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2024/04/22 『ゴジラ対コング(2021)を見る。BS-12で。前半はトンデモ設定。地球は空洞であり、コングとゴジラはそこからやって来た。怪獣には帰巣本能があり、ゴジラはその空洞世界からエネルギーを得ている等々。なんか別の映画を見ているようだ。中盤はコング中心。コングの帰巣本能を利用して空洞世界に行こうとする組織と、コングと絆を持つ少女が描かれる。組織の所有する搭乗型メカゴジラが登場し──。というあたりで眠ってしまった。ここまで見た感じはハリウッド映画は強く感じたものの、ここまでゴジラが登場してもゴジラ映画をあまり感じられなかったが、そのあたり、結局どうだったんだろう?
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FFシリーズには、社会思想社から出版されたナンバーつきのものだけを指すのではございません。
狭義ではそうなのかもしれませんが、
FFシリーズの共有世界であるタイタンを舞台にしたものは、
すべてファイティング・ファンタジーのシリーズと考えて良いでしょう。
 もちろん今回紹介する「ソーサリー」も、その中に含まれることに異論などないと存じます。

 この「ソーサリー」シリーズは、
現在、創土社という出版社から発売されております。

  学術系の難しい専門書が本分の出版社なのでございますが、
2002年ごろからアドベンチャーゲームノベルという呼称でゲームブックを出版し始め、
ゲームブックファンには、ゲームブックの出版社
と認識されている感さえある会社でございます。
 まあ、ゲームブックに関して話題にする際には、それで問題ないとは存じますが、念のため。

 さて、
「ソーサリー」のシリーズでございます。
このシリーズは、4部からなる大作にございます。

 その概要は、以下のとおり。
どなたかが、「第二ゲームブック倉庫番」を作ってくださるその日のために、「ゲームブック倉庫番」に準じた形式で書いておきましょう。
 紹介は『夢幻の双刃』の広告から、そのほかは他の本の広告や、「創土社」のサイトなどからの引用でございます。
(でも結局最後は、ご主人様がご自身で調べないとならないことに。
初出年は載っておりませぬものな。けっこう面倒……とか申しておりました)

 紹介は「創土社」のサイトのそれと少し違う文言がございますが、原文のママでございます。

シャムシャンティの丘を越えて(ソーサリー! 1)

 スティーブ・ジャクソン 著 浅羽莢子 訳 ジョン・ブランシュ画
四六版並製・198ページ 総項目数456 2003/8
本体1200円+税

○大魔法使いのいるマンパン砦に至るには、途中広大なジャバジ河を渡る必要がある。河上に建てられたカレーの街がその唯一の手段である為、貴方は目の前に広がるシャムタンティ丘陵、カントパーニからトレパニを抜けてまずはカレーに向かう。諸王の冠を取り戻す旅が始まった。

魔の罠の都(ソーサリー! 2)

 スティーブ・ジャクソン 著 浅羽莢子 訳 ジョン・ブランシュ画
四六版並製・238ページ 総項目数511 2003/12
本体1200円+税
 
○靴紐一本を奪うのに平気で人を殺す悪意に充ちた輩が大勢住まう魔の都カレー。そのあまりの無法ぶりに、街路をうろつく犯罪者から身を護るため、住人達は手のこんださまざまな罠を考案した。〈魔の罠〉と呼ばれるようになったのはそのためだ。君はこの都を通り抜けなければならない。

七匹の大蛇(ソーサリー! 3)

 スティーブ・ジャクソン 著 浅羽莢子 訳 ジョン・ブランシュ画
四六版並製・254ページ 総項目数498 2004/5
本体1200円+税

○危険の迫るを報せねばならぬ。任務が漏れた! マンパンの眼が我らの企てを盗み見、今も報せが闇の砦に向かいおる。任務の報せは、大魔法使いの最も信を置く配下なる七大蛇により、ザメン高地に運ばれつつある。七大蛇は、七手に分かれた。可能なれば七大蛇を探すべし。

諸王の冠(ソーサリー! 4)

 スティーブ・ジャクソン 著 浅羽莢子 訳 ジョン・ブランシュ画
四六版並製・350ページ 総項目数800 2005/3
本体1200円+税
 
○ついにたどり着いたマンパン砦。“諸王の冠”を取り戻すための旅も最終章を迎えようとしている。砦の守りは堅く、近づくだけでも命をかけなければならない。最後の難関スローベンドアを開け、大魔法使いを倒すことができるのだろうか? そして失われた呪文ZEDの正体とは?

                               ……。

文字数ピタリに納める苦労がうかがえる文章ですな。
擬古調にしたのが失敗している部分もある気がいたしますし--。
一巻が貴方で、二巻がというのも統一されておりませんな。

 ま、それはさておき。

 ストーリーの核は、『指輪物語』を思わせると申しますか、その逆展開と申しますか--。

 あちらは、すべてを支配する「力の指輪」を山に捨てにいく話ですが、
こちらはちょっと性質が違うとはいえ、似たような冠を大魔法使いから取り戻す話ですからな。

 それにしても、
 この冠がないと国を治められない王様たちって無能……。
 いやいや、そうではございますまい。
 旧世界(「ソーサリー」の舞台)の野蛮さは人の手に余る、
ということなのでございましょう。

 この設定は、ゲームブック本編にも活かされております。
 つまり、平和だった地が野蛮に侵されているという、
その混交が挑戦のしがいのある冒険の舞台を、形づくっているのでございます。

 さて、
 このゲームブックで最大の特徴と申さば、魔法ルールでごさいましょう。

 もちろん、魔法を使わないルールも「初級ルール」として用意されております。
 魔法使いではなく、「戦士」として冒険するルールでございますな。

 そちらは、能力的にもルール的にも、通常のFFシリーズと変わりはございません。

魔法を使用するルールよりも能力値が高く
(と申すより、魔法使いは技術点が2低い、といったほうがわかりやすいですな)、
魔法を覚えるという過程がないので、
すぐに始められるのは初心者向けと申せるかもしれませんが、
だからといって、これが「初級ルール」かどうかと申しますと、疑問が残ります。

 と申しますのも、難易度的に楽というわけではないからでございます。
 魔法なら切り抜けられるところでも、
 剣一本とあとはパラグラフの選択で切り抜けなければならず、
そうなると、けっこうキビシー部分があるからでございます。

 最後まで冒険を続けることを考えますれば、
魔法使いのほうが無難なのではございませんでしょうか。

 「ソーサリー」というシリーズ名がございますとおり、
このゲームブックは、魔法使いでプレイすることを前提として作られていると思いますし、
魔法ルールがウリのゲームブックでございます。

 大抵の方が魔法使いでゲームを進めるのではございませんでしょうか。

 魔法ルールと申さば、『バルサスの要塞』にもございました。
 が、このゲームブックのそれは、かの作品とは全く異なるルールとなっております。
 とりわけ特徴的なのは、プレイヤーが魔法を覚えなければならないという点でございましょう。

 魔法は、アルファベット三文字で構成されており、巻末の「魔法書」に記されてございます。
 プレイヤーはゲーム開始前にそれをすべて覚え、本編に臨まなければなりません。
(特に必要な魔法6つが最初に書かれているので、それだけ覚えてチャレンジ
という方もおられるでしょうが、それではそのうち太刀打ちいかなくなります)

 ゲーム本編では、魔法を使う場面になると、三文字言葉がいくつか選択肢として示されますので、
それを選んで魔法を発動するわけでございます。
 選択が正しければ魔法は発動。間違っていると不発、
もしくは間違った結果が起こってしまうというわけでございます。

 つまり、プレイヤーの魔法の習熟度が実際のゲームに反映され、それがプレイヤーのゲームへの没入感を高めるというわけでございますな。
 要するに、のめりこむほどに面白いゲームと申すわけでございます。

 さて、この魔法の覚え方についてでございますが、
 山本弘先生のマンガ「私はこうしてソーサリーした
(「ふぁんろーど」誌 1986年いちがつ号p.28-29)
に、先生ご自身が魔法を暗記した方法を一部記しております。
それを、以下に引用しておきましょう。

○敵を焼き殺しほっと(HOT)する。
○黒い仮面で敵はがくがく(GAK)。
○巨人の骨で巨人呼ぶ(YOB)。
○超能力でが罠を指す(SUS)。
○言うこと聞け、このやろう(LAW)。
○攻撃かわしてフォッフォッフォッ(FOF)。
○宝の幻、だすんだどーん(DUD)。

赤い字の部分は原作では上に点)
 ご参考までに

 さて、
 そのような、特徴的な部分にばかり目が向いてしまいがちでございますが、
物語的な面白さももちろん見逃すことはできなせん。
 と申しますよりも、それなくばこの大部がプレイされることはなかったことでございましょう。
 この物語の豊潤さは、『モンスター誕生』において結実するもの
(ホントは、小説『トロール牙戦争』と申したいところでございますが、
読んだことがございませんので……)。

 と申しましても、
 ここでの物語的な面白さは、
全体的な流れの面白さもございますが、それよりもむしろ、各場所でおこる様々なイベント(そこにはもちろん、魔法の結果も含まれます)に注がれているように思えます。

 パラグラフやページ数の制約から解きはなたれて、自由に
 (思う存分とまではいきませんのでしょうが、
それでもいつものシリーズとは格段の差でございましょう)
展開していったらここまでやれる、とでもいうように、
次から次へとアイデアを繰り出しているのが魅力的でございます。

 まっ、骨が折れるのはご想像のとおりでございますが、
やはりそれは、挑戦しがいのある、と表現すべきものでございましょう。

……。

 と、ここまで書いてきて、申すのも烏滸(おこ)なのでございますが、
実を申しますと、わたくし、このゲームブックをプレイしたのは、かなり後のことなのでございますよね。
 それも、かなり急ぎ足で。
 必要に迫られてというわけでもございませぬが、近い感じの状態で。

 だって、このブ厚さ--。
 しり込みして、ついつい後回しに……。
 ですから、魔法とか、ちょいちょいズルしたよーな……。
 そんなわたくしが申しますのも変でございますが、
 最初の印象は、「思ってたほど高難度じゃない……」でございました。
 考えてみますれば、これだけの分量のものでございますから、
考えもなしに高難度にしたら、よほどの人以外、誰も寄りつかないものになってしまいますものな。

 というわけで、
挑戦しがいのある、
さすがジャクソン、と申すべき難度に仕上がっている
ゲームブックにございます。

 

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