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2024/04/19 高島屋の1040万6000円のお茶わん。約180万円で買い取ったお店が、すぐに別の店に約480万円で転売したそうですな。最初買い取ったお店は、盗品って気づかなかったのかなぁ。それとも事件のことを知ってて買い取り転売したのでしょうか? まぁ、知らなかったとおっしゃりますのでしょうなぁ。いづれにしましても、1040万の品も売るとなるとこのぐらいの価格なのでございますな。
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 この『ハウス・オブ・ヘル』『デストラップ・ダンジョン』、
イラストにあわせて、枠部分

--プロローグとエピローグ、それに設定--

が、リトールドといっていいほど大胆に変更されております。

『ハウス・オブ・ヘル』……のほうは、書いてみたら長くなったので、まずは『デストラップ・ダンジョン』のほうから、

FFシリーズのファンタジー作品は、タイタンという共有世界(シェア・ワールド)が設定されているのですな。

『デストラップ・ダンジョン』の場合は、その大部分が地下迷宮なわけですから、世界設定にかかわる部分はそうございません。
 わずかに垣間見えるそれらを変えることもしてはいないようでございます。
 地下迷宮の基本的な仕掛けや、展開も同様。

 つまり、基本的な部分は変えてない ようでございます。。

 大きく変わったのは、キャラクターですな。
 主人公にフィリアという名前がつき、
主人公のセリフが大幅に追加されました。

 原作では、主人公である「君」を盛り立てるように文章が畳みかけていくわけでございますが、
 デジタル・メディア・ラボ
(ホビージャパン社版の翻訳を担当した会社・『ハウス・オブ・ヘル』も同)
版では、
キャラクターを描写することで、彼女との一体感を持たせる

--とそこまで申すのは大げさでございますな、意気込みはそういうことなのかもしれませぬが--

と申しますか、フィリア様とそのライバルたちを、しっかりとイメージさせることが狙いだと存じます。

 エピローグ(400)でも、ライバルのことを回想する場面が描かれておりますな。
 さらにフィリア様の心情もそこに描かれております。
 彼女、この催しの主催者であるサカムビット公(男爵)を殴ってやろうかなどと、不遜なことまで考えていらっしゃる。

 これは、主人公が「無色透明」とされていた原作では、あり得ないことと申せましょう。
 どちらがいいかは、人それぞれだと存じます。
 自分のキャラクターという点では、「無色透明」のほうが当然よろしいのでございます。
 私のフィリアは、男爵を殴ろうなんて考えない、と申す御仁もおられましょう。
 ですが、
 では「無色透明」だったら、逆にそもそも男爵を殴ろうなどとブレイヤーが考えるだろうか
と申しますと、それはそれで疑問でございます。
 淡々とゲームとして楽しみ、そのようなことは考えないのではないでしょうか?

 ここらへんは、好みの問題と申せるかもしれませぬな。

 ただ、主人公を少女にしたために、不自然に感じられることが一つ……。

p.20 金貨一万枚に領主の地位。どちらもたまらなく魅力的だが(……)。

 う~む、少女が領主の地位を望みますかねぇ。

 また、この競技には、彼女とともにダンジョンに挑むライバルたちも存在します。
 短い登場ながら、味気なくなりがちなダンジョンを動的にしてくれる存在ですが、
そのライバルたちも、男性5人から、男性3人、女性2人と、以下のように変えられております。

○両刃の戦斧を持つ毛皮をつけた蛮人二人
→カタコトでしかしゃべれない毛皮の男。
→片刃の斧を持つ隻眼の戦士。

○艶やかな金髪にネコのような緑の目の妖精めいた女
→蒼い髪に青い目のエルフ

○紋章つきの盾を持ち、羽根かざりのついた兜と鉄のよろいを身にまとった男。
→巨大なハンマーを持つ、鉄仮面の巨漢。

○黒いローブと覆面を被った(忍者)
→異国の黒装束の(ニンジャ)

 彼らも、イラストにあわせた変更とセリフが加えられております。
 本文中でも、何人か男性から女性に変えられたキャラクターがおります。
原作はほとんど男性で占められておりましたから、作品を華やかにするための措置でございましょうな。
 男女平等思想に基づくもの……ではないでしょう。

ほかに、大きな変更点といたしましては、
モンスター名が、英語の音そのまま、
ということがございますな。

タイトルも英語そのままですから、英語そのままのほうがいい、と訳者は考えているのでございましょう。
 あるいは、社会思想社版の訳にあわせるかどうか考えたあげく、英語の読みそのままにしたとか?

 あと、細かいところをいくつか。


番には、「スロム勝ち残って……。」とフィリア様の心情を表す一文が書かれておりますな。
これも、主人公にキャラクター性を持たせたために書き加えられた一文と申せましょう。

よくわからないのが、14番でございます。
ここは、社会思想社版では木製の手箱だったのですが、木のに変更……。
いったいなにがあったのでございましょうか?

229の少女の詩も変わっております。
社会思想社版では、口語調なのが、ホビージャパン版では文語なのですな。

何となく、社会思想社版のほうが古典的な感じがしたのでございますが、ここだけはそうではございませぬ。
雰囲気づけのためでございましょうが、不自然な感がなきにしもあらずです。

 あまり比較していると、いつまでたっても書き終わらなくなりますので、この辺で。
 いろいろと比べてみると面白いと存じます。

 そのような変更は別といたしまして、社会思想社版とホビージャパン版を比較してみますと、
 社会思想社版が、逐語訳的なのに対し、
 ホビージャパン版は、とにかく分かりやすさを心がけて訳している感がございますな。
 そのため、かなりの意訳もあるのですが、言い回しの違いで間違いはなさそうですし、なにより読みやすい
 原典主義の人は批判するかもしれませぬが、プレイに集中できるという点ではプラスと申してよろしゅうございましょう。

 まぁ、わたくしは英語原作を見ていないのですけどね。
 そのような感じを受けるのです。

 文章については、まあ、そんな感じでございますな。

 次に難易度に関して。

 難易度は……。
 社会思想社版、ホビージャパン版でほとんど変わることはございません。
 タイトルどおり、難しいです。
意地の悪い謎も多いですし(でも、ジャクソンのほどたちは悪くございません)、敵も強い。
技術点12点なんて敵も出てきちゃう。

「唯一の正しい道順」とは、危険がもっとも少なく、たとえ原点が少ないプレイヤーであっても比較的容易に通り抜けられるルートのことである。

と、p.14に書かれておりますが、これはキャッチコピーだと思ってください。
 サカムビット男爵の迷宮は、なにしろ多くの冒険者が挑戦して、まだ一度も踏破したことのないダンジョンなのです。
 それを能力の低い冒険者が征服してしまったら納得いかない……。

 おそらく、そういうことなのでございましょう。
 どうせ、何度か挑戦することになるでしょうから、あらかじめフィリア様を10人ぐらい用意して、能力値の低いフィリア様から順番に投入していってください。
 そうすれば、最後のほうには、迷宮を突破できるでしょう。
 そういうゲームなのです。このゲームブックは。

 ……。
(まっ、能力値を決めるとき、何度も満足のいくまでサイコロをふるというのが、普通のやり方かもしれませぬけどね)

 ルールについては、
 むしろ原作に忠実になった箇所もあるようでございます。

夜音(nacht_musik)様のブログ、
「アリオッチ!アリオッチ!アリオッチ!」
内の
 
新春対談2 萌えゲームブックを語る デストラップ・ダンジョン解析編 

によりますと、
イベント時の数値の増減が、社会思想社版とは異なるそうで、当該箇所を見てみますと、確かにそのようになっております。

具体的には以下の五箇所ですな。

パラグラフ26 体力点-2 → 技術点-2

パラグラフ33 体力点-3 → 技術点-3

パラグラフ150 体力点-1 → 技術点-1

パラグラフ223 運 点-2 → 運点は減らない

パラグラフ271 技術点-2 → 技術点-1

 もっとも、そこのコメント欄をよみますと、パラグラフ223以外は原作がこう、だそうで、原作に忠実になったようですな(223は、社会思想社版の方が正しいのだそうでございます)。

 体力点マイナスが技術点マイナスに変わるのは、冒険者にとって大きく不利になるということでございますが、
ただ、この部分、正解ルートにはあまり関係ないということ
らしいので、目くじらをたてるほどのことでもない……でしょう。

 これとは別に、変更点がございます。
 最初に選ぶ(技・力・幸運)薬の内容量が
社会思想社版では1回なのに対し、ホビージャパン社版では2回になっております。
 これは大きい。
 2種類持っていけたらもっとよかったのに、とも思いますが、それは言わないことにいたしましょう。

 いずれにせよ、社会思想社版よりは、少しは有利になっているのでございますから。

* ところで、

nyadach様のブログ

「ダイタン放浪記@ゲームブック」この辺

で知ったのでございますが、

「ゲームブックはいかが」

と申すページ(この辺)には、「死のワナの地下迷宮」のしーじーなマップがございます。

 

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