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2009/9/2  パソコンの調子がちょっとわるいので、ブログの更新が何日とか何十日とか止まったら、そのせいだと思ってください。                        まあ、めんどくさくなっておやすみということもありえますが。
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リチャード・ブライトフィールド
大出健訳

アドベンチャーブックス18 講談社(昭和61(1986)年7月)

THE DEADLY SHADOW
by RICHARD BRIGHTFIELD
Illustrated by DON HEDIN

Bantam Books(1985)


紹介文を追加しておきました。
(「ゲームブック倉庫番」の更新履歴を見ると、6/27のことでございますか……)

 タイトルだけではわかりませんが、これがスパイもの
 ショーンコネリーやロジャー・ムーアが007をやっていた頃の、冒険活劇としてのスパイものでございます。

 まぁ、1985年の作品ですから当然ではございますが。

「ソ連で透明人間をつくる実験のさいあやまって、人間爆弾になってしまった。爆発すれば、その威力は原子爆弾と同じ危険がある。(……)悪いことに、この男はタイムトラベル能力がある」

 デミトリウスのこの設定だけでも、それを感じることができましょう。
 それに、キャラクターとしても魅力的ですな。

 となると、この怪物じみた敵との真っ向勝負か? 
と予想してしまうのでございますが、それがそうでもございません。

 これだけの能力の持ち主でございますから、
各国のスパイやら犯罪組織がねらっているのでございますな。

 そのため、デミトリウスとだけではなく、
そういう敵とも戦っていかなければならないのでございます。

 物語は、往時のスパイもののおいしいところをうまく取り入れて料理してあります。

 秘密道具のアタッシュケースとか、敵が連絡員に化けているとか、鉄の手の男とか……。
 気絶させられて囚われの身となる、なんていうのも、ハードボイルドのお約束でございますな。
 舞台も、カジノ、美術館、裏露地、ヘリコプター、ロープウェー、ヨット……、と盛りだくさん
(もちろん、一度にそのすべてに行くことができるわけではございませんが)。

 最初になれるのは、美術収集家かプロのばくち打ち。
 そのあたりも、実にスパイものらしい。

『天才コンピュータAI32』と同じく、そこから物語は多彩に展開してまいります。

 結末も21と、多彩。

 ただし、スパイものでございますから、デッドエンドも当然多く、
それも結末に含まれておりますので、それほど多いと感じられないかもしれません。

 それに、『天才コンピュータ~』とは違い、目的がはっきりとしておりますから、
物語はあそこまで広がりはいたしません。

 もっとも、それが悪い方向に働いているのかと申せばそうではございません。
 方向性が決まっているので物語にまとまりがあり、
『天才コンピュータ~』にあった展開の大雑把な感じも多少薄れております。
 まっ、多少でございますが。

 結末に関して申せば、
ひとつトゥルーエンドらしいものがありますが――。

 元の状態に戻すことができるまで、デミトリウスを宇宙に滞在させる
というもので、
作中では本人簡単に納得しているみたいですが、
いくら爆発の危険が迫っているとはいえ、
そんな話を鵜呑みにできるものでございましょうか?

 ちょっと微妙でございます。

後は――。

 たとえば、ギャンブルで大もうけをしてスパイ稼業を引退しちゃうとか――。
(閑話でございますが、イアン・フレミングの原作では、007は何度も引退をほのめかしておりますね)

 隠れ家で話をしよう、といって終わっちゃうとか――。

 そんな感じて
 結末が唐突だったり、
 話が本筋とは関係ない方向に行っちゃってアレレ? だったり。

 そのあたりも、『天才コンピュータ~』と同じですな。

 まあ、それもまた、マルチエンドなゲームブックの面白み と申せるかもしれませぬ。

 


 ひとつ残念なのは、
低年齢層を対象としたゲームブックなので、
書き方も子供向け
だということでございます。

 大人向け、いや、もう少し上の年齢を対象にしていたら、
もっと踏み込んで面白くかけるはずなのに――。
 そういう場面が何箇所もございます。

 アクションや駆け引きでもそうではございますが、
 特に感じたのは、人間爆弾であるデミトリウスの心情でございますな。

 それがパラグラフごとにバラバラな感があるのでございます。

 あるときは冷酷な犯罪者であり、
あるときは弱みを見せる一人の人間であったり……。

 大人向けの作品だったら、
そのあたりの葛藤を表現して奥深い作品になるところでございますのに、
上っ面な書き方をしているので、パラグラフごとに違う人のまま。

 作者がそのあたりのことを全然考えてなかった、ってことも充分考えられますが、
そういう可能性を残しているだけに、惜しい作品ではございます。

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