『大江戸疑惑人走る!』かとう祐介・作 泉晴紀・画
(白泉社アドベンチャーゲームコミック/昭和61年2月)
最初に書いておきますが、『ゲームコミック」となっておりますが、
コミックではありません。
絵物語の絵が、マンガというか劇画になった、そんな形式の本でございます。
さてさて。
このゲームブックを見たのは、東側に古本、西側に古道具屋を置く、
雑然とした倉庫のような店でございました。
棚からとって表紙を見たときは、んんっ? とうなりましたよ。
白泉社で、ガロ系の絵……。
白泉社と申せば、少女マンガのイメージしかなかったものでございますから、
それとは真逆(まぎゃく)の絵に、うーむと考えてしまった
というわけでございます。
白泉社が集英社の下部的存在として作られたらしいというのは、
当時すでに自分の知識としてあったのですが、それでもやはり、
そのギャップになじめなかったのでございますな。
絵をお描きになった泉春紀先生のことは存じ上げておりました。
今では『孤独のグルメ』や『花のズボラ飯』などで有名な久住昌之先生と、
『かっこいいスキヤキ』を泉昌之名義の合作でお描きになっていた
(泉先生は作画担当だったようでございます)方でございますな。
ですから、時代劇といっても、ちょっと変な感覚のものだろうということは、
予想がついておりました。
大江戸というからは、時代劇らしい。疑惑人というのだから、悪人なのだろう。
といっても、盗賊とか渡世人とか、かっこよさが期待できる方向でもなさそうだ。
いったいどういう……。
主人公とおぼしきはだかの男の人が、たくさんのはだかの女の人に
囲まれているのでございますな(詳しくはもうしませんが)。
にもかかわらず、これって大丈夫? そう思ってしまいました。
「美浦屋和吉(みうらやかずきち)」
「水上滝之丞(たきのじょう)」
……。
「万金猫²胸算用
(よろずかねとにゃんにゃんぎわくのみつもり)」
でございますからねぇ。
「イコール」「スター」「グループ」「セックス」などの、
外来語もまじえて語られるお話は、それ自体が時代劇っぽくない。
「これはなにか、現代の話がもとになっているな」というところまでは、
うすうす感ずいたのでございますが、それが何かはわからない……。
ようやくそれがわかりました。
「佐郷田滋門」
「疑惑の鉄砲玉」
そう、これは、
美浦屋和吉は、三浦 和義のもじりだったのでございます。。
(ここで、以前なら「キングカズ」こと、サッカーの三浦選手と混同させるような
ネタを書いたかもしれませんが、今さらそれをやっても……ということで割愛いたします)
ただ、正直申しまして、わたくしもこの事件について詳しく知っているわけでは
ございません。
なにか、容疑者の三浦氏が、やたらと派手でにこやかにテレビに出てくるものだから、
ワイドショーが連日ネタにしていた、その程度の認識でございます。
「ロス疑惑」について、知りたい方は、申し訳ございませんが、
検索でもして調べてくださいませ。
というわけで、それ以外のことを。
システムというほど大げさなことではございませんが、
そこは上欄外にアミ線が書かれております。この場所では例えば、
パラグラフ62から66までが共通部分でしたら、
その部分にはパラグラフのジャンプはなく、
62,63,64,65,66と、順番に読んでいくということを意味します。
だったら一つのパラグラフにまとめてしまえばいいのに、とも思いますが、
やはりそこは、文章に区切りを持たせたいのでございましょう。
また、場合によっては、パラグラフ62で書いていることは、
すでに120で説明してしまっている、という場合もあります。
そういう場合には、120からは、62に跳ばないで63に跳び、
そのあと64,65,66と進めていく、という方法も使っています。
これなどは、使えば、もっと凝ったことも出来そうな気もいたしますが、
このゲームでやっているのは、その程度ですな。
「51から62→66と読み進んだキミは 98へ進め」といった具合に書かれてございます。
ページをふりかえって見直すか、ステップメモをとっておくかする必要がございますが、
そう面倒なことでもございません。
あとは、
最後の方、捕まってからあとになりますと、
といった具合に、江戸と現代がごっちゃになったような面々が登場いたします。
結末はこれらの選択……
いや、あみだとかで決定されるから選択ではございませんな……
によって決定するマルチエンディングとなっております。
たいていは死刑でございます。一番いいのは、島流しでしょうかね。
島流し先でスタアとして迎えられ、島流し後にそこでの体験を出版、
さらに「古破夢恋椿」という名の香入り椿油を売り出すなどして、大もうけ。
千両箱を枕に、若い娘に囲まれた生活を送るという。
ただし、「これでは納得できない人は」と最後にあり、
そこでは仕事人に殺されるエンドが待っており、「エンドのエンド」と結ばれております。
「納得がいく」ひとは、自分が主人公ならそれでいいという方は、
悪の栄えるエンドでもいいのでございましょう。
……。
いいのかなぁ。
追記:フローチャートはこんな感じです。
構成・文:犬飼わたる/レッカ社
作画:松下徳昌
(91/12,双葉社ゲームボーイ冒険
ゲームブックシリーズ)
「ハード末期に現れた傑作」という言葉が、ゲームソフトではよく使われたりしますな。
双葉社のゲームブックにもそれは当てはまるようでございます。
『メタルマックス 爆走タンク冒険戦記』村上紳/レッカ社 編(91/06)
『ウィザードリィ外伝I 女王の受難』山崎和緒/スタジオ・ハード 編(91/11)
『ウルティマ 失われたルーン』犬飼わたる/レッカ社(91/12)
『戒厳令のトルネイド』富沢義彦/スタジオ・ハード 編(91/12)ルパン三世シリーズ19
といったあたりは、どれも遊びやすくて面白く、本当に素晴らしい。
もっとも、最終作である『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』は、バグまみれで、
ストーリーがよいものですから、バグを洗い出していく作業さえもゲームとして
楽しめました(というわけで、これだけはマニア向けですね)。
おそらく、ゲームブックに対するノウハウが確立していったということなのでしょう。
なんと言っても、この後書きがいいじゃありませんか。
書いているのでしょうな。
そう思いながら読むと、いっそう胸にくるものがございます。
後書きでこれだけの宣言をしているのですから、本編が面白くなければ嘘でございます。
もうねぇ、FFシリーズをはじめとするゲームブックのオマージュやアイデアが込められていて、ファンならニヤニヤ・ニコニコできますし、『火吹山の魔法使い』をプレイして、次に何をやればと迷っている初心者にも勧められる(『バルサス~』は手強いですからねぇ)。
そんな造りになっております。
このあたりのノウハウが、小学館とかエニックスとか、HJG文庫とか、そのあとに出たゲームブックにあまり受け継がれなかったようなのが本当に非常に残念でございますな。
とここまで書いてきて反省するのですが、ここら辺の作品って、現在入手困難みたいですよねぇ。
『ブラックオニクス』(これも名作ですな)が再構築~リビルドされて、復活したとネットで書かれておりましたから、ここら辺のゲームブックも、いろいろなんとかして、復活させられないものでございますかねぇ。
マニア向けの作品よりも、むしろこうした初心者向けの良作が、ゲームブックにとって必要でございましょう。
ちょっと子供っぽいところございますよね。
一人称は「ぼく」だったりしますし、ぱんつぅではパンタクルなくしちゃうし……。
『魔宮の勇者たち』パラグラフ四八六では「十四、五歳の背の高い少年」
と書かれているので、その子供っぽさは年相応なのかなぁ。
まあ、そのように思って描いてしまったので。
子供メスロンにございます。
んっ? 女の子に見える?
メスロンってネコ目ですからねぇ。
そういう風に見える方もいらっしゃることでしょう。
でも、これは男の子です(断言)!
メスロンの女の子化は、どなたか他の方がやってくださいな。
東洋一の魔法少女ですと、
成長したら、東京オリンピックでバレーボールやらなくてはならないでしょ。
ねっ!
明けましておめでとうございます。
さてさて、
「なつかしの」ですとか「思い出の」などという言葉を冠されて、
ネットでは語られることが多いようでございますが、
わたくしがゲームブックに求めるのは、「新しさ」。
でございます。
みなさんも、ゲームブックというものにはじめて触れたときは、
そこに新しさを感じたことでございましょう。
その新しさを、大切にしたいのでございます。
過去のもの?
いやいや、小説が過去のものにならないのなら、
ゲームブックだって、古びたりなどいたしません。
それに粗製濫造の一言で片づけられてしまったゆえに、
やり残したままになっていることはたくさんあると存じます。
なつかしみ、過去に学ぶことはよろしゅうございますが、
それだけではジリ貧、というものでございましょう。
ゲームブックにやれることはまだまだございます。
その新しいかたちを求めて参りましょう!
2017/12/1 「ウォーロック FFシリーズ」で画像検索したら、よく分からないゲーム
画面ばかりが……。なぜ?
パンイチ、ぱんつぅ、ぱんてぃ、でいいのかなぁ?
……Tパン?
昔はもっと寒かったですものねぇ。
これもやはり、宇宙温暖化の影響でございましょうか……。
2017/12/6 女性向けRPG恋愛シミュレーション
『ドルアーガの塔 Tower of Defender』。
「悪魔ドルアーガが塔に封印されてから100年後の世界」ってことだけど、
『ドルアーガの塔』の時代から百年後を舞台にしたゲームボーイの
『攻めCOMダンジョン ドルルルアーガ』との関係はどうなっているんだろう?
気になる。
日本では戦後使われはじめた言葉なのだとか。
第二次世界大戦中とか、使っていそうな感じですけどねぇ……。
意外。
2017/12/9 ゲームブッククイズ!
アニメージュゲーム文庫
『「名探偵ホームズ」より ウィザード家の秘宝』下村家恵子
(1986/4 徳間書店)の本文イラストを描いたのは誰でしょう?
「ふじたゆきひさ/ふくやまけいこ」となっております。
追記:
ところで、この欄外に名前が書かれたイラストの1つ前、
エピローグのイラストには、作者のものと思われるサインが
書かれていて、それは別の名前なのでございますよね。
今の時代、個人情報とかうるさいので、そのイラストは載せませんが、
どちらかがペンネームなのでございましょう。
一般的に考えれば、著者名として公開されている「下村家恵子」の方が
ペンネームの可能性が高いですが、
イラストのサインは同人誌時代のペンネームということもあり得ます。
どっちかが突飛な名前なら、そちらがペンネームだと言ってもいいと思うのですが、
両方とも普通の名前なんですよね。
しかも、アナグラムにはなっていないのだけど、違うけどちょっと似ているという……。
もしかして、両方ペンネーム?
SNEに在籍していた方なので、
SNEのどなたかに聞けば、分かることなのかもしれませんが。
ハヤカワ文庫GB
『<みのりちゃんシリーズ>手軽にできる絶体絶命』多摩豊
(昭和62年 早川書房)の解説を書いたのは誰?
「ゲームブック徒然草」というタイトルで、
ゲームブックのかかえる「時間」と「空間」の制約、
「君は主人公か」などの問題について書いております。
前者については、この作品だからこそ許されるバラバラな展開が可能とし、
後者についてはそれを開き直ることは「ひょっとしたらできる」
と結んでおります。
『終末の惑星/遙かなる西の帝国』塩田信之/S・ハード
(昭和63年1月 双葉文庫冒険ゲームブック)の
食堂で出される、最終戦争後にできた現代食と言えば?
ラーメン味や、カレー味、フランス料理のフルコース
(違う味付けのおかゆが数種類)味、などがあります(156・198)。
ちなみに、自動販売機だけが置かれている食堂では、
カップラーメン、焼きそば、ハンバーガーなどを食べることができます
(485)。
2017/12/15 ゲームブッククイズ(4)
「ヨーロッパ・アメリカ破壊連合」と戦う正義の戦士と言えば?
邦題の『サイボーグを倒せ』よりも、
原題の“Appointment with F.E.A.R”のほうが
かっこいいですよね!!
2017/12/17 ゲームブッククイズ(5)
タイムマシン・アドベンチャー3『ムサシの剣』
スティーヴ・ペリー、マイケル・リーヴス著/田村源二訳
(昭和60年6月 二見書房)。
ホウゾウイン(宝蔵院)からキョウ(京)に向かう途中で出会う、
盲人の按摩の名前は?
一瞬のうちに4人のヤクザの帯を斬り、彼らを撃退してしまいます。
「もしかしたら、ミヤモト・ムサシでもかなわないのではないか?」と
「きみ」に思わせるほどの腕前です。
2017/12/19 ゲームブッククイズ(6)
『スーパーマリオブラザーズ外伝』原田力男:原作、橘しいな:画
勁文社アドベンチャーヒーローブックス コミック版)。
ピーチ姫の結婚相手は誰?
2017/12/20 答:ポテト王国のアンドレ王子。
ございますが……誰? というか、
そもそも結婚したということ自体に目を疑いますな。さすが勁文社の外伝。
2017/12/21 ゲームブッククイズ(7)
『イセンガルドの密偵』テリー・K・アムサー著/佐藤康弘訳
(ミドルアース・クエスト1 ホビー・ジャパン 昭和64年1月)。
君のほかにもう一人いる、サルーマンの弟子の名前は?
2017/12/22 答:エルレド。
金髪、緑の目で、「よこしまな心とうそつきの舌を隠し持っている」
そうでございます(パラグラフ459)。
2017/12/23 ゲームブッククイズ(8)
『魔法陣グルグル』などの作品で有名なマンガ家、衛藤ヒロユキ先生が
ライターとして参加したゲームブックは?
2~4巻の奥付ににその名前が見られますな。『魔法陣グルグルランド+』
(株式会社スクウェア・エニックス ガンガンオンライン/2017,6)
p.123には、そのときのことが少し書いてございます。
2017/12/25 ゲームブッククイズ(9)
ゲイリー・グレイデイ スーザン・ゴールドバーグ
レイモンド・エドワード著 各務三郎・田村源三訳
(二見書房 昭和61年1月)。
アームステッド将軍の『征服者たちの財宝』に書かれている
「数奇な運命をたどった秘宝」とは?
2017/12/26 答:「マルタの鷹」。
「地中海の秘鳥」p.79 27NWのアームステッド邸を訪れると、
その本(というよりもその秘宝)について聞くことができます。
この「地中海の秘鳥」で、モリアーティ(の部下)は、売り払うために
「マルタの鷹」を入手したみたいですから、お宝蒐集には興味がないので
ございましょうな。
2017/12/27 ゲームブッククイズ(10)
『ポートピア連続殺人事件/密室殺人の謎』池田美佐/S・ハード
(双葉社 ファミコン冒険ゲームブックシリーズ8 昭和62年2月)。
ずばり犯人の名前は?(フルネームで)
2017/12/28 答:真野(まの)ヤスヒコ。
何で読んだのかは忘れましたが、
次回作を作るとすれば、容疑者の呼び名が全員「ヤス」の『犯人はヤス』と、
冗談で申しておりました。ちなみに「ヤス」という呼び名は、
『蒲田行進曲』から借りてきたのだそうでございます。
(「Login/1983 No.10」p.154)
2017/12/29 ゲームブッククイズ(11)
『デストラップ・ダンジョン』の主人公は誰?
2017/12/30 答:フィリア。
凄腕の剣士だそうでございます。
『デストラップ・ダンジョン』、「主人公」と聞いて、HJ文庫G版を
思い浮かべることができれば、答はすぐそこですな。
『死のワナの地下迷宮』(イアン・リビングストン)は、
このバージョンしか持っていない、という方は、もっと楽勝ですな。
2017/12/31 ゲームブッククイズ(12)
シミュレーション歴史ブックス 名将と合戦シリーズ
『武田信玄 日本一の知将』文:後藤一郎/絵:はしもとのりお・北砂うだる
(学研/昭和63年)。田楽狭間の戦いの前に今川のもとを逃げ出した
春信(武田信玄)と竹千代(徳川家康)。彼らと仲間たちが数奇な運命の
のちに出会った主の名は?
2017/12/31 答:テムジン。
春信(信玄)は、武田の騎馬の腕を活かして、モンゴル人の間で有名になり、
70歳まで過ごしたのちに、騎馬軍団を操って朝鮮で秀吉軍に勝利する
という……。
謙信(女性)と恋に落ち、国を捨てて手に手を取って逃げたり、
藤吉郎(豊臣秀吉)の下で狂言師になったり、
「レパントの戦い」でスペインの無敵艦隊に敗れたり……。
このシリーズ、マルチエンディング好きにはたまりませんな。
こんなの解けるわけないだろ!!
とお怒りの方もおられるかもしれません。
それはそうなのでございますが。ほら、欄外に、マメ知識とか載っている雑誌って
あるじゃないですか。そんなコーナーのように思っていただければ幸いでございます。
何か、本編で書こうと思っているものを崩しつつ消費している気はいたしますが……。
まぁ、クイズにするネタはまだまだございますよ~!
粗製濫造といわれるゲームブックでございますが、逆に申せば何でもアリ。
その分だけネタにはこまりませんからな。
それに、粗製濫造粗製濫造とおっしゃっておりますが、ちゃんとプレイしていないで
そう発言なされている方も多いのではございませんでしょうか?
まあ、第三者の批判というものは、往々にしてそうだったりするものでございますがね。
とりあえず、持っているゲームブックに関しての問題が出てきたら、
その本を探し出してきて、パラパラとめくってみるのもよろしいかと存じます。
ゲームブックが好きなのに、持っているだけで中を見てもいないというのでは、
宝のもちぐされというものでございますからな。
(↑2ページ目)
というわけで、「最初の『サタスペ』」をざっとながめてみました。
とにかく、いろんなものがございません。
『サタスペ・スペシアル』の「最初のサタスペ」では、
トリッパーなる用語が説明されておりましたが、それがない。
DDという言葉も使われていない。
ごく普通に、「プレイヤー」「マスター」でございました。
どういうことなのだろうと思いましたが、そのあたり『~スペシアル』第18頁に
書かれてございます、『SATURDAY NIGHT FEVER』というご本から採っている
のでございましょう。
ないために、どこかしらもやっとしたものになっているのでございますよ。
世界観はそれほど変わっておらず、侠客もその大きな一角を占めるわけですが
「亜侠」という言葉がないせいか、必ずしも中心となっているわけではない。
むしろ「KARMA」という特殊能力をキャラクターに持たせることが出来、
それが超常能力である場合もけっこうあるため、現実よりもオカルティックな敵
との戦いに振られているような感じなのですな。
薄汚い路地裏で、突然現れる妖異と戦うというような。
ゲームブックで申せば『ゴーストハンターズ』みたいな……というか、
その原作である映画のような感じでしょうかね(ちらっとしか見たことはございませんが)
『~スペシアル』第19頁の成功度表「マイナス1個以下」には
「ファンブル。今日は厄日か……。とんでもないコトになっちまった!!」
と書かれておりますが、その「ファンブル」という言葉がないのですな。
あっても無くてもさしたる違いはないかも知れません。
ですが、この言葉がないと、大失敗という感じがしなくて、単なる失敗と
実質上変わらない処分にするケースも多いような。
「ファンブル表」もないですしね。
である。
また『運』とは『骰子』を指す。」
(持っている方は、『~スペシアル』第19頁中段の、該当箇所と比べてみても面白いと 思います)
若気のいたり?
若気のいたりだったりして……。
「Role&Roll」が売っていなくて困ってしまいます。
というわけで、この間も電車で静岡市街まで行って、
買ってきたのでございますが。
駅から本屋さんに行くまでの間に、「駿河屋」の静岡本店があるのですよね。
そこで買ったものを少々。
帯こそないものの、投込みの広告や記録紙も入っておりました。
表紙が汚れている感じがちょっと残念だったのですが、
帰って持っている本と比べてみると、そういう絵だということが判明いたしました。
ややこしい。
でもこれで、2冊になっちゃったよ!
と申しますか、50円だとついつい買ってしまいますな。
『ガープス・マーシャル・アドベンチャー 武神降臨』。
300円(+税)。
これは持っていなかったので確保。
「美術手帖 2015.10 vol.67 NO.1028」。
300円(+税)。
この本に「真夜中をさまようゲームブック」というものが
載っているということをネットで知り、見てみたいと思っておりました。
とは申せ、
古本屋さんで見つけるのも難しいだろうな。
かといって、本屋さんで注文したり、
図書館の閉架書庫から出してきてもらうのも恥ずかしいなぁ。
なにしろ特集が「春画」だからなぁ。と思っておりましたところ、
あっさりと見つかってしまいましたよ。
というわけで、確保。
ざっと見たところ、春画とは関係なさそうですし、他の記事とも関係なさそう。
ちゃんとプレイしていないので分かりませんが、
そもそも美術と関係なさそうで……。
なんでこんなところに載っているのでございましょう?
ここは、ボードゲームやカードゲーム、TRPGなど、ゲーム関連を置いてあるところでございます。ゲームブックも置かれているのでございますが……。なんでこんな高いの? 『カイの冒険』とか、12000円って……。笑うしかございません。
(追記:2018年3月19日。「Role&Roll」vol.162を買いにいったついでに、立ち寄りましたが、
売れてるよ!!
他のゲームブックも覚えてないけどけっこう売れてるよ!!
いるんだ。この値段で買う人が!!
まるで、コレクターみたい!!
いや、びっくりいたしました)
他のものも、1000円以上がほとんどでございますな。
『手軽に出来る絶体絶命』なども、この階にあれば、もっと値が張ったことでござましょう。
で、そこで、何を手に入れたかというと、当然ゲームブックではなくて、こんなの。
「KARMA SATURDAY NIGHT SPECIAL」。
同人誌版の『サタスペ』だそうで、『サタスペ・スペシァル』で、河嶋陶一郎先生が
「恥ずかしい、死にたい」と申していた「最初のサタスペ」というやつだと思うのですよ。
ネタ的に面白そうでしたし、100円(+税)だったので、つい買ってしまいました。
でも、どこら辺が恥ずかしいんだろう?
『シャドウラン』の体験版シナリオ『クリッター農場』(vol.156 p.010)のものでございます。
ふだんから、『シャドウ・ラン』などの絵も描きたいと思っているのでございますが、
もとのイラストが出来合いのものだったり、扱いにくかったり、あるいは本文中に描写が少なかったりするものでございますから、ついつい『ソードワールド』や冒険企画局のものが多くなってしまうのでございますよ。
その点、この号のこのシナリオは、コカトリスやバジリスクの描写が具体的でイメージしやすく、それで題材にしたというわけでございます。毎度、SNEと冒企では、ね。
コカトリスの描写を読んでみますと、ニワトリの頭にエミューの体、長い尾、大まかに申せばそんな感じでございます。でも、エミューって、『セサミストリート』のビッグバードみたいな感じでしょ? 大きくはあるけれど精悍さがございません。
というわけで、顔から体つきから、全体的に軍鶏(シャモ)っぽくしてみました。体を全体的に大きくしたのは、エミューの名残でございますな。
尻尾は、蛇のようなウロコ状のものも考えたのですが、羽毛っぽいところも残しつつ、カギ状に。その方が、マヒ毒を注入するのに適しているかな、と思ったのでございます。
サイバーアイに関しましては、目立つようにすると、ややコミカルになってしまったり、何かに似てしまったり、技術レベル的に劣った感じになりそうなので、目立たない程度に。
バジリスクの方は、石化能力があるので、目を大きくしようかとも考えたのでございますが、石化に目が関係のありそうな描写がないので、そのままに。背びれが頭から尾の先まであるというのは、ゴジラの影響でしょうかねぇ……。いずれにせよ、描いているうちについつい大きくなってしまって、そのあたりまで描ききれなかったことがちょっと残念でございます。
作詞:玉木登美夫・山川清 作曲:山本雅之
シャンシャンが手拍子したり足拍子したりする、アレでございます。
それではこの唄が、昔は今とは違う題名だったことはご存じでございましょうか?
そのタイトルは「森の土人さん」
(現在のタイトルからすると、「さん」はないほうが正しいのでしょうが、
勝手につけておきますね!)
……
だとばかり思っておりましたが、違っておりました。
ホントは「土人のお祭り」というのだとか。まっ、意味が通じればいい!(だめ?)
パラオの原住民を題材にした歌詞だったようで、
「今夜はお祭り 夢の国」は、もともとは「~パラオ島」だったとか。
その部分に関しては、まったく問題ないのですが……
(間違って覚えていたのではなくて、童謡ってバージョンがいろいろあったりするので、
その中の一つで覚えたということだと思うのでございますが……よくわかりません)
童謡について書かれた本を読むなりしてください。
「土人さんがそろって にぎや~に~」だと、
もう、ぜんぜん景色が変わってしまうでしょう。
笛や太鼓も違うものになってしまう……。
どちらがいいか、と問われれば、どちらもいい。
両方ともすてきなイメージでございます。
これでまた、「土人さん」が「ドージンさん」だと
また別の踊りになりそうでございますが……。
この文章を書いて知ったのでございますが、
「土人」も「小人」も、(とりあえずポメラの辞書では)
単語としては出てこないようでございますな。
差別語として、候補から削除されているのでございましょう。
こうした一切の言葉を、差別のために使っている人がいること、
さらには、こうした単語に差別を感じている方がいるということは、
非常に残念なことでこざいます。
『ファイナル・ファンタジー』のウィキペディアによると、
「当初は『ファイティング・ファンタジー』というタイトル案も候補に挙がったたが、同名のボードゲームが既に存在していたため、現在の名称に変更したとされる」
のだそうでございます。
ボードゲーム?
確かに『火吹山の魔法使い』のボードゲームは1986年に発表されておりますが、
当時、タイトルを決める方もしくは方々が、
ゲームブックの「ファイティング・ファンタジー」シリーズの存在を
まったく知らなかったというのは考えにくいような……。
ファイナルファンタジーの「タイトル名称は『略称が"FF"(エフエフ)となること』を前提として考案されたもの」(同ウィキペディア)
というのも、
ゲームブックのFFシリーズから想起された(もしくはあやかって?)
もののような気がいたしますし……。
たとえそうだとしても、公式発表ではそこまで言わない?
まっ、いずれにいたしましても、どうでもよいことではございますな。
というわけで、じゃあねぇ~!!
ば~い、 道化の真実
DM-200。
DM-100の方は、どのくらい前だったでしょうか、
たまたまコジマで見かけました。
そのときは、
「そういえばこの前、イオンで、
折りたたみのポメラが多量に安く売られていたけど、それはこいつのせいだったのか」
などと思ったものでございます。
で、パソコンで調べてみますと、
このDM-100もすでに旧型で、DM-200というものが出ているとのこと。
DM-100の方が電池式なのに対し、こちらはACアダプタがついている!!
前のポメラのときも、ACアダプタがほしいと思っていたので、これ朗報。
だいたいわたくしは、ポメラに携帯性を求めていないのでございますよね。
ワードってテキストを扱うのには豪華すぎる、とか、
パソコンで書いていると、バックでいろいろ動いている感じがいや、とか、
すぐインターネットで時間をつぶしちゃう、
とかいう理由で買うのでございますからな。
パソコンの横で使えればよく、持ち運びに便利とか、
そのあたりはどーでもよいのでございます。
そんなわけで、どこかで買えないかと、いろいろと探してみました。
電気屋さん、ホームセンター、文房具屋さん、ドン・キホーテ……。
なのに、どこにもございません。
DM-200どころか、ポメラ自体が……。
やはり、需要がないのですかなぁ……。
そんな折、とりあえず使ってみようかと、
以前のポメラを取り出してみたのでございますが……。
軟質素材はべとべと、
ヒンジがはずれ、
電池も液漏れという悲惨な状態に……。
かなり使っておりませんでしたからなぁ。
すぐさまお払い箱にいたしましたよ、ええ。
どこにもなかったので、ふたたびコジマに戻って検討をいたします
(って、この間どのくらいでしたか、とりあえず3週間以上は経っております)。
100にするか、200にするか。
200のほうが画面は広く、機能も増えているとはいえ、
文章を書くという基本においては、どちらもそんなに違いがあるわけではございません。
個人的に重要なのは、縦書き(もちろん、横書きでも文章は書きますが、
やはり縦書きの方が書きやすいのでございます)。
その条件はすでに100も満たしております。
で、100の方が25000円ちょっと、
200のほうが、そのときはわかっておりませんでしたが40000円ぐらい。
この価格差と性能をどう考えるか……。
結局、新しい方を取り寄せてもらったのでございます。
決めた理由は、先ほど書きましたとおり、ACアダプタ。
あとは、生産終了品よりも、現役の機種の方が何かと都合がいいかも、
というあいまいな理由でございますな。
4~5日で届くということで、今日は6日目。
行ってみますと果たして現物はあり、受け取って帰ってきたというわけでございます。
というわけで、さっそく開けての第一印象でございますが、
薄い!!
レストランとかのメニューみたいな外観なのでございます。
別に携帯性は気にしていないので、こんなにしなくてもいいのに……、
というのはまったくの個人の感想ですな。
キーは、普通のパソコンのキーボードに慣れていると、やっぱり狭いですな。
そのぶん打ち間違いも多い気も……。慣れればなんとかなるやもしれませんが。
当然ながら、マウスでの操作はできないので、その点で面倒を感じる点もございました。
あとは……、
これも個人的ですが、「shift」「Alt」「Ctrl」キーを
ロックできるのも嬉しいところでございます。
ワープロで打っていた時から、それでやっておりましたので。
わたくしはそうではありませんが、「親指シフト」入力が可能なのは、
それを操る方にとってはありがたいことなのでは?
これで矩形移動(複写)や、ブロック内の文字流し込みが出来れば、
完璧なのでございますが、そういうのはナシ。ちょっと残念でございます。
※ 今回のこの文章は、今日買ってきたポメラ(DM-200)で書いたあと、
「ワード」に移して、手直ししたものでございます。
やはり、キーの打ちやすさ(主に幅でございますが)や、
画面の見やすさ、操作の慣れ、みたいな部分に関しましては、
パソコンのほうがよろしいようでございます。
でもですな、先ほども書きましたとおり、
検索とかで知らないうちに無駄な時間を使っちゃう~!! とかいう方は、
使ってみてもよろしいかと存じます。
六樫五猿(むつかしござる)……。
(2017/10/?) ぎゃ~っ。 とけねこ様に見られてしまった~。
2017/11/12 11/1の絵、なぜかエッジのほうだけ、リンクが切れていた。
修正したけどこれで大丈夫?
そしてなぜ?
2017/11/16 アニメのゴジラは、「ちきゅうはかいばくだん」でもないと、倒せなそうだなぁ……。
『ゴジラ対ドラえもん』。未来を守るためにのび太が立ち上がる……!!
(のび太が?)
2017/11/20 Role&Rollvol.158買いました! 次号vol.159の発売は……ええ~っ! 2017年11月20日ごろ!!?
2017/11/21 Role&Rollvol.158。投稿した絵が載って良かった良かった。電子郵便なんてほとんど使っておりませんし。それに絵を添えつけるなんて、ほとんど初めてでございましたもの。採用されていなかったら、すぐさま絵を封筒に入れて、ポストに急ぐところでございました。
2017/11/26 現在、西東社などから小学生向けと思われるホラーなゲームブックがいくつか出ておりますが……絵が怖くて買えな~い!!
2017/11/28 うわぁ、ヤフオクに「ゲームブック145冊」の“Bug News" 1986年4月号が出てるよ~(もとの定価が480円で、開始価格が1000円)。参加しないし、する気もないけど、わたくしの持っているこの号は、2つに割れて真ん中のページがはずれてと、悲惨なことに……。
2017/11/29 その「ゲームブック145冊」の“Bug News" 1986年4月号に載っていた、「アルタの鷹」。作者、小田嶋隆先生の公式ホームページ「おだじまん」で読むことが出来るよ! う~ん、やっぱり下品だなぁ。
2017/11/30 「木崎ひろすけ」で画像検索したら、「ウォーラッコ」よりも、「バッドヤンキーダークデイズドライブ」の絵のほうが先に来ちゃってるよ~。
(しかも、大きくて違和感あるから目立ってる感じ)
なぜだ!?
『ウォーロック』誌がよみがえるそうでございますな。
『よみがえる妖術使い』?
違いますか……。
ふむふむ、「TtTマガジン」が「ウォーロック・マガジン」と
名前を変えるのでございますか……。
うーむ。
ゲームブックは、どう扱われるのでございましょうかねぇ。
TRPGの代価物だったり、サプリメントだったり、入門用の役割というようにしか意識されていなかったらいやだな、と思う次第でございます。
じっさい『ウォーロック』誌も、ゲームブックからロールプレイング・ゲームへと編集の中心を移していきましたものね。終刊号であるvol.63にも、そのようなことが書いてございます(まぁ、そこには事情があるのでございましょうが)
わたくしといたしましては、ゲームブックにはTRPGにとどまらない大きな可能性と魅力がまだまだあると存じます。
ブームの終焉によって、置き去りにされてしまったもの、検証されなかったもの、
そして、さらに新しいものがまだまだあると思うのでございます。
あとはですねぇ、
個人的には、昔のゲームブックは、数値的に難しいものが多いので、そのあたり、もっと一般性を持たせてほしいな、おもうのでございますよ。数値的に難しくするのは、いたって簡単なことでございますもの。ゲームとしての挑戦のしがいよりも、物語の面白さをアピールポイントにしていただきたいものでございます。
☆ ところで、
「編集部からの挑戦」は、
どなたが担当なさるのだろう?
……。気になる。
(ちなみに、右はロッコバッチ)
☆ さらにちなみに、
これは、賢者の石井文弘さまが発刊なされた、「ウォーラッコ」でございます。
「ウォーロック」批判誌とか。
いろんなウォーロック読者の方から原稿を集めているので、全部が批判というわけではありませんが(下山電気さんの「送り雛は瑠璃色の」大事典とかね)……。
薄羽かげろうさん(ネットで調べる場合は、「木崎ひろすけ」で検索したほうがよろしいようでございます)の表紙が素敵ございますな。
ちなみに「ウォーラッコ」の名はわたくしですが(中でバカにされております)、参加はしておりません。
これでございますな。コメントでは、ゲームスカヤ様に、
「全然身を隠せてない」「イケメンが世界を救うのは普通」などと
おっしゃっておいでですが、それでいいゲーム性を想定しているのでございますよ。
全体の感じは『ヤンキー&ヨグ・ソトース』に近いですな。
町を「うろつく」かわりに、道路を「暴走」する。
迷惑走行をしたり、爆音や派手な音を立てたりして、
我が物顔に車を走らせるわけでございます。
タウンマップのかわりにロードマップという縦に長いマップを用意して、
止まった場所のイベントをクリアしたり、住民の迷惑になったり、
邪神さまの欲求をかなえたりと、まぁ派手に暴れるわけでございます。
そんなバッドヤンキーに、敵(かな)うものはまずございません。
地元の警察は邪魔ですが、互角以下という扱いです。
そこで登場するのが、グッドヤンキー。もちろん操るのはGMでございます。
『ダークデイズドライブ』の吸血鬼狩人ポジションですな。
彼らも車に乗っていて、バッドヤンキーの車と競り合ったり、イベントを妨害したり、
警官に協力してバッドヤンキーの行動を阻止したりするわけでございます。
(競り合いは、とりあえず『サタスペ』のケチャップをイメージしていますが、やはり他のものを考えた方がよろしゅうございますな)
で、バッドヤンキーが「やべぇ」状態になると、邪神が目覚め、その町の何もかもを破壊して、ふたたび眠りにつくわけでございます。
町で暴れないという選択?
それも邪神のストレスをため、結局破壊の限りを尽くすことになってしまいます。
(町をスルーするごとに、ストレスチェックの難易度が上がる、
みたいな感じになるのかも?)
というわけでバッドヤンキーは、その恐ろしさを身にしみて分かっておりますから、そうならないように必死で暴れ回るわけでございます。グッドヤンキーには言えない、もしくは分かってもらえませんが、町のために、彼らも必死なのでございます。
そうこうして目的地にたどり着き、ミッションをこなしてゲームは終了するわけですな。
で、ミッションを達成したら何点、邪神が暴れなかったら何点という具合に功績を計算するわけでございます。
そんな感じで今回はこのへんで。
じゃあ~ねぇ~
ば~い
道化の真実
下僕系イケメンTRPG『ダークデイズドライブ』
斉藤高吉/冒険企画局 新紀元社
というわけで、「Role&Roll vol.157」の読者欄に載せていただいた絵を、文字を活字に直してお送りいたします。
これを書いた動機は、リプレイ中の描写に対して99ページのイラストが、なにか、広々としているように見えたのですよね。で、いやいやそんな快適なものじゃないだろう、というところを突っ込みたかったというわけでございます。
モデルにしたホンダのN-360は、免許の区分が改定される少し前に発売されたものなので、本当ならもっと前に発表された車
――例えばスバル360ですな。「グランツーリスモ」でも、遅い車の代名詞ともいえる存在になっております。試しに、「ユーチューブ」で「スバル360 gt5」で、検索をかけてご覧なさいませ――
などを描けばいいものでございますが、その時分の車は、けっこうデザインが特徴的なものが多く、車種が特定されやすいのですよね~。そんなわけで、この車に。
「セルモーターで始動」というのは、当時ほぼ当たり前になっていたので、投稿した方には書いてございませんが、その少し前までは、クランクを回すとか、チョークボタンとか、車には詳しくございませんが、エンジンをかけるのにも一苦労だということに想いを馳せていただきたく付け加えさせていただきました。いまの車、エンストもほとんど起こらないですものな。
ちなみに、ベンチレーターは、外気を車内に取り込む送風機。それとヒーターが装備ということは、冷房とかはついていないということでございます。
さてさて、『ダークデイズドライブ』。急に発売が発表されたものでございますから、あまり期待はしていなかったのでございますが、なかなかまとまっておりますな(失礼&上から目線)。
暑くて狭苦しい――そして冬はたぶんヒーターの臭いが車内に充満して狭苦しい――軽自動車の中でいらだちながらだらだらと会話を続けるというのは、ロードムービーにありがちですしございますしね。サイコロの出目が失敗でも、とりあえず成功というのは、シナリオの進行をスムーズにするための、ある意味発明ですな。
ところで、絵のところで書いた、イケメンに狩人が混じるというのはいかがでございましょうかねぇ?
サンプルシナリオでも、吸血鬼殺しちゃっている人がおりますし、吸血鬼が死んでも友愛会は得をする(P.132)みたいですから、審査が甘かったり、わざと狩人を入れちゃったりすることもあるやもしれません。イケメンが狩人と結託をして、吸血鬼を殺しちゃうこともあったりして。
問題は人数でございますかな。イケメンがあまり少ないと、すぐに狩人がばれてしまいますからな。
とまぁ、今回はこの辺で。じゃあねぇ~。
「俺たちの俺」 京極夏彦 (「奇想天外21世紀版」P.193~209所収)
「奇想天外」の話は、前回で終わるつもりでしたが、京極先生が、形式において変わった短編を書いているので、ちょっと触れておきましょう。
この「俺たちの俺」という作品は、「目が醒めると俺がいた」という書き出しがすべてを表しておりますが。まぁ、そういう話なのでございます。
形式における工夫と申すのは、見開きの片方のページに「俺」、もう一方にもう一人の「俺」の一人称で描かれているということでございます。
つまり、右と左とで視点が違うのですな。
それを貫いていれば、すごいのでございますが、3章ぐらいで話が動き出しますと、形式は維持しているものの、視点の区別はない一続きの話となり、それがちょっと残念。
最初の形を維持するのは難しかったのでしょうなぁ。
にしても、ラストだけは再びもとの形式に戻って、それぞれの視点で話を展開してほしかったところでございます。で、それぞれの「俺」が生き残る、別の結末が用意されていても良かったような。
形式には手を加えないとしても、ラストの一章はどちらがどちらか分からない描写にして、結末を読者にゆだねるリドルストーリーの形にした方が、この作品には合っているのではございませんでしょうか。
そう思うのでございます。
「奇想天外」21世紀版 アンソロジー 山口雅也編著
2017/10 南運堂
「復刻版」のほうは、あるものをまとめるので、それ以上のものは出来ないのですが、
21世紀版のほうは、
山口雅也先生が方針を決めて、一から作っているわけでございますから、
当然、その個性が色濃く出たものとなっております。
……。いや違いますな。
「同人誌活動的な企画を念頭に置いて編纂した」(p.3)
と書かれておりますとおり、もっと穏当な作りも出来たはずですのに、あえて個性を強く打ち出したものとなっております。その方が、新しい時代の「奇想天外」にふさわしいという判断なのでございましょう。
読者といたしましては、そんなの要らないと思いますのに、編者の趣味のおもむくまま、映画やビートルズのベストテンなんてものも載っておりますな。分厚いのにもかかわらず、お得感がうすい……。買おうかどうか迷ったのも、そのあたりにあったりいたします。
まぁ、あれば読みますが。
それはさておき。
この本における、興味と申しますと、やはり、p.435。
「鼎談 ミステリーゲームを遊ぼう」 我孫子武丸×山口雅也×遊井かなめ
でございましょう。
山口雅也先生と申せば、ゲームブック『13人目の名探偵』の著者。ここでも、他でもゲームブックに興味はないと申しておりますが、文学の可能性みたいなものには興味をお持ちのようで、ボルヘスの『八股の園』にはいくつかの作品で言及しておられますし(うろ覚えではございますが『生ける屍の死』と『奇偶』にはあった気が)、『謎(リドル)の謎(ミステリ)そのほかの謎(リドル)』というリドル小説の短編集なども出しております。
この鼎談でも、ミステリーゲームを中心に、『ドラクエ』や『Pokemon Go』などにも触れながら、ゲームにおける、ミステリーの可能性について語っておられます。
ただ……。ざっくりとしていたり、断定的だったりして、それほど深いところまで踏み込んでいないのが残念ですな。
ゲーム、特にミステリーを含むゲームともなれば、長いものも多く、お三方全員がプレイしているものも少ないようで、仕方がないのかもしれません。何か、山口先生は聞き役に回っていることが多いみたい。『逆転裁判』とかも聞き役に回っているけれど、ホントにやっていないのかなぁ。
とは申せ、実作家の視点ゆえ、いろいろと示唆的な部分があるのは確かでございます。
それらをゲームブックにフィードバックできるか、とかいう話は別として、物語の可能性、新しいかたちを考えてみることは、楽しいことだと存じます。
あと読むべきは、
「鼎談『あなたも作家になれるかもしれない といえないこともない』」
有栖川有栖×北村薫×山口雅也
でございますかね。
子供の時分の作文の話にはじまって、作品を制作するにあたっての心構えなどが語られております。
でもこう言うのって、読むと分かった気になっちゃったりするのですよね。
「なるほど」と思って、そのままになっちゃうとか……。
えっ、そういうのってわたくしだけ??!
そんなわけで、興味のあるかたは、お読みになってくださいませ。
というわけで、じゃあねぇ~!
ば~い
道化の真実
「奇想天外」復刻版 アンソロジー 山口雅也編著
2017/10 南運堂
たまたま本屋に立ち寄りましたら、この雑誌形態の本が目にとまったのでございます。
21世紀版とあわせて、2冊で4100円ほど。
どうしようかと、ぱらぱらめくり、結局ここで書くために買ってしまいました。
ブログなんかやっていなかったら、買っておりませんでしたでしょう。まったく、ブログと申すは、無駄遣いの元でございますな。
「復刻版」・「21世紀版」で、読むべきところは、それぞれ一つ。
「復刻版」のほうは、
「第一回 奇想天外 SF新人賞 選考座談会」
選考委員:星新一
小松左京
筒井康隆
この新井素子先生の「あたしの中の……」に対する評価は、やはり
必見でございましょう。ここからライトノベルは始まったと申してもいい
(つまり、それ以前はジュブナイルということで)。
「あたしの中の……」に対して評されていることは、
・テンポが良い
・人物が新聞記者や刑事とは思えない描き方なんだなぁ。口のきき方からなにから。
・マンガの吹き出し的なセリフ。
・くだらんおしゃべり自体が面白くて作品が生きている。
・伏線があり、ユーモアがあり、サスペンスありで、構成に破綻がない。
・ストーリー作りがうまい。
・少女劇画のストーリーライターになるつもりならこれでもいいと思うけど。
・こういう殴り書きみたいなやり方で小説を書き始めるのは疑問がある。
etc……
好評価は、だいたい星先生、そうじゃないのは、小松先生か筒井先生ということで。
これらの発言を見るだけでもおわかりでしょう。
この後に続くライトノベルの評価がすべてここで言い表されております。
要するに、このような小説は、これ以前にはまず存在せず(か、評価の対象外だった)、
ここから、一つのジャンルを形成したということでございますな。
くわえて申しますれば、ライトノベルを書くかたは、ここに書かれた好評価の部分に留意して書かなければならないということでございましょう。もちろん、ライトノベル自体、変化してきておりますでしょうが(これ、1978年の2月号。選考が行われたのは1977年の12月5日ですからねぇ……)、基本として心得ていてよいことだと存じます。
対談を読んで、小松先生・筒井先生に先見性がなかったと早合点するかたもおられるかもしれませんが、そういうことではございますまい。SF・文学・そして「奇想天外」という雑誌、賞を与えるということ、などからすれば、正しい判断をしておられましょう(両先生と星先生に違いがあったとすれば、SFに対する立ち位置とか、そんなものではないかと思います)。
『スターウォーズ』(1977年5月25日/米国・1978年7月1日/日本公開だそうでございます)以降などと申しますが、小説・映画といったジャンルにとどまらず、世の中全体が、70年代のテーマ性が重んじられた時代から、よりエンターテイメントな時代へと移り変わっていったのですな。
ライトノベルもその波の大きな流れの一脈を担っていたというわけでございます。
言うまでもないことではございますが、ホントのヒットというのは、いま何がウケてるとかからは生まれないということでございますな。要は、自分が描きたいものを表現できる方法でやっていけばいいということでございますが、それが時代の流れに乗るかといえば、恐ろしく難しいことで……。まぁ、大ヒットなどというものは、滅多に出るものではございませんから当然なのではございますが……。
それでも、どんな作品を制作するにしても、基礎的な実力というものはやはり必要ですな。それがないと、時代性がうんぬんの前に、箸にも棒にも引っかからないという……。いやぁ、耳にイタい、イタい。
そんなわけで、新井素子先生の「あたしの中の……」も、どこかで見つけることが出来たら、読んでみてくださいな。再読したとき、最初のサスペンスフルな描写と展開に、びっくりしました。とくに、雑誌(古本屋さんで買ったのですが)掲載時のイラストは、山岡淳二先生のおどろおどろしいペン画だったので、よけいにそれを感じたのでございます。
そのころのインタビューで「ウルフガイ」シリーズのファンだとおっしゃっておりますが、そう言われて読むと、たしかに、序盤はその影響を受けているような気がいたしますな。「ウルフガイ」の主人公を一人称が「あたし」の女の子にしたという感じは確かにございます。
あとは、……今読みますと、70年代的な原爆とか戦争とかいうテーマ的な要素は逆に要らない……というか、さらっと流したほうがよいような感じもいたします。
というわけで、次回は21世紀版のほうを……。
『だんじょん商店会』が19周年だそうでございますな。
とけねこさんのツイッターにて、佐々木亮先生がお書きになられているのを拝見いたしました(10月の29日でしたっけ?)。
19周年? 何かびみょ~な……。
まっ、いいや。
これは絶好の機会とばかりに、昔描いた四コマ他を載せておきますね~。
ほんと、こんな機会でもなければ、出せる場所もないでしょうから。
でもコレ、なんで描いたんだろう?
一念発起して、同人誌でも出すつもりだったのかなぁ……。
フローチャートも書いた気がするけれど、それは見つかりませんでした。
いっしょのクリアフォルダーに入っていたのは、『エイリアン2』のフローチャート。
しかも感熱紙なものですから、字がほとんど見えないくらい薄くなっていて……。
なんでこれが?
そうそう。
ちなみに、ゲームブック版のほうです。
PS版のことは存じ上げません。
サムネイルよりご覧くださいませ。
いや、今、表紙をスキャンするために、原作を取り出してみたのですが……。
ゲームブック版は、2000年5月の発売だよ! 19周年関係ないよ(バンバン)!
まぁ、いいですよね。そのぐらいのこと。
元本を手にとって、思い出しました。「ゲームブック倉庫番」でサイト内検索をかけてみると分かると思いますが(99と入れて、年数じゃなさそうなのは無視してください)、
1999年は、ほとんどゲームブックが出ていないのですよね。
エニックス文庫もファミ通ゲーム文庫も1997年あたりで終わってしまいますし……。
いわば冬の時代。
ですからこの本、たぶん発売日には買っていないのですよ。ゲーム文庫ではなく、ふつうのファミ通文庫として出されたので、他とまぎれて分からなかったのですな。
見つけたのは、たまたま。
ファミ通文庫の棚をだーっと眺めていたら、ホントにぐうぜん目にとまって……
二度見してしまいましたよ。
ビニールで閉じられていたため、中身は確認できず、藤浪智之? 『だんじょん商店会』?
後ろの紹介文を見て「マルチノベル」うぅ……???
ゲームブックとまでは確認できず、まあ、分岐のないノベライズでもいいや、と自分に言い聞かせて、買ってかえることにしたのでございます。
こういうのって、まことに困りますな。ゲームブックってたいてい特徴的な表紙……と申しますか、背表紙をしておりますので、古本屋さんなどでもざっと見てすぐ分かるのでございますが、こういうのはなかなか見つからない。
角川文庫の『時空の旅人』なんて、新刊で見たときに買っておけば良かったのに、まぁいつでも買えるだろうと放置していたら、まったく見つからない。文庫の背表紙はみんな大体同じですから、見逃している可能性はとっても大きい……。
まぁ、どうでもいい話ですな。むしろ書いている人から、発売日に買えって怒られちゃいそう。
というわけで、今回はこの辺で。じゃあねぇ~。
ステップメモと申すのは、みなさんご存じですな? 双葉文庫のゲームブックなどにございました、通過したパラグラフナンバーを記録しておくための欄でございます。
簡単にできると思ったのですが、これが大変。この前の記事を書いてから、ずっとかかり切りだったのですが、なかなか……。
理由はソフト。ワードにしてもエクセルにしても、ペイントにしても、ただ水平線と垂直線を描くだけが、なんでこんなに難しいんだ。
四角を描いても辺と角に変な○が出てくるし、垂線を引こうとしてもまっすぐ下に降りてきてくれない。罫線もなんか変な動きするし、ならばと罫線記号で書いていくと、どうも罫線が図形に勝手に変換されるらしくて、またぐにゃぐにゃ……。
しかたがないので、メモ帳で罫線記号をつかって作りました。
少し前まで(とはいえ、最近はほとんどつかっていないのですが)、カシオのダーウィンというワープロをつかっていたのですが、それは文章を四角で移動(複写)させる「矩形移動(複写)」という機能がついていて、それがフローチャートを描くときにすごく便利だったのですな。「メモ帳」にはその機能はなし。でもまぁ、なんとか出来ましたよ。そんなに複雑な構成でもございませんでしたし。
チェックもして、ようやく完成とブログにアップしたところ、ぎゃーっ、行が崩れてバラバラに。なんでこんな作りにするのかなぁ、ソフト会社は。ソフトの連携みたいなことを盛んに主張しているのに、その機能といえばめんどくさかったり微妙だったり。よくわからない……。
まぁ、そんなことを申していても、どうしようもございません。といって、解決法を探していては何ヶ月も何十年もかかってしまいそうでございますし、強硬手段に出ることにいたしました。
要するに、テキストファイルを印刷して、それをスキャナにかけ、JPGファイルにしたのでございます。何という二度手間。
いやホント、フローチャートがどうの以前の問題でこんなに手間がかかるなんて、思ってもみませんでしたよ。
そんなわけで、サムネイルからごらんください。
分岐した部分は、どこにどの数字を入れるか迷うことになるでしょうが、そのぐらいは、このステップメモのパズル性だとお思いください。と申しますか、ゲームブックファンなら、何の問題でもございますまい。
「エンド」の文字は特に書いておりませんので、該当するパラグラフナンバーの四角にペケ印をつけるとか、その後に[END]をつけるなどして各自ご対応を。
記号などのチェックするパラグラフは少しおおきくしております。まあ、(A話)にはさして関係はございませんが。
というわけで、どなたか親切なかた、ウィンドウズ10 64bit版対応、日本語の、矩形移動のできるテキストエディタとかございましたらお教えくださいな。
また、そのほかのことでも、ご教授願えれば幸いでございます。
☆ 試しに上記のステップメモをダウンロードして印刷してみたところ、正常に印刷できました。
でも、印刷が濃くなっている。なぜだ?
☆ ああ~っ、「亭」の字が抜けてる~!
てなわけで、各自付け足しといてくださいな。