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2024/04/24 古代の大型投石機。ギリシアでは片腕を意味するモナンコン、ローマではオナゲルと呼ばれていたそうでございます。ローマでの呼称は投げるという日本語とは特に関係なくて、野生のロバという意味だとか。ロバがひづめで背後に石を蹴り飛ばしたという寓話に基づくそうでございます。アラビアではそれがマンガニク。古代アラビアの人たちはマンモーを狩っていたのでございましょう。
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『話術』
徳川夢声
(新潮文庫/平成三十年四月)

戦後すぐに出版された話し方に関する本で、
平成15年の版を底本としているようでございます。
 作者の徳川夢声先生のことは、名前ぐらいは知っている人も多ございましょう。
 わたくしもそのクチでございまして、
どんなことを書いていらっしゃるのだろう、という興味から手に取った次第でございます。
 最後に久米宏さんが解説と申しますか、
エッセイみたいなものを書いているのも興味を引かれたところでございます。
 
 読んでみますと、さすがに語り口がうまい
それに構成も考えられている
ユーモアを差しはさみながらよどみなく流れるように、説を進めておられます。
 
 特に感心したのは、演芸の歴史についてお書きになっているところでございますな。
 時代とか人名とかがたくさん出てきて、読みづらくなるのが通例でございますが、
すんなりと知らず知らずうちにその話が進んでいく。

 ホントはこうした構成についてのアドバイスを読みたかったところでございますが、
そういうことはあまり書いてはございません。

 話術の本でございますから、声の出し方であるとか、
場にあわせた話し方であるとか、まあ、そういうことが書いてあるわけでございます。
 
 オビにも書かれております、座談十五戒など、わたくしには耳が痛いところ。
  (オビだけ読んで、わかったような気になってはいけませんよ)
 これが一つや二つでございましたらまだ個性でございますが、
半分以上が気になってまいりますと……。
 まぁ、そうは申しましても、今さら変えるわけにもまいりません。
 しかたがないとあきらめてもらうしかないようでございます。
 
「この本を読むと、話し方が上達する。
 それは恐らく間違いない。間違いなく少しは上達するはずだ」
 
 巻末の久米宏さんもそう書いてございますが、そのとおりでございましょう。
 
 話し方などは、結局は場数――経験が物をいうものだと存じますが、
ここに書かれていることを心に置いていれば、
経験点が1~2割増しぐらいにはなるのではないかと思う次第でございます。
 (余談でございますが、そういうRPGってあってもいいと思うんですよね。
  前もって練習したり、本を読んだりして時間を費やしていたら、
  経験値がそうではないときよりも何割増しかになるような……)。
 
 ただ問題なのは、読みやすすぎて頭の上を通り過ぎてしまうような気も……。
 何度も読むことが必要でございましょう。
  
 TRPGの、特にゲームマスターなどをやっている方には、
 参考になる部分もあると存じます。

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