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2024/05/10 きのう、寝ようと思ったら『プロフェッショナル仕事の流儀特別編・宮崎駿と青サギと』をやっていたので見ました。NHK-BSで。後半一時間ぐらいかな。最初は普通に宮崎先生のドキュメンタリーとして見ていたのでございますが、次第にその構成・演出に目が行くようになりました。きっかけは、先生が鉛筆を落とすシーン。普通に横から捕らえた後、下から鉛筆が落ちてくるシーンを入れているのですが、これって多分別撮りした演出ですよね。そんなところに常にカメラ置いているはずございませんもの。で、それに気がつくと、構図とかエピソードの入れ方とか、制作者の意図みたいなものがどんどん気になってまいります。やはりこういうドキュメンタリーを手がける方なので、そうした演出には知悉した方なのでしょう。そう思いつつ見ておりますと、番組としてしっかりまとまっておりますだけに、カットされた部分も見てみたくなる気がいたします。
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ゲームブック(1443)
 
イース 戦慄の魔塔
塩田信之・大出光貴/スタジオ・ハード
双葉文庫 ファミコン冒険ゲームブックシリーズ/
昭和63年10月)


この作品の「あなた」は、アドル
……にとりついた少年、ヒロユキですが、
彼が精神だけ異世界にやってきた原因は何でしょう?


答:トラックにぶつかって……。
 
 学校に遅刻しそうだったので、
 パンを口にくわえたまま、
 自転車を猛スピードで走らせた結果……。
  
 というわけで、この作品、トラックによる異世界転生ものなのでございますな。
 しかも、「遅刻しそうになってパンをくわえたまま走って
曲がり角で出会い頭にぶつかる」というベタのコンボ
 
 
 まぁ、死んで異世界へ行くというのは、
死者の国へ行くとか、輪廻するとかいうのと同じでベタでございますな。
 
 異世界ヒロイックファンタジーの元祖的な
エドガー・ライス・バローズ先生の「火星シリーズ」も、
転んで頭を打って異世界にまいりますし
(そこにいたるまでのエピソードはございますが)、
 
マーク・トウェイン先生の『アーサー王宮のヤンキー』は殴られてでございます。
 
 神隠しとか呪文で呼び寄せられたとかいうのでなければ、
別世界に行くためには、死、あるいは気絶など擬似的な死が必要になってまいりますな。
 
 
 一方、トラックのほうは、自動車事故がなければ存在しないので、
それ以降とあいなります。

 現実のニュースが元になったのでございましょう。
 
 トラックに限らず、交通事故による怪我、死が絡んでくるパターンといたしましては、
 
 社会派ドラマですと遺(のこ)された家族の話ですとか、
スポーツものですと、入院してそこから復帰する話、なんかがございますな。
 事故に遭おうとする人を助けるところから始まる物語もございますし、
タイガーマスク』のように、連載の幕引きに交通事故を使ったものもございましたな。
 
 超常的なものでは、幽霊になるというのがございます。
その呪いですとか、怪談ですとかは、
実際のうわさ話から発生したものでございましょう。
 
ウルトラマン』のヒドラや、『スペクトルマン』のクルマニクラスの回などでは、
霊が怪獣をとともにあったり……。
 
 航空機の事故では、『三大怪獣 地球最大の決戦』(東宝)
(と、それをもとにした『幻魔大戦』(石森章太郎・平井和正)では、
サルノ女王やルナ姫が、超常的な力を持つようになったり、
ウルトラマン』では、ハヤタ隊員がウルトラマンになったり、
というのもございますな。
 
 と、まぁ、余談はそのぐらいにいたしましょう。
 

 ヒロユキさんを喚(よ)んだのは、イースの女神さま。
 異世界の魔術師や神官が召喚をするのはいつものことなので、
これもベタではございますが……。

 考えてみますと、ということは、
女神さまはヒロユキさんをアステリアに喚ぶために
トラックかそのドライバーを操ったってことですよねぇ……。
 
 ヒドい。
 
 昨今よくある、ブレーキとアクセルを踏み間違えたとかいう事故も、
異世界の魔法による迷惑行為が原因なのかも???
 
 女神さまは、
「わたしは、あなたを元の世界に戻す義務があるの……」と申しております。
 ラストは、まばゆい光に包まれて終わっているので、
どういう形で現実に戻ってきたのかはわかりません。
 
 この後、ベッドで目ざめるのかなぁ。
 そうなると、事故が成立して、トラックの運転手の方がかわいそうですよね。
免許取り上げられるかもしれないし、退職しなければならないかもしれない。
(☆ ちなみに、パラグラフ99では、病院で目ざめることになっているのですが、
   それは女神によって返されたのではなく、
   黒マントの男の要求に応じたためなのでございますよねぇ)
  
 それとも、
プロローグでは宙に吹き飛ばされるところで終わっているので、そこからの続き。
投げ出されたけれど、奇跡的に怪我一つない、っていう展開かな?
 で、トラックが「気をつけろぃ!!」って怒鳴って去って行くという……。
 
 そんな一瞬のことだったら、
何もそういうエピソードを差しはさまなくてもいいようなものでございますが、
魔法的にそういうキッカケが必要なのかもしれませんな。
 
 
 ただですねぇ、ここにもうひとつの可能性があるのでございますよ。
 
元の世界に戻る光を浴びたとき、ヒロユキさんは
フィーナに会いたい!」(再会したい)と強く願っているのですな。
 
何しろ『イース』は『イースⅡ』で完結するので、まだ話は半ばなのでございますよ。
ですから、ここで元の世界に戻りたくないと願うのも、当然なのでございます。
 というわけで、その強い願いが女神の力に打ち勝ち、
ヒロユキさんはまだアドルにとどまる、ということも考えられるのでございますが……。
 ますが、
ファミコン冒険ゲームブックの『イースⅡ』は
違う方が執筆されているのでございますよね
(わたくしは持っていない(多分)ので「ゲームブック倉庫番」で見ますと、
 竹田明先生のようでございます。
 あらすじにもヒロユキという名は出てまいりません)。
ですから、そういう展開はないと思います。 
 
 
 ちなみに、なぜ現実世界の人間が異世界に召喚される必要があったかについては、
一応理由がございます。魔法がかかりにくいらしいのでございますな。
 途中の話といろいろ矛盾するような気もいたしますが……。
 
 ヒロユキさんが選ばれた理由については、書いていなかった気がしますけれど、
アドルさんと相性がよかったのかなぁ。
 それとも偶然? 
 
 ゲームのプレイヤーとPCの関係と考えれば、あまり理由がない方がよさそうなので、
偶然が正しいのかもしれません。

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