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2024/04/28 「オタク用語は非日常の世界を描くためか、そこにはまりこむためか、日常生活にかかわる用語(たとえば衣食住・乗り物。店など)がないのが大きな特徴である。その他、表記を変えた当て字が多い」(『俗語百科事典』米川明彦:著(朝倉書店/2021/7)。うーん、確かに。って思ったけれど、あたりまえのような気も……。
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ファイティングファンタジー・コレクション』が発売されました。
 
みなさんはどうなされていらっしゃるでしょうか。
 完全保存版として、封も切らずに本棚の奥~のほうにしまっておく?
パラパラッと見て、満足しておしまい? 
 
 色々な楽しみ方はあるとは思いますが、
訳の異同を見るというのは、新訳が出た際の楽しみ方の基本でございますよね。

 特に今回、『火吹山~』や『バルサス~』を
安田均先生が訳されているではございませんか。
 浅羽莢子先生が訳されたものとどう違うのか、つき合わせてみると面白いですし、
文章表現の勉強にもなるのでは、と思います。
 
 新訳というのは、楽な部分も難しい部分もございますよね。
 
 あらかじめ訳されておりますから、それがガイドになる一方、
同じ文章を旧訳とは違う表現にしていかなければ、新訳である意味がない。
 
 今回もそうでございますが、新旧両方の訳を見比べて思うことは、
翻訳に携わる方って、語彙が豊富だなぁ
 
 あたりまえだと言われそうですが、
そのあたりまえにあらためて感心するほど、表現を変えてきているのでございます。
 ただ、このあたり苦労しているような……。
もとの文章そのままにしたかったんじゃないかなぁ、と感じるところもちらほら。
 
 上記2冊ばかりではなく、
こあらだまり先生が訳された『盗賊都市』(旧訳は喜多元子先生)
の場合もそれは感じました。
 
 そんなわけで、両方を持っている方は、両方を見開きながら
いいとこ取り訳で読んでみるというのもよろしいかと存じます。
 
 まぁ、そういうのはちょっとしたぜいたく。
 そんなことをしなくても、面白さには関係ございません。
 
 原作の文章も訳文もいい、ということでございましょう。
 
『火吹山~』冒頭の「背景」など、読んでいてワクワクしてまいります。
いや、『火吹山~』に限ったことではございませんが。
 

 ただ……。
火吹山~』については、四〇〇が右ページに来てしまったのが残念
 
やはりあそこは、バーンと「君の冒険は終わった」と出てきて、
ページを開くと……という感覚が楽しい部分でございましたから。
ページの都合なのでございましょうが、
そこはもとの雰囲気を保ってもらいたかったものでございます。
 
 
 
 
 さて一方、『モンスター誕生』は旧訳も新訳も安田均先生でございます。
 そのため変更は最小限
 はじめのほうを読んだ限りではでございますが。
  
 ひらがなだったところを漢字にしたり、
 
 フリガナをなくしたり、

 槍穂(やりほ)木を槍穂木(スピアティップ・ツリー)というふうに
 固有名詞を元の名前が分かるようにしたり
 (ただし、ぺちゃくちゃ獣とかドブドロ川のように、
  日本語として楽しさのあるものはそのまでございます)、
 
 ""を〈〉に直したり……、
 
という程度の変更でございます。
 
 暗号になったセリフの部分は、
ザッと見たところ変えていないようでございますな。
 
変えれば面白いのに──。
 
 パラパラッとめくって気づいた重箱の隅が四三八
 このパラグラフに出てくる数字、
 五二は、旧訳同様太字がホントなんじゃないのかなぁ。
 
 と思ったのでございますが、
火吹山~』の鍵の数字なども太字にしていないので、
これで正しいのでございましょう。
 
 わたくしのようなうっかりものの場合、
強調していただいた方がありがたいのでございますが。

 
 重箱の隅は、次の記事。
ゲームブッククイズ(155)にもちょっと続きます。

 
 

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おひさしぶりです
ご無沙汰しております。

5冊+1のセットは家に昨日届きました。

サイコロを振らずに火吹山の魔法使いふたたびを読んでます。こんな複雑なゲームブック、サイコロ振って律義にやってたらエンディングを迎えるまでにどれくらいのプレイ時間かかるかわからないからですが、「サイコロ振らないでゲームをするのが多数派だったら戦闘ルールなんて作らない方がマシじゃないか」とも思います。
ポール・ブリッツ 2021/07/21(Wed)21:39:55 編集
敵が強くなっていくのは、『バルサス~』以降でございましょう。  
 『火吹山の魔法使い』は、サイコロをふって楽しくプレイできるゲームバランスだと思いますよ。数回プレイすれば、ザゴールを何とか倒すことができ、そこでやったと思ったら、宝箱の数字あわせで愕然とし、さらにもう一度挑戦、ということになる。
 世界観もタイタン世界が確立する以前であり、これ単体で終わる可能性もあったため一般向き。おとぎ話によったユーモラスな部分もあり、殺伐とした感じは弱めでございます。
 
 ただまぁ、以前楽しんだ作品を、手軽に楽しんでみたいという気持ちは分かります。その時はそのようなプレイスタイルでもよろしいのではございませんでしょうか。
 ゲームブックは自由なものでございます。
 『火吹山~』の場合、戦闘を抜きにしても、その物語性(と申しますよりイベントでございますか)、パズル性で十分楽しめる作品でございますからな。
 人がどう言ういうかは存じませんが、楽しめるのならはどのような遊び方をしてもよろしいかと存じます。
道化の真実 2021/07/23(Fri)02:59:46 編集
むろん
ダイスを振らないでやってるのは「ふたたび」のほうです(^^;A いい方が悪かったかな。

「火吹山」のほうは絶妙なバランス配分で、過去に何度となくサイコロを振って遊びました。でも技術点が低いと、普通にやっててもゾンビーに殺されたことが何度もあるので、まあ、スリリングで楽しいゲームであります。後半の迷路は、たまに途中から読み始めて、パラグラフを追いながら目的もなくふらふらとさまよって、さまよい飽きたら読むのをやめる、という遊びをよくやりました。思えばそれが「ゲームに勝敗の有無は必ずしも必要条件ではないんじゃないか」と考えるようになる遠因であったであります。
ポール・ブリッツ 2021/07/26(Mon)03:30:54 編集
律儀に1作目からやっているのか、と感心したのに~!
 わたくしは、『火吹山ふたたび』は開いてもおりませんでした。
言われて今、パラパラッとめくりました。
イラストがうまくなってる?
 迷路をふらふらするのは『魔城の迷宮』でよくやっておりました。パッと開いたページから、どこそこまでって感じで目指すんですよね。あっ、でもこれは目標を設定いたしますから、少し違いますか。
 前にも書きましたが、作者がゲームとして作っているのなら、それはゲームだと思いますよ。それを手に入れた人がどう遊ぶかは、また別の問題だと思います。
たとえば、チェスのコマとその動きをもとにして物語を作れば、それはゲームではなくお話になりますが、元のチェスがゲームであることは揺るがないと思います。
道化の真実 2021/07/28(Wed)00:27:53 編集
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