さて、ここら辺で現在買うことのできるゲームブックを挙げてみましょうか。
実際にプレイしてみなければ、ゲームブックがどんなものなのかは、わかりませぬからな。
現在、ゲームブックの状況は、意外にバランスの取れていると申せます。
出版点数は少ないものの、ゲーム的なものから小説的なものまでひと通りそろっており、難易度的にも手軽なものから本格的なものまでちゃんとございますからな。
もちろん、そろっているというだけでございまして、バランスよく段階的に、とはまいりませぬが。
もっともそれは、ゲームブック全盛のころもそうだったという気もいたします。
別に出版社同士で打ち合わせて出しているわけでもございませぬから、それは仕方のないことでございましょう。
さて、では紹介。
まずは、『クイーンズ・ブレイド』から。
最初にこれを取り上げたのは、おそらく現在、もっとも知られているゲームブックがこのシリーズだから、でございます。
ただし、ゲームブックとしては中心的な存在ではございませぬ。
ゲーム的な要素が強く、作品内のストーリー性はほとんどございませんので、物語領域とゲーム領域というふうに分けた場合、ゲーム領域の、それも端のほうに位置する作品と申せましょう。
作品は以下のとおり。
流浪の戦士レイナ
荒野の義賊リスティ
牙の暗殺者イルマ
森の番人ノワ
武者巫女トモエ
歴戦の傭兵エキドナ
古代の王女メナス
近衛隊長エリナ
冥土へ誘うものアイリ
高貴なる戦士レイナ 3D
光明の天使ナナエル
武器屋カトレア
千変の刺客メローナ
雷雲の将クローデット
鋼鉄姫ユーミル
逢魔の女王アルドラ
戦闘教官アレイン
叛乱の騎士姫アンネロッテ
けっこうたくさん出ているものでございますな。
なお、アンネロッテからは、『クイーンズ・ブレイド』の新章「リベリオン」になるようでございますが、ゲーム的には関係ございません。
さらに、姉妹編とも申せるシリーズがございます。
『クィーンズ・ゲイト』ですな。
門を開く者 アリス
魔法少女 虹原いんく
紅の忍 不知火舞
『クイーンズ・ブレイド』がオリジナルのヒロインであるのに対し、こちらは、他に原作がある作品のシリーズ、でございます。
ただし、第一作のアリスのみは、『~ブレイド』と『~ゲイト』をつなぐ作品で、原作は確か存在いたしません。
(ま、これもゲーム的には関係がないのでございますが)
詳しくは、各サイトで確認してください。
クイーンズ・ブレイドは■←ここ。
クイーンズ・ゲイトは■←こちらでございます。
このゲームブックを購入するにあたり、注意しなければならないことがございます。
まず、ソロプレイはできない ということ。
2つ目は、2冊以上ないとできない ということ。
3つ目として、キャラクターシートがないとできない ということ。
つまり、二人のプレイヤー(男性女性は問いませぬ)が、1冊づつこのゲームブック(同じキャラクターでも可でございます)を手にしないと、ゲームができないということでございますな。
3つ目は、このゲームブックを古本屋さんなどで買った場合に、特に注意が必要な点にございます。
このゲームブックのいう キャラクターシート とは、 戦闘解決表 のことでございまして、これがないと、まったくゲームにはなりません。
そうなると、この本は、
変な衣装を身にまとった女性が、
妙なポーズで戦っている
ちょっと変わったイラスト集
ということになってしまいます。
そんなもの、誰も欲しいとはお思いになりませんでしょ?
このゲームブックで重要なのは、本の大部分をしめる絵などではなくて、データの部分なのでございます。
もしも、キャラクターシートを失くしてしまった、
などとという場合には、■←ここのサポートページから、
pdf版が入手できるようでございます。
ただし、英語ではございますが。
具体的には、
ページの下半分に、各作品の表紙が掲載されていると存じます。
その各表紙の下あたりに、何か英語が書かれておりますな。
そのあたりで、マウスポインタが矢印から指印に変わったらクリックしてみてくださいな。
Adobe Readerとかがコンピュータに入っていれば、読めると存じます。
(Normal と Duplexの差は……、よく存じませぬ)
さらに、
表紙絵の上あたり、"The Complete Set"と書かれた下を押すと、zipファイルでまとめて手に入るようでございます。
もっともこれは、全作品持っているかた以外、不要でございましょう。
あと、
プレイするにあたっての注意点でございますが、
そうですねぇ、
やはりこの手のゲームは、キャラクターになりきる ということが重要でございましょう。
ですから、
「きゃっ!」
「いゃぁぁぁあん!」
「しまった!」
「やめてぇえ~!!」
などなど、感情をこめて叫びながらプレイするのがよろしいかと存じます。
そうすれば盛り上がれますし、
人がいる場所でしたら、周囲の耳目を集めることは必至でございましょう。
ぜひ試してみてくださいな。
カーッとアツくなれること必至にございますよ~!
文房具屋さんで売っておりましたので、KING JIM社のデジタルメモ、
ポメラを買ってみました。
20000円ぐらい。
黒とオレンジがあったのですが、
珍しそうなのでオレンジで。
余計な機能はいっさいなし。
横書きのみ
メモ帳程度の性能。
などということは、あらかじめわかっていたので
問題はないのですが、
しまった! なことが一つ。
ACアダプタがない!!
そういうものはてっきり当たり前についてくるものだとばかり思っておりました。
まったくの想定外でございました。
あと、ふだんわたくしは、ユーザー補助の機能で、[シフト+文字]などを同時押しでなくてもいいように設定してあるのでございますよね。
以前使っていたワープロでもそのような設定ができましたし……。
それができないようなので、ちとつらい……。
まっ、慣れの問題なのでございますが。
ほかにも、キーが小さいので間違えて押してしまうとか
あとで再変換する方法が……とか。
わからないのかそもそも備わっていないのか、まだわからないことがちらほら。
買ってすぐ、今現在の感想はそんな感じでございます。
が、しかし。
そうした不満を差し引いても、良かったと思える点がございます。
まず、持ち運びが簡単にできる!
寝そべってでも書ける!
パソコンは一応、ノートパソコンではございますが、動かそうという気がしないので、これは大きな長所でございます。
そして、
とにかく、文章を書く機能しかない!
これって弱点のように聞こえますでしょうが、パソコンで文章を書いておりますと、おもしろいサイトを見たりしてつい遊んでしまいますからな。
そうならないという意味において、単機能だということは良いことなのでございます。
ワープロとしても、想像していたよりは悪くはございませぬし--。
とは申せ、もっとちゃんとした機能が欲しいと申しますのは事実でございます。
わたくしは以前、と申しますか、今も現役ですが、カシオ社のダーウィン(CX-9000)というワープロを使っていたのですな。
さすがに今はあまり火をいれませぬが、矩形(←この字がポメラでは出てこない……)選択やブロック編集が強力で、フローチャートをそれで書いたりしたこともございました。
それらの文書を
パソコンに移行しようとしたのでございますが、テキストファイルですと、形が乱れてしまいます。
それにダーウィンは、フローの矢印やその腕などの記号が貧弱だったものですから、
外字として登録していたのでございますよね。
それもウィンドウズのほうには単純には移行できませぬし--。
困ったものでございます。
そんなわけで、ポメラにもダーウィンぐらいの文書編集機能がついていてほしかったな、と思ってしまうのでございますよ。
購入の前は、巷で流行(はやり)のネットブックと比べてどうかな、とかも考えたのでございますが
(ネットブックは触ったことがございませぬが)、
まあ、おそらく、まったくの別物でございましょうな。
これはこれで良いものでございます。
前回の定義は、いわば広義。
広い意味でのゲームブックについての定義でございます。
では狭義。
つまり狭い意味での定義は?
ということになりますな。
ズバリ申しましょう。
ゲームブックとは、『火吹山の魔法使い』である。
これが、狭い意味でのゲームブックの定義でございます。
言い切ってしまいましたなぁ。
ゲームブックとは、スティーヴ・ジャクソン(英)のゲームブックのことである。
でもよろしいのでございますけれどね。
ゲームブックの定義にゲームブックという言葉が使われているのはおかしい、と感じるかたもございましょうが、それはそれ、狭義ゆえと理解してくださいませ。
これはまぁ、マンガの神様が手塚治虫先生であったり、特撮の神様が円谷英二先生であったりするのと、同じようなものでございますな。
極論ではございますが、狭義を考えるとそうなる、と思うのでございますよ。
原点と申しますか定点。
ここから出発し、検証のためにここに立ち戻るという点において、やはり基本なのだと存じます。
なぜリビングストンではなく、ジャクソンなのか……は、ストーリーや構造からして、やはりジャクソンのほうがゲームブックらしいからでございます
この「文学部ゲームブック科」では、そうしたことを踏まえながらも、それよりも物語よりに軸をぶれさせて、ゲームブックについて考えていくつもりでございます。
(「定義2:「定義」より続く)
ゲームブックとは
パラグラフによる分岐を含む本の体裁をしたエンターテイメントで、
分岐を読者(=プレイヤー)が選択していくことによって
物語が進展していくタイプの小説
である。
これが、前回示した、わたくしの「ゲームブックの定義」でございましたな。
では、この文を順番に解説していくことにいたしましょう。
まず、パラグラフによる分岐。
バラグラフは「節」とか、「段落」とか、訳されますな。
つまり文章のひとかたまりでございます。
そのひとかたまりの文章のあとに「選択肢」というものがある--。
これが、ゲームブックの基本的な形式でございます。
次に、本の体裁。
これは、ゲームブックの範囲に関する限定でございます。
つまり、その他の表現方法、
CDやDVD、電話機を利用したもの、それにコンピュータゲームにも、
同じ、もしくは似たようなものもございますが、
それらは周辺ジャンルとして考えます。
なぜ分けて考えるのか。
一つには、そうしないと収拾がつかない、ということがございますな。
ゲームブックの中だけでも、いろいろなものがございますのに、そこまで手を広げていられない、ということでございます。
それに、そういうジャンルまで広げると、どこまで手を広げたらいいかわからない、ということもございます。
あとは……、わたくしがそんなに詳しくないということもございますな。
そのあたりが、実は本当の理由だったりして--。
ただし、それらをゲームブックの定義に入れないからといって、そういうものに言及しないと申すわけではございませぬ。
周辺ジャンルとしておそらく話が及ぶことはございましょう。
それから、エンターテイメント。
つまり、娯楽を主体としたものである、ということにございます。
これは、説明のための文章や、実験的な文学作品を除くという意味合いから加えられた項目にございます。
たとえば、RPGの戦闘ルールを説明するために、パラグラフ分岐型の文章が使われる場合がございますな。
こういうものは、ゲームブックの物語的側面を欠くものなので、除外させていただきます。
実験的な文学作品における分岐的要素についても、娯楽的要素を欠くという意味合いから除外するのでございますが、
『文学部ゲームブック科』という題目をつけた以上、関連事項として、触れていく必要もございましょう。
不勉強ゆえ、あまり多くは、そして体系的には語れませぬが、
ご教授と暖かい目をお願いしたいところでございます。
もっとも、このエンターテイメントと非エンターテイメントの間には中間領域が存在し、すっきり分けて考えることができない部分もございます。
まっ、ジャンルわけと申すものは、そんなところもの。
そこらへんは、適当に--と申しますと人聞きが悪うございますから、臨機応変ということで。
そして、読者と申しますか、プレイヤーと申しますか、そういう存在が分岐を選択するということ。
つまりは、
「主人公は君だ」とか、
「あなたが物語の展開を決定する」
とか、惹句される部分でございますな。
これを定義の中に入れるのは、
一つには、説明的な分岐型の文章を省くためなのですが、
もう一つ、読者の選択を必要としない分岐小説を除外するためでもございます。
たとえば、途中から文章が二段にわかれて、二つの別の物語が同時進行する小説などございますな。
そういうものは、主人公の行動で物語が分岐しているわけでは必ずしもございませんし、どちらを選択するかを、とくに読者に求めているわけではございません。
説明的文章にせよ、文学としての分岐小説にせよ
「エンターテイメント」という条件で除外されているわけでございますから、
この項目は必要ないとも申せますが、
こういう意味あいからも、これらのものは除外されるという点、
それにゲームブックとそれに似たものとは何が違うかを考えるという点からも、
この条件は必要と思い、残すことにいたしました。
ただゲームブックも、分岐の選択とは関係なく全体を読むということも
一つの楽しみではございますけれどね。
最後に、「小説」という単語を入れました。
物語でも良かったかな、とも思いましたけれど、小説と。
(とは申せ、小説と物語の違いについては深く立ち入るつもりはございませぬ)
「文学部ゲームブック科」を名乗る以上、ゲーム性よりも物語性を中心に話を進めていきたいので、この一語を入れることにいたしました。
バックストーリーはともかく作中に物語としての展開がない『クイーンズブレイド』シリーズあたりは、この条件からすると危うくなりますが、
形式的にパラグラフ選択式であり、出版社が主張しているせいもあってか、一般的にゲームブックと認められておりますので、ぎりぎり崖のふちあたりでゲームブック、としておくことにいたしましょう!
(「定義1:ゲームブックとは何か」より続く)
それでは、定義の話は要らないのでは? とおっしゃるかたもございましょうが、そんなことはございませぬ。
わたくしが、ゲームブックをどう考え、この『文学部ゲームブック科』において、どのようなものを扱うかを提示しておかなければ、まとまりがなくなってしまいますからな。
とは申しましても、別に特別なことを書こうという訳ではございません。
それはそうでございましょう。
一般的なゲームブックの概念とまったく違う定義をいたしましたれば、それはゲームブックとは別物になってしまいますからな。
ここでそういうものについて、話題にするつもりはございませぬ。
前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本文。
ここでのゲームブックの定義は以下のとおりにございます。
ゲームブックとは
パラグラフによる分岐を含む本の体裁をしたエンターテイメントで、
分岐を読者(=プレイヤー)が選択していくことによって物語が進展
していくタイプの小説
である。
くどいと感じる方もございましょうから、
次回は、この文をもう少し分けて説明していきましょう。
ゲームブックとはどのようなものか。
わかっていらっしゃる方には蛇足でございますが、ここで語ろうとしているゲームブックとは、ゲームの攻略本や解説書、ゲームのノベライズ、コンピュータゲームと攻略本が抱き合わせになったもの、ゲームのプログラミング本etc...のたぐいでは、一切ありません。
こう書くことは悲しいことでございますが、そういうものがゲームブックの名でまかり通っているのが、現実の世の中でございますから、仕方のないことでございます。
逆にいまや、ゲームブックがゲームノベルなどとという、コンピュータゲームのノベライズみたいな名前で出ているのもまた……仕方がないことなのでございましょうが、悲しいことでございます。
さて、そのようなものを除外して、改めて問いましょう。
ゲームブックとは、どのようなものか?
知らない人はございますまい。
実際に手に取ったことはないにしても、どんなものであるかはご存知だと思います。
もしご存じないと申すのであれば、"ゲームブック"
で検索すれば、たくさんのサイトがヒットすると存じます。
いやはや、まったくすごいことでございますな。
わたくしのご主人様がインターネットと称するものを使い始める以前は、ゲームブックファンなど全世界に3人ぐらいだと思っておりましたのに――。
そのようにして検索したサイトをご覧になれば、いろいろなことが書かれておりましょう。。
もっとも、そのようなサイトにあたるよりも良い方法がございます。
それは、ご自身で、実際にゲームブックをプレイしてみることにございます。
どのようなゲームブックが発売されているか、プレイの仕方は……などは、また後ほどということで。
このブログは、
『文学部ゲームブック科』
と申しまして、ゲームブックに特化したブログ……
とする予定だったのでごさいますが、
いろいろと考えておりましたら、
他にも書きたいことがございますし、
それだけでは収まりきれなく思えてまいりましてな。
いろいろと考えた結果、
「道化の真実雑記帳」
と、きわめて平凡なタイトルになってしまいました。
「~公開記」とか「~ログ」とか、いろいろ考えたのでございますけどね。
いづれにせよ、ゲームブックのことが話題に上がるのは間違いございませぬ。
さてさて、閑話休題。
このブログは、わたくし道化の真実と、そのご主人さまが書きつづっていく予定にございます。
そのため文体の不一致はございましょうが、それは大目に見てやってくださいませ。
どうかご容赦いたしくださいませ。
ということで、ブログの管理人も当然ご主人さまなのでございますが、管理人の名前のところに「ご主人さま」と入れたら、なんとも収まりが悪いのでございますね。
それで、仕方がなしにわたくしの名前にしているのでございます。
それでは、
道化の真実と
その雑記帳を
どうかよろしくお願い申しあげます。
