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2024/05/10 きのう、寝ようと思ったら『プロフェッショナル仕事の流儀特別編・宮崎駿と青サギと』をやっていたので見ました。NHK-BSで。後半一時間ぐらいかな。最初は普通に宮崎先生のドキュメンタリーとして見ていたのでございますが、次第にその構成・演出に目が行くようになりました。きっかけは、先生が鉛筆を落とすシーン。普通に横から捕らえた後、下から鉛筆が落ちてくるシーンを入れているのですが、これって多分別撮りした演出ですよね。そんなところに常にカメラ置いているはずございませんもの。で、それに気がつくと、構図とかエピソードの入れ方とか、制作者の意図みたいなものがどんどん気になってまいります。やはりこういうドキュメンタリーを手がける方なので、そうした演出には知悉した方なのでしょう。そう思いつつ見ておりますと、番組としてしっかりまとまっておりますだけに、カットされた部分も見てみたくなる気がいたします。
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前回(2019/11/24)挙げたような、
自作を例に取った描き方の本ですとか、落書帳、エッセイみたいなものって、
出た時には書かれたとおりの意味しか持ちませんが、
後になって読み返すと意外な発見とかがあるものでございますよね。
 
 たとえば、『石森マンガ教室』のコママンガの投稿作品には、
静岡県・菅谷充くんや、千葉県・河あきらくんや、
大阪府・居村真二くんの作品などが載っております。
まぁ、コママンガの一作品ではございますが。
 
 第三部、本のおわりに「きのう・きょう・あした」と題した自伝
書かれているのも興味深いですな。
 生い立ちについては他の本でも読むことが出来るのかもしれませんが、
わたくしがそういうの読んだことあまりないので、書いておきます。
 
 
 
 それはさておきまして。
 この『石森マンガ教室』では、
ストーリーマンガの発案から最初のページにいたるまでの過程を、
サイボーグ009』を例にとって紹介しているのでございますな。
 ページの短いものでございますから、
さらっと眺めていたのでございますが、あらためて見るとこれが興味深い。
 
 たとえばノート6
ここには、サイボーグ戦士のメンバー候補が書かれております。
 
サイボーグ009  
 
 面白いでしょ?
 ロシア人は赤ん坊ではなくて大男ですし、オーストラリア先住民がいる。
 
 この前のコマで世界視点の話だから、とおっしゃっているので、
まず場所から考えていったのでございましょうな。
 
 で、オーストラリアなどは、
資料が少ないかイメージが湧きにくいなどの理由で、アメリカ先住民に。
 
 それでしたら西部劇などのイメージがございますし作者も読者もわかりやすい。
「2番ピッチャー」のアメリカ人との対立も描きやすいだろう、
という思惑もあったように存じます。
 
 その他、実際の作品に反映されているところは多いものの、
そうでない部分が興味深いところではございますな。
 
 
 各キャラクターの前には、ポジションが書かれてございます。
 この何ページか前に『サイボーグ009』が
野球からヒントを得たように書かれておりますが、それはまゆつばといたしましても、
キャラクターを練る過程で、野球の役割分担を考えてみたということはうかがえますな。
 
 四番サードが主人公で、ファーストが三・四番というあたり、
長島・王時代の巨人軍でございましょう。
 
 ただ、ポジションとキャラクターの性格にあまり関係はない……。
 試しにやってみた程度だったのでございましょう。
 
 まぁ、あまり関係させましても、
キャラクターがつまらないものになってしまいますからな。
下手をするとパロディになってしまう……。
わたくしはついついそれをやってしまうので、困ったことでございます。
 
 
 ところで、
この段階では人種などによる対立を描くつもりがあったようでございますが、
実際の作品ではそれがほとんど出てこない。
 
 メンバーのうち8人は最初から団結していますし、
後から加わる島村ジョーさんも自然に受け入れられておりますし――。
 少しあとで、ピュンマさんのウロコ問題なども出でまいりますが、
メンバーの対立ではございませんし、
そういう要素も入れないとと、とってつけた感じもございます。
 
 もともと住んでいる違いすぎるせいで対立要素にならなかったとか、
ストーリーがメインになるうちに書く必要がなくなったとか、
作者の性格とか、
サイボーグとしての悲しみのほうに重心が移って民族的な対立要素は薄くなった、
など、理由はまぁ、いろいろと考えられはいたします。
 
 
 あと、特殊能力については、まだこの段階では考えていないようでございますな。
 001なんかは特殊能力を考えている段階で生み出され、
オーストラリア人とロシア人が統合されて005になったという感じでしょうか。
 それとも逆かな? 
 オーストラリア人とロシア人が統合され、
ロシアがあまったから特殊能力から生まれた001が加わったのかも?
 
 
 
 
 以前、『サイボーグ009』の能力は、
『キャプテンフューチャー』なんかがもとになっているのでは、
と妄想を書いたことがございますが(*)
キャラクターの能力と性格はそれぞれ別に考え、
あとで結びつけたような気もいたします。
 
 イギリス人(007)ですとかドイツ人(004)などは能力と結びつきやすいですが、
中国人(006)の地中やアフリカ人(008)の水中などは、
性格とは結びつきにくいですからな。
 
 2つを1つにすることで、元ネタに引きずられることがない、
新しいキャラクターを作り出しているのではと、
わたくしなどは考えているのでございます。

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