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2024/04/28 「オタク用語は非日常の世界を描くためか、そこにはまりこむためか、日常生活にかかわる用語(たとえば衣食住・乗り物。店など)がないのが大きな特徴である。その他、表記を変えた当て字が多い」(『俗語百科事典』米川明彦:著(朝倉書店/2021/7)。うーん、確かに。って思ったけれど、あたりまえのような気も……。
[492] [491] [490] [489] [488] [487] [486] [485] [484] [482] [481]
 さて、
このようにアクションゲームを忠実にゲームブック化した作品って、
スタンダードなようでいて、実は少ないと思う……
少ないですよね。
 
 『ゼビウス』だってシューティングゲームの面影全くないですし、
他もちょっと思い当たりません。
 
 原作に忠実な方が量産は出来そうな気はいたしますが、
やはり読者も作者もそれではもの足りない、飽きてしまうということなのでしょう。
 
 その証拠と申しますか、
本作の続編、昭和62年1月に発表された『スーパーマリオブラザーズVol.2』では、
勁文社の外伝とは別の方向にぶっ飛んだ物語となっております
(が、それは別の話でございます)
 
 
     ☆      ☆      ☆
 
 ところで、 
 考えてみれば、フローチャートに組み込まれたパズル性という点でこの作品、
スティーブ・ジャクソンのゲームブックの影響下にある作品と申せますな。
 
 バグのように見えるループは、若桜木虔先生の? 
 いや、原作の『スーパーマリオブラザーズ』由来でございますか。
 
 
 
     ☆      ☆      ☆ 
 
 

 難易度的にどうだったかは、
今回ちゃんと最後までプレイする前にフローチャートを描いたこともあり、
よく分かりません。
 
 まぁ、当時は
難しい=長く遊べるゲームがそれなりに受け入れられていた時代でございますから、
子供向けと申しましても、それなりの難しさはあると思います。
 
 ただですねぇ、
前述の『スーパーマリオブラザーズ Vol.2』(昭和62年1月)を見ると、
1作目には書いてなかったことが書いてあるわけですよ。
 
「最後にゲームをうまく進めるための注意をひとつ。
 実際にゲームをやっていると、何度も同じ項目にきてしまうことがあります。
 これは堂々めぐりといわれて、ゲームの進行を妨げるいやなルート。
 この本には、この堂々めぐりの項目がいくつか作られています。
 しかしどのルートにも必ずぬけ道があるのです。
 このルートに入りんでしまったら、
 前に通った時に選んでいない方の行き先はどっちだったのかしっかり見きわめて、
 冷静に選択すること。
 そうすればきっと脱出できるはずです。
 短気を起こさず、頑張ってください。」
 
 てね。
 
 おそらく一作目に関して、
バグだ、とか進行できない、という
問い合わせや抗議がたくさん来たのでございましょうな。
 
 低年齢の方やこの作品で初めてゲームブックに触れたかたもいらしたでしょう。
それにこのタイプは、そういうものだと分かっていないととまどうものでございます。
 外見が易しそうなこともあいまって、途中で投げ出した方もいるのではないかと存じます。
 
 
 
     ☆      ☆      ☆ 
 
 
  
 そうそう、難易度と申しますれば、この『マリオを救え!!』。
エンドの処理でちょっと特徴的なことをしている箇所がございます。
 
 このゲームブック、[End]ごとにどこに戻るかの指示がされております。

たいていの場合、
最初のほうは、スタートへ、
中後半では、区切りのいいパラグラフに戻る指示がされているだけなのでございますが
……。まぁそれは、他のゲームブックでもやっていることでございますな。
 
 そんな中、パラグラフ 144 では、戻る際、技術に +1 する
という指示が書かれているのでございます。
 
 これはけっこう感動いたしました。
 ゲームオーバーになったのだからペナルティがあってもおかしくないというのに、
 それどころか、強くなっていくなんてーー。
 
 でも、考えてみれば、これはアリだな。
 そう思いました。
 
 わたくしはひそかに、「スーパーサイヤ人システム」と呼んでおりますが、
 ゲームオーバーになるたびに、技術+1。
 これっていいと思いません? 
 
 だって、死んだというのに困難な冒険にふたたび挑戦してくださるというのですよ。
 技術点を、3点、4点上げようとするならば、
 3度も4度も死ななければならないのですよ。 
 そんな果敢なプレイヤーには、利得があってもよろしいではございませんか。
 
 死ぬたびにどんどん強くなっていくということは、
相対的にゲームの難易度は下がっていくわけでございますが。

 

 ファイティングファンタジーシリーズなどですと、
ある点数以上技術点がないと詰んでいたりする場合がございますし、
 
技術点がいくら高くても、
フローチャートに見込まれたパズルをしっかり解いていかないと
クリアできないということままございますからな。
 
 チートではございますが、
最初から能力値をすべて最高にするよりはマシでございましょう。
 
 12 を超えてはいけないなどの制限をつけた方がいいかも思いますが、
 そのあたりはご随意に。
  
 それでも勝てない場合だってございますし――。
 バランスは自分で調整してくださいませ。
 
 
 
☆ ところで今回、フローチャートを描いてわかったのでございますが、
  この技術点+1は、このパラグラフ144 しかないみたい。 

  うーん。
 
  もっとたくさん、
  序盤以外はすべてこの方式だと思っていたのでございますけれどねぇ……。
 


 

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なるほど
短編集型ゲームブックのほうがよかったかもしれませんね、アドベンチャー・コンペンディゥムみたいな感じにして。それで思い出すのが、黎明期に出たムック形式の「アドベンチャーハウス」ですかなあ。短編ゲームブックが三つ入って一冊、という斬新な形式だったんですが、2号でつぶれた、というのは、難易度と長さのバランスが悪かったのかもしれませんな。あれの形式が生き延びていたら、またゲームブック界も変わっていたかもしれません。大作主義はそれはそれでありだったでしょうが、アンソロジーがもっと充実していれば、ゲームブック作家ももうちょっと……まあ詮ないことではありますが。
ポール・ブリッツ 2020/09/20(Sun)15:12:55 編集
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