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2024/05/05 國學院大學博物館を紹介した番組(Bs-12)で、縄文時代の火炎土器について、「土器のガラパゴス化」とおっしゃっておりました。なるほどー。日本人って先史のむかしから、独自の発展をさせることに長けていたのでございますな。
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極初期の「みんなのうた」から


(タイトル下に収まらないので、こちらで。
リンクは相変わらず用意いたしませんので、必要ならば検索なさってください) 

 
「もえあがれ雪たち」
うた:中山千夏、【常盤台小学校児童合唱団】 
作詞:阪田寛夫 作曲:宇野誠一郎。

を見ました。
 YouTubeで。
 
 極初期、1960年代の「みんなのうた」と申しますれば、
世界各国の民謡や童謡、唱歌など、
主に子供向けの歌が中心でございましたが、

この歌は、息苦しくも暗い高揚感に富んでいて、
その範疇に収まらないものにございました。
 
 
 あらためて見ると、作詞は「さっちゃん」で知られる阪田寛夫先生、
作曲は「ちろりん村とクルミの木」や「ひょっこりひょうたん島」などを
手がけた宇野誠一郎先生なのですな。
 
 ですからあるいはNHKとしては、
もっと童謡っぽいものを期待して発注したのかもしれません。
 それとも逆に、まったく新しいものを、と依頼したのかな?
 
 いずれにせよ鮮烈にございます。
 革命とか蜂起とか、感じません?
 
 詞にはそういう言葉はございませんが。降り積もった雪ょ、
鋭かった自分を思い出せというようなことは、
おっしゃっているのですかな。
 
 映像も、窓の外に暗い闇が広がり、赤い炎が燃えて、粉雪が乱舞する。
その粉雪が、雪の結晶に──というような……。
 
 感じだったと思ったのでございますが、
こちらの方は全然違っておりました

 だいたいが歌詞では赤い炎じゃなくて青い炎でございますし、
 映像にしてもそもそも白黒でした~。
 
 もう、完全に思い出補正でございますな。
 もしかすると、「みんなのうた」の他の歌と混ざっているのかもしれません。
 


 他には、「さあ太陽を呼んでこい」と「勇気のうた」を見ました。
 
 

さあ太陽を呼んでこい」は石原慎太郎先生の作詞でございました。

なるほど印象に残る歌詞にございます。
 
(「太陽の季節」の作者ゆえに)
太陽」をキーワードに依頼されたのでございましょうかね。
 
すばらしい朝を作ろうよ
この世に夜はいらないぜ
さあ太陽を呼んでこい
 
と、前向きな歌詞でございますな。
 
 戦後の貧しかった時代から脱し、
高度成長期を突き進む時代の詞でございますから、
 
若者よ、前だけ向いて進め、
というメッセージが含まれているのでございましょう。
 
 ただそれよりもわたくしは、
 
どこかで誰か 口笛を 
 気~持ちよさそに吹いている 
 最後の星が流れてる
 
 の部分に寂寥感と申しますか、を感じます。
 
 そのあたりがこのうたを、
単なる若者を鼓舞するだけの曲に終わっていない点だと思うのですな。
 
 詞の流れからすると、そういう意図はなさそうな気もいたしますが。
 
 作曲は山本直純先生。
こちらも言われてみると確かにダイナミックな曲調にございます。
 
 
 
勇気のうた」はやなせたかし先生作詞のお歌でございますな。

飲まず食わずに一週間」で
勇気がぼくにささやいた たおれちゃだめだ がんばれと」と、
 
アンパンマンのマーチ」の原型で、
しかも「アンパンマン~」より過酷な状況を描いております(※)
 
 これでもかという感じでございますな。
 書いたのが若いころだったからかもしれません。
 
 
 ただ、
 
 ささやいた勇気の主は、
いつしかささやく勇気だけではだめだということに気づいたのだと思います。
 
 倒れたものに力を与えるのには、
自らを犠牲にしてでも、その力となる糧を与えなければ──。
 
 それが愛。
 
 その愛と勇気が1つになって、
そうしてあんぱんまんが生まれたのでございましょう。 
 
 
 
※ 「勇気のうた」のほうが過酷と書きましたが、
   そうではないのでしょう。
 
  「勇気のうた」の障害は、外から自らに襲いかかってくるもの。
   具体的で分かりやすいというだけなのですな、
  それに対して、「アンパンマン~」の痛みは「胸の傷」、
  心のなかのものであり、「みんなのため」。
  つまり、自分に直接降りかかってくるものではなく、
  世界の不幸や矛盾を一身に背負ったものなのでございましょう。
 
  具体的に表現できないだけで、
  その苦しみは、さらに深いものなのだと思うのでございます。 
 
  ……。
  「勇気のうた」のほうも、
  内面の苦しみを具体的に表現したものでございましょうが。
 
  
      ☆     ☆     ☆
 

 いずれにいたしましても、「みんなのうた」に限りませんが、
映像や当時の音源が残っていないものがあるのは残念でございますな。
 仕方のない話なのかもしれませんが。
 

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