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2024/04/27 ゴールデンウイーク、なるものが存在するそうでございますね。インタビューで10連休などと答えていらっしゃる方がおられました。いいなぁ。うらやましいなぁ。むしろゴールデンウィークは死にそうに忙しくて休むひま無いですって人にインタビューすればいいのに。でもニュースっていうのは珍しいから報道する価値があるんですよね。ゴールデンウイークは忙しいのが当然。休みっていう人は、きっと珍しいのでござましょう。……うらやましいなぁ。 ..
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(タイトル下に書ききれないのでこっちへ)
 
たんのう(堪能)という言葉、ございますよね。
意味が2つございます。
 
今日のディナー堪能いたしました。というと充分に満足したという意味。
 
彼は英語に堪能ですというと、よく知っているという意味。
 
なのですが、語源的に見るとこの2つとも、まぁ違っているのだそうでございます。



満喫の意味のたんのうは、実は和語なのですな。
 
足りぬ」が変化して、たんぬ→たんの→たんのう、となったそう。
ですからむしろひらがなで書くのが正解。
……でも足んのうしましたって今書いたら、なんか変な感じでございますよねぇ。
 
   
一方、知悉の意味は仏教後
漢字どおり、よく堪える能力という意味でございまして、
それが延(ひ)いてはそのことに精通しているという意味になったそうでございます。
 
ただし、それだと実は「かんのう」なのですな。
堪忍袋」のかんと同じ漢字でございますから。
 
それを「たん」と呼んでしまったのは、
その読みがある「」と混同したためなのだとか。
 
本来の「堪える能力」という意味が忘れられたために、
知識を湛(たた)える能力っていう意味にとっちゃったのかな? 
 
それだったら、堪の字も湛に変わっちゃって
「湛能」になりそうなものでございますが、
仏典に堪能とあるからこの字が正しいのだろうと、
当時漢字を書ける人たちは思ったのでございましょう。
 
 
 
で、充分満足の「足んのう」のほうも、
漢語っぽいので、やまとことばであること自体忘れられ、
何となくいっぱいな感じだし、読みが「たんのう」だしってことで、
「堪能」の漢字があてられたのでございましょう。
 

 結局本来の意味の堪える能力ってのが一番知られていないような……。
 
 こういう言葉の変遷って、けっこういい加減で楽しいですよね。

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消耗とか侃侃諤諤とかありますね
日本は昔から漢字に柔軟な音を当てて書いてましたからねえ。中国のかたが日本語に対して「あいつら同じ字に四つも五つも読みをつけやがって……」って頭を抱えていると聞いて、そうだろうなあ、と思います。

その結果が行きついた先が「ルナ・ヴァルガー」でしょうね(←それは言い過ぎ……(^^;))
ポール・ブリッツ 2022/10/11(Tue)21:18:58 編集
それが日本語の楽しさでも
 消耗の耗は、心神耗弱(しんしんこうじゃく)の耗と同じく「こう」なのですが、なんか毛が入っているもので、慣用的に「もう」と読んでしまっているということでございますな。
 侃々諤々、かんかんがくがくは……、喧々囂々、けんけんごうごうと混同されやすいという話でございましょうか? 中には喧々諤々、けんけんがくがくなんて言葉を使う人もいるという──。
 侃々諤々は率直に議論するさま、喧々囂々はやかましく騒ぎ立てるさま、なのですが、討論番組などを見ておりますと、両者が混じり合っても不思議はないなという感、ございます。
 大体、喧はともかくといたしまして、他の言葉は他では使いませんからねぇ。意味を推せば間違えるのも仕方がないかと。
 漢字の読みに関しては、呉音漢音唐音宋音など、その漢字が入った時代によって、音読みだけでも3つか4つになってしまう場合ございますし、加えて、日本独自の慣用読みがあり、さらに訓読みがございますから。
 読みがたくさんあっても、致し方ございません。
 
 それによってニュアンスを使い分けることもございますし、言葉遊びの幅も広がりますし、世代や出身を表現できたりもいたしますし、日本語の豊かで面白いところでございますな。
 
 ニュースや公式の場では「正確な」言葉が求められるにせよ、普通はくだけた表現に目くじらを立てることもないとわたくしは存じます。
 
 なにしろわたくしめ自身がふらふらとした言葉の用法をいたしますので。
 
※ 「ルナ・ヴァルガー」の件に関しましては、あらためて記事にする予定。
(そのためにちょいと時間がかかってしまいました) 
道化の真実 2022/10/15(Sat)02:45:40 編集
楽しみです
おお、どういう分析をするのか今から楽しみです。

「ルナ・ヴァルガー」は発売当時夢中になって読んだものの、6巻くらいになるとあの文体に疲れ切って読むのをやめてしまいましたが、21世紀の今になって思うと、「日本語の表現能力の限界に極限まで近づくことを意図した恐ろしいまでの実験小説だったな……」という気になってきて、再読しようと全巻を買いなおし、そして絶賛積読状態になってます(^^;) 体力なくなったな自分……(^^;)
ポール・ブリッツ 2022/10/15(Sat)08:41:22 編集
残念ながら
タイトルは「ルビの過剰」あたりになると思われます。
「ルナ・ヴァルガー」にそれほど踏み込むことはいたしません。

ちなみに、「ルナ・ヴァルガー」。わたくしはRPGリプレイのほうから入っております。
心技体で簡潔にまとめられたシステムがすばらしいですな。

そんなわけで、「ルナ・ヴァルガー」といってまず思い浮かぶキャラはメシタス・ランタンだったりいたします。

原作を読んだのは、賢者の石井弘文さまが言及していたのにコメントするためでございまして、古本屋さんにてセットで買いました。
 確か12巻だけは発売が遅れていて、本屋さんで買ったと思います。
「ネオ・ヴァルガー」のほうも、完結のかなり後になってセットで買いましたねぇ。

 リアルタイムで読んだわけではないのて、衝撃度は低かったかも。
 このような文体も、他にもあるだろう、ぐらいに思っておりました。
 わたくしの場合、けっこうございます。
 そういう風に軽く見てしまうことが。
 で、時を経て、傑作とかなんやら言われると、そうだっけ? などと思うことが。
 よくあることでございます。
道化の真実 2022/10/15(Sat)22:40:25 編集
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