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2024/04/24 古代の大型投石機。ギリシアでは片腕を意味するモナンコン、ローマではオナゲルと呼ばれていたそうでございます。ローマでの呼称は投げるという日本語とは特に関係なくて、野生のロバという意味だとか。ロバがひづめで背後に石を蹴り飛ばしたという寓話に基づくそうでございます。アラビアではそれがマンガニク。古代アラビアの人たちはマンモーを狩っていたのでございましょう。
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 前回抜けた部分を、

安田均
先生の
『ファイティング・ファンタジー ゲームブックの楽しみ方』
                                (1990/社会思想社)から、
 引用補足しておきましょう。

 おお、そうそう。
 その前に。

 この当時は、創土社版はございませんから、当然、東京創元社版を元にに書かれております。
 ですから、タイトルに関しては、
 以下のように、脳内変換してお読みいただけると光栄にございます。
 
『魔法使いの丘』 ⇒ 『シャムシャンティの丘を越えて』
『城塞都市カーレ』⇒ 『魔の罠の都』
『七匹の大蛇』  ⇒ 『七匹の大蛇』
『王たちの冠』  ⇒ 
『諸王の冠』

 このあたりを理解したところで、さっそく参りましょう。 
まず、全体の構成。

第一部『魔法使いの丘』は、
 オーソドックスなオープンフィールド。
 散発的なイベントを順次解決する、ある意味プロローグ的な冒険。
 
第二部『城塞都市カーレ』は、
 シティーアドベンチャー。
『バルサスの要塞』でジャクソンが見せた、パズル性と複雑なプロットの組み替えが冴えわたる。

第三部『七匹の大蛇』
 森・湖・沼といった特殊なオープンフィールド。
 モンスターと主人公の競争がサスペンスを盛り上げる。

第四部『王たちの冠』
 要塞内部。
 構成は『バルサスの要塞』を思わせるものの、プロットは遙かに複雑になっている。

 つまり、
 アイデアと新しい試みがこれでもかとばかりに盛り込まれていて、驚きの連続であると。
 以降、量とシリーズ性で『ソーサリー』を凌駕しようとする類似品がでてきたが、
 それだけではこのクレバーな作品にはとうていかなうことはできない、と。
 そう、安田先生は申しております。

 もう一つ、魔法システムについてでございますが、
同書によりますれば、これが経験・成長のシステムになっているのだそうでございます。

 選択肢にある呪文の結果を、

A:魔法の成功
B:魔法の失敗(不適切な使用)
C:魔法の失敗(アイテムの欠如)
D:ニセの魔法

と分けた場合、魔法の失敗例は、

『魔法使いの丘』では 、Dが多くBがない。
『城塞都市カーレ』は、どれも均等。
『七匹の大蛇』C、Dがなく、Bが増え、
『王たちの冠』になると、やはりC、Dがなく、Bがさらに増える

ということでございます。

 要するに、駆け出しのころは、
魔法を間違えたかどうかが、成功失敗の分かれ目になる けれど、
一人前の魔法使いとなり、魔法をすべて覚えたあとは、
それを正しく使えるかどうかが正否を分ける ということですな。

 そういう成長を、魔法ルールによって表現していると
安田先生はおっしゃっております。
 

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