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2025/07/07 『エンディミオン」9章まで読了。まさにスペースオペラ。なのだけれど、それを成立させるためにぶちまかれた数々のアイデア、それを練りこんだ設定が地の文にこれでもかと入るため、軽快に読み飛ばせるものではない。じっくりと読むものになっている。物理的知識はほぼ必要ない。むしろ描かれたイメージを受け入れることが肝心に思う。
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(4) 無方向移動型
 
 無方向とは、行く先がないのではなく、
どこに向かうのか分からないことを意味します。
 
 前回書いた3つの移動型――時間・場所・対象物――とは別の法則
よって進行するのが、このスタイルです。
 
 法則というのは、例えばシミュレーションですが、一番多いのはランダム
法則性がないのが法則、というのが、無方向移動型のスタイルです。
 
 例としては、『ウィザーズ・クエスト』のイラスト(場面移動)部分や、
「R・P・G」に掲載されたエッセイ「Hugo-Hallの虚しい口」が挙げられるでしよう。
 
 シミュレーションとしては、検証していないので違うかもしれませんが
「Lost World」(クイーンズ・ブレード)シリーズなどが
それにあたると思います。
 
 特徴としてはループ
いくつかのパラグラフを経たのち、元のパラグラフに戻ってしまうことが多いのが、
無方向移動型です。
 
 流れに法則性がなく、しかもループするため、フローチャートにはとても描きにくい。
 
 線が何本も重なってしまうため、
立体的に書くか、別の表を使って表した方がいいかもしれません。
 
 また、一方向移動型だと思ってフローを描いていて、
やけに前のパラグラフに戻ることが多いなと感じたら、
この無方向移動型を疑った方がいいでしょう。
 
 このスタイルは、前後のパラグラフのつながりだけを考えれば、
そこに因果はあるのですが、
ループがあるので、全体としては1つの時間、つまり止まった状態です。
 
 
 無方向移動型のゲームブックをもっとも多く発表しているといえば
若桜木虔先生です。
 
 先生の、おそらくすべての作品に、このスタイルが使われています。
 
 というわけで、次回は、先生の作品について触れてみたいと思います。

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