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2024/04/25 『最強最悪の信長軍を倒せ!』。フローチャートのズレた部分を修正いたしました。いえね、全角のなかに半角が混じっていると、ブラウザで表示されたときにズレが起こるのでございますよ。作業中は大した違いないので、それにちょっと気づきにくいのでございます。
[300] [299] [298] [297] [296] [295] [294] [293] [292] [291] [290]
 ついでですので、『ドラゴンクエスト』についても少し書いておきましょう。

 もちろん、ゲームブックの、ではなく、ファミリーコンピュータの、でございます。

 思い入れがある方はたくさんおられるのでしょうが、この作品、
シナリオやシステムが際立って優れていたというわけでもございませんよね。
こと一作目に関しては――。
 
 ファミコンといえばアクションゲームだったところに、
非アクションのロールプレイングゲームを持ち込んだという意義は大きいものの、
作品としては、なにが優れていたか。
 
 
 「Bug News」誌1986年9月号
には、当時のことが書かれております。
 
石川 『ドラゴンクエスト』は非常に親切に作ってあるものだから
   夢中になってやっているのはファミコン組のRPG初体験の人が多かった。
   『ウルティマ』を終えた人なんかは手を出していなかったじゃない。
 
K  その親切さが熱中の助けになるか、鼻につくかだね。
 
 (「編集部が選んだ、今月のお薦めゲームソフト」p.62)
 
  
 コーナーのタイトル下には、
今月はどのソフトもいまいちパッとしなかった。次に期待したい
とも書かれているので、
『ドラゴンクエスト』もそれほど評価は高くなかったことになります。
 
 
 つまり、本格的な『ウルティマ』に対し、
『ドラゴンクエスト』はその子供向け簡略版なので評価が低い
ということなのでございましょうな。
 
 でも、今振り返ってみれば、
このことこそ、『ドラゴンクエスト』の優れた点なのでございます。
 
 このファミコンソフトの意義というのは、
「カルチャライズ」にあると思うのでございます。
 
「カルチャライズ」という言葉は、
セガやソニー・コンピュータエンタテインメントの作品に関わった
鶴見六百という方が言い始めたのだそうでございます
 
(『超クソゲーVR』(太田出版 2016)
「『マイケル・ジャクソンズ ムーンウオーカー』を創った男 
 鶴見六百ロングインタビュー」p.027)。
  
 言語を翻訳する「ローカライズ」に対して、
その国の文化に合わせてコンテンツを追加改変すること、
だそうでございますな。
 
 
『ドラゴンクエスト』の場合は、
RPGは初めてのファミコンプレイヤーに合わせて、
それを行ったのでございましょう。
 
 難易度や、シナリオや会話、キャラクターなどに到るまですべて――。
 
 
 こういうことができたのは、 
堀井先生が、よりプレイヤーに近い目線を持っていたからだと思うのですよね。
 
 当時堀井先生は、
「少年ジャンプ」誌や「OUT」誌の読者コーナーを担当しておりました。
そういう経験が、単なるマニアックな一プレイヤーの視点ではなく、
より低い年齢層のより一般的な声を想定した作品を
作り上げることができたのだと思います。
 
 作る側よりもプレイヤーの側の視点というのは、
アドベンチャーゲームのときから変わっていないとも申せますな。
 
『ドラゴンクエスト』の一作目は、
海外に持って行ってもヒットしなかったという話を聞きますが、
これは単純に翻訳の問題ではなく、
こうした日本のファミコンプレイヤー向けにほどこされた調整が、
結局のところ向こうでは受け入れられにくかったのではないか
と思うのでございまず。






このゲームが、
のちのゲームやライトノベル、マンガなどに与えた影響というのは、
申すまでもないと思います。
 コンピュータロールプレイングゲームといたしましては、
この作品が一つの王道――王道の筆頭でございますからな。
 
 それがいいかどうかは、それぞれのお考えがございましょう。
 
 ですが、定着したということは、やはりこの作品が、
日本のプレイヤーにとって楽しいものだったことは
間違いございません。
 
 
(関連:2019/01/21 (Mon)  堀井雄二先生のパソコンゲーム紹介記事 ) 
 

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