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2024/05/06 ついにねんがんのわいふぁいをてにいれました~。難しいだろと思っていたのでございますが、5分で設置完了。アプリの更新がすぐに終わるのはいいなぁ。低速だと更新できませんでしたってしばしばなるからなぁ。まぁ、でもスマートフォンはなるべく使わない予定。
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『ポート・ブラックサンド 
   アドバンスト・ファイティング・ファンタジー TRPG』
スティーブ・ジャクソン イアン・リビングストン 
編著:グレアム・ポトリー
監修:安田均 
訳:こあらだまり/春駒篤/飛竜賢 
オリジナル版製作:AEON GAMES 
日本語版製作:グループSNE (令和2年11月)
 
 

(全部書くのには、怠けて遅くなりそうなので、記事を分けますね)
 
1回目は、前フリ。
それに火薬海の掟(ルール)についてでございます。
 
 
 
     ☆     ☆      ☆
 
 というわけで『ポート・ブラックサンド
盗賊都市』の舞台であるポートブラックサンド
シティガイドブックでございます。
 
 『盗賊都市』は、ファイティングファンタジー5作目
 イアン・リビングストン先生の単独作品としては
運命の森』に続く作目でございますな。
 
 早い時期に書かれたということは、
それだけ書きたかった作品なのでございましょう。
 
 全体マップは非常におおざっぱに申しまして、"Thieves' World" を
川の流れる方向に向かって引き延ばしたような造りをしておりますな。
 
 この世界が好きだったのではないかと思われ、
影響もかなり受けているのでは、という気がいたします
(地図を見ただけではございますが)。
 
 
 それはさておき、
もはやネタになるほど知られたことではございますがこの作品、『盗賊都市』、
この街を牛耳っているアズール卿をどうにかするという話ではございません。
 
 ザンバー・ボーンを倒すための情報を街に住む魔術師ニコデマスが知っており、
それを聞くために街に潜入するのでございます。

 しかも、ザンバー・ボーンはこの街に住んでいるのではございません
 
 そのあたり、同じくシティアドベンチャーである
スティーブ・ジャクソン先生の『サイボーグを倒せ
とは趣を異にしておりますよね。
 
 かの作品はまさに
街のビッグ・ボスであるチタニウムサイボーグを倒す話でございますから。
 このあたり、舞台を作ってその中で遊ぶというリビングストン先生と、
舞台は物語のために存在するというジャクソン先生の違いを感じさせますな。
リビングストン先生がTRPG的なアプローチなのに対し、
ジャクソン先生は小説家としてのアプローチという気がいたします。
世界にとらわれず、次々と新しい舞台を作品にしているあたりも小説家的ですな。
 
 
 
     ☆   ☆   ☆
 
 
 
 とまぁ、それはそれといたしまして、
今作、『ポート・ブラックサンド』を見てまいりましょう。
 
 本題である黒砂港の解説の前に、2つの章が入っております。
 
 第一章は「新たなルール」

 「海の妖術」、「帆走と航海」、「海戦」は、
ポート・ブラックサンドに関連して、洋上でのあれこれを扱っております。
 港があれば船に乗りたくなるのは世の倣いございますからな。
 
 この船のルールでは、クルー体力点という概念が出てまいります。
乗組員同士の戦闘を簡略化するためのものみたい。
船の規模によって修正が加わるのでございますが、
わたくしには理解できたよーな分からないよーな……。
 
 船自体は、プレイヤーにも理解しやすいように、
現実世界に類いするものになっておりますな。
 
 これに魔法の力を付与して、幽霊船など作ってみるのも面白いかも?
 
 
海の妖術」や「海の魔法の品」は、数こそ少ないものの
海に関する全方位に目が向けられていて、バラエティに富んでおりますな。
おおっと!表」も同様、の悪ふざけ。
 
 楽しんで作っていらっしゃる様が目に浮かぶようでございます。
 

 
火薬」のルールは、海戦につきものの、砲撃を支えるものでございましょう。
 
 ファイティング・ファンタジーに火薬のイメージはあまりございませんが、
この書によりますとOT(旧暦)1995年氷の月19日の月曜日
ファングセインドワーフたちによって発明されたのだとか。
 
 日までの記録がしっかり残っているあたり、さすがドワーフ、マメでございますな。
 
 ちなみに、このOT
西暦のBCとは違って、1から始まり、1999年に終わるようでございます。
1999年ぴったりに終わるなんて、さすが魔法のある世界は違います。
 
 1995年と申しますと、
その1999年、魔法大戦終結の4年前ということでございますな。
 
ポートブラックサンドの年表の最後が 279ACでございますから、
280年超が経過しているわけでございます。
 
 280年と申しますれば、現在・2020年から数えますれば 1740年。
 開発されたのはドワーフの本拠地であるファングセインでございますから、
火器類もさぞかしといえるほどの進化を遂げていても
おかしくはございませんですが、そこは中世ベースの世界でございますな。
 
 フリントロックに、ラッパ銃
大砲、それに手榴弾ぐらいが使える武器でございます。
 
発明年が書かれておりませんところを見ますと、早いうちに発明されたものの、
そこで進化が頭打ちになってしまったのでございましょう。
 
 言い換えますれば、AC(新暦)以降は、
普通に使えるものと考えてよろしいかと。でないと面倒でございますし。
(記述がどこかにあったらごめんなさい)
 
 そんな火薬の中でも、
とりわけ変わった性質をもつものがひとつ紹介されております。
 イグネオライトとおっしゃるこの物質、生物にはダメージを与えず、
石を数秒溶かすという働きがあるということでございます。
 
 石の壁や天井は溶けて洞窟をふさぎ、
ガーゴイルなど石のモンスターはダメージを受けるのだそうで。
 
 実にファンタジー。実にTRPG的。
実にディレクターの使い勝手が良さそうな……。
 
 つらつらと考えまするに、問題となりますのは、石の床でございますな。
 天井や壁についての記述はございますが、床についての記述はございません。
 天井や壁に効果をおよぼすのでしたら、床にだって……、と考えるのが人の常。
 ですが、草原や森ではほとんど効果がないそうでございますから、
地面には効果がないと考えることも出来るのでは、と思うのですよねぇ。
 それとも、石には効果があるけれど、土には効果がないとか、
そういうことでございましょうか。
 
 後で考えたのでございますが、その可能性はございましょう。
 と申しますのは、石が普通に認識する石の範囲を超えて、
鉱物すべてにおよぶとなると、
金属や宝石類もすべて溶かしてしまえるということになりますよね。
 
 つまり、武器も魔法の道具もお宝も溶かしてしまうということになりますから、あまりにも強力、バランスブレイカーとなる可能性大ですよね。
 そのようなことは、この呪文に求めてはいないのでは、と思うのでございます。
 
 

  まぁ、床に効果がおよぶかどうかが重要なのは、申すまでもございませんな。
 
 石はいったん溶けたあと、数秒で固まると申しますから、
そこにいるお方は足止めされてしまうことになります。
 となると、かなり不利でございますよねぇ。
 
 接着剤の倣いで考えてみますれば、激しく足を動かしていれば、
接着力は弱くなって抜け出せるかもしれませんが、
スネあたりまでの地面が一気に溶けてしまえば、
そうそう足を動かすことも難しございましょう。

 数秒で溶けて固まると申しますから、階層のあるダンジョンでも、
床が抜けて下の階まで落下するという事態にはなりませんでしょうが。
 
 いずれにいたしましても、魔法でございますから、
現実の理屈がどの程度当てはまるかは疑問ではございますけど、ね。
 
 とりあえず、床には影響を与えないと考えていいのではございませんでしょうか。
 この物質、記述にございますとおり
出口をふさぎ、石で出来た怪物にダメージを与えるだけのものと
考えておいた方がよろしゅうございましょう。
 
 案出した方といたしますれば、
そんな限定的な物質があれば、冒険がより楽しくなるのでは、
と思って出したものなのでございましょうから。
 
 なんと申しましても、魔法の物質でございますから、
そのようなご都合な働きをしてもよろしいかと存じます。

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石を溶かすというよりも
ケイ素を溶かす物質なのかな、とか読んでて考えた。二酸化ケイ素を分解し、液状の化合物を構成し、数秒で蒸散し、ケイ素は再び二酸化ケイ素に戻る、という感じで。ファンタジーにそんなことを考えるのは無粋ではあることは百も承知であるけど、考えちゃったから仕方がない(^^;A
ポール・ブリッツ URL 2020/12/14(Mon)00:33:09 編集
おおっ、流石です。
珪素を溶かすのでしたら、武器など金属で出来たものに影響を与えない理由になりますな。
ただ、水晶やヒスイ、オパールなど組成に珪素を含むものは溶かしてしまいますよね。
それにたいてい、土の主成分は珪素でございますから、床問題は残ります。
 
 とは申せ、もともと理屈なし、TRPGの都合で作られた魔法でございます。100%の正解などというものは、サイコロを10個ふった出目の合計が10になるぐらいのムチャと申すもの。
 
 そんなわけで、かなりのセンをいっているのではないかと存じます。
道化の真実 2020/12/15(Tue)18:01:27 編集
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