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2024/05/06 ついにねんがんのわいふぁいをてにいれました~。難しいだろと思っていたのでございますが、5分で設置完了。アプリの更新がすぐに終わるのはいいなぁ。低速だと更新できませんでしたってしばしばなるからなぁ。まぁ、でもスマートフォンはなるべく使わない予定。
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 この作品なども、本当に当時の映画にありそうですよね。「あかんべぇ天使」(石ノ森章太郎コレクション 初期少女マンガ傑作選」)
 
 この時代をよく、古き良き時代と書いてるものをみかけますが、
現実としてはそれほどいい時代とも思えません。
 
 ノスタルジックに語られるのは、
このようなドラマから受ける印象でございましょう。
あるいは、こうした物語が受け容れられた、
そのこと自体がいい時代だったと言えるかもしれません。
 
 
 ボロアパートを舞台とした市井の生活。
どの程度トキワ荘をモデルにしたかは存じませんが、
その日常のドラマがいいですよねぇ。
 
 石ノ森先生と申しますと、
ヒーローものをはじめとする派手な作品が目を引きますし、
このような作品は少ないので見過ごされがちですが、
日常をしっかりと描けるということがお分かりいただけましょう。
 
 日常を描けるからこそ、
派手な作品を描いても土台がしっかりとしているのでございましょうし、
後年の市井のを描いた時代劇につながっているのでございましょう。
 
 
 そしてこの作品、
なんと言っても、子犬を拾った女の子、ヤッコちゃんがかわいい。
 石ノ森先生の作品で、
このような幼い子供が主要人物として登場するのはめずらしいですが
(001とかは別ですよ、もちろん)、それは作品の内容によるのだと思います。
 
「昨日はもう来ない~」で書かれていたように、
先生自身は動物や子供の出てくるマンガも数多く手がけたかったようでございます。
 
 が、この時代以降、マンガの読者年齢はどんどん上がっていきましたし、
石ノ森先生に求められるものも違っていた。
 それでこうした、動物や子供を主人公にした作品が少ないのでしょう。
 後年は、このようなキャラクターを描けなくなった節もございますが。
 
 このヤッコちゃんと同じような幼い女の子を主人公にした作品に
いやんポコ」がございます(りぼん/1960他)。
 
いやんポコ
 
いやんポコ
 
 
 主人公のポコは一切喋らず、
まわりの人のセリフや簡単なキャプションを挟むだけの
ハーフサイレントといった作品で、
子供の動作や意味の分からない行動がかわいらしいコメディでございます。
 
 サイレントマンガを高く評価する方もおられますが、
映画と違って動きも(音楽も)なく、難しいものでございますよね。
 
 そのため空回りしたり無理矢理だったり……。
 第一、サイレント映画だって状況を説明するキャプションは出てまいります。
 それも無くしてしまうと、やはり厳しすぎる。
 そのような制約のために面白さを犠牲にするのは、
コメディにとって本末転倒と申すものでございます。
 
 この作品の場合、
ポコは喋らないというルールを守ることで、サイレントとしての雰囲気を維持し、
他のキャラクターのセリフを入れることで
マンガをサイレントにした場合の難しさを回避するとに成功していると存じます。
 
 ちょっと本題からずれましたな。
 
 さて。
 
 この作品、タイトルを「あかんべぇ天使」と申しますよね。
「天使」といえば、
石ノ森先生の実質的デビュー作が『二級天使』という作品なのは、
ファンならご存じのことと存じます。
 
 二級天使

 
「あかんべぇ天使」には、足の不自由な子犬が出てまいりますが、
それがこの作品のピントだと思うのですよね。
 
 つまりこれは、もう一つのピントの善行なのでございます。
 
 天使の神通力で解決するわけではないのですが、それがこの作品のいいところ。
 神通力は作品全体にほんわりとかかっているのでございます。
 
 ちなみに、もう一つの二級天使である「2級天使」(新・二級天使/1965)は、
コメディタッチの強い3品でございますが、この作品の主人公もヤッコちゃんで、
同じような髪型をしているのでございますな。
 ただし、年齢はもう少し上のようでございます。
 
 あと、作中にボクシングが出てくるマンガといたしましては、
ガタコン教室』というのがございます。
コメディで、あまり関係ない内容ですが、
連想で思いついたということはあるかもしれません。
学園とタイトルにはついているものの、
あまり学園ものっぽくない作品でございました。
と申しますか、石ノ森先生の学園ものらしい学園ものって、
ないような気が……。
 枠に収まりたくない……のかなぁ。


 また脱線してしまいましたな。
 
 「あかんべぇ天使」に戻りましょう。
 
 ラスト、夜空を飛行機が飛ぶ音で幕を閉じます。
幽霊少女』のラストでも、
木の葉の間を飛行機が飛ぶ音で物語を終わらせておりますが、
大切ななにかが遠い世界へ行く象徴が、この飛行機なのでございましょう。
 
 一抹の寂しさを感じさせる終わりでございます。
  

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