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2024/04/28 「オタク用語は非日常の世界を描くためか、そこにはまりこむためか、日常生活にかかわる用語(たとえば衣食住・乗り物。店など)がないのが大きな特徴である。その他、表記を変えた当て字が多い」(『俗語百科事典』米川明彦:著(朝倉書店/2021/7)。うーん、確かに。って思ったけれど、あたりまえのような気も……。
[1] [2] [3] [4] [5] [6]


 ステップメモと申すのは、みなさんご存じですな? 双葉文庫のゲームブックなどにございました、通過したパラグラフナンバーを記録しておくための欄でございます。


 簡単にできると思ったのですが、これが大変。この前の記事を書いてから、ずっとかかり切りだったのですが、なかなか……。


 理由はソフト。ワードにしてもエクセルにしても、ペイントにしても、ただ水平線と垂直線を描くだけが、なんでこんなに難しいんだ。


 四角を描いても辺と角に変な○が出てくるし、垂線を引こうとしてもまっすぐ下に降りてきてくれない。罫線もなんか変な動きするし、ならばと罫線記号で書いていくと、どうも罫線が図形に勝手に変換されるらしくて、またぐにゃぐにゃ……。


 しかたがないので、メモ帳で罫線記号をつかって作りました。


 少し前まで(とはいえ、最近はほとんどつかっていないのですが)、カシオのダーウィンというワープロをつかっていたのですが、それは文章を四角で移動(複写)させる「矩形移動(複写)」という機能がついていて、それがフローチャートを描くときにすごく便利だったのですな。「メモ帳」にはその機能はなし。でもまぁ、なんとか出来ましたよ。そんなに複雑な構成でもございませんでしたし。


 チェックもして、ようやく完成とブログにアップしたところ、ぎゃーっ、行が崩れてバラバラに。なんでこんな作りにするのかなぁ、ソフト会社は。ソフトの連携みたいなことを盛んに主張しているのに、その機能といえばめんどくさかったり微妙だったり。よくわからない……。


 まぁ、そんなことを申していても、どうしようもございません。といって、解決法を探していては何ヶ月も何十年もかかってしまいそうでございますし、強硬手段に出ることにいたしました。


 要するに、テキストファイルを印刷して、それをスキャナにかけ、JPGファイルにしたのでございます。何という二度手間。


 


 いやホント、フローチャートがどうの以前の問題でこんなに手間がかかるなんて、思ってもみませんでしたよ。


 


 そんなわけで、サムネイルからごらんください。


   


 分岐した部分は、どこにどの数字を入れるか迷うことになるでしょうが、そのぐらいは、このステップメモのパズル性だとお思いください。と申しますか、ゲームブックファンなら、何の問題でもございますまい。


 


 「エンド」の文字は特に書いておりませんので、該当するパラグラフナンバーの四角にペケ印をつけるとか、その後に[END]をつけるなどして各自ご対応を。


 記号などのチェックするパラグラフは少しおおきくしております。まあ、(A話)にはさして関係はございませんが。


 


 というわけで、どなたか親切なかた、ウィンドウズ10 64bit版対応、日本語の、矩形移動のできるテキストエディタとかございましたらお教えくださいな。


 また、そのほかのことでも、ご教授願えれば幸いでございます。


 
☆ 試しに上記のステップメモをダウンロードして印刷してみたところ、正常に印刷できました。  
  でも、印刷が濃くなっている。なぜだ?

☆ ああ~っ、「亭」の字が抜けてる~!
  てなわけで、各自付け足しといてくださいな。



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七つの大罪ゲームブック2


『七つの大罪ゲームブック<豚の帽子>亭の七つの大冒険』


藤浪智之著 原作・イラスト 鈴木央 講談社 KCDX (2017/10)


ひゃひゃひゃひゃひゃ、道化の真実にございます。
いやいや、出るとは思っておりませんでしたよ。
第2弾なんて。
ネットに接続していなければ、分からなかったかも……。
そんなことはないか。

というわけで、さっそく感想を―。



 


 p.3によれば、「七つの大罪」が黒幕を倒し、<十戒>との戦いが始まるまでの間だそうですが、原作を読んでおく必要は特にないと存じます。おそらく、原作にこのストーリーが関わってくることもございませんでしょう(あったら楽しいですけど、ね)。


 書かれておりますとおり、つかの間の平和な日々を舞台とした、幕間劇なのでございます。


 


 一作目と比較してみますと、


『スタートレック』の『ヴィージャー』と『カーン』と申しますか、『ルパン三世』の『マモー』と『カリオストロ』と申しますか、一作目が原作準拠のあれやこれやで肩肘張っていた感があったのが、二作目に来て吹っ切れたと申しますか、自分の世界に引きずり込んだという感がございます。


 


 展開される七つの物語は、


 


 巨人の塔の村。


 盗賊都市。


 妖精の国。


 「探偵小説」の世界。


 体の中。


 手紙の謎(パズル)。


 「七つの大罪」のニセモノとの戦い。


 


 と、まさにパラレルワールド。舞台も異なれば、各話の長さも異なり、スタイルも違います。


 つまり、『七つの大罪』のキャラクターを登場人物とした、『七つの世界の物語』というわけですな(ちなみに作者は「わきあかつぐみ」名義で、『6つの世界の物語』(平成四年四月・マイクロデザイン)というTRPG集を上梓しております)


 


 各作品は独立した短編であるため、どれからはじめてもかまわないのですが、最初の話から順番に進めていくのが良いように思います。
 4話の「探偵小説」と7話の「ニセモノ」の話が長く、6話の「手紙」が短いので、中盤の山(4話)、ちょっと一息ついて(6話)、クライマックス(7話)といった感じになって、緩急のつき具合がちょうどよろしいのでございます。


 


 プレイヤーのキャラクター(PC)については、男女どちらでもかまいませんが、特別な能力をもたない普通の人。まぁ、p.4に描かれたイラストにあわせて、少年か少女にするのがイメージを崩さないでしょう。


どんな人物でもいい、という場合、そのゲームブックに好ましからぬ人物は、展開によって排除されてしまうのが普通ですからな。


 


 一冊の中に7つもの短編では、ひとつひとつの分量が物足りないのでは、と考えるかたも


おられるかもしれませんが、それは感じませんでした。むしろ、モチベーションを維持したまま一気にプレイできる長さとしてちょうどいいのではと存じます。


 くわえて文章量に緩急がつけられているため、短いものはサクッとすませ、長いもので堪能するというかたちになり、満足度もしっかりあるのでございますな。


それを楽しむためにも、7話目の「七つの大罪」のニセモノとの戦いは、最後にプレイするのがよろしゅうございましょう。


 この文章量と申すのは、初心者を考慮してのことでもございましょう。


 マンガの読者の年齢層がどのあたりかは存じませんが、これが始めて接するゲームブックという方もおられましょう。じっさい、パラグラフA―3にも、「こうして行動を選ぶのがゲームブックなのだ」と、初心者に向けた言葉も書かれておりますし(まぁ、普通描かれているともうせば、そうかもしれませんが)。戦闘など数値的なルールがないのも、フラグチェックが覚えておける程度のものなのも、初心者を考えてのことだと存じます。


 


 あとは、そうですね。ゲームブック、特にストーリーがメインとなるものは、全体をみることが楽しみ方のひとつであると思っております。


 第6話の暗号と申しますかパズルなどは、書かれておりますとおり、まったくヒントがなくても解くことは可能ですが(選択肢自体がヒントになっているような)、ヒントなしに解いたとしても、後でどんなことが書かれているか、選択肢の飛び先をのぞいてみるのも楽しいと存じます。これは他の話でも同様でございます。特に、4話の「探偵もの」は、タイトル部分に注意書きがあるとおり、通常の方法ではたどり着けないパラグラフがございます。それを探してみるのも、楽しゅうございましょう。


 


 とまぁ、こんなところでございましょうかねぇ。


                     というわけで、じゃぁねぇ~。



* 『6つの世界の物語』ながめていて思ったのですが、この「ばられる☆ろ~るRPG」って、『サタスペ』に影響与えたんじゃないか……違うかな?


七つの大罪  



 


 


 






 





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 前回のブログを書いた後、どこで固まったんだっけ、とふと疑問が浮かびましてな、プレイしてみましたよ。『鋼殻のレギオス』。
 確かクラスメートが教室に集まっているところだから、序盤だろう。でも、いくつかイベントをこなした感じはあったから、第2章とか3章のはじめかな、などと予想していたのですが、セーブポイントから始めてみたら、これがエピローグの冒頭だったのでございます。
 ですから、一応プレイは出来るのですな。
 というわけで、あらためてプレイしてみたところ、スキップして流せない文章が……。
 要するに未読部分があったわけですな。
 未読部分でも、少し読んでいると既読部分につながるということは、よくある話でございますから、期待などせずに進めていると、見知らぬイベントが。
 というわけで、エピローグで止まりはするものの、ある程度のボリュームはプレイできるということですな。
 ただ、プレイしていて思うのは、イベント発生条件の因果関係があいまいと申しますか、でたらめと申しますか、今ひとつよくわからない場合があるのでございますよ。
 ストーリーはゆるく、戦闘は負けるほうが難しいというレベルなのですが、展開に関係なさそうな判定でも成功させないとバッドエンドになったり、適当に選んでもよさそうな選択肢がけっこう重要だったり……。ちゃんとやったわけではないのでわかりかねますが、おそらくそういう構成なのでございます。
 フローチャートを書きながら、選択肢を総当たりするというのは、正しくゲームブック的ではございます。ですが、選択に順番がある場所があるかもしれず、フラグがどこで立っているかわからない状態では、なかなか難しゅうございますな。
 わたくしといたしましては、エピローグで固まるし、もう過去のものという感じで、モチベーションもなくしてしまいました。
 あとは、熱心な方にお願いいたします。
 ゲームブックは、物語の流れも含めて、さまざまな展開のすべてを見渡せることが、魅力の一つだと思っておりますから、それができない(フローチャートが生成されるゲームでも、フラグまでは書かれていなかったりしますから)要電源のアドベンチャーゲームは、ちょっと残念な気がいたします。
 まっ、それはともかくといたしまして、このゲームブックDSのシリーズ、
 TRPG的な流れで、ファンタジー世界が舞台の『ソードワールド』、
 アドベンチャーゲーム的なフローチャートのパズルを組み込んだ、学園冒険ものの『鋼殻のレギオス』、
 ループもので、恋愛アドベンチャーっぽい『アクエリアンエイジ』、
 と、3種3様、それぞれ異なるアドベンチャーゲームのスタイルを出してきたことは、評価に値しますな。
 もっとも、それが分かるのは3作すべてをやった人だけですし、製品として評価以前の問題があるようでは、このような意図も台無しですな。
 実に残念なことでございます。

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(*)構造的にはともかくとして……


   例えば、


1 Aの村に行く


2 Bの村に行く


3 Cの村に行く


 


という選択肢があったとします。


で、


Aの村にアイテムaが、


Bの村にアイテムbが、


Cの村にアイテムcがあって、


すべてのアイテムを入手しなければ次に進めないという場合、


一つの村をクリアしたら、また分岐点まで戻って別の村へ行く、という構成になりますな。これと、構造的には同じと申しているのでございます。


 


今、たやすく入手できる例といたしましては、山口雅也先生の『13人目の探偵士』(講談社文庫)でございましょうか。ゲームブック『13人目の名探偵』のパラグラフ分岐をなくしたこの小説では、最初に3人の探偵が出てきますが、その部分がゲームブックでは、この構造になっているのでございます。


ちなみに、作品としてはダイイング・メッセージが美しい。ゲームブックで読んだときにハッとしてしまいましたもの。瑕疵としては、一カ所、バーチャル的なものをにおわせているのが興ざめでございました。ゲームブックが書かれた当時、そういうものを入れたくなるのもわかりますし、ちょっとした部分なのですが、やはりね。

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おやすみをしている間にもいろいろとございました。


ゲームブックDSが出たのも、休止してすぐあたりのことでございましたな。


特に書く必要もないとは思いますが、最近その存在を知って、中古屋さんで見つけたら買おうかな、などという奇遇なかたもおられるかもしれませんから、少しだけ触れておきましょう。


 


ええ、買いましたよ。ゲームブックDS。


DSLL本体と同時ぐらいに。3つとも(発売時期は1~2ヶ月ぐらいずつずれておりますが)。しかも、限定版。箱の大きいので。そんなものいらないわけですが、話のタネに。


 


3作品は、タイトルだけ挙げますと、


『ソードワールド』


『鋼殻のレギオス』


『アクエリアンエイジ』


 


で、『ソードワールド』は、まあ普通の冒険アドベンチャー、


『鋼殻のレギオス』は、学園内を舞台にしたシティアドベンチャー風、


『アクエリアンエイジ』は、恋愛アドベンチャーのループもの、


と、3種3様の方向性を持たせているところは、評価してもいい部分かと存じます。


 


とは申せ、評価できるのは、そこまでですな。


特に2作目の『鋼殻のレギオス』には、序盤と思われるあたりで、進行不能になるバグがあります。ネットに開通してから見たら、サイトの方では、該当するかたはメールをください、みたいなことが書いてありますが、いまさら送っても中古で買ったんだろうと思われそうですし、そこまで展開が気になるわけでもないですし……。


というわけで、どんな話になっていくのかは存じません。


 


『アクエリアンエイジ』のほうは、一応最後まで行くことは出来るのですが、選択肢の一部で、画面が止まってしまうことがあったような? それよりも、ゲーム終盤になるにつれ、音声と画面がどんどんずれていき、そりゃもう、面白いことに……。


いやいや、普通の表現で、一言で申しますと不快なまでになっていくのでございます。


話には聞いておりましたが、こういうバグは、初めてでしたよ。


 


ソフトウェア会社の仕事のことは存じませんが、完成前のバージョンを渡してしまったとかいうことでございましょうかねぇ。


修正版があるのなら別として、買わないほうがよろしいかと。


 


内容的にも、ゲームブックが好きで、その新しいかたちをDSで表現してやろうというのではなく、シナリオとイラストさえあれば、比較的楽なシステムで出来るというような、制作上の思惑があったような気がしますな。


で、シナリオやイラストが締め切りを遅れてとか……。いや、そんな勘ぐりはいけません!


でも、1作目に破綻がなくて、2作目3作目がこのような出来でございますと、締め切り的にタイトだったのではとついつい想像してしまいます。


2作目が困った出来だったから、3作目の『アクエリアンエイジ』のほうは、ちゃんとしていると思ったのですけどねぇ。


残念。


 


そうそう。


『ソードワールド』のほうは、まともな出来で、特に語ることはないですし、『鋼殻のレギオス』のほうは、話がわからないのでパスですが、『アクエリアンエイジ』は、少しお話に触れておきましょうか。


前にも書いたとおり、典型的なループものの恋愛アドベンチャーでございます。


主人公は不真面目な高校生。


1日ごとに変わった性格風体の女の子とつきあって、世界が滅亡する。


それを6回(元の時間に戻るわけですから、たぶん実質1日)繰り返し(つまり6人の変な子が登場するわけでございます)、7回目に少女全員が集まって決戦。


確かそんな流れでございます。


構造的にはともかくとして(*)、ゲームブックの時代にループものはなかったですし、そういう意味では新しいといえるかもしれませぬが、ループものの美少女アドベンチャーとしては、典型も典型。なので、特にわたくしが語ることはございません。


 


ちなみに、限定版には、CDがついているのでございますが、そういえばそれは封も


切ってなかった……。というわけで、内容は存じません。


 


まっ、そんなところでございましょうかね。


               というわけで、じゃあねぇ~。


 


(*)構造的にはともかくとして……

の注は、10月9日の記事に移動しました。

『鋼殻のレギオス』については、10月10日に追記をしておきました。

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齋藤 高吉/冒険企画局 (著)
2009/8
メディアファクトリー

 



 山口プリンさまのサイト、「ぷりん部屋」
「冒険記録日誌」、2009年08月25日(火)の記事で、
『名探偵コナン 「嗤う黒猫」殺人事件』のことが採りあげられております。
 そこで書かれていることがまさに、このゲームブックをこのブログで採りあげたとき、
書こうと思ってついつい書きそびれてしまったことだったので、ここで書かせてもらいます。

 まず、
 江戸川コナン少年が、メインとして登場していない点について。

 これがこのゲームブックの最大の問題点ではございましょう。

 ただ、以前、
『VS.名探偵コナン・プレイングミステリー 「ゲームブック殺人事件」』
 齋藤高吉/冒険企画局(メディアファクトリー)
というタイトルで予告が上がっていたときから、謎だったのでございますよね。

 かなりアクの強いTRPGを発表している齋藤高吉先生が、
メジャーなキャラクターをどう扱うのだろう? と。
[END]がバンバン出てくるようなゲームブックになるんじゃないだろうか? ですとかね
(それはそれで、ゲームブックらしい……ですが、
読者(プレイヤー)に受け入れられないでしょうな)


 ですから、このような形になったのは、わたくしとしては、なるほど、といった感じでございました。

 作品のみで考えれば、これは、
『シャーロック・ホームズ 10の怪事件』をねらったものでございましょう。

 つまり、シャーロック・ホームズにしろコナンにしろ天才なので、
推理を間違えたり、ヘマは出来ないので、プレイヤー・キャラクターにはなれませぬ。
 かといって、脇に入れても、先を越されてしまってプレイヤーとしては面白くございません。

 というわけで、解決編におもむろに登場、とあいなったのでございましょう。

 と申しましても、これは建前で、
ホントは、こういうゲームブックを作りたくて、あるいは、もうすでに作ってあって、
単体では売れないので、『名探偵コナン』という衣をかぷせたという感じが、
ひしひしとございますが……。

 あと、齋藤先生は『名探偵コナン カード探偵団~』にもかかわっているそうなので、
そちらとの関連で、こういう形式が不自然ではないのかもしれませんが……。
 そっちのほうは、全然知らないので、滅多なことは申さないでおきましょう。

 個人的には、ゲームブックして楽しめました。
 コナンが活躍するゲームブックもプレイしてみたいですが。
『ルパンⅢ世』のように、シリーズ化してくれるといいのですけどね。
 あれ、シリーズといいながら、一作ごとに作風やシステムが全然違いましたもの。
 ……。
 でも、それなら『コナン』じゃなくて『まじっく快斗』のほうが、いいのかな?

「パズル部分がゲームブックのストーリーとあまり融合していない」
というのは、冒険企画局のこのごろのTRPGが、こういう形なんですよね。
たとえば『サタスペ』には情報収集ルールがあって、
いろいろな場所を探さなくても、判定を何段階か成功させることによって、
そうしたことをして情報を得たという表現をしているのでございますな
(もちろん、このルールは使わなくてもいいのでございますが)

 まあ、情報収集部分は、作る側にも面倒ですし、
情報が集められなくてシナリオが停滞したり、空転してしまうのでは目も当てられませぬからな。
 そのかわりに、情報収集をゲームにしてしまったのでございましょうが、

このゲームブックにおけるパズルも、そうしたものだと思います。
 ここではパズルは、あることをひらめいたどうかに使われていることが多いと存じますが、
ひらめきというものは表現するのに難しいもの。
 それをパズルとして表現したということではございませんでしょうか。

 あと、ゲームブックは遊びの本であると思うわけでございますよ。
 ブレナンの書でも、東京創元社のゲームブックでも、パズル入っておりますよな。
 ゲームブックを作るにあたって、そういう楽しさも取り入れたいと思ったのではございませんでしょうか?

 ケータイサイトに関しては、あくまでオマケ要素でございましょう。
 (前出の『名探偵コナン カード探偵団~』と同じサイトだそうでございますし)
 本として完結していなければ、サギ呼ばわりされてしまいますからな。

 ただ、一時期タイトルにARPと銘打たれていたことを考えますと、
構想的には、と申しますか、完全に自由に出来るのでしたら、もっと壮大な計画があったのかもしれませぬ。
 パズルの正解を入力すると、コナン君がゲームを進めるために必要な情報を教えたり、
「○○へ行って◇◇に書かれた文を読め」などと指示を受けたり……、
というような、ライブRPG的なことをやりたかったのかも……。

 もしそうでしたら、作品の中にコナン君がいなくても納得できると思うのでございますよ。
重要な役割を果たしているのでございますからな。

 まぁ、実現は難しゅうございましょうけどね。

 追記にあったヒントに関しては、
○○○パラグラフを使ったヒントというのは評価するとして、
ヒントとしてはあいまいに感じました。

2人を特定は出来ましたが、もう少しはっきりとしたヒントがほしかったなぁ、
というところでございます。
 わたくしの考えが足りないと申せばそれまででございますが。

 まあ、甘くみてしまえばどこまでも甘くなってしまうものですし、辛くみればその逆となりましょう。
 わたくしはこのゲームブック、楽しくプレイできました。

 これが、ゲームブックでなくて推理小説にパズルがついたものだったら……、スルーしていたでしょうな。
 いずれにせよ、そういうものよりは、ゲームブックのほうが多分楽しめたと思います。
 そんなには感じませんでしたが、ある程度一本道になっているのでしたら、
それはそれで仕方がございますまい。
 以前書いたような気もいたしますが、
 推理もののゲームブックの場合、推理に必要な情報をすべてプレイヤーに伝えなくてはならない都合上、
どうしてもルートが制限されてしまうのでございます。
(逆に、『シャーロック・ホームズ 10の怪事件』のようにちりばめられた情報を集めていく、
という方法もございますが、それはそれで、難度が高くなってしまうかと……)

 ただ、わたくしにもこの作品に関して、苦言を申しあげたいことが、2つほどございます。

 ひとつは、「この本のなかで書かれていた殺人事件と酷似していたのです」
と書かれているものの、そんなに似ているようには感じなかったということ。

 そりゃ、まぁ、そっくりそのままにはならないでございましょうが、もう少し似せてもよかったのでは……と。
 それには偶然が必要かもしれませんから、それを嫌ったのかもしれませんが、
でもその結果も、酷似というほどにはなっていない気がいたします。

 もうひとつは、米花町で起った事件のほうにも猫が登場してほしかったな、ということ。
 何か、そのほうが因縁めいたものを感じるじゃございませんか。
 もちろん、偶然ということになりますが、そこらへんは演出ということで。

 あと、ちょっと謎なところ。

あまん坊さんの『沈黙の狼』の掲示板、
「狼の遠吠え」2009/08/27(Thu)にも書き込ましてもらいましたが、
「捜査資料」のところの人物イラストは、一体誰が描いているのでございましょうか?
 わたくしは、おくづけに
 
 イラスト……落合なごみ(冒険企画局)

 と書いてあったので、ここも彼女の手になるものだと思ったのでございますが……。




 何か、ややこしくなってきたので、
このゲームブックに関する、別の記事を下に挙げておきますね。

 いちいちリンクを貼ろうとも考えたのですが、それも面倒なので、
検索にまかせちゃいます。
「嗤う黒猫」に色がついているあたりと、日付降順が見にくいかもしれませんが、ご勘弁を。
 それと、余分なのも出てきますが、お許しください。


「嗤う黒猫」ここをクリックしてください。

2009/08/31 (Mon) ここ。
2009/08/28 (Fri) 名探偵コナン 『嗤う黒猫』殺人事件 袋とじ部分を開いてみました
2009/08/18 (Tue) No.3-4のパズル、こういうことなのかも?
2009/08/17 (Mon) 名探偵コナン 『嗤う黒猫』殺人事件 第三章
2009/08/16 (Sun) 名探偵コナン 『嗤う黒猫』殺人事件 第二章
2009/08/13 (Thu) 名探偵コナン 『嗤う黒猫』殺人事件
2009/08/12 (Wed) 来た! のか
?

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齋藤 高吉/冒険企画局 (著)
プレイングミステリー 
(2009/8 メディアファクトリー)


「ゲームブックなチャット」
の前に終わらせとかなきゃ、
ということで、
時間切れ。

一応解答を書いて、答えあわせをしてみることにいたしました。

小学一年生(=江戸川コナン君)に負けた~っ!!

 結果を報告しておきますと、

 パズル部分は一応あっているでよろしゅうございますよね。
 ただ、
no.2-1は、数字部分にもやはり意味があったのか……。

 まっ、強引でも解けたので、よしといたしましょう。

「五つの謎」については、

(1) は、あたり。

(2)
は、そこまでよく読んでおりませんでしたなぁ。

(3)
は、あたり。

(4)
は……、いいところまでいったんだけど、ハズレ。
  と申しますか、特定までは出来ませんでした。
  実は、最後の最後、袋とじ部分をチラッと見て、
  「交換殺人」という単語だけは目に入ったのでございます。
  ズルい?

(5)
(4)と同様。

  連動しておりますから当然でございますな。

 真相に書かれておりませんでしたが、
隠した部分は、沼田政文さんの解説に出てくる作品タイトルがヒントになっていたのだなぁ、
と改めて感心。
 こういうパズルで単独犯じゃないって、ちょっと卑怯……と思っても、
こういうヒントが隠されていることは、言い訳になりますよね。
 それが、わかりにくいものだといたしましても。

 ふと、(4) の答えのヒントとなっているパラグラフについて、
現代のものも混ざっているのでは? と思って調べてみましたが、
さすがにそうした抜かりはございませんでした。
 う~む。
重箱のすみをつつけると思ったののでございますが……。

 あと、(3) に関して、15年も経ったら毒性が薄れてしまうとかないのかな?
とか思ったりもいたしましたがけど、
まぁ、そのあたりはちゃんとお調べになっているのでございましょう。

 真相については、ちょっと強引な気もいたします。
 それは、私の読みが不足しているせいかもしれませぬが……。

 いずれにせよ、『嗤う黒猫』ゲームブックとしては大満足でございました。
 ぜひとも、『革命の歌』『銃口は二つ』(出版されたのかなぁ……)ほか、
鹿島勝先生のゲームブックを順次復刊させていただきたいものでございますな。

     ……。

  版権に問題があるのかなぁ……。

 まっ、そのようなこともございますまい!!

 ひらにひらにお願いする次第でございます。

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特別付録 風林火山 サバイバルゲームブック

武田信玄と上杉謙信 決戦! 川中島の戦い (2006/12 別冊宝島 1365)

パラグラフ数 74(p.137-144)

 


 ゲームブック倉庫番に追加しておきました。

 このゲームブックのことは、以前どこかのブログで知ったのでございますが、
今ぐぐってみても、ちょっとわかりませんでした。

 宝島社の歴史ものとだけ覚えていたので、このタイトルではなかった?
とも思いましたが、ぐぐったら、このタイトルぐらいしか出てまいりませんでしたので、
そうでもないみたいでございます。

 う~む。


 さてさて、歴史もののゲームブックというのは、案外出ておりますな。
 おもに、戦記ものだったりするのでございますが。

 で、粗製乱造だったり、平凡な出来だったりするものも多い……。
 好きなものもございますけど、傑作といえるほどのものはないような。

 一番評価が高いのは、『縄文伝説』あたりでございましょうか?
 あれは歴史ものからは少々外れる気もいたしますが。

 歴史もののゲームブックがある程度あるのは、

 ひとつには、
 シミュレーションゲーム関係の方が執筆を請け負っていたから
ではないかと思うのですが(真相は存じませ~ん) 、

 大きな理由は、作りやすいしとっつきやすいという事ではないかと存じます。

 とにかく歴史でしたら、本筋の流れは決まっておりますし、
実在の人物でございますから、キャラクターは豊富にして、しっかりとしております。
(それを生き生きとしたものにするのは、作者の力量ではございますが)
 ストーリーを一から組み立てるよりもかなり楽ですし、
いろいろ調べていけば、「あの時こうしていれば」という
想像・妄想がいくつも浮かび上がるものでございます。
 それを分岐させて書き連ねていけば、簡単なものならばすぐに出来てしまいましょう。
 粗製乱造でございますな。
 
 読者がとっつきやすいと申すのは、
歴史という同じストーリーを共有しているからでございますな。
 読者のほうも、歴史ものを読んでいるうちに、
あのときああだったら……、などと想像したりもいたしますしね。

 かてて加えて、歴史自体が持つ魅力が、
このジャンルをとっつきやすいものにしているのでございましょう。

 いまだに架空戦記ものが発売されているのも、
そのような点で人気があるからに違いございますまい。

 そんなわけで、歴史ゲームブックと申すのは、
凝って書けばかなりの力作が出来ると思うのでございますが、
前述したとおり、傑作というほどのものはございません。

 これはまず、歴史もののゲームブックが、子供向けに書かれているせいでございましよう。
 言ってみれば、参考書や副読本のようなものでございますな。
 となるとやはり、わかりやすさを重視したものになるのは否めません。
 絵が多くなったり、項目が少なくなれば、どうしても内容は薄くなってまいります。
(それに、子供向けということで、手を抜いたような作品も……)

 でも、学研のシミュレーション歴史ブックスシリーズとか、けっこう楽しかったですけどね。
 楽しさの方向が違う側面もございますが、それも含めて。

 あと、本格的な凝ったものをとなると、恐ろしく面倒になるのでは? とも思います。
 さまざまな要素を考えなければなりませんし、歴史から大きく離れてしまうこともございましょう。
 やるのは楽しそうでございますが、作るとなるとやはり大変だろうなと思わずにはいられません。
 とは申せ、コンピュータシミュレーションゲームではやったものはあると思いましたから、
ゲームブックでもそれは可能かと存じます。
 

 さて、というわけで、
「風林火山 サバイバルゲームブック」
でございます。

 内容は、

 今川に門前払いされた君は、偶然武田晴信の家臣と知り合い、武田の家来となる。
 主君に的確な献策することで、君は功を認められていく。
 はたして君は、武田にどこまで認められることが出来るのか。

といった感じでございます。
 一応マルチエンディングでございますが、
それは、功績点をどれだけ取ることができたかという点数による分岐でございます。
 まあ、ランク付けですな。

 もっと歴史を変えるような選択があったほうがよかったのに……とも思いますが、
このページ数では、それもかなわぬことなのでございましょう。
 
「別冊宝島」誌の付録でこざいますから、当然子供向けではございませんが、
出来はまあ……、普通といったところでございますな。

 ページ数、パラグラフ数からも、大体それはお分かりいただけることと存じます。
 

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著     : 築地俊彦、新井輝、長野聖樹、七月隆文、水城正太郎
原作   : 畑健二郎
構成   : 水城正太郎&枯野瑛(A-Team)
イラスト : 畑健二郎、美水かがみ、氷川へきる、
        あぼしまこ、YUG、あらきかなお、きぃら~☆、とりしも、むらたたいち

(2009/8 ガガガ文庫 小学館)

*ショートストーリー

「初の女性○イダーって何度も聞いたけど、気のせいですか?」 著/新井輝

「執事殺しフィギュア地獄」 著/築地俊彦

「貴嶋サキの驚愕」 著/七月隆文

「積○気冥界波って、ハー○ス軍には
 ただのバシ○ーラだよね?
 気をつけよう、迷子の伊澄と黄泉の国」 著/長野聖樹


 この作品の特徴は、
とにかくパロディが多い、ということでございます。 
それはまあ、上に挙げたショートストーリーのタイトルをご覧になっても、
おわかりいただけましょう。

 原作でもそうなのでございましょうか?
 だとしても、それ以上という感じがいたします。
 ジャンプネタは、見つけるたびにラッキーになる可能性もございますし。
伏字だったり伏字じゃなかったりする部分も多ございます。
ネットで話題になったようなヤツも取り込んでおりますな。
 それも、近頃話題になったようなものまで。
 
「漢字の読み間違えでマスコミから叩かれ、
おまけに大臣には裏切られ、政権交代の話まで……」(p.71,224)とか、
「同じ脚本を何回も放送したアニメ」(p.225)とか、
「ノリ○(ピー)」(p.178)とか――(これは偶然なのか??)。

 …… ……

 いいのか?

 いずれにせよ、あと何年かすると面白みがわからなくなってしまうんじゃ……。

 いや、そうじゃない!

 何年か経つと、ここに載ったようなパロディは、
マニアックなトリビアと化し、それはそれで楽しいはずだ!!

 と断言するかたもおられるかも知れませんが、

普通の方には、
お熱いうちにお召し上がりくださいませ
と申しあげる次第にございます。

 さて、
ゲームブック部分について、
システムは、ブレナンのシリーズに似ておりますな。

生命点の、サイコロ2個ふって4倍は同じ。
戦闘は、サイコロ2個をふって、基準点と比べる(ここでのそれは7)
というところまでは同じですが、ダメージ点が、
敵は出た目から6を引いたもの。
キミは出た目のままというような形で、
主人公側を有利にしているのが特徴でございます。

(ご存じない方に説明いたしますと、ブレナンのシリーズでは、
エクスカリバージュニアを装備することにより基準点が下がることで、
主人公を有利にしております。敵が強いので、あまり有利じゃないのですか……)

 あと、以前にも書きましたが、
絵を描かせたり「黒歴史」を書かせたりというあたりもブレナンっぽいですな。
 もっとも、考えてみますとそれだけで、パズルとかなぞなぞとかはございませんが。

 でも、パラグラフ構成やアイテムもゲームブックらしいものを持っておりますし、
物語自体もバラエティに富んでいて楽しいものでございますから、
充分にゲームブックとして楽しめると存じます。

 あっ、アイテムに関して注意事項を。
 アイテムは、作品中で手に入るものを指しますし、
いろいろとたどっていけば、それはちゃんと手に入ります。
 ですから、パラグラフ1には、
「『少年サンデー』を持っているなら、」
という選択肢がございますが、
 実際にあなたが、何冊「少年サンデー」をもっていても意味はございません。
ゲームブック内で、
「『少年サンデー』はゲットすることができました」
と書かれている部分がございますから、
その文までたどりついた時に、
はじめて『少年サンデー』を手に入れることが出来るわけでございます。
 当たり前だ、とおっしゃるかたもいらっしゃるかもしれませぬが、念のため。

 

 あと、この作品で、
 制作者の方(あとがきによりますと、枯野瑛先生?)が、
ゲームブックをよくわかっている、と思いましたのは、

ラスボスのあと、トゥルーエンドに向かう選択肢にほどこされました、
ちょっとした仕掛けからでございます。
* (具体的には……、クリアしてからじゃないと見ちゃダメ!! ですが ***パラグラフ38ですな)
 そうそう、これこれ。
 こういうのにやられて、
堂々巡りをしたゲームブックがいくつあったことか!!
 で、さんざん右往左往した挙句に気づいて、
おもわずつぶやくわけですな。
「こういうことか……!」
と。

 そういうことも含めて、
いやいや、楽しいゲームブックでございました。


 

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著     : 築地俊彦、新井輝、長野聖樹、七月隆文、水城正太郎
原作   : 畑健二郎
構成   : 水城正太郎&枯野瑛(A-Team)
イラスト : 畑健二郎、美水かがみ、氷川へきる、
        あぼしまこ、YUG、あらきかなお、きぃら~☆、とりしも、むらたたいち

(2009/8 ガガガ文庫 小学館)



「ゲームブック倉庫番」に追加いたしました。

今回から(と申しますが、前々回からですが)、
「ゲームブック倉庫番更新情報」というタイトルをやめて、
単純に「ゲームブックレビュー」とすることにいたしました。

 というのは、前回の
『名探偵コナン 『嗤う黒猫』殺人事件』のように、
何回にも亘(わた)って話が続く場合、

最初が
「ゲームブック倉庫番更新情報」で
あとが
「ゲームブックレビュー」
ではおかしいですものな。

 といって、
ずっと「ゲームブック倉庫番更新情報」
でも変でございますし。

 それにしても、豪華執筆陣てヤツは、書き写すだけでも大変。
 まっ、仕方なくはございますが。

 それはさておきまして、本作でございます。
 例によって原作は、そんなに知ってはおりません。
 アニメの1話を、以前 YouTube で見た程度かな?
 (ごめんなさい)

 でもまあ、基本設定さえわかれば大丈夫!

 ゲームをプレイする上で、そんなに不利になることはございません!!

 ……

 そんなに?

 ……。

 まぁ、そうなのでございますな、

 たとえば、絵を描かせるところなどは、原作を読んでいたほうがいいでしょう。
 でも、たいして問題ございません。
 失敗しても、どう描けばポイントをもらえるかがわかりますから、
次のトライでは余裕で描くことができますからな。
 それがホントに似ているのは判りませんが、
とにかく似ているといっているのだからいいのでございます。

 さらに申しますれば、そこで失敗したとしても、致命的というわけではございませんし――。

 いや、大体が74パラグラフのゲームブックでございます。
 失敗しても、何度もトライすることは、さほど面倒ではございませんでしょう!

 さて、このゲームブック。
 4つのショートストーリーと、それをつなぐパラグラフ分岐部分に大別することができます。
 こう書きますと、パラグラフ部分は単に連結の役目で、
物語的な面白さはないように感じてしまうかもしれませんが、
そのようなことはなく、むしろこのパラグラフ部分こそがメインといった感じなのでございます。

 物語はパラレルワールドの世界。
 だから、それぞれ独自に物語を作っていけるわけでございます。
 非電源ネットゲームでも、こういう世界観のゲームってございましたよね。

 で、それらの世界にオチをつけたり、次の世界へと橋渡しをする役目を、
ゲームブック部分は主に担っているわけでございます。
 全体をまとめるラストも、ゲームブックの役割でございますな。

 各小説が独立しているのは読めばわかりますが、
それでも、ゲームブック部分に多くを割いていることで、
そのつながりがスムーズになっているのでございます。

  (中途半端だけど、ここでいったん終了。続きます)
 

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名探偵コナン 『嗤う黒猫』殺人事件
齋藤 高吉/冒険企画局 (著)
プレイングミステリー (2009/8 メディアファクトリー)

 第三章「教祖殺し」

 



 あれから考えてみた結果、
こうじゃないかな? という方法が見つかりましたので、
ここに書いておきます。

 明快な答えの出し方ではなく、
これでいいのかな? というものでございますが、
 
 ここほどではなくとも、解く過程が明確ではないものは、他の問題にもございますし、
これ以上に無理のない解法というのは思いつきませんでしたので、
これでよろしいんじゃないでしょうか? と思います。

 以下に、考え方を
 また、書いて消しておきますので。
 どうしてもわからなかった場合のみ
順番に反転させて見ていってくださいな。

 中には
ここひとつにまとめてもいいのでは? という部分もございましょうが、
なるべく少しのヒントで当てたほうが楽しいと思いますので、
必要以上に分けております。

 ご了承くださいませ。

 それでは、さっそく思考の過程を披露いたしましょう。

  考え方としては、次のとおりでございます。

(1) まず、このゲームブックに出てくるパズルは、
全体的な傾向として、理系的発想よりも、文系的発想が多い。

(2) それも数理パズルと思わせておいて、
実はアナグラムや言葉遊び、それに問題文のあいまいさがカギ
といったものが――。

(3) これもそうだとすると、時刻や針の位置、ヒビなどはミスディレクションということになる。

(4) 逆に重要なのは、セリフだ。

(5) セリフ「頭をしぼって考えることね」
  となっている。

(6)  「知恵をしぼって」とか「頭をひねって」考えるという言い方はあるが、
   「頭をしぼって」とはいわない。

(7)   そこで考えられるのが、
   これは、「頭を」ではなく「頭に」なのではないかということだ。
   この人物は、にビミョウなヒントを与えたのだ。

(8)  頭にしぼって考える……

(9) 頭、といって思い浮かぶのは、竜頭(リューズ)

            ……。

   ではなくて、頭文字だ。

(10) 文字といえば、この腕時計の文字盤には、
   研究会の名前である「LightForm」しか書かれていない。
 その頭文字にしぼって考える……。
 つまり、「L」「F」だ。
それがアルファベットの何文字目かを考えれば、答えは出てくる。

それが時計の持ち主の出したヒントというわけだ。

 ただ、もしこれが答えだとしたら、
  「LightForm」なんて単語、この人物が忘れるはずないのだから、
あの日を忘れないために持っていた、というのは、あまりにも変……。
 なのだが、このゲームブックのパズルの性格として、
往々にして、パズルとストーリーは別物の場合があるので、これもそれなのかもしれない。

「私はこれをずっと持っていたわ。あの日を忘れないように」
というセリフは、単に忘れないように持っていたということを言っているだけだ

 別に、この時計に日付が隠されているから持っていたわけではないのかもしれない。

 さらに言えば、もし日付とは関係なくこの時計を持っていたとしても、
問題を出すことには、全然影響はない。
 持っているうちに、時計にこの日付が偶然隠されていることにこの人物が気づき、
それでここで君を試したと考えても、なんら不思議はないからだ。

 とはいえ、
 それにしても、
 
う~む。

 いずれにせよ、
 飛び先のパラグラフナンバーがわかっていない状態では、
わたくしには解けない問題でございました。

 と申しますか、最初に書きましたように、
 合っているのか、ちょっと不安。

 もし、もっと明快な、正しい解き方がございましたら、
ご存知の方、ぜひともお教えくださいませ。

 おそるおそる申しあげる次第でございます
 


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齋藤 高吉/冒険企画局 (著)
プレイングミステリー (2009/8 メディアファクトリー)

 第三章「教祖殺し」


 ふぇ~ん。

 時間切れ。

 で、無理やり終了させちゃいました。

 最後のパズル、No.3-4がわからない……。
 パラグラフ総当りで答えはわかったものの、解法がわからない。

 ただ、前回「問題のレベルが上がったよう」だと書いたのは、訂正いたします。
 前回の、「No.2-1」や今回の「No.3-4」のように、
難しいのがたまにある、といったほうが正しいのでしょう。
「No.3-4」は、解法がわからなかったので、難しいかどうかわかりませぬが)

 あとは、問題の出し方が無愛想と申しますか、ヒントが少ないので、
その分どういう傾向のパズルかで悩むところが難しくしていると申せましょう。

 ということで、今回のパズルをざっと。

No.3-1

 これは簡単。
 おなじみの視線を避けて脱出する迷路ですな。
 でも、視線さえ避ければ、看護師さんと一緒のマスに入ってもいいのか!
 とふとつっこみたくなるところでございます。

No.3-2

 有名なパズルである「ナイト・ツアー」の派生問題だと思ったためにハマってしまいました。
 もちろんナイトの動きは関係あるのですが、もっと単純な問題でございました。
「S to B」は並びの順番でございますな。

No.3-3

 これは、そこまでの文章をしっかり読んでいれば、比較的楽。
 と申しますか、答えが「第一章のあるパズルと一緒」という時点で、
正解はおのずと決まってしまいますな。
 気をつけなければならないのは、答えの文字数ではなくて、
第一章のパズルで飛んだ番号を基準とするということ。
 それさえ間違えなければ、答えはすぐにわかりましょう。

No.3-4

 は、そういうわけで、どなたかヒントお願いいたします。

 ネットで見ると、すでに解いてしまっている方がおられるようで……、さすがですな。
 脱出ゲームとかでも、何でこんな問題わかっちゃうんだ、
とかいうことってよくございますよね。
 ああいうのを見るにつけ、ホントに感心してしまいます。

 さてさて、三章は、作品のクライマックスだからでございましょう。
前二章よりも、推理小説している感がございます。

 なかなか満足できるものでございました。

 ただ、わたくしはと申せば、
 パズルのほうに気をとられていたせいか、
 犯人指摘があるのを、すっかり忘れていたのでございますが……。
 

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齋藤 高吉/冒険企画局 (著)
プレイングミステリー (2009/8 メディアファクトリー)

 


第二章 探偵殺し

 大型ショッピングモール『ボレジャーク』で、
 偶然キミは知人の探偵、前河一夫と会った。
 近況を聞くと、彼の口から出たのは、探偵廃業宣言だった。
「働かなくてよくなった」のだそうだ。
 問い返しても、理由を明らかにしない。
 彼とはそこで別れた。

 だが、それが彼の最期の言葉となろうとは――。

 そのしばらくあと、前河は死んだ。
 ショッピングモールの休憩スペースにある噴水に倒れこんで……。


終了いたしました!


いや、前回パズルについて、

「ひらめきがないと絶対解けないというたぐいのものではなく、
パラグラフを行き来しながら、ていねいにやっていけば解けるたぐいのもの」

と書きましたが、訂正いたします

二章になってから、問題のレベルが上がったように存じます。

結局、No.2-2 の問題をのぞいては、ズルをしてしまいました。

 さすがだよ、齋藤高吉。
 あんたはすごい!!

「Lead&Read」vol.6 、
「迷宮デイズリプレイ 血と因果のタイトライン」
でも

p.079 PCをおいしく殺す計画は、以下の三つの段階を踏む。
   「やばいすぐ死ぬ、すぐ死ぬ」
   「あれ? 案外死なない。もしかして、俺ってすごい?」
   「うわーやっぱり死んだー」
   まだ一段階目だ。用心しているのは計算のうち。これからこれから。

              (太字は原文ママ)

と書いているだけのことはございます。
(しかし、これだけ書くと、誤解される恐れありますな~。
 タイトルからわかるとおり、こういうスタイルでやっているのです、このリプレイは)

まあ、
ケータイでコナンがヒントをくれるんだから別に難しくても平気だろう
という考えも、背景にはございましょうな。

というわけでここで、パズルについてひとつずつ書いておきますね。

ヒントは、消しておきますので、
どうしてもわからなくなった場合のみ、
ひとつずつ順番に見てくださいませ。

こまかく段階を経て書いてありますのは、
なるべく少ないヒントで解いてほしいから、でございます。

たとえば(1)のヒントを見れば、
(2)はそれからおのずと導き出されるというものが多いのですね。
そういうのを分けて書いているので、段階が多くなっているのでございます。

それでは、さっそく参りましょう。


○ No.2-1

 この問題ですな、特に。
 上に挙げた言葉が思わず口をついて出たのは。

(0) このパズルのキモは、
   解法の手がかりとなりそうなところが、
   実はミスディレクション、だということでございます。

(1) 数字が並んでいますが、それがまずダミー。
   矢印も、
   割れている四角に書かれた「14」も
   (ゲームブックファンだと気にしてしまうところでございますが)
   すべて、ミスディレクション。

(2) 二行目からの、平仮名が並んでいるところが
   アナグラムになっておりますので、
   そのうちまず、一行目を正しい順番に直します。

(3) ヒントとしては、
   これを持っていた被害者の前川が、何をしていたかということ。
   そこに注目をすれば、単語が見えてくるでしょう。

(4) 語順にも気をつけてください。
  単語としてはあっていても、
  どの単語を最初に持ってくるかで間違えると、
  三行目以下の意味が通じなくなってしまうのです。

(5) あとはその二行目と
   同じ順番で下まで読んでいけば、答えは出ます。

(6) ただし、
  文章が完成したあとでも、気をつけなければならないことがあります。
  それは、出てくる数字をすべて足さなければ答えにならない、ということ。
  つい、最後の行に出てくる数字が答えだと思いがちですが、
  とちゅうに出てくる数字も考えに入れておいてください。

○ No.2-2

 これは、難しくはございません。
(0) 裏と表だということに注意しておけば、あとは線をたどっていくだけでございます。
 図の切り欠き部分も、ヒントになっておりますな。

○ No.2-3

 これがくやしい。

 オスの蚊とはらぺこパンダ
 二匹はとても似ています。

 という問題ですが、わたくしは、

「オスの蚊と、はらぺこパンダ二匹は……」

と読んでしまったのですな(つまり、パンダが二匹)

 ところが、問題は実は、
 
「オスの蚊とはらぺこパンダ、二匹は……」

なのでございます(パンダは二匹)

 まあ、メタ的には、
 文字数がわかればよいのですし、
(0)  飛び先のパラグラフは、二章の間、83~174に限られているわけですから、そこに行くのは簡単ですが、
 上記のようなカン違いをしているものですから、行く先はわかっても、答えがわからない。
 結局、「オスの蚊」
でぐぐってようやく、
「ああ、そういうことだったのか」と、上記のミスに気がついた次第でございます。

 これをご覧になっている方は、そのような間違いをしないでしょうが、一応ご注進、でございます。

○ No.2-4

 これは微妙。

 選ぶ文字は、
「あかさたなはまやらわ」
の十文字でございますし、
その中でこの物語と関係ありそうな単語と申しますと、限られてまいります。
 もちろん、意味のある単語が出てくると書いてはございませんが、
意味がないと答えとして面白くないでしょうから、意味はあるものでございますよ、こういうのは大抵。

 ということで、答えは予想ついたのでございますが……。
 単純な足し算で間違えた……。ああ……。

 そこで、本文を検討して答えも出したのですが、
それで合っているのか、よくわからないのですな。
多分、いいと思うのでございますが……。

 いちおう答えを導いた過程を書いて消しておきますが、これで合っているのかなぁ?


(1) まず、上の文の中からひらがなを抜き出し
  (漢字をひらがなに変換しちゃダメ)、
  各文字がいくつづつあるかを調べる。

(2) 「ひとつめはひとつ」なので、
   その中から一文字しかないものを選択。

(3) 次の文節は「ふたつふえたもじはふたつ」
  文字に何かがふたつふえた……。
  この何かをと解釈すると、
  「ふたつふえたもじ」とは濁点のついた文字。

(4) つまり、(2)の文字に濁点をつけたものが
   ふたつある文字が、一文字目ということになる。

(5) ふたつめは、いちばんめのきょうだいのひとつまえ
  つまり、二文字目は、
  一文字目に濁点がついたものの一つ前の文字ということになる。
  ふたつあるが、そのうちひとつは最後の分ではじかれるので、
  答えはひとつとなる。

 まあ、(4)以降は要らないと思います。

  それにしても思うのですが、このパズル。
「は」「か」が同じ数字なのですが……。
いいのでしょうかねぇ?


 追記:

考えてみますと、答えもあるわけですし、ヒントなんか書かなくてもよかったのかも?

 でも、これも一種のプレイレポートということで、よしといたしましょう。
(でも、答えと違っていたら恥ずかしいなあ)

 第三章もやります。
 


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齋藤 高吉/冒険企画局 (著)
 プレイングミステリー (2009/8 メディアファクトリー)


というわけで、さっそく

「ゲームブック倉庫番」に追加しておきました。

「ブック型ARG」という表現はなくなっておりましたな。
 おそらく、ARGというジャンル自体になじみがない点と、
この本自体がそんなにARGになっていないからでござましょうな。

 かわりにつけられたのが、プレイングミステリーブック。
 ただしこれは、ゲームブック部分ではなく、
この本全体のジャンルとしてつけられた呼称のようでございます。

 つまり、
ゲームブックを解き、事件を解決する。
その過程で、ケータイサイトなどにアクセスする
といった一連の過程を、
プレイングミステリーと称しているのですな。

 物語は、

米花町で立て続けに起こった二つの殺人事件。

探偵毛利小五郎の捜査にいつものようについてきた小学生の江戸川コナンは、
そこでゲームブック『嗤(わら)う黒猫』を発見した。

この本に書かれた殺人事件は米花町で起きた事件と奇妙に符号。
しかも、そこには第三の殺人事件も書かれていたのだ。

 ということで、ゲームブックは作中作として登場するのでございますが、
それが全体の8割を占め、現実の事件は枠のような感じとなっております。

 しかも、コナンの登場はほとんどなし。
 あまり、『名探偵コナン』とつける意味が、作品的にはないのでございます。
(つまり、作品的以外の部分であるのでございましょう!)
 まあ、携帯サイトにアクセスすると、コナン少年からメールが届くらしいですが。

 ちなみに、携帯との連携要素は、
それがないと解けない、というようなものではございません。
 携帯電話を持っていないので詳しいことは存じませんが、
ヒントを聞けたり、別のパズルが出されたり、探偵力チェックができたり、
するのだそうでございます。

 もし、連携が必須であったのなら、
それを大々的に宣伝しておかないと、詐欺呼ばわりされませんからな。
 これは当然でございましょう。


 あらすじに「第三の殺人事件」と書いてございますように、
このゲームブックは、三部で構成されております。
 現在、その一部を終えたところでございますが、
うん、なかなか面白うございますよ。

 ちゃんと推理系のゲームブックしておりますし、
パズルなど遊びの要素もございますし。

 とくに、パズルがよろしゅうございますな。
 推理に直接結びついて、その過程をわかりやすくしておりますし、
ひらめきがないと絶対解けないというたぐいのものではなく、
パラグラフを行き来しながら、ていねいにやっていけば解けるたぐいのものなのでございます。
(そりゃ、ある程度のひらめきも要りますよ。でなけりゃ、パズルとして面白くない)

 作者が、TRPGのマスターとしてベテラン、ということがございましょうかねぇ。
 そのあたりの提示方法が、実にうまいと思いました。
 

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