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2024/04/28 「オタク用語は非日常の世界を描くためか、そこにはまりこむためか、日常生活にかかわる用語(たとえば衣食住・乗り物。店など)がないのが大きな特徴である。その他、表記を変えた当て字が多い」(『俗語百科事典』米川明彦:著(朝倉書店/2021/7)。うーん、確かに。って思ったけれど、あたりまえのような気も……。
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西洋アンティーク・ボードゲーム西洋ボードゲーム
   19世紀に愛された遊びの世界』
    エイドリアン・セビル:著
    鎌倉僚介:訳
   "Vintage Board Games" by Adrian Seville 
 (日経ナショナルジオグラフィックス/2021/1)
 
 タイトルどおり、
19世紀のボードゲームを紹介した本にございます。
  

 ザッと見たかぎりでは、
p.128-9の『襲撃(アサルト)』というチェッカーのようなゲームや、
ふくろうのゲーム』の章であつかっているギャンブルゲーム以外の大部分は、
スゴロクのバリエーションのようでございますな。
 
 スゴロクと申しますと子供の遊びのように思われますし、
確かに子供を対象に作られたものも多いのですが、
マスの指示に「チップを○○枚払う」などもあり、
賭け事のように楽しまれていたものもあったようでございます。
 
 色々なタイプがございますが、
絵的に面白かったり美しかったりするものが多ございますな。
マスに描かれている絵はさし絵のようで、それだけで物語を感じさせてくれます。

 しかも、マスには番号がふってあるので、
何だかゲームブックを感じさせてくれるのですな。
 ボード自体の絵が鳥瞰図や地図になっているものなどは、
順路などにしたがって番号がふられていたりするため、
点つなぎのようにあっちこっちにマスが散らばっていて、
それがまたゲームブックを感じさせてくれるのでございます。
 
 ルールもチップを払うほかは、1回休みとかスタートに戻るなど、
スゴロクの域を出ないようでございますが、
それでもそれなりに面白いアイデアがございます。
 
 
 例えばこの『騎士のゲーム』。
 これなどは単純ながら戦闘ルールがあるのですな。
 
ボードゲーム 騎士のゲーム
 
 中央62の下に描かれた24のマスがそれで、
どちらか骸骨のマスに止まってしまった方が負けになるのだとか。
 
 19世紀にこのような戦闘ルールを含んだゲームがあったのか、
とワクワクした……のですが、
決戦をするのは62、ゴールに着いた1着と2着の2人のみ
つまり、まったくスゴロクの域を出ていないのですな。
 
 しかも1番手は2番手が到着するまで待たないとならないというあたり、
 なんとももっさりした感じ。
 ですが、
こうしたスゴロクはゲームブックのヒントになるのではございませんでしょうか。
 
 そうでなくても、変わったスゴロクを作りたい気にはさせてくれます。
 
 昨今は、さまざまなボードゲームが出ており、
スゴロクと申しますと時代遅れと思われるかもしれませんが、
それでも工夫次第で面白いものになると思います。
 
 第一、ルールが分かりやすいですしね。
 

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