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2024/05/06 ついにねんがんのわいふぁいをてにいれました~。難しいだろと思っていたのでございますが、5分で設置完了。アプリの更新がすぐに終わるのはいいなぁ。低速だと更新できませんでしたってしばしばなるからなぁ。まぁ、でもスマートフォンはなるべく使わない予定。
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 このソースブック、アドバンスト・ファイティング・ファンタジーTRPGで
初めての都市ガイドブックという位置づけでよろしいのでございますかな? 
 
 とかく街の各地区に何があるかが気になるところではございますが、
まずはポートブラックサンドがどういう街なのか、全体を知ることが肝心
最初に読む必要はなきものの、とりあえず押さえておくべきと存じます。
 
 アランシアについて『タイタン』では、
世界一悪名の高い」(p.014)という言葉で始まっております。
 
 ただ、この言葉は枕詞と申しますか、惹句と考えていいのではないでしょうか。
 
 タイタン世界は他の場所も悪名が高い場所
 なにもアランシアに限ったことではございません。
 だいたい「もっとも悪名の高い」とは、
もっと場所を限ったときの言葉ではございませんでしょうか。
 
「クール」「旧世界」と比較して悪名の高い、
という比較は出来るかもしれませんが、
それはあまり意味のないことのように存じます。
他の大陸が平和で穏やか、というのなら別ですが、
そんなこともございませんし、ね。
 
 この世界の、ヒーロー活躍の舞台となるのは、
大抵野蛮で薄汚い「悪名高い」地なのではございませんでしょうか。
 
 YouTubeの実況動画でしか見ておりませんが、
コンピュータ版の『火吹山の魔法使い』も、
原作以上に野蛮さや汚らしさを強調しているように感じたものでございます。
 
 その汚らしさ野蛮さというのは、
ヨーロッパの過去のそれでございますな。
広い意味での中世、品性や衛生観念が未発達な時代
この世界はもとにしているのでございます。
 
 そうした、中世の都市の悪を集めた典型が
「ブラックサンド」というわけでございますな。
 ですから、街としても典型でございます。
 
 領主がいる地区があり、神殿(教会)地区があり、庶民の地区がある。
河を中心として都市は成立していて、上流には領主が居を構えている。
 
『盗賊都市』としてそれをデフォルメしたものがブラックサンドと相成りましょう。
 
 
 街の様子については、p.40に描写がございます。
 
 沿岸沿いは低地で、河口には天然の深水港がございます。
 
 街はいくつかの丘から成っていて、当然のごとく高低差がございます。
 そのため小道は、階段の所があることがあったりして、
そのような場所は馬車や荷車は通ることが出来ません。
 
 路地や小道は石畳や舗装路ですが、
主要道路は土や馬糞で押し固められているそうでございます。
 きちゃないですなぁ。
 
 * 書かれておりませんが想像してみますに、
  道にはゴミや、吐瀉物、血、死体などが、無造作にあったりもいたしましょう。
  この街の花(あだ花でございますが)は酒場と犯罪でございますからな。
  死体なんぞは、身の回りを剥がれ、服を脱がされ、
  薬屋や魔術師や肉屋に売る用に肉や骨や臓器を抜き取られ、
  食人に噛まれ、猛禽についばまれ、なぐさみに蹴られたり、
  河へ放られたりして消えていく運命でございましょうな、
  考えたくもないことでございますが。
 
 街は破壊された古カーセポリスの廃墟の上に成り立っております。
そのためでございましょう。建物の土台や下層階は石造りでございます。
 それに対して、上層階は
木造。増築に増築を積み重ねた建物は、エキゾチックにデタラメ。
路地にはみ出し、互いの家に酔っ払ったように寄りかかり、
ねじれくねり、煙突や塔が突き出ております。
 
 すべてはけばけばしく塗装され、看板や立体看板が派手さを競い、
屋台が道をふさぎ、垂れ幕がたなびいる。
──このあたりは、繁華街の描写でございましょうか。
  この街は歓楽街がかなりの位置を占めていそうでございますから、
  そういう景色が目立つのでございましょう。
 
 港町でございますから、立体看板の中には、カニやエビ、フグなどの
巨大な模型もあるかもしれませんな(フグいるのかなぁ?)。
 
 
* ブラックサンドはカーセポリスの廃墟の上に築かれた街──ということは、
  第二次大戦後の闇市のような感じから始まったのでございましょうか。
  無法に建てられた建築は、それを想像させます。
  ブラックサンドの歴史って、思っていたのよりも短いのですよね。
  年表の最後から人が住みつき始めた年を引けば、
  279AC-121AC で158年かな?
  その間に色々なことがあって、今のような街になったのでございましょう。
  そのあたり、年表を見ながらいろいろと想像してみるのも楽しいかと存じます。

 
 家の中と申しますれば、
多年にわたる無計画で身勝手な増改築の結果、迷宮状態。
無駄な階段。意味のない行き止まり。常軌を逸した間取りなど、
とにかく無秩序状態でございます。
掘っ立て小屋だからといって、不注意に跳び込んだら、
どこぞで踏み間違えて、戻ってこれなくなることだってございます。
油断大敵ご用心ということでございますな。
──ディレクターにとっては、どんなテキトーな間取りでも文句言われない、
ご都合設計と申せますが。
 
 そして、大抵どこの家でもあるのが地下室。貯蔵庫とは表向き。
秘密のぬけ道がそういう場所には用意されている可能性が大いにございます。
盗賊都市でございますからな。やましいことがなくても、
なんの因縁で逃げなければがならない日が来ないとも限りません。
そういうときのためにございましょう。
乱築を繰り返した迷宮間取りで、
そこまでたどり着けるか、ちょいと心配にはなります。
 
 それと、どの家にもしつらえられているということは、
街に住んでいるものなら誰もが真っ先にそれを探すのでは? とは思います。
 とは申せ、抜け穴の先も迷宮になっているのでございましょう。
その家の主でさえ迷ったりして。
 
 勝手知ったるでそのようなことはないかとは思いますが、
そんな冗談がこの街では起こりうるのですよね。
何しろ街の土台は旧カーセポリスの街なみ。
それがどのような構造になっているのかを知るものは、
いるとしてもわずかでございましょう。
 
 
       ☆      ☆      ☆
 
 
p.55からの地区の紹介に行く前に、まずそのような全体像を想像してみてください。
 
 アズール卿の宮殿が、
高い塔が立ち並ぶようなものでない(p.91)のが残念でございますが、
そのまわりにごみごみと広がる街なみというのは、
まぁ『ブレードランナー』、あれを中世化したようなものでございますな。
 
 治安の悪さは、そういうことが発生する外国の観光都市でも想像なさって──。
あと、意外と『今昔物語』に描かれた京の町なんかも近いところがあるかな、
とわたくしとしては感じました。
 
 そんなわけで、
 そんな感じをイメージして、読み進めていくのがよろしいかと存じます。
 
 
(分けるつもりはございませんでしたが、今回はこの辺で)

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