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2024/05/06 ついにねんがんのわいふぁいをてにいれました~。難しいだろと思っていたのでございますが、5分で設置完了。アプリの更新がすぐに終わるのはいいなぁ。低速だと更新できませんでしたってしばしばなるからなぁ。まぁ、でもスマートフォンはなるべく使わない予定。
[607] [606] [605] [603] [602] [601] [600] [599] [598] [597] [596]
 収録作は以下のとおり。石ノ森章太郎コレクション
 
 「かげろう」
 「ごいっしょに白鳥のみずうみをききません?」
 「雪おんな」
 「そして…だれもいなくなった」
 「永遠の女王ヒミコ」
 「びいどろの時」
 「うしろの正面だあれ」
 「ヒュプノス」
 
 
 

 「初期少女マンガ」のほうはすべて読んでいたが、こちらは半分ぐらい……。
雪おんな」と「そして…だれもいなくなった」は読んでいる。
かげろう」は作品リストかなにかでタイトル部分だけ見たことがある。
と思ったのですが、サンコミックス版『青い月の夜』に収録されておりました)

ごいっしょに白鳥のみずうみをききません?」は未読
 
 で、新しい四作のほうが、かえって分からない
びいどろの時」は「マンガ少年」なので読んでいると思うが。
うしろの正面だあれ」は、
p.252の「かごめかごめ」を調べているシーンだけ良く覚えている。
永遠の女王ヒミコ」は、
何か作品といっしょに収録されていたのなら読んだと思うが……。
ヒュプノス」も同様。
 
 この四作、2回目に読んだら何か読んだことがある気がしてきたけれど、
そういうのってアテにしちゃいけないよね。
 
 ……でも読んだことある気がするなぁ。
 
 この四作品、四者四様なのだが、
スタイルとタッチが完成されてからの作品は、どこか同じに見える
 
 ファンタジーというよりも奇譚だろう。
現実的なところから始まって、謎にたいする解釈があって、少々ホラーテイストで。
 
 完成されているがゆえに記憶に残らなかったのだと思う。
 
 別に石ノ森先生が描かなくても、という気がしてしまうのだ。
他の、連載作品などとあわせてみても、
確かに石ノ森先生のその時代のテイストなのだが。
 
「龍神沼」のところで問題となった、風景についても同様。
 洗練され、流れが自然なので、印象に残らない。
 自分としては、やはり、テクニックを使っている
と分かるようなものの方が好きだ。
そもそも、そういう部分に魅せられたのだから。
 
 
 
 こういう短編集の場合、
連載ものの一篇が何作か取り上げられることがしばしばあるが、
それがないのは素晴らしいと思う。
 
 ただ、新しい四作のほうについては、
連載の一作のほうがレベル高い作品あるのでは? とも思ってしまう。
 やはり、この時期は連載ものがメインだった気がするのだ。
 
 とはいえ、だからこそ、その時期の短編を取り上げてくれるのはありがたいが。
 
 
 それでは各作品について。
 
かげろう」は、この時期の作品らしく、
色々な効果を取り入れようとしているのが楽しい。
 ただ、急いで描いたのか、絵が雑で、その効果が薄れていると感じる。
 例えば、p.29-31の風景描写などは、もっとちゃんとした形で見たかったところだ。
 面白いのは8ページと10ページの一コマ目。
 同じような絵を配することで、短い時間に起きた白日夢のような出来事を表現している。
p.41あたりからの逃避行は、『イナズマン』を思わせるね。
 

ごいっしょに白鳥のみずうみをききません?白鳥の湖
 タイトルだけ見たときは、知ってるかなと思ったのだが、
石森章太郎作品集① 少女版ミュータント★サブ
(サンリオ/1978)所収の「白鳥の湖」だった。

 
 この「ごいっしょに~」、
レコードをかけるところから始まり、
それを取り出すところで終わっているが、
同じ事は『ジュン』の「音楽を聴く」でもやっているね。
 
ジュン』という作品は、
まったく新しいことをやっているように見えるけれど、
「初期少女マンガ」やこの作品などで分かるとおり、
それまで色々なところで試してきた手法を、            (白鳥の湖)
その時点での先生の最新の技術で描いてみたという
意味合いも強い。
それによって、自身のスタイルを
さらに一歩進めていったのだろう。
 
 

雪おんな
『鶴女房」と「雪おんな」の伝説を合わせたような作品。
それに笠地蔵も入っているのかな?
「龍神沼」では発揮されなかった超常の力が、
今作では発揮された形になっている。
 最後の新幹線は、今は昔の物語ということなのだろう。
 
 
 
そして…だれもいなくなったそして…だれもいなくなった
5つの物語が交互に現われる作品。
ザッピングというか、
カットバックの魅力をふんだんに
活かした造りだ。
 
 絵物語風のメインとなる物語を中心に、
スパイ物、学園もの、
ハンターの話、それに四コマと、
舞台やジャンルの異なる作品が展開する。 
 様々な作品を様々なタッチで描いてきた
石ノ森先生の面目躍如と言っていい。
 
 とは言ってもアクション要素が強い作品が多い。
 カットバックの相乗効果が、           (そして…だれもいなくなった)
その方がより強く表れるという計算からだろう。
 
 このような結末ならば、どんな終わり方をしてもよさそうだが、
四コマの「しあわせクン」を別にすれば、
すべてちゃんと結末まで描いて終わりにしている。そこら辺は見るべき点だろう。
 
 そして、p.154-156。走馬燈のようなシーンには、
劇中に出演した登場人物に加え、
石ノ森キャラの有名どころがゲスト出演している。
こんなところにゲスト出演していいのか、という気もするが、
細かく見る楽しさがある。
 
 
 
 あとの作品については、自分には語ることを持たない。
なので落ち穂拾い的な雑談を。
 
 

永遠の女王ヒミコ
永遠に生き続ける女王という設定は、
怪奇ハンター100万年の女王でもやっていた。
ハガードかなにかに元ネタがあるのかな……と思ったのだけど、よく分からない。
 
 

びいどろの時
 今みたいにループものがあたりまえだと、こんな不幸はないんだけどね。
このころは、そういうのないから、ねぇ。
 
 

ヒュプノス
p.281 5コマ目。石ノ森先生のキャラクターがこんな表情をするのは珍しい気がする。
 なんかほかの人の絵みたい。
 
 
 
 最後に、竹宮恵子先生の解説で、 
石ノ森先生は「………」を多用すると書いてあるのを見て、ハッとなった。
 あれ、多いのか。
 石ノ森先生の作品、たくさん読んでいるから、あれが普通だと思っていた。
 だから自分でも「……」や「──」は普通に使うけれど……、
多いのかなぁ……?
 

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