですから、英語の字引やそれこそ英語の書いてある植物図鑑などで
調べてみると面白いかと存じます。
 
 とは申せ、わたくしが気づいたのは、
傷を治す効果があるという虎ヤシ(TIGER PALM)
タイガーバームのもじりだろうな、というぐらいでございますけどね。
 
 あとは、TREE GOOSE TREETREE GOOSEというのは、
カオジロコクガンという名前の鳥だそうでございます。
 あまり意味はございませんが、
ためしに検索してどんな鳥が見てみたらいかがでございましょう。
 
 
 あと、
ちょっと気づいたのは例えば明眸花(EYEBRIGHT)でございます。
この薬草、他の草と調合することであるポーションが出来るというのですが、
単体での効果が無いのが不思議でございます。
名前が明眸花なのでございますから、
単体でもその名に恥じぬ効果があるのではないでしようか。
 せめて、この草の汁をまぶたにつけると目がすっきりする
ぐらいの効果はあってもよいかと存じます。
 
 
 
★ 残念なのは、語の並び
 
モンスター事典」は日本語の順でございましたが、
今回の植物図鑑の場合、並びはアルファベット順で、
見出し語は日本語がまず書かれております。
 
 それが、面倒くさい
 
 本文の方は、まだいいのでございます(あまりよくはございませんが)。
 
 問題は、巻末の分布表、価格表でございます。
  
 これが日本語しか書かれていない上に英語の並び順なので調べにくい
 わかりにくい。 
 
 総索引で調べればいいとはいえ、少々不便でございます。
 
 
★ ついでに申しますれば、付録はもっと充実させて欲しかったな、と思います。
 
 例えば分布表。
 平原、洞窟、森林など、地形や環境による分布については
表になっておりますが、
本文中にあった分布を視覚化した地図が欲しいところ。
 
エリアごと数字が書かれた地図があり、
ある植物の分布域が何番と何番かが、
表として書かれているようなものでございます。
 
植物は動物以上に生息域の違い、
そしてそれによる風景の変化というものがございますから、
そうしたイメージ作りのために欲しいところでございます。
 
 それに、そういう分布があったら、
冒険のヒントになることもございましょう。
 
 他には、分類の樹形図みたいなのも欲しいところですな。
そういうのがあれば、
似たような植物がすぐに見つけることが出来るため、
便利なような気がいたします。
 
 まぁ、そこら辺、勝手にやってくれということなのでございましょうが。
 

☆ ちなみに、前書きを読むと
  「混沌の渦」が参考になったと書いてございます。
  『混沌の渦』は16世紀、魔術などはあるものの、比較的、かなり
  現実に近い世界を舞台にしたTRPGでございます。
  たしかに薬草の類いが多く載っていたような。
  なかなか感慨深いことでございます。
 
 
 というわけで、
 とにかく、FFシリーズの蓄積が詰め込まれたこの植物事典(図鑑とは言わない)、
タイタン世界に行くことがなくても、読み物として十分楽しめると存じます。

拍手[1回]

 さてさてその縦糸、ダークメインの物語でございます。
 彼に依頼をするのが、城塞都市サラモニスの王なのですな
(つい先ほどまで、サラモニスのことをサラニモスだとばかり思っておりました)
 
 地図をご覧ください。
トロール牙のすぐ南西にあるのが、サラモニスでございます。
       (地図の上が北だった場合ですが)
バルサスの黒い塔はさらにその南。
ザラダンは……、コーブンの北あたりの地下かな。
 
(もう少し詳細な地図があればよかったのに9
 
 サラニモスがいかに危険な位置関係にあるかはお分かりでしょう。
 二人の悪魔が一触即発であれば、かの王が憂慮するのは当然でございます。

 サラモン王は考えます。
 
 この二人が戦うのはいい。
 戦っているうちは両者の目はこちらには向かないだろうから。
 だが、いったんどちらかが勝利を収めた場合、目をつけられるのはわが国だ。
 そうなればサラモニスはひとたまりも無い。
 そうならないようになんとかできないか──。
 
 そんなこんなで、サラモン 王は、〈三人の予見者〉の選択とは申せ、
どこの馬の骨とも分からないダークメインにこの使命を託します。
 
 素性の信頼できる、例えば自分の部下を使えないのは、
関係がバレてしまえば、自分のほうに悪魔の矛先が向かうから。
 王が一介の冒険者を使うのことに、ちゃんと理由があるのでございます。
 
 
 依頼を受けたダークメインは、古くからの友人であるカローネ・マニタスに会いに行きます。
 この任務のために必要な人物を、この地方で顔が広い彼に見つけてもらおうというのですな。
 
 サラニモス王はダークメインのことを若いとおっしゃっておりましたが、古い友人があるということは、少なくとも十代ではございませんでしょう。ある程度の経験を経た、それ相応の年齢だと存じます。
 
 カローネと会うのが、フリークスの街・シャザール。
 いかにもイギリス的、FF的な魅力に富んだ街で、ブラックサンドよりも魅力的とおっしゃる方もおられることでございましょう。
 シティブックが出ることを期待したいところでございますが、いろいろ問題があるような気も──。
 まぁ、そんな街でございます。
 
 とは申せ、奇妙な風景に目を奪われて気がつきにくいですが、街のありさまは風景としてのみ存在していて、ストーリーにはあまり絡んではいないんですよね。
 ただこの街を登場させたかったのではないかという気も……。
 そうは申しましても、これがただの街だったらここでの出会いも印象的ではなかったことでございましょう。
 一癖ある出会いにふさわしい背景だと存じます。
 
 そんな街の酒場で、ダークメインはカローネにみずからの策を語ります。
 バルサスとザラダンのそれぞれに取り入って戦争を長引かせ、両者の国力を弱めて、サラニモスに攻め込めるだけの力をなくすまでにしてしまおう──。
 要するに、黒澤明監督の『用心棒』みたいなことをやろうとしているのでございます。
 
 いかにも無謀な冒険者のやりそうなことでございますな。
 もしかすると、作者の最初の構想はそうだったのかも?
 
 でも、悪魔の三人のうちの二人と、口八丁で渡り合うのは相当に困難ですよねぇ。
 それを読者に納得させるように書くとなると、作者も大変──。
 
 作者の構想がどうだったかはともあれ、この企みは夢見師リッサミナの警告を得て反故にされ、ダークメインはザゴールのアジトへと向かいます。
 彼ならば、他の二人をなんとかする方法を知っているのではないか、それが夢見師の投げた策だったのですな。
 
 同行は従者チェルバーと、傭兵、ジャムット・マントラッパー。
 マントラッパーは金さえ出せば信頼に足るという評価ですが、裏で何やら動いているようですし、金で動く人物なので、背中を預けられるほどというわけではありません。
 だいたい顔からして悪魔が変身した人間みたい(特にp.231とか)。
 文章ではそう感じなかったので、イラストでももう少しうさんくさくない人物に描いた方がよかったのでは? と個人的には思いました。
 
 火吹山の場所を確かめるため、一行はヤズトロモの塔へ。
 ドワーフの森に住んでいるだけあって、魔法使いといっても彼は、魔道具を作ることに長けているようでございますな。
 彼から〈オルックの短剣}という一種の魔剣(探しているものの方角を示してくれる・狙ったものには必ずあたる)を買い、超常の望遠鏡であちこちを見(これも料金取ればいいのに)て、火吹山を確認した後、彼らはそこを目指します。
 
 火吹山については、『火吹山の魔法使い』からいくつかの部屋をピックアップし、そのシーンを詳述している感じです。
 技術点や体力点だけの戦闘を、この癖の強い3人がどう切り抜けたか、『火吹山~』を経験済みの人にとっては、なかなか楽しみな部分と言えるでしょう。
 多くないシーンなのに鍵3本もちゃっかり手に入れてるんですよねぇ。
 この幸運ものというか、物語のお導きというか。
 そうして、ザゴールとの会見がかなうのですが。
 ここからの展開が一筋縄ではいきません。
 十九章「暗い秘密」。
 その章題どおり、マントラッパー原に会った一物が明らかになります。
 
 最後、ザゴールがダークメインに渡すものが爆薬というのも面白いですな。
 
 そこを読んだとき、ガレーキープに爆弾を仕掛ければ別にザラダンと直接対決しなくてもいいんじゃ……、と思ったのですが、うーん、それだと計画は失敗だったなぁ。
 
 結果、ザラダンとバルサス、この2人の魔法使いはこの世から姿を消します。
 書かれてはいませんが、将なきあと、戦争もぐだぐだのうちに終わったのでございましょう。
 
 最終章「判決」は、裏というか高次というか、な話になるのですが──。
 それを読んだあとで、もう一度はじめから読み返してみると、書毒とはまた違った面白さが発見できると思います。
 
 解説によればダークメインを主人公とした小説は、他に2冊が書かれているそうですが、そちらも気になるところでございますな。
 

拍手[0回]

(1)で書いたことの繰り返しでございますが、本当に思っていたのと違っていました。
 もっと軍記物や歴史小説みたいな作品だと思っていたのでございます。
 
 歴史中心で、
悪魔の三人が、たがいに相手の出方を読みあいながら、策を弄していくといった、
そんな話を頭に描いておりました。。
 
 ところが、読んでみるとそんな話ではございません。
 
 そもそも、ザゴールが参戦していない。
 バルサスやザラダンにしても、戦場におもむいて直接指揮に当たるわけではなりません。
 
 バルサスは塔にこもったままでございますし、
ザラダンは後半空飛ぶ帆船要塞で戦地におもむくとはいうものの、
その本体は鏡の中に閉じこもったまま。
 とても陣頭指揮という感じはいたしません。
 
 戦術についてもそうです。
 巧妙な策というものは出てまいません。
 
 何しろ、バルサス軍の主軸は命令を聞かなかったり、単純頭のモンスター軍団。
 かたやザラダン軍は、
命令に忠実ですが本当に単純なものしか理解できない腐れ頭のゾンビ兵団です。
 
 そんな連中に複雑な作戦を命じても、どうせ理解できませんから、
勢い作戦は単純なものになります。
 
 代わりに活躍するのが、ファンタジー世界らしく魔法や魔的な存在でございます。
 
 モンスターやゾンビも十分にファンタジーでございますが、
それ以上の存在がこの戦いには出てまいります。
 
 ガンジーとソークといった異界の存在が戦況に変化を与え、
ゴブリンの指揮者にとりついたナイトシェードが
バルサス軍の運命を決定的なものにいたします。
 
 ところで、
 
 ガンジーというのは個人名ではなくて、
あるモンスター(と言っていいのか)全体の名前なんですね。
 
『バルサスの要塞』での登場シーンのイメージが強かったため、
バルサスが館に住まう前に住んでいた魔法使いが死して亡霊になった姿
だとばかり思っていました。
『モンスター事典』などではモンスター名として載っていましたが、
それでも個人名のように思っていたのです。
 
「ガンジーたち」と書いてあるあたりで、
何人もいることがどうやら分かりましたが
(ただ、個にして群な感じなので、何人などと数えるのが適当かは分かりません)、
それでも違和感がございまず。
 自分の中では『バルサス』に出てきたのは今後も、
同姓同名の悪い魔法使いの亡霊ということにしておきます。
 
 
      ☆    ☆    ☆
 
 
 つまりこの作品は、軍記物のたぐいではございません。
 タイトルが『トロール牙峠戦争』なので、
その戦争の終始についてはもちろん描かれますが、
この物語ではそれは横糸というもの。
 ストーリーを支配する縦糸は、
ダークメインという冒険者を主人公とした冒険でございます。
 やはりこの作品は、
まぎれもなく冒険の書であるファイティング・ファンタジーの一篇なのでございますな。
 
 

拍手[0回]

『トロール牙峠戦争』
スティーブ・ジャクソン:著 安田均:訳
(グループSNE/2021/3)
 
 思っていたのと違っておりました
 というか、勘違いしていたのでございます。
 
タイタン』の魔法戦争の項で、
トロール牙峠での戦いに触れられておりますでしょ。
  
 ですからその戦いに、
悪魔と呼ばれるザゴール・バルサス・ザラダンの3人が関わっていて、
その詳細を描いた作品だとばかり思っていたのでございます。
 
 と申しますか、魔法戦争全体を、ですな。

 トロール牙での戦いは、その中でも見どころ──三国志でいえば赤壁みたいなもので、
そのためにそれがタイトルになったのだと……。
  
 旧「ウォーロック」誌の時代からず~っとそうだと思っていて、
読んだあとでもそう思っておりました。
 
 変だな、と思ったのは、
この記事を書くために『タイタン』を読み返したときのこと。
 いきさつやサラニモスの動きが全然違うじゃございませんか。
 
 あらためて考えてみますと、この時代であるはずがございません
 なにしろポートブラックサンドが存在(p.59)いたしますものな。
 
 魔法大戦後に出来たブラックサンドが、
それ以前の時代の話で出てくるわけがないのでございます。
 
 
 ではいつの時代か……。
 は、タイタンの歴史に詳しい人に任せることにいたします。
 
 まっ、いづれにせよ、この作品は
ゲームブックとも『タイタン』とも似て非なる世界線にあるようでございます。
 
 例えば『タイタン』では悪魔の3人はほぼ同年齢で、
師であるダークストームも17歳の時、三人の手で殺したことになっております。
 
 対して、『トロール牙峠戦争』では、
ザゴールがバルサスやザラダンに比べ、知名度も低く若いことになっております。
師の殺害にも関わっておらず、
それどころか、バルサス・ザラダンの行為を憤慨、軽蔑しているとのこと。
 
 リッサミナさんは、そうおっしゃっているのですな。
 だから、2人を打ち負かす方法を教えてくれるかもしれない(p.164)と。
 
 カネルウォートについて、
師からこの2人に伝えられたと書かれているのも(p.177)、
このことを裏づけておりましょう。
 
 2人に、ということは、ザゴールは教わっていないのですな。
 2人がこの魔薬を学んだのが、ザゴールが来る前だったのかもしれません。
あるいは、ダークストーム自身はこの研究に熱心ではなかったようですから、
その危険性を考慮して若いザゴールには伝えるのをやめたのかも。
 
 いづれにせよ、ザゴールは他の二人とは同格とは見られていなかった節がございます。
 
 一方でザゴールは、対等の立場と思っていたようでございます。
 三人はたがいにしのぎを削る好敵手だった、などと述懐しておりますし。
 まぁ、そうした認識の違いはよくあることではございますが。
 
 ただ、ザゴールが一番の若年だとすると、気になるのが三人の年齢でございますよねぇ。
 一体、三人はどのぐらいの時代にダークストームに弟子入りしたのか。今何歳なのか。
 
 だって一番若いザゴールの正体があれですよ。
 あとの二人は──。
 異界に行くことが出来るから、時間の流れが違うのかなぁ。
 
 魔術師の年齢はよく分かりません。
 
 
 そんなわけでこの世界は、
『タイタン』やゲームブックでの世界とはほぼ同じだけど
微妙に異なる世界なのでございます。
 
 そのあたり、TRPG界隈の方ならば容易に受け容れられると思いますが、
読み始めるにあたってそう心得ておくと、重箱の隅につまづくこともないかと存じます。

拍手[1回]

今日は節分
節分といえば鬼退治
鬼退治といえば桃太郎でございますな。
 
その昔、『マジカル頭脳パワー』という番組で、
「オコシ」「煮つけ」「たき火」「ダンゴ」
なんていう問題もございました。
 
 
それはさておきというわけで、
タイタン世界でこの「桃太郎」をやったらいかが相成ることでございましょう。
舞台は決まっております。
鬼ヶ島は、ポートブラックサンドですな。
桃太郎八幡国の出ということでよろしゅうございましょう。
 
悪死」の幟(のぼり)を背負った君が──とと、それでは蜂漫国になってしまう、
もとい「80001」、もとい「八幡一」の幟を背負った剣聖の君は、
奪われた金銀財宝綾錦を取り戻すため
ポートブラックサンド目指して大海原に繰り出します。
 
 地図を見ますと、ブラックサンドから八幡国では
大航海時代の感がございますが、気にしない気にしない。
八幡国は財宝の国として、タイタン世界に知れ渡っていたのでございますよ、
きっと。
 
 そんな長い距離を小舟は、仁王立ちの君を乗せたまま、
揺らぎもせずにまっすぐとホートブラックサンドへ。
 
 ──とするとおとぎ話的ですし楽でございますが、
ロールプレイングゲーム的にするならば、
その間に戦いがいくつか、いくつもあったほうがいいかもしれませんな。
 
 そんなわけで、迫りくる敵をちぎっては投げちぎっては投げ、
桃太郎=君を乗せた小舟は、荒れ狂う大海の中を小揺るぎもせず、
まっすぐにブラックサンド目指して進んでまいります。
 
 そしてついに、盗賊都市へ。
 港では海賊船の群れが待ち受けております。
 と桃太郎、顔色ひとつ変えずにザックから、
吉備の宝珠を取り出し、高々と掲げるのでございます。
 
 ドワーフの巫女の血を引き、一流原型師の元で修行を積んだおばあさんが、
心血を注いで作りあげた神秘の宝珠でございますな。
 
 それをつかって桃太郎は、
 
 キリン
 剣歯虎
 女魔法使いエレノア
 黄金騎士団
 不死鳥
 竜(たつ)
 蛇をかたどった木の枝
 
 などを召喚し、海賊ども、盗賊どもを次々と撃破していくのでございます。
 
 そうして目指すは、神殿通り。
 奪われた財産を取り戻すべく、裁判所で訴訟を起こすわけでございます。
 
 その裁判にも勝訴し、アズール卿土下座させたあと、
桃太郎は取り戻した巨万の財宝類を小舟に乗せ、
ゆうゆうと盗賊都市をあとにしました。
 
めでたしめでたし
 
 ──と、まぁこんな感じでございましょうか。
 
 

拍手[0回]

ポート・ブラックサンド』読んでおります。
 記事は、これを消してあとで書きますが、とりあえず。
 
海の妖術WAT(p.014)
唱えながら船の端を歩く行為も含まれます」がよく分かりませんでした。
1行目は、その呪文の簡単な説明の部分なので、
もしかすると watchwalkどこかの時点で間違えたとか?
となると、「船の周囲を監視する呪文」あたりの意味なのかなぁ。
 
完全な勘違いでしたら、
ものすごーくごめんなさい、でございます。

拍手[0回]

 取り急ぎ、わたくしが持っております冬川先生がお作りになられた同人誌を紹介しておきますね。
「青き鷹」と「景虎様が一番」はオフセット誌。その他は、片面コピーのコピー誌。すべてA-5版。
 
 データはのちほど。
 
 というわけで、データ書きましたよー。
 
 ゲームブックは太字にしておきました。
 
 最初は作品ひとつひとつについて概略を書いていたのでございますが、
30分で挫折いたしました。
 
 10ページ以下のものや雑談・ファン本とかもあったりして、
すべてを載せる必要ないんじゃないかなどとも思ったりもいたしますが、
取りあえず。
  ※ とは申せ、そのような作品も、
    冬川準二先生のちょっとオフビートで人とは違う視点が
    楽しいのでございますよ。
 誰得? とか思われているんだろーなー。
 
 

拍手[0回]

喪中葉書で知りました
(年賀状のやりとりだけはしていたのでございます)。
 
冬川準二先生が、今年1月、喜籍に入られていたそうでございます。
 
 
  ……。
 

 残念ね。

拍手[0回]

 AFFRPG『超モンスター事典』を買いに行ったら、
ヒーローコンパニオン』も売っていたので、ついつい買ってしまいました。
TRPGやらないので要らないのですが。
 
 でも、「資産の種類」(p.36)表はちょっと楽しい。
君が領主になった『火吹山~』はどのぐらいの価値があるんだろうとか、
『バルサスの要塞』は? などと想像してみると面白いと思います。
 
 ホートブラックサンドなんかは資産的にどうなんでしょうね。
治安的にはマイナスだけど、廃れているわけではないし――。
まぁ、そういうことを超越した街ということでしょうな。
 
 でも、アズール卿が亡くなりしあとはどうなるのかなぁ? 
 抗争絶えない街になりそう。
 結局それで、街としても廃れていくんじゃないでしょうか。
やはりあそこは、アズール卿あっての街なのでございましょうな。
 
 
    ☆    ☆    ☆
 
 
超・モンスター事典』のほうは、
項目に「武器」が増え、
出典に著者イラストレーターが加わったあたりが
よろしゅうございますな。
                            (↓ 落描き)
 ただ、マニア向けなのか、               
それとも作者はどうでもいい人向けなのか、
スティーブ・ジャクソンに超モンスター事典
英米の区別がない
のが困ったところ。
 
 老婆心ながら書いておきますと、
『サソリ沼の迷路』と『深海の悪魔』が
〈米〉でございますな。
 
 他には『ロボットコマンドゥ』という作品が
ございますが、これはSFですので
タイタン世界を扱ったこの作品では不参加と
いうことでございます。
まぁ、ロボットですからねぇ。超モンスター事典
 
  この英米に関して、前回はどうなっていたんだろ、
と『モンスター事典』をひもといてみたら、
そちらには不参戦だったみたいですな。
 
 安田均先生がお書きになったあとがき(p.162)を
注意深く見ますと、FF8『サソリ沼の迷路』は
確かに書かれてございません。
 
 不参加には何か理由があったのでございましょう。
 
 さらによくよく見ると、
FF11『死神の首飾り』も前作には入っておりません。
 こちらはこの作品が、オーブ世界という、
タイタンとは別の世界の冒険だったからでございますな。
 
 でもタイタン世界ではない
地獄の館』は採られております。
 こっちは作品に登場する
ゾンビやファイア・スプライト、ヘル・デーモンと
いったモンスターが、超モンスター事典
タイタン世界でも普通にいそうな魔物(『地獄の館』は魔物)
だからでございましょう。
 
 あるいは……。
 
 もしかすると、『地獄の館』とタイタン世界は、
異次元的に隣り合った世界なのかもしれませんな。
それで共通の魔物がいるのでございます。
 
 つまり『地獄の館』で異世界転生すると、
タイタン世界に行けると――。
 
『地獄の館』だけならば、そこから逃げ出せば
普通の世界に戻ることもできますが、
タイタン世界に送り込まれれば
どこへ逃げたとしても危険がいっぱい。
 超モンスター事典
 オソロシヤ……。
 
 まぁ、それはそれといたしまして、
今回は『サソリ沼の迷路』も
死神の首飾り』も参戦でございます。
 
『死神の首飾り』からは
異世界転生をしたのでございましょうか?
 
ザッと見たかぎり、
デスナイト、ロック鳥あたりが参加しているようでございます。
それぞれタイタン世界での居場所があるようでございますな。
 
 面白いところでは『宇宙の暗殺者』からの登場もございます。
肉食植物、人オクトパスあたりですな。
これも、しっかりタイタン世界での設定がございます。
 
 ですからもしかすると、『ウォーハンマー』みたいに
タイタンにも未来設定があるのかも?
宇宙の暗殺者』は、未来のタイタンの話?超モンスター事典
 個人的には、そういうのは無しにしたいので、
パラレルワールドあたりでお願いしたいところでございます。
 
 
 他には、
前作で載っていていいはずの作品のモンスターも、
けっこうこっちに載っておるのですな。
 
 前作のときは、
各作品で描かれた以上のデータや設定を
考える余裕がなかった、とか?
 
 あるいは、
『モンスター事典』は、
出典なしのモンスターも多く含まれていたので、
そちらを優先させたのかもしれませんな。
 
『モンスター事典』の目的としては、
「ファイティング・ファンタジー」というTRPGで
遊ぶためのモンスターということで、超モンスター事典
新しいモンスターが欲しかったところでしょうが、
今作はタイタン世界――ゲームブックで描かれた世界を
冒険するという方向性で、
落ち穂拾いがおこなわれたのでございましょう。
資料的な意味合いも、加えてあったとは思います。
 
 
 見ていて興味深かったのは、
動物の大きさに上限がつけられているところでございますな。
 
 肉食ネコの最大は虎(p.091)
 
 北極グマは、アークトリスやナンディ熊のような
 奇妙で珍しい混血種をのぞけば最大(p.052)
  
 では肉食猿最大(p.117)
  
 事典内には出てまいりませんが、イルカの項に名前だけ出てくるので、
  タイタン世界にはクジラもいるようでございますな。
   おそらく、海洋生物で最大では? 
    いや、海の中のことゆえ、くわしくは分かりませんが。
 
 それにしても、
タイタン世界にも北極の概念はあるのでございますな。
まぁ北という概念があるのでしたら、北極もあってしかるべきなのかも。

  
   ☆    ☆   ☆
 
 
 あとですねぇ、本書を見て気づいたのが、『サムライの剣』のことでございます。
 あれ、これカッパ? これ鬼女(シコメ)だったっけ、
 絵は良く覚えているけれど――という感じで。
 すっかり忘れておりました。多分脳が拒否してしまったのでしょうな。
 
 原作では、鬼女は Shikome でございますが、
 おそらく、書いた人も描いた人も
 シコメ=醜女が女だということをわかってなかったのでは
 ないかと思うのでございますよね。

 解説を読んでみますと、
 
 シコメを訳した鬼女という言葉以外で、女の文字が使われているのが

 「村人の3~18(3d6)人は上述のような戦士だが、
  残りの4~24(4d6)人は非戦闘員のや子供だ」ですもの。
  
 絶対、女だと思っておりません。
 
 
      ☆   ☆   ☆
 
 
 
 とまぁ、そんなところでございましょうか。
 奇妙な形のモンスターはけっこうおりましたものの、
 ザッと見、円盤人を超えるユーモラスなものはなかったような。
 やっぱり、最初のほうの巻だけかもしれませんな、
 単純なユーモアが許されたのは。
 ブラックなユーモアみたいなものは、その後もあるかもしれませんが。

拍手[0回]

 検索をしていたら ツイッターあの子はだあれ?
#ネバーランドのリンゴ」のところで、
ふむふむぬくぬく」さまが、

~リンゴ』の表紙の絵は、
エスメレーさんではなく
カミーリアさんだと書き、
 
返信
でみずからその説に対して
疑問を呈しておられました。
 
 右の絵でございますな。
 
「ネバーランドのリンゴ」
 林友彦:著
 西尾誠:カバー・本文イラスト
 1986/7東京創元社
 
 

                         《表紙の女の子》
 
  
 どうなんでしょうねぇ。
 
 当時はホントただ単に、妖精の女の子の絵だなぁ、
ぐらいにしか思いませんでしけれど。
 
 ですから、まぁどっちでもいいのでございますが、
面白いので考えてみることにいたしましょう。
 
 考えてみますに、表紙絵がカミーリアさんだというは、
パラグラフ 256 のイラストと同じポーズをしているというだけが
根拠のような気がいたします。
 
カミーリアさん   着ているものも似ておりますが、
 エスメレーさんだってそれは似ています。
  
  パラグラフ 277 のイラストは
 少し違うようですけれど、
 これはベストを脱いだ状態
 でございましょう。
 
 パラグラフ1000 のイラストが
 ベストを着た状態じゃないのかな?
 
 わかりにくいですが。
  
 それに下半身は、
 256のイラストがスカートなのに対し、
 表紙の絵はパンツスタイル
 エスメレーさんと同じです。
 
 
 

 
   《カミーリアさん》
 

 256のイラストといえば、風景もまったく違います。
 
 その点はエスメレーさんも同じですが、エスメレー
地面に置かれているリンゴは、
カミーリアさんよりもエスメレーさんに
結びつくものでございますし、
そもそも
 
カミーリアさんがエスメレーさんを
押しのけて表紙に収まる
理由が分かりません

 
ファイティング ファンタジー」シリーズならば
ホビージャパン版をのぞいて
主役やその周辺のキャラクターは
表紙に登場しない
ということはございますが、
 
東京創元社の日本人作家の作品には
その法則が当てはまらないと申しますか、
むしろ逆な感じがいたしますし。
 
                                                                                      《エスメレーさん》
 
 
それに、ツィッター返信のところで
ふむふむぬくぬく」さまがお書きになっていらっしゃるとおり、
256 のイラスト自体も、
カミーリアさんの特徴をえがいていないということもございます。
 
 イラストが実際の小説の描写とは違うということは、
 ままあることではございますな。
  
 イラストではメカメカしい宇宙船が、小説ではスマートなロケットだったり、
ものすごい美形が実際にはマッチョだったり逆に病的だったり……。
 
 
 この作品の場合はどういうことなのか?
 おそらくですねぇ、
彼女をエスメレーさんと誤認させるために
わざとそっくりに描いているのだと思うのですよね。
370で彼女にキスをするという選択とかもございますし。
 
 このゲームブック、ワナ要員のキャラクターが多くて、
彼女もまぁ、その1人といっていい存在でございますからな。
 
 それやこれやを総合して考えますと、
 
表紙の絵は、エスメレーさんでいいのでは、と思います。
 
髪の毛の色が表紙と本文で違うことは、ままあることではございますし――。
とは申せ、
本文中のイラストが黒で表紙が薄い色というのはめずらしいとは思いますが……。
 
 それが、256のイラストと同じポーズをしているのは、
エスメレーさんとカミーリアさんを誤認させるため。
 
そういう読者を惑わすワナが表紙から用意されているのが、
このゲームブックらしいとは申せます。
 
 
 とは申せこれは推測。
 名もない妖精族の女の子だとあなたが思ったのなら、
それでいいのだと思います。
 
 髪の毛も金色でございますしね。
  
 ただその場合、
なぜ名もない少女が表紙に選ばれたのかに答える必要があるとは思いますが――。
 
 
 

 
☆ というわけで、表紙の女の子描いてみました~!!
 
ネバーランドのリンゴ 
 物憂げな表情だったので、ちょっと大人っぽくなってしまいました。
もっとかわいい感じですよね。
 目線も下に行ってしまったので、
それに合わせて猫妖精を描いたのでございますが、
ちょっと位置的にずれてしまった……。
 なので、地面に起伏をつけてごまかしております。
 
 
 
☆ さて、このゲームブックには、もう1人と申しますか、
  もう一種のエスメレーさんが描かれております。エスメレー
 それは、インターバル的に挟みこまれている縦長の絵。
その半裸の女の子は、
おそらくエスメレーさんでございましょう。
 
 もっとも、伝説となったあとで描かれた
壁画かステンドグラスの絵という感じで、
その姿を正確に表わしているとは申せませんでしょう。
 
髪を額のまん中で分けているのも
ミロのビーナス風に半裸なのも、
後世の創作と考えられます。
 
 逆に、リンゴを手にしているのは、
伝説を絵にしたものだからこそ、
それが彼女の象徴として伝わっていたことを表わすもの
だと申せます。
 
 ついでに申せば、猫妖精の絵に羽が生えていたりするのは、
伝説につきものの尾ひれなのでございましょう。
 
 
 
 

☆ ところで、
  カミーリアさんって結局、エブライン王に会えたんでしたっけ?
  今回、追えなかったのでございますが、
 そういう場面は描かれていないような気が……。
 
 そんな風に、
ゲームのためにのみコマ的に存在するキャラクターが多かった
ような気がいたしますな、このゲームブック。
 
逆に申しますれば、
その分だけゲーム外の部分を想像で膨らませることが出来る、とも申せますが……。
 

拍手[1回]

『水木しげるマンガ大全集 040ゲゲゲの鬼太郎ゲームブック 
 ゲゲゲの鬼太郎 12
 雪姫ちゃんとゲゲゲの鬼太郎他』
 水木しげる:著 
     (講談社/2017/9)
 
 
 
「ゲゲゲの鬼太郎 ゲームブック 
 トイレおばけのまき」
 p.483-502 パラグラフ数 48
 
  ゲゲゲの鬼太郎ゲームブック
 
 
 
 
           「ゲゲゲの鬼太郎 ゲームブック
           うみのぼうけんのまき」
            p.503-522 パラグラフ数 47

ゲゲゲの鬼太郎ゲームブック



 
 
 
 
 
 ゲームブックで検索したら引っかかったので、
本屋さんで探したらございました。
 
 どうやらこの本、電子書籍化されるみたいですね。
 
 このゲームブック、
1988年にポプラ社から
出ていたものだということでございます。
 
 
 ざっとプレイしてみました。
 
 子供むけながらなかなか面白い。
パラグラフ選択に迷路などのパズルがついたよくあるタイプではございますが、
単純な迷路ではなく、一工夫されていたりいたします。
 
 選択肢もちゃんと選択の意味があるものが多い。
面白いのは、
 
大ガメがきたとおもうなら 大ザメがきたとおもうのなら
 とか
やっつけたと思うのなら ダメだと思うのなら
などという選択肢で、

選んだとおりのことが起こるのでございますな。
 
 ダメなほうを選ぶと新しいパズルが始まったり――。
 
 理不尽に感じるかも知れませんが、
妖怪の世界でございますし、
みずからの選択が反映されるのはームブックらしくていいとわたくしは思います
(実は、ちょっとそんなの考えていた……なんていっても仕方ないですよね)。
 
 
ゲゲゲの鬼太郎ゲームブック
 

 ゲゲゲの鬼太郎ゲームブック
  
 ちなみに、税別2600円
 ゲームブックとしてはちょっと高い?
 
 いや、ゴーリー『狂瀾怒濤』
30パラグラフで税別1300円でございますから、
1パラグラフあたりで換算すれば、こちらの方が安いと申せましょう!

拍手[0回]

2020/01/14 「ウォーロック・マガジンvol.6」買ってきました。
 
ウォーロックマガジンvol.6
  
 そのあと、駿河屋静岡呉服町店に行き、
ファイティング・ファンタジー『さまよえる宇宙船』を
買おうと思ったのでございますが、売れてしまっておりました。
 
 先月行ったときはあったのでございますけれどねぇ。
 
 持っているからいいのでございますけどね。
  
 わたくしが持っておりますものは人からもらったもので、
 ハンコなんかが押されていたりしますし……。
 
 先月見かけたのは、オビもついておりましたからな。
 ちょっと食指が動いたのでございます。
 衝動買いをあまりしない性格が災いいたしました。
 
 まぁ、
この作品を知る方が1人増えたことに期待をして
よしといたしましょう(そうでない可能性もございますが)。
 
 それにしても、ゲームブックの値段は落ち着いてきましたな。
他にもFFシリーズございましたが、1000円内外でございましたもの。
双葉文庫の『ウィザードリィ女王の受難』は6000円でございましたが。
 
 駿河屋の値段の付けかたっていい加減!! 
と言いたいところではございますが、
状況にこまめに対応しているのでございましょう。


拍手[0回]

『あたまがコんガらガっち劇場 「リリリリリリリリリ」のなぞ
「リリリリリリリリリ」のなぞ』

ユーフラテス
(貝塚智子・うえ田みお:制作
 新聞連載担当:中田美和子):著
 佐藤雅彦:監修

(小学館/2016/8)
 
 2106年の発売と、
3年ぐらい前の本でございますが、
今回の増税前に買いました。
 朝日小学生新聞に載ったものを
中心に構成されたものだとか。 
  
ユーフラテスはご存じですな。
 
 慶応大学佐藤雅彦研究室の卒業生からなるクリエイティブ・グループ。
NHK Eテレ『ピタゴラスイッチ』や『0655・2355』を企画・制作。
教育映像や新しい表現を生み出す活動をしている。
 
 と巻末の紹介にあるとおり。
 
 メデイアならではの、新しい表現を造りあげている集団でございます。
 
 映像に関しては、紹介されている作品を見れば、それが実感できましょう。
 本においてもその姿勢は変わらず。
 
 この『あたまがコんガらガっち劇場』のシリーズも、
まさに紙の本という形態を活かした造りになっております。
 
 本を、単に文字や画像情報の入れ物として考えるのならば、電子書籍で十分。
紙の本は不要でございましょう。
 
 ですが、その形態やページをめくることなど、本そのものの機能を考えると、
電子書籍には収まりきれない本の魅力が見えてまいります。
 
 そうした本自体を遊ぶ楽しさが、このシリーズにはございます。
 
 本を遊ぶ、と申しますればゲームブックもそうでごさいますが、
この作品も、物語が連続していないことをのぞけばゲームブック的。
 
 一作目の『あたまがコんガらガっち劇場』からして、
絵本『コんガらガっち どっちに進む』シリーズの原型となった
分岐のあるページなどがございましたが、
 
今作は、四コマとクイズという穴あき暗号
基本のスタイルは変わらないものの、
穴あきカードを使った暗号なども加わり、
四コマ自体も含め、
より遊びの本としての性格を強くしたように感じます。
 もちろん、選択をして進むページもあり。
 
 クエスト
 
 
            (↑ 暗号。
          これだけだと単純ですが、
          次第に工夫したものが
           登場いたします)



(↑ 選んで進むところ、ですが……
  でも、それがいい)



 クイズについては、対象が小学生ということもあり、
それほどむずかしくはありませんが、
発想の転換が必要なものも多く、楽しめます。
 
 
 
 思いますに、
 ゲームブックに登場する謎も、
この程度の難しさでいいんじゃないかな。
 難しすぎると、物語を阻害してしまいますもの。
 戦闘やなぞの緊張と緩和が、
物語の盛り上がりに効果的に作用するためには、
そんなに長い時間がかからない方がいいと思うのでございます。
 
 まぁ、難しいなぞのほうが盛り上がる場合もございますから、
一概には申せませんが。
 

拍手[0回]

☆ 「愚者のためのソロアドベンチャー」
 今回真っ先にプレイしたのが、この作品。
ベア・ダンジョンのリック・ルーミス先生の作品でございます。
 ゲームブックによくある、それ選んじゃダメだろっていう選択肢って、
何が起こるか気になって、ついつい選んでしまいますよね? 
 よね!
 
 そういうおばかさんのために作られたのがこの作品。
 おばかさんのためなので、戦闘も判定もなし。
 とは申せ、勝ったことにしてとか、成功したことにして、というのではございません。
 ではなくて、そういうことが起こらないようにシナリオがなっているのでございます。
 判定はないものの、冒険点や報酬はあり、
そこら辺がT&Tであることを主張しております。

 ザッとプレイしての感想は、ひとつひとつの冒険が短いなぁ、ということ。
こういうおバカな冒険は、ポンポンとつながっていくほうが楽しいので、
その点残念でございました。
 
 ページ数の問題もございましょう。つなげていくほど面倒にもなりますしね。
それと、判定はなくともT&Tの世界に縛られている、
ということがあるような気がいたします。
T&Tは自由度の高い世界ではございますが、あまりはっちゃけてしまうと、
そのT&Tでもマズいだろうということになってしまう。
 このソロアドベンチャーでやっていたんだからやっていいだろう、
とプレイヤーが騒ぎ出す――。
そんな状況を回避するために、ある程度抑えているのでは、という気もいたしました。
 
 
 
☆「はじめてのAFF」は、
最初なにかのパロディで始まっているみたいでございますが、
それがなんなのかはわかりません。
 

はじめてのT&T  
   (↑「ウォーロック」第9号 1987年9月(社会思想社))
 
 

というわけで、ゲームブックじゃないクイズ。
 
問題:「どこでもT&T」山本弘 で、プレイするゲームとして、
竜野先輩が『トンネルズ&トロールズ」を選んだ理由は何?
 
答:プレイヤーの1人。片山郁美さんが、
超能力者で、サイコロの出目を自由に操ることが出来たから。
 
 一つや二つのサイコロなら念力で操れるだろうが、
T&Tでは、いっぺんに十数個のサイコロをふることが多い。
いかにエスパーといえども、それを同時に操るのは不可能なはず! 

 ということで、T&Tをプレイすることになったのでございます。
 (『ウォーロック第七号』1987年7月/社会思想社)
 
 ちなみに、竜野先輩はカナヅチだとか。
 瞳さんはどうなのでしょね?
 
 というわけで、今回は水着回(冒頭だけ)。
「今日を逃したら次は来年よ」と瞳さんはおっしゃっております。
 でも、来年といっても、雑誌的には3回後。
 大して問題は……。
 まぁ、今後週刊とかになれば別でございますが。 



 それにしても、
海に入った手で『ソーサリー・キャンペーン』持っておりますが、豪気だなぁ
 水に濡れても大丈夫なのでしょうか? 
 もしかすると瞳さんは、この本を何冊も持っていて、使い捨てているとか?
 あるいは、耐水性の本をわざわざ作った?
 
 劇中セッションのクライマックスは、アースデーモンとの対決。
 地面からその身を引き離せば、楽に戦えるのですが、苦労しております。
 こういうのは、「キミならどうする」という感じで考えたくなりますな。
 
 まず思いついたのが、
スナッパー魚のいた水たまりまで誘導すれば……なのでございますが、
穴を降りてやって来たので、それを登って誘導するのがむずかしそうなのですよねー。
 それが出来るのなら、登っている段階で楽に攻撃できちゃいそう。
 
 扉をはずしてその上に誘導したら……とも思ったのでごさいますが、
背景を見るに扉が見当たらないのでございますよねぇ。
 
 残念。
 困ったものでございます。
 


 
☆「ウェルカム・トゥ・モンスターサーカス!
 は、単発ものだとばかり思って読んでいたら、次号に続いていくみたい。
 モンスターという特色を出したのですから、
これからもモンスターがらみでいって欲しいなぁ、と思います。
 
 
 

☆「タイタンの新魔法体系」は、
 ほぼNPCか、敵の呪文といった感じでございますな。
 仮面とか刺青とか、タイタン世界にいっそうの不気味さを加えるような。
 個人的には、タイタンは今の魔法体系で十分。
 あとは個別対応でいい感じがするのでございますが……。
 
 冠とかはどうなんでしようねぇ。仮面に入るでございましょうか?
 ファイティングファンタジーには、けっこう強力な力を有する冠が登場いたしますが……。
  
 
 
 
☆「T&T研究所」は、「逆転の技法」
 戦闘ルールでは勝てない敵に対し、
プレイヤーが何らかの宣言をすることでセービング・ロールを行い、
状況を「ねじ曲げる」という「トンネルズ&トロールズ」独特の、
しかしあいまいなルールについて考察しております。
 
 これはある意味、この号にのっている
「愚者のためのソロアドベンチャー」に通じるものではないかと存じますし、
T&Tの陰険なトラップに対抗するものでもあるやもしれませぬ。

 逆に普通のソロアドベンチャーとは対極に位置するもので……。
 それとも、ソロアドベンチャーでも、
独自の判断でセービングロールしていいってことなのかなぁ……。
 
 ここで語られているアメリカと日本の違いというのは、
TRPGの両国の歴史の違いなのでございましょうなぁ。
 
 パーティなど会話の文化があり、
TRPGもミニチュアゲームなどから発展してきたアメリカと、
 概念が輸入された状態から始まり、
コンピュータRPGと歴史をともにし、
雑誌中心で展開してきた日本のテーブルトークRPGとの違いといった感じがいたします。
 
 それとも、「T&T」独特のもの?
 
 
 この論の結論の一つは「みんな仲良く」でございましたが、やはり、
TRPGは気心の知れた、相手の性格がわかる人とやるのがいちばんでございましょうな。
 
 そして、「よき大人であれ」。
 ロールプレイングゲームの経験、会話の経験がそれを形作っていくのでございましょう。
 
 5の途中に書いてございます、凝ったロールプレイングゲームの二つの手法
――ウォー・シミュレーション・ゲーム風と、
「スタント」を積極的に使用する……まぁ、口八丁でございますな――
と申しますのは、ともすれば、マンチキンと呼ばれるようなやり方でございましょう。
 
 それを受け入れるのは、
ゲームマスターをはじめ、プレイヤーの経験が必要だと思いますし、
さもなければそういう手法を使いたくてもプレイヤーが引っ込めて、
それ無しのプレイスタイルでゲームを楽しんでいく必要があると存じます。
 
 それもまた、経験でございますな。
 
 
 
 

☆ 最後に「パグマイア」。
 「戦国パグマイア」でも書きましたとおり、
記事を読み始めたときには、どこに魅力があるかわかりませんでした。
 
 個人的に魅力を感じたののは、「ヒトの冬」の「研究室」と、
「消えたダルメシアン」のネズミさんの
「"ヒトの100の理"と科学発展のために」の「ラボ=トール秘教団」かな?
 
 ヒトの遺物って手に持てるぐらいの小さいものだけかと思ったら、
施設のような大きいものがあることがわかりましたし、
ヒトの遺産を積極的に研究・活用しようとする組織があるというのも面白く。
 そこに新しさと発展があるように感じました。
 ……。
 そのあたり、「戦国パグマイア」でも、出来るなぁ……。
 
 
 
☆ 他にも今月はコミカルなものが多く、
  なかなか楽しゅう読ませていただきました。

拍手[1回]

☆ 今号のトピックスは、
  杉本ヨハネ先生が、ウォーロック・マガジンvol.5
  編集長の座を退かれる
  ということでございましょう。
  本来のゲームブック製作に
  専念するとのこと。
  
  両方やるというのは、
  オーバーワークだと
  わたくしも感じておりました。
  今までで、書けなかった
  アイデアとかも
  貯まっているかと
  思われますし、
  今後の作品に期待で
  ございますな。
  
  路線はどうなるんでしょ。
  作風はそのままで、
  量産に向かうのか。
  それとも内容を
  充実させるのか。
  あるいは、
  温めていた新機軸を
  発揮するのか。
  気になるところでございます。
  
  分業もアリなんじゃないかなぁ。
  レッカ社やスタジオハードなどのように、構成と文を別にするのでございますな。
  編集長としての経験が活かせますし、新人の育成にも効果がございましょう。
  何ならFT書房のみならず、ほかの作家のかたとの共作も期待したいところ。
  
 ゲームブックに関心があるという作家の方っているでしょう。
 それにつけ込んで……、じゃなかった。
 そういう方とお話しして全体像を作り、構成を練り上げて、
 主な文章は作家の方に書いていただくというような……。
 そういうことが出来れば、昔よくあったパチモンの外伝ではなく、
 正規のシリーズ外伝として、同じ文庫なら文庫で出せるかも?
 浅はかな素人考えではございますが。
 ただ、杉本ヨハネ先生の作品って、
 ソロ・アドベンチャー的なゲームブックしか見ていないので、
 そういうのは向いてないかも? という気もするのではございますが。
 
 新しい体制の「ウォーロック・マガジン」に対しては……。
 さして要望ないや。
 と申しますか、雑誌のリニューアルはいくつか目にしてまいりましたけれど、
 それほど読者は新しさを感じないものなのでございますよねぇ。
 個人的には、物語よりのゲームブックの比重が多くなれば、
 てな思いでございますが……。
 
 が……。
 
 
 
 
☆  とりあえず、『ゲームマスタリーマガジン」と統合はしないですよね?
 
   とりあえずは……。

拍手[0回]

カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 5 6
7 9 11 12 13
15 16 17 18 19 20
22 23 24 26 27
28 29 30
プロフィール
HN:
道化の真実
性別:
男性
趣味:
ゲームブック
最新CM
[11/01 道化の真実]
[10/26 ポール・ブリッツ]
[06/01 道化の真実]
[05/29 ポール・ブリッツ]
[05/06 道化の真実]
最新TB
ブログ内検索
バーコード
P R
フリーエリア
<
忍者ブログ [PR]