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2025/01/22 以前『ロリ神』のところでちょっと触れたインドネシアのVチューバー、 Alia Adeliaさんが「卒業」なされたみたい。インドネシア語なんかまったく分からないので、ほとんど見ておりませんが、日本のお歌をふだんあまり聴かないわたくしなどは、この方のお歌で知ったものもございますし、たまにある日本語講座が言葉や例のチョイスとかがいろいろと変で面白うございました。昨年末の「卒業」動画で配信が止まっていることに気がつき、それを見ました。日本語でもあいさつしておりますが、理由についてははっきりとは語っておりません。コメント欄などを見るに、どうやら所属事務所の問題みたいなのでございますが、よく分かりません。
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コレクションフランス語
『コレクションフランス語 4 話す[CD付・改訂版]』
田島宏:編
中川努・東浦弘樹・中井珠子・
曽我裕典・古石篤子・小石悟・田島宏:共著

(2002/12 白水社)
  
 

お薦めはできません。

 
 冬川準二先生の同人誌で紹介されていた
ゲームブックにございます。
 フランス語なんか全然興味がございませんでしたから、
当時はまぁ、目にしたら買おうぐらいの気持ちで、
あまり気にも留めておりませんでした。
 
 ですが、この前その同人誌を再読し、
あったら読んでみたいと探すようになったのでございます。
 
 とは申せ、1991年の初版
(1995年の「さかだちするふかふか」(p.9)の時点で第4刷)ということは、
今から30年のご本でございますからな。
図書館で見つけられたら、ぐらいに思っていたのですが、
どうも無いご様子。
 この手の本を古本屋さんで見つけるのはけっこう難しそうでございますし──。
 
 ところが。
 
 静岡のジュンク堂に普通に置いてございました。
 
 奥付を見ますと、2002年に付属品がカセットからCDに変わったご様子で、
2019年2月新版13版となっております。
 
 こういう参考書の類いって息が長いものでございますな。
 
 というわけで、新刊書店で今でも買える本発見でございます。
 
 
 とは申せ。
 語学の教本ですよ。
 
 フランス語に興味のないものにとって、
話のネタになるかな、程度のものでございますよね。
 
 パラグラフ数58ぐらい。
1パラグラフの文章量も、例文と日本語を合わせて約半ページ。
日本語だけだと4~6行程度といったところでございます。
 
 パラグラフ構成も非常に単純ですし。
 手に取ってみる必要もない──。
 
 のですが。
 
 予想外でございました。
 
 いい意味かどうかはともかくとして、ストーリーがスゴい
 
 
 だってね、フランス語の会話テキストっていったら、
極々平凡な日常会話を想像するじゃないですか。
 友達の家へ行く道をたずねたり、
その家で自己紹介をしたり楽しくおしゃべりをしたり、みたいな。
 
 
 でも、そういうのではございません。
 SFとかファンタジーとかではなく、現代現実の話ではあるものの、
あるにもかかわらず、とにかくぶっ跳んでおります。
 
 主人公のマキは、空港で文通相手と待ち合わせをし、彼と空港を出ます。
 ここまでは普通。
 
 だけど、空港を出たとたん
文通相手のポールは車にはねられて入院してしまいます
 
 ね、普通じゃないでしょ?
 
 最短で Fin.(おしまい)を迎えるルートだと、その後も御難続き。
 
 面会しようと病院の廊下を歩いていると女性にぶつかられ(p.136)、
その後1人で帰ると途中で強盗に遭い(p.144)、
パスポートと現金を盗まれ帰国しなければならなくなります。
 で、おみやげにスカーフ{p.50)とチョコレートを買って帰るという、
 
いいとこ無しのフランス旅行
 
 バッドエンドルートってことなのでございましょうが、
フランス語を学ぶ人っていうのは、
フランス旅行を楽しみにしている人が大半でございましょう。
 
 そこに冷水をぶっかけるような仕打ち。
 
 いや、ビックリいたしました。
 
 でもまぁ、これはいわゆるバッドエンドですな。
 
 他にもエンドは3つほどございます。
 
 拡散型のゲームブックなので、
それぞれのエンドはまったくのバラバラでございます。
 目標があってその成否を問うゲームブックとは別でございます。
 
 ただ、そのストーリーが脈絡がない。
 このゲームブックのスゴいところは、
その脈絡のなさ、因果関係のなさにございます。
 
 
 例えば、
 
 先ほど書きましたとおり、
主人公はポールに会うためにフランスにやってきたのでございます。
 
 ところが。
 事故で入院したあと、彼とは電話で話したっきり(p.166)。
 p.72で「病院に行く」と言っているので
そのあと行っているはずなのですが、
そこからの分岐では、もうまったく別の話になっております。
 
 以降、彼の話は出てまいりません。
 
 ポールは、3週間以上の入院だそうですので、
その間に起こった話ということなのでございましょうが、
それにしても、ねぇ(ちなみに病室の番号は14でございます)。
 
 これが名前もない行きずりの人ならともかく、
文通相手で、彼に会いに来たんですよ。
 
 
 3つ結末が用意されていると先ほど書きましたが、それも唐突。
スピーチ発表をして終わりとか、結婚を申し込まれるとか、
レーサーになるとか、その展開には驚かされます。
 
 構成とか伏線などはございません。
 
 物語を書いている人には、逆にこういうの、難しいんじゃないでしょうか。
 
 
 おそらく必要な会話を決め、シチュエーションを決めしていって、
それをつなぎ合わせていったのでございましょうな。
 
 会話のテキストなのでございますから、必要な場面から決めていくのは、
ごく自然なことと存じます。
 
 その中で、トラブルに遭ったときの会話は必要だ、
入院中のポールに面会する会話は要らないだろう、
カジノは入れたい、などと決めていったのでございましょう。
 
 普通の旅行会話を想定していたものといたしましては、
その展開が面白うございました。
 
 その辺りが作者の工夫と申せるかもしれません。
 
 
 そのようなわけでこのゲームブック、
見出しに書きましたように、まったくお薦めはできません
 
 物語として起承転結もなく、パラグラフ構成は単純で、
文章量も少なく、しかもCD付で高い(2400円+税)ですから。
 
 値段はともかくといたしましても、ゲームブックのコンテストでしたら、
落選する類いではございませんでしょうか?
 
 でも、わたくしとしては好きな作品でございます。
 と申しますか、こういう作品を書きたいんだな、とあらためて
 認識いたしました。
 
 わたくしのベストは以前にも書きましたとおり
天国か地獄か 恋と遊ぶゲーム』でございますが、
あの作品はライターの方が書いているだけあって
飛躍があってもつながりが自然で、滞りなく読んでいけるのですな。
 
 そのために気にならなかった部分に、
この作品では気づかせてくれたように存じます。
 
 そんなわけで、お薦めはできませんものの、
わたくしにとっては買ってよかった作品でございました。
 

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今日は節分
節分といえば鬼退治
鬼退治といえば桃太郎でございますな。
 
その昔、『マジカル頭脳パワー』という番組で、
「オコシ」「煮つけ」「たき火」「ダンゴ」
なんていう問題もございました。
 
 
それはさておきというわけで、
タイタン世界でこの「桃太郎」をやったらいかが相成ることでございましょう。
舞台は決まっております。
鬼ヶ島は、ポートブラックサンドですな。
桃太郎八幡国の出ということでよろしゅうございましょう。
 
悪死」の幟(のぼり)を背負った君が──とと、それでは蜂漫国になってしまう、
もとい「80001」、もとい「八幡一」の幟を背負った剣聖の君は、
奪われた金銀財宝綾錦を取り戻すため
ポートブラックサンド目指して大海原に繰り出します。
 
 地図を見ますと、ブラックサンドから八幡国では
大航海時代の感がございますが、気にしない気にしない。
八幡国は財宝の国として、タイタン世界に知れ渡っていたのでございますよ、
きっと。
 
 そんな長い距離を小舟は、仁王立ちの君を乗せたまま、
揺らぎもせずにまっすぐとホートブラックサンドへ。
 
 ──とするとおとぎ話的ですし楽でございますが、
ロールプレイングゲーム的にするならば、
その間に戦いがいくつか、いくつもあったほうがいいかもしれませんな。
 
 そんなわけで、迫りくる敵をちぎっては投げちぎっては投げ、
桃太郎=君を乗せた小舟は、荒れ狂う大海の中を小揺るぎもせず、
まっすぐにブラックサンド目指して進んでまいります。
 
 そしてついに、盗賊都市へ。
 港では海賊船の群れが待ち受けております。
 と桃太郎、顔色ひとつ変えずにザックから、
吉備の宝珠を取り出し、高々と掲げるのでございます。
 
 ドワーフの巫女の血を引き、一流原型師の元で修行を積んだおばあさんが、
心血を注いで作りあげた神秘の宝珠でございますな。
 
 それをつかって桃太郎は、
 
 キリン
 剣歯虎
 女魔法使いエレノア
 黄金騎士団
 不死鳥
 竜(たつ)
 蛇をかたどった木の枝
 
 などを召喚し、海賊ども、盗賊どもを次々と撃破していくのでございます。
 
 そうして目指すは、神殿通り。
 奪われた財産を取り戻すべく、裁判所で訴訟を起こすわけでございます。
 
 その裁判にも勝訴し、アズール卿土下座させたあと、
桃太郎は取り戻した巨万の財宝類を小舟に乗せ、
ゆうゆうと盗賊都市をあとにしました。
 
めでたしめでたし
 
 ──と、まぁこんな感じでございましょうか。
 
 

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永遠回廊からの脱出
『心理&ナゾトキゲームBOOK 永遠回廊からの脱出』
C☆Sラボ:制作 (朝日新聞出版 2020/12)
 
ナゾトキゲーム
人狼っぽい? ゲーム
心理テスト
迷路ゲーム
パラグラフ選択式ストーリー
 
と、遊びの本の色々なジャンルを取り入れて、
ストーリーでつなげた欲張りな本でございます。
 

 主人公は比呂という中学2年生3人
 
 夜の学校に忍び込み、星を見ているときに意識を失い、
目を覚ませば異世界。
虹色の小さなユニコーン・スピカの導きで、
闇の王にとらわれた姫を救い出すべく、
賢者・プルートに会いに行くという物語でございます。
 中学生が主人公ですが、
対象年齢小学生ぐらいではございませんでしょうか。
 
 
 
 第一章ナゾトキゲームからして、そんな感じがいたします。
 それほど難しくはないのですな。
 
 わたくしは最初の1~2問手こずりましたが、
こういうことをやってもいいのか、
と出題者の手の内を知ればそんな難しくはないと存じます。
 脱出ゲームに慣れた方ならば、すらすらと突破できることでございましょう。
 
 
 
 第二章は、だまし合いのフロアと銘打たれていて、
心理ゲーム&テスト的な内容となっております。
 
 まずは、人狼風味の……ゲームと言ってよろしいのかな?
 村人の一覧が出てくるのは人狼ゲーム的でございます。
この中から人狼を探せというのですな。
 
 ただし、人狼ゲーム的なのはそこまで。
 
 人狼では色々な役割があり、発言があって投票があり、
そこから推理をして人狼さんを絞り込んでいくのでございますが、
ここではもっと別の方法、村人のしぐさや発言から人狼を当てていくのでございます。
 
 などというと、面白そうですよね。
『逆転裁判』でも、しぐさから嘘を見破ったり、
言葉の矛盾を探し出したりがゲームとなっておりましたから。
 
 でもね。
 一コマのマンガ絵の顔とセリフひとつから、
嘘をついていると決めつけるのはかなり乱暴なように思います。
 
 それに、嘘をついていると思われる怪しい人を見分けるための方法を、
実際にも役立つ攻略ポイントとして書いているのでございますが──。
 
 これを鵜呑みにして、
誰かを怪しいと決めつける人が出てくるとなるといやですなぁ。
 
 自分が疑われていると思っただけでおどおどしてしまう方もおられますし、
そぶりを見せず平気で嘘をつける人もございます。
それに、何か隠しているにしても、
話題になっていることに関してそうなのかはわかりません。
できれば秘密にしておきたいことを持つ人は多いものでございます。
 
 推理小説でもございますな。
ある人を怪しいと思って追求してみると、
事件とは関係の無い隠しごとを持っていたというようなことが。
小説ですと、そういうのが次々と出てきて、
それがドラマとなってよろしいのでございますが、
現実でそんな風波を立てるのは必ずしもいいことではございませんものな。
 
 第一、そんな人のことを疑ってばかりいる子供ってイヤですよねぇ。
 
 心理ゲームの章なのでこういうのは当然なのでございましょうが、
ちょっと気になりました。
 

二章は、心理に関する章らしく、後半には心理テストが載っております。
10分もすれば忘れてしまうような他愛ないものと思いますが、
小さいお子さまですと、本気になって信じるかもしれませんな。
 
 なお、心理テストは欄外にもいくつか掲載されております。
  
 とりあえず、
だまし合いのフロアというほどにはだまし合いにはなっていない
そんなでございました。

 
 

 第三章迷路
この辺を見るとやはり小学生向けかな、と思います。
 
ページ数も限られていますから、それほど難しいものではないのですな。
もの足りないと思う方は、指や鉛筆でたどったりしないで、
目で追って下さいませ。それでも解けると思います。
 
 

 
 そして最終第四章
ここがパラグラフ選択式のストーリーとなっております。
 この章で物語は3つに分かれます
 主人公3人がそれぞれ別の場所に落とされ、
そこを探索することになるのですな。
 
 の物語はそれぞれ2つの結末
比呂の物語には重要なポイントが1つあり、
その結末の組み合わせによって
エンディング5つに分かれるという形をとっております。
 
 そのうち5つ目のエンデイング
作者の意図するベストエンディングということでございますな。
 
 この章、
地下ダンジョン」と題されておりますが、ダンジョン味は薄くございます、
 どちらかというと心理テスト寓意物語的ですな。
 
 とつぜん風景が変わるのは幻想的と申さば申せるかもしれませんが、
文章的にそれを目指していないようでございます。
(プロローグの冒頭部分にはそういう方向性が見えていた気がいたしますが、
 力が尽きたのでございましょうか?)
 
 選択肢にしても、
おとぎ話の主人公ならどうするかを考えた方が正しい道を選べると思います。
 
 とは申せ、理不尽なゲームオーバーもございます
が、それそれのパラグラフ数は40以下ですし、
フラグは覚えておけば良いような物だけですので、
失敗してもすぐにやり直せばよろしゅうございましょう。
 
 このゲームフック、ちょっと困るのは3つのストーリー、
並んでおかれておりますし、40パラグラフ以下とページも少ないので、
間違えて次の章を読んでいたということがあるのですな。
一応。パラグラフの色分けはされておりますが、ご注意召されでございます。
 
 1回わたくしは間違えてしまいました。
 
 ちなみにカバーを取りますと、
裏表紙にこの物語の下敷きとなったギリシア神話が紹介されております。
 
 と申しましても、関連性は薄いですな。
 ヒントにした、という程度でございましょうか。
  
 いずれにせよ、
ストーリーが関わるのはプロローグと最終章のゲームブック部分のみ。
間のナゾトキや心理テスト、迷路には薄くしか関連しているとも思われません。
 
 
 
 というわけで、
最初に欲張りな本と書きましたが、
ページ数は限られておりますので欲張った分だけ、
各章はそれなりというボリュームでございます。
 
 でも、軽く楽しむにはこの位の分量がいいかも。
 

 ただ、ストーリー的には、もっと深くてもよかったのではないかな。
 
心理的寓意的な物語なので、
もう少し深く迫ることも出来たのではないかと思う次第でございます。

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2021/01/01 明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
 
 今年ゲームブックが実り多きものでございますように。
 
……。
 
えっと、「」が違うと思う方は、「こそ」か何かを入れてくださいな。
 
 

2021/01/02 赤べこって大丈夫? 
あんなに赤くて、闘牛の牛に襲いかかられたりしない?
 
まぁ、牛は赤い色に興奮するのではなくて、
マントの動きに反応するのだそうでございますが……。

でも、そうなると、
あんなにヘッドバンギングしていることが気になってまいります。
やっぱり襲いかかられたりしない?
いや逆に、赤べこの大きくて重くて頑丈なのを作って、
それを闘牛の練習相手にしたらいいのかも。
その場合の闘牛は、対人のそれではなくて、牛と牛とが戦うものとなりますが。
 
 
 
2021/01/03 『涼宮ハルヒの消失』
を見る。BS11で。
原作すっかり忘れていたけど、小説ではできない表現が濃厚だなぁ。
こういう油断はいけないんだけれど、日本でしかできない表現という気がする。
 
『涼宮ハルヒ』シリーズって、続編がアニメで作られるのかなぁ……。
 

 
 
2021/01/04 バンダイのプラモデル
機動戦士ガンダムTHE ORIGIN MS-05 ZAKU-Ⅰ」を作る。
 
ザクはⅡよりもⅠが好き。
動力パイプむき出しなんてスマートじゃない。
 
ガスマスクやストームトルーパーを真似たデザインがあざとい。
──いや、定番を選ばないへそ曲がりな性格なだけでございますが。
 
 箱絵は目が細くノーズも長い。
これは違うと思って初めて見たときには買わなかったのでございますが、
それは上から見ているせいみたいですな。
そんなことはございませんでした。
ザクⅠと申しますとⅡよりも弱っちい、
安っぽい印象で描かれることがふつうかと存じますが、これはカッコいい。
ただし、バンダイのプラモデルの例にたがわず脚が長いのが
ちょっと好みではございません、
ザクはもっとどっしりしていないと──。
 
でも、角度によっては、結構しっくりくるぞ。
 
 
 
2021/01/05 「R&R」「スチームパンカーズ」の記事を読んで
ふと疑問に思ったので調べてみました。
そっかぁ、イギリスのレモネードは炭酸入りで、
アメリカ・カナダのそれは炭酸ぬきが定番なのか。
ややこしい。日本では両方とも言いますよね~。
 
ただ、今の時期でございますから、
ホットレモネードの印象が強くございまして、それで疑問に思ったのです。
勉強になるなぁ。
それにしても、他の国や地域でもいろいろと違う。
この違いはなぜ? 時代の流れによって変わっていった、のかなぁ?
 
 
 
2021/01/0? 『逆転裁判5』終了。
こんなのやってるからブログが書けなくなる。
3D表現やムービーのためか、
ボリュームは『逆転検事』よりも減った感があるが、このぐらいがいい。
 
シナリオも連続したものではなく、
キャラクターなどがゆるく結びついているだけというのも好感が持てる。
章ごとに独立しているとはいえ、
すべてが連結していると、シナリオ的にもプレイヤー的にも負担が大きく、
労力の割に得られるものが少ないですものね。
 
主人公側のキャラクターも自信と落ち着きがあって◯。
4ではその性格を批判されたらしいが、
それを未熟さとして巻き返してしまっている。
この切り返しにいたるまでは、結構試行錯誤あったんじゃないかなぁ。
 
 ゲストキャラクターは、ちょっとエスカレートしすぎ。
犯罪者ではないとしても、それはどうかというものだったり、
いやそれ犯罪だよねっていうふるまいをしたり。
 
それにともなって、言っていたことすべて狂言でしたウソでした、
が多くなったような。 
それで納得できればいいけど、ひとつのシーンがまるまるウソでしたとなると、
堂々めぐり感が強い。
 
 テーマ的には、法の暗黒時代に切り込む、と大きいが、
個人的に『逆転裁判』シリーズのテーマは、
それほど大きくなくていいと思う。テレビの1話完結シリーズでいいのだ。
 
 そのあたり、ゲームの容量が大きくなった弊害なのだろうか。
 
 
 

2021/01/08 ひさしぶりに『チコちゃんに叱られる』を見たら、
唯我独尊ゲーム」っていうのをやっていたけれど、
あれって昔「アニメージュ」に載っていた、
劇団のアドリブ訓練用ゲームとまったく同じだなぁ。
 
 
 

2021/01/09 寒中お見舞い申し上げます
ここ2~3日、本当に寒い日が続きますな。
寒さで疲れてしまうぐらいに。
きのうは動画でも見てゆっくり寝ようと思ったのでございますが、
見る前に寝落ちしてしまいました。
 
 

 
2021/01/10 イギリスの年間通じての平均日照時間四時間四分
一番日の短い十二月一時間四十七分でしかない。
1日のうち、ほんの昼休み時間程度しか太陽の光に恵まれない。

(中略。霧に)太陽の光は吸いこまれ、ビタミンの欠乏から、手や足が痛む。
イギリスに神経痛の患者が多く、老いて車椅子の世話になる人が多いのも、
まるでモグラのような暗い日々の生活のせいである。
 
 イギリスで「ホリデー」、フランスで「バカンス」という長い休暇も、
自然の脅威から健康を守るための必要から生まれたものである。
 
(『七色のロンドン』浅井泰範:著(朝日新聞社/昭和59年3月)
 
 
2021/01/13 『スーサイドスクワッド』を見る。GYA0! で。
バイオハザードゴーストバスターズみたいな話。
このメンバーかなぜこの敵に立ち向かうかが分からない。
一部をのぞき、特使湯技能を持っているとはいえ普通の人間なのに。
悪をもってスーパーヴィランに当たらせるという企画先行だから
仕方がないのだろう。最初の話だけに(このあと続くのかは知らないが)、
各人のエピソードや恋人や家族との関係がテーマになっている。
『ワイルドセブン』みたいに、キャラクター同士の連携が見てみたかった。
でも連携できるのかなぁ、能力的に。
 
 
 
2021/01/1? 毎日コロナの感染者数が発表されておりますが、
それって人口の何割? って気になりますよね。気になりました。
人口あたりの感染者数」で検索してみたら

人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推移【世界・国別】

という
ページが見つかりました。
世界だけでなく、都道県別も見ることができるようです。
下の方に置かれた動画が楽しい。
コロナ関係なく、単純にレースを見るみたいに見てしまいました。
 
  
 
2021/01/2?
 『ピクセル』を見る。GYAOで。
子供向けのようなマニア向けのような、誰を対象にしているのか分からない映画
バカにしているのか? とも思ってしまう。
そういう傾向のアメリカ映画って他にもあるけど。
 
しかし、ルールを守れっていうのがテーマなのに、『ドンキーコング』では
本来のルートではないところを通っているのはいいのか?
3D化したことでルールが変わったってことなんだろうけど、
ちょっとゴツゴーな感じも。
 
ゲームの種類は、もっと多い方がいいけど、
メインに登場するのはこのぐらいでいいかな、とも思える。
 
 ところで、これを見て思い出したのは『ゲームセンターあらし』だ。
宇宙から帰ってきた続編があって、
そのとき宇宙でもドット絵のゲームやってたのか! って言われてたと思うけど、
ホントに宇宙ではレトロゲームが主流だったとは!!  
 
 
 

2021/01/28 チェッカーボードサンドウィッチというものがあるそうでございます。
名前のとおり白パンと黒パンをバターを塗りつつ交互に重ね合わせ、
冷蔵庫で冷やして接着するみたい。
ただ、それだと縞模様のパンができるだけで、市松にはなりませんよね。
どうするんでしょ。それをまた切ってずらして重ねていく? 
載っていた本(『たべもの起源事典 世界編』)にも縞模様となっておりましたし、
ネットで調べても画像は出てまいりませんし、ちょっと謎でございます。
 
 
 

 
2021/01/29 『ガメラ「邪神[イリス]覚醒」』を見る。GYAOで。ぼんやりと。
怪獣映画としての絵は素晴らしい。
にしても、怪獣に意味を持たせるのは難しいなぁ。
でも、持たせないと尺が持たないとか、陳腐化するとか、
似たものが出来てしまうとかあるんだろうなぁ。

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 そろそろ各地区について書くのかな、と思った人もおられましょう。
 
 ですがそこに踏み込むつもりはございません
 そのあたりは、実際に本を手にとってご自身の目で読んでいただくのが
一番よろしいと存じますので。
 
 そんなわけで、
 今回書きますのは、ブラックサンドの周辺について。
 それとそこを訪れる人住人についてでございます。
 
 書いていて思ったのは、
わたくし本当にタイタン世界のこと知らないなぁ、ということでございます。
 
 特に住民などは、想像で補ったことも多くございます。
 
 ですから、間違っていること、書き足りていないこと
マシマシだと思いますが、平に平にお許しを
 
 
   ☆    ☆     ☆
 
 
 『タイタン』に拠りますと、
 本来のアランシアは、この大陸の西の果て、
氷指山脈からドクロ砂漠までの比較的狭い地域だそうでございます。
 
真夜中の盗賊』にございます、ブラックサンドの悪名が
とどろいているという「ゼンギスからシャザールまで」と
だいたい同じぐらいと考えてよろしゅうございましょう。
 
 ゼンギスはアランシアの地図に載っているのでよしとして、
シャザールはどこか、お分かりでしょうか?
 
 山本弘先生の「四人のキング」の舞台がそれでございます。
それに拠りますと、ドクロ砂漠の北に接する南部平原に存在するようでございます。
  
 アランシアという言葉の意味は、太古エルフ語で「騒乱の大地」とか。
  
 北方平原にはオークや人型異種族がすまわっており、
それらがしばしばこの地に攻勢を加えていたと申しますから、
それでエルフたちによってこの名がつけられたのでございましょう。
エルフの客観的・傍観者的な性格が表れたネーミングのようにも思えます。
 
 と思ったのでございますが、どこか分からなくなりましたが、
アランシア国」という表記もあったりするのですよね。
 
 となりますと、そこに住む人がエルフ語で「騒乱の地」と名づけた? 
 でも、自分たちの国にそんな物騒な名前つける国民ってあまりおりませんよねぇ。
 
 となりますと、国として成立する以前に、
エルフたちがその辺り一帯を「騒乱の地」と呼び習わしていて、
それが意味が分からないまま国の名前になったのでございましょうか?
 
 その辺りよく分かりません。
 
 この言葉に関しても一つ疑問なのは、
どう「アランシア」なのかということでございます。

 なんとなく、アラン騒乱でシアが大地だと思うのですが、
この地には「アランティス」という場所もあるんですよね。
これが古代から「司祭が博識なことで知られていた
(『タイタン』p.18)と書かれていて、
それほど騒乱とは関わりなさそうなんですよね。
 
 現在は海賊の被害に遭っているみたいですけれど、
ポートブラックサンドがなかった頃もそうだったから
「騒乱」がつけられた? 
それとも「シア」のほうが騒乱で「アラン」が地?
 
 まぁ、司祭が博識でも騒乱の地はあるかもしれませんし、
そもそもエルフの命名法など、わたくしにはわかりませんが。
 
 ……
 
 今思ったのでございますが、もしかすると、
」が「大地」で「ランシア」が「騒乱」とか? 
ならば「ランティス」が「騒乱」とはまったく関係無い言葉だとしても、
問題は無くなりますな。
 
 うーむ。
 太古エルフ語について、どこかに単語帳は載っておりましたっけ? 
 
 
  ☆   ☆    ☆ 
 
 さて、「氷指山脈からドクロ砂漠まで」
「ゼンギスからシャザールまで」というアランシア国
実際どのぐらいの大きさなのでございましょう?
 
 ヒントは二つほどございます。
 
 まず『盗賊都市』。
 ここには君が依頼を受けるシルバートンという市が出てまいります。
 そこの市長の発言で、ブラックサンドが
このあたり数百キロもの地域に出没するありとあらゆる
悪人の巣窟だと申しております。
  
  もう一つは「タイタン」でございますな。
  (p15)で、ゼンギスを「異境の町」としております。
  だいたいここがアランシアの西のかぎりということでございましょう。
  この地が、海から(でしょう)コク川の流れをさかのぼって20日
  これは徒歩でということだと思いますが
(まさか川の流れでということはございますまい)、
例えば1時間4キロを8時間、20日で640キロ。
道のりとして考え、さらに道中の障害もあるとすれば、
盗賊都市』の数百キロ妥当な線ではございませんでしょうか。
 
 東西はだいたいそんなものでございましょう。
 南北も氷指山脈からドクロ砂漠まででございますから、
それでだいたいの距離感もつかめると思います。
 
 そう考えると、カーセポリスから徒歩で30~40日ぐらいが
旧アランシアの領土ではないかと──。
で、そのあたりまでがだいたい人が住む地、
金のにおいがする場所と盗賊たちが考えている場所と思ってよろしいかと存じます。
 
 その国家の中心が悪の巣窟になるということは、周囲の人たちにとって
本当に困った恐ろしいことだったと想像するに難くはございません。 
 
 主要道はすべて首都につながっているでしょうし、
経済の中心、貿易の拠点もここにあったのでございましょう。
 
 それが使えなくなるどころか略奪の拠点となったとなると、
それは不便どころの騒ぎではございません。
 
 港もそうでございます。他の川の河口にもあるでしょうが、
 ナマズ川は「アランシア居住区のど真ん中を走る
(『タイタン』p.117)川でございますからな。
それが海賊・盗賊の街の中を流れるとなれば不便なこと極まりございません。
 
 陸路にしても
ブラックサンドを避けることは幹線道を避けることになりますから、
不便で遠回りになることが予想されます。
 
 例えば『死の罠の地下迷宮』の「背景」では、
「君」は立て札のあった場所(どこかはよく分かりません)
から西へ向かい、船でコク川の河口まで行き、
そこから筏で4日ほどさかのぼってファングの町に着くのですな。
 
 地図を見ると異境平原を通った方が距離的に短いですし、
多くの冒険者や旅人がそのルートを通っているそうですが
(『タイタン』p.52)そのときは何かあったのでございましょうか?
 
 とりあえず、異境平原を通るルートというのは
本来のルートではないのでございましょう。
盗賊を恐れないのならば、
旧カーセポリスに続く主要幹線道路のほうが
都合のいいこともあるのではございませんでしょうか。
 
 とは申せ、周辺諸都市との関係は、無いもしくは敵対的でございましょうな。
盗賊相手に公式に交渉を持つ国なとございませんでしょうし、
盗賊都市としてもそのそぶりは見せませんでしょう。
 
 
 にもかかわらず、ブラックサンドは四六時中賑わっているようでございます。
 この街にいるためには高価な各種許可証が必要ですし、
アズール卿配下の黒鎧のトロールやオーガの警備兵が闊歩しておりますのに。
 
 一体どのような方々が、この喧噪をもり立てているのでございましょう。
 
 まぁ、一番多いのは、当然仕事終わりの盗賊さんや海賊さんでございましょう。
 遠征して派手に稼げば派手に金を使い、負ければヤケで飲む。
近場で稼ぐ方々も宵越しの金は持たねぇとばかりに飲む。
 
 明日の運命も知れぬヤクザな稼業、銀行も機能していない街とあっては、
そうなるのもむべなるかな。
 
 ちなみに、海賊たちが猟場としている場所のひとつとして、
「タイタン」には、アランティス北西岸の海賊海岸が挙げられております(p.18)。
ライバルはあたりを根城とするエルガー湾の海賊らしいですな。
大型船で押し寄せるブラックサンドの海賊と、
小船で立ち回るエルガー湾の賊という構造が見えてくるような気がいたします。
ブラックサンドとしては地元の賊を掃討したいところですが、
湾が入り組んでいて大型船では入れない
などという理由でつぶせないのではないでしょうか。
  
 そんなこんなの海賊・盗賊たちで、街は賑わいを見せてまいります。
 呑む打つ買うが充実し、夜の光が虚飾にきらめきはじめますと、
蛾のごとくそれに誘われるよく分かってない人が集まり始めます。
 
 悪名や噂を歯牙にもかけない冒険者や、
事情を軽くしか感じていないおのぼりさん、
自分だけは大丈夫と意味のない根拠で自らを説得する浮薄人、
行ってはいけないという心の声を耳にしながらも誘惑に勝てない観光客……。
恐いもの見たさというのも多分にございますでしょう。
 
 そんな人がやってくるのでございましょう。
 
 で、泣きを見る。
でも泣きを見ても「今度こそ」と懲りない御仁もおられるわけで──。
 
度しがたいですな。
 
 語り部の派手な口舌に惑わされたり、他で食い詰めたりした、
盗賊志願の若者というのもおられるでしょうな。
 
 大抵はカモにされるのでございましょうが。
 
 もちろん、街には賊の類いだけが住まわっているのではございません。
 
 店を営むもの。そこで働くもの。
ものを作る人や、漁師など、さまざまな生業を持つ人がいるわけでございます。
 
 ただ、盗賊都市のことでございますから、
他にくらべて抜け目がない方が多いと考えるのがよろしゅうございましょう。
 
 もちろん、それは誠実でないということではございません。
その抜け目なさを自己防衛のためだけに使い、
企みをもって接してきたのでなければ誠実に当たるという人も多いと思います。
定住者にとっては、
その場限りの利益よりも信用のほうがずっと大事でございますからな。
 
 まぁでも、盗賊まがいの商売人が多いと考えた方がいいのかも。
 ご用心。
(もちろん、悪事から足を洗い、
 改心して誠実な働きをしている方も多くいるはずでございます。
 盗賊上がりだからといって悪と決めつけませんように、念のため)
 
 
 港町でございますから、船に関わる方も訪れるようでございますな。
海賊だけではなく、貿易や漁業、交通の手段など
まともな船もあるようでございます。
先ほどの『死の罠の地下迷宮』の冒険者も、
ここから船に乗ったのでございますから。
 
 ただ、付近の海域では海賊に気をつけなければならないのは
「造船所」(p.73)に書いてあるとおりでございます。
 
 さらにはビジネスや所用で訪れる方もございましょう。
 ビジネスと申しましても盗賊都市のことでございますから
ろくなもんじゃないような気もいたしますが、表向きはまともに見えるものや、
取引の部分だけはまともというものもあるかもしれません。
 
 ブラックサンドが『盗賊都市』という単体作品の背景として
作られたもののためか、他とのつながりってあまり書かれていないのですよね。
でも、裏ではいろいろとあるのではございませんでしょうか。
 想像してみるのも楽しいかと存じます。
 
 
 所用のうちには裁判なんかも入りましょうな。
 ブラックサンドの人間が関わる犯罪は、現行犯などは別として、
ブラックサンドの法律が適用されるとかありそうでございます。
 
 なんかね、カーセポリスが首都だったせいか、旧アランシア地域って、
ブラックサンドよりも大きな街って無さそうな感じなんですよねぇ、
人間が住む街としては。 
 
 サムビット卿のファングにしろ、5月1日あたりには賑わいをみせるにしろ、
それ以外は普通の町みたいですし。
 
 だから力関係上、ブラックサンドの無法な法がはばを利かすのだと思います。
周辺の街が団結して国を作り、首都を作るとかすればいいのでしょうが、
そこまでまとまれないのでしょうな。タイタン世界らしくはございますが。
 
 でもですから、外部の人間がここで裁判やって勝てるかなぁ、
という気はいたしますな。
 もし勝ったとしても、裁判費用や袖の下で
結局ブラックサンドにお金が落ちるのではございませんでしょうか。
加えて行き帰りで盗賊に遭ったりしてね。
特に訴訟相手の仲間から非合法な仕打ちを受けそう。
 
 大きな事件ならいざ知らず、
泣き寝入りになることも多いのではございませんでしょうか。
 
 
 他には、神殿を目指す巡礼者などもいるのではないかと思います。
ブラックサンドにはありとあらゆる宗教の館があるようでございますからな。
 
 ここの住民がそれを必要としていたということもございましょう。盗賊都市には
それがどういう神かはいざ知らず、神の力を借りたい方は多ございましょうからな。
 
 神殿が多いのはそれに加えて、この地が旧首都だったこともあるのだと思います。
 カーセポリス時代にここに神殿があった宗教は、
悪党どもの巣窟となっても元の聖地に宗教施設を建てたのだと思います。
 紛争地帯にそのような建物がある宗教と同じでございますな。
 
 ブラックサンドの宗教でございますから、
現世利益をうたうものや、邪教の類いが巾を利かせていると思います。
 
 けど、カーセポリス時代からあったものの中には、健全な宗教もございましょう。
 ただ、そういう場所が悪党どものたまり場になることはあると存じます。
現実世界でも中世イギリスでは
ウェストミンスター寺院のようなところがそうなったように。
 
 教会の敷地に逃げ込んだものは
罰することが出来ない決まりになっていたのですな
(少し違いますが、江戸時代の日本も町方と寺社奉行に分かれていて、
寺や神社に逃げ込んだ場合、管轄違いで捕らえることが出来ない、
というのがございますな(火付盗賊改はそのかぎりではないようですが))。
  
 なので十五世紀ぐらいのアビー(ウェストミンスター寺院)のまわりには
不逞の輩がはびこっていて、
巡礼に来るおのぼりさんがその歯牙にかけられたとか。
 
 そのようなことは、この地でもありうることでございましょう。
  
 あるいは巡礼帰りに、ブラックサンドの賑わいに、
敬虔な信者がわれを忘れて悪の道にはまり込んでしまうとかですな。
 この地は、そのような誘惑と危険の街でございます。
 
 
 そんなさまざまな街に集まる人によって、
毎日が喧噪にみちた悪の祝祭空間となったブラックサンドでございますが、
光が強ければ強いほど闇は一層深くなるもの。
それは悪のきらびやかさとて同じことでございます。
 
 この街でおちこぼれ、それでもこの街から離れることの出来ない人たちが、
社会の片隅にわだかまっていたりするわけですな。
 
 そのような方は、許可証を買えなかったり奪われたりして、
持っていない方がほとんどだと思います。
 
 警備兵のきまぐれで
どのような扱いを受けても不思議ではない方々ではございますが、
それでもこういう人が減らないのは、
いつの間にか増えてしまうからだと思います。
この街の犠牲となり、転落する人は後を絶たないと思われますからな。
 
 加えて、トロールやオークの警備兵にとって、
面白みがないということもあるかも知りません。
金を持っているわけでもございませんし、戦うだけの力もないものでございますからな。
 
 数も多いですし。
 
 一掃をアズール卿に命じられるのでなければ、
気晴らし以外には相手にしないのではございませんでしょうか。
 
 そんなわけで、
ヘンリー・メイヒューが記録したヴィクトリア朝ロンドン裏路地のような生活が、
そこには見られましょう。
  
 日銭を稼いでは酒と賭博におぼれる者。
日雇いの職を求めてテムズ川のドック地帯には毎日人が押し寄せたと申しますから、
そのような光景はこのブラックサンドでも見られることでございますしょう。
 (江戸時代のヤクザも、問屋に集まる日雇い人足の口入れみたいのから
  成立したようでございますから、事情は似たようなものでございますな)
 
 もちろん、このような悪の巣窟の片隅、
誠実でつましく生きている弱く優しい方はおられると思います。
 そのような方を扱っても、ドラマになるのではございませんでしょうか。
 
 
   ☆    ☆   ☆
 
   
 地方の中心でありながら無法の街でもある
──その異常性が、このブラックサンドを特徴づけている点ではないかと存じます。
 
 その辺りをふまえて、いろいろ考えてみるのがよろしいのではございませんでしょうか。
 
 ただ、TRPGとして遊ぶ場合、
この無法と暴力を嫌うプレイヤーっていうのはいると思います。
 日本のような治安の良いところでは特に。
 
 そのようなときは手綱をゆるめるか、
この街を参考に違う街を作って、そこで遊ぶのが手かもしれません。
 えっ、タイタン世界で冒険するのに、そんなヤワな心構えではダメですって?
 
 でしたら、タイタンごとラノベ世界にしてしまえば──。
 などと申しますと、ホビージャパン版FFシリーズが思い浮かびますが、
あれは翻案ではなくてアレンジ少なめですからな。
 
 も少しゆるめでいいかも?
 
 そうなると、FFシリーズではないという声が聞こえてきそうでございますが、
だとしてもよろしゅうございましょう。
 その場が楽しく盛り上がればよろしいのでございますよ。
 
  
     ☆      ☆    ☆ 
 
 なお、port blacksand map で画像検索すると、
この街の色々な地図か出てまいりますな。
 
 ご覧になってみるのもよろしいかと。
 
 
 
 というわけで、『ポート・ブラックサンド』の話はここまで。
このあたりでお開きにしたいと存じます。

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ゲームブッククイズ(153)
 
ついでなので、FFシリーズのミノタウロスの角からもう一問。
 
この角を粉末にしたものには、とある効果があると申します。
 
その効果とは何でしょう?

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ゲームブッククイズ(152)

あけましておめでとうございます。

今年はうし年。 
 
火吹山のミノタウロス
牛の怪物で有名どころと申しますれば、
ミノタウロスでございますな。
 
ファイティングファンタジー」のシリーズで
ミノタウロスといえば、
ほとんどの方が
火吹山の魔法使い』に登場いたしました
ミノタウロスを思い出すことでございましょう。
 
 そこで問題。
 
 このミノタウロス。
 「君」と出会ったとき、
具体的にどのようなしぐさを取る(取った)
のでございましょう?
 

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2020/12/01 いよいよ師走。地球温暖化とは申せ、
12月ともなるとやはり冬を感じさせる肌寒さとなってまいりました。
皆さんお風邪など召しませぬように。
ふだんですとあいさつ程度の言葉でございますが、
今年は例年以上の力を込めて、そう申さずにはおれませぬ。
 
 
 
2020/12/02 新語・流行語大賞。
今年はやはり、新型コロナウィルス関連が猛威をふるっておりますな。
思うのでございますが、時事語と流行語は部門を分けるべきじゃないのかなぁ。
時事語はその年を表わすキーワードではあっても、流行語とは違いますでしょう。
ニュースで頻出する言葉と、日常会話でよく出てくる言葉の違いでございますな。
それかございますものですから、今年の流行語です、とおっしゃられても、
ピンとこないことがしばしばございます。
 
 
 
2020/12/03 ちなみに、「さんみつ」と似た言葉の「せんみつ」は、
1000喋ったうちの3つぐらいしかホントがないという、
テキトーな人のことを表わす言葉でございますな。
 その上位が「まんから」。
10000喋っても、ホントのことは空っぽだという……。
ただ、この言葉って、本で読んだのですよねぇ。
題名も作者も忘れてしまいましたが
(ふわりとした記憶の感触からすると子供向け?)。
ですから、その作者の造語かも? 
 
まぁ、「マンカラ」と申しますれば、ゲーム好きな人が思い出すのは、
古典的なボードゲームでございましょうが──。
 
 
 
2020/12/04 同じく「さんみつ」と似た言葉といたしまして、「あんみつ」。
ということで『あんみつ姫』でございますが、
時代劇の主題歌CDを聴いていてたまたま知った昔の──1958年かな──
テレビドラマ版の主題歌かわいらしゅうございました。
 
 ♪むかし むかし そのむかし~♪ で始まるものでございますな。
 
 典型的な子供向けの歌謡ショウという感じで。
『あんみつ姫』は何度かアニメやドラマになっておりますが、
やはりこの作品はこの時代のものという気がいたします。
時代の雰囲気、特に当時の子供向けマンガの感じでございますな。
 
(YouTubeにある中原美紗緒さんのバージョンじゃなくって、
 ニコニコにある秋丸和子&テイチク児童合唱団のほう ですな、
 わたくしが聴いたのは)
 

その全部ほとんど見ておりません(竹本泉先生のマンガ版だけ持っておりますが)。
でも、ちらと見、むかし流行った作品を今一度、という多くの例と同様……、
といった感じでございますな。
原作見ていないのにこんなこと言ってはいけませんが。
でもやはりこの作品は、あの時代あってのものという気がいたします。
 
 
 
2020/12/05 コロナウィルスのワクチンは、
何種類か研究されているようでございますが、
今話題となっておりますのは、解凍・希釈して実際に使えるようにしたあと、
6時間ぐらいしか保たないそうでございますな。
そうなると、
1回に使う分の中でも最初のほうがより効果があるんじゃないかと思って、
予約の時、早い時間を希望する人が殺到しそう。
そんなことをしなくても、時間的に余裕を持って必要な分だけ使える状態にする
のでございましょうが、それでも、ね。
 
 
2020/12/07 はやぶさ22014年の打ち上げ以来、
年間のミッション、お疲れさまでした……って書こうと思ったら、
カプセルだけ地球に落として、次なる小惑星に向かうんですってね。
今度の探査は2031年とか。帰還はいつになるんでしょ。タフだなぁ。
 
それにしても、昔どなたがお書きになっていたことでございますが、
日本人って「ハヤブサ」好きですよね。
鷹や鷲のようないかにも強そうっていう感じではなくて、
すばやくて小回りが利く感じが日本人の好みに合っているのでございましょうか。
名前に「ハヤ」いという言葉が直接入っておりますのもポイント高いですな。
 
 
 
2020/12/08 今日は世界最初の新型コロナの症例が発症したとされる日から
1周年だそうでございますな。めでたくない。
知ったのはそれからだいぶ経ってからのことでございますし、
そのときも、なんだ風邪か、と高をくくっておりました。
よもや世界を巻き込んだ大ごとになろうとは。
 
 
 
2020/12/09 この頃けっこうどこのお店でも
消毒薬っておいてありますよね。いちいち使っていたら、
十何回とかそれ以上とかになるのではございませんでしょうか。
お店を何軒か回る場合には、むしろ手袋をした方がいいんじゃないかなぁ。
どうなんでしょ?
 
 
 
2020/12/10 『ポート・ブラックサンド』の記事、
イグネオライトの考察に、追記をしておきました。結果、より無難な見解に。
 
 
 
2020/12/11 p.68(二〇世紀初め、)軍需産業の世界的発展は急速だった。
マキシム、ノーベル、ザハロフのようなこの道の先駆者は
各国の首都でもてはやされた。
その中で最も高度に組織されていたのは、
ノーベルのダイナマイト・トラストだったろう。
このトラストは、あらゆる子会社の利益を代表する国際的な取締役会が持つ
二つの中心的会社によって広く散らばった爆薬工場が統括され、
現代の多国籍企業のはしりとなった。
最も破壊的な商売は、最もグローバルである。(……)
 
新版『兵器市場--「死の商人」の世界ネットワーク
 アンソニー・サンプソン (旧版1977/新版1991)
 大前正臣/長谷川成海・訳
(1993 TBSブリタニカ)
“THE ARMS BAZER IN THE NINETIES
  From Krupp to Saddam" by Anthony Smpson
(これ、ノーベル賞発表に関連して、でございますな) 
 
 
 
2020/12/12 『カササギ殺人事件』アンソニー・ホロビッツ:著
山田蘭:訳(創元ミステリ文庫/2018/9)を読む。
作中作の讃辞(もちろん作者の手によるもの)にもあるとおり
「端正で知的、そして意表を突く結末」。
なんだけど、つまりはバカでもトンデモではないということだ。
練りに練られた傑作……だけど、ヘンな話が好きな私としては守備範囲外だなぁ。
 
 
 
2020/12/13 NHKBSで『カウボーイ&エイリアン』を見ました。ラスト30分ほど。
のような建物が実は宇宙船で、その底部は地下深く埋まっていて、
金を採掘していた、という設定はダンジョンものに使えるなぁ。
ダンジョンになぜモンスターがいて宝があるのかの説明として、理にかなっている。
エイリアンも西洋の悪鬼そのものの野蛮さ凶暴さをふりまいていたし──。
あれでホントに宇宙船を設計・操縦できたんだろうかと思うほどに。
クライマックスはダンジョンもの的な展開にはならず、西部劇らしく銃撃戦に
(洞窟内での銃撃戦もあり。ただし、エイリアンはほぼ肉弾戦)。
そこら辺は、映画とRPGの違いですな。
 
 
 
2020/12/14 モルモットは、原産地であるペルーやアンデスでは
食用として飼われていたそうだ。現在でもそうらしい。
跳びはねることがほぼないため、
庭に放し飼いにして、必要に応じて捕まえるそうだ。
美味、なのだとか。
(参考:『日本人と動物の歴史①家畜』 小宮輝之:著(ゆまに書房/2017/9))
 
そう言われても食べる気はしないなー。
 
 
 
2020/12/15 この前、テレビで古いスポーツ映像やっているのを見て、
今さらながらに気づいたのでございますが、
鉄人28号』の金田正太郎さんって、
カネやんことプロ野球の金田正一選手の名前のもじり、なのかも? 
金田投手の名前は「まさいち」と読むのだそうでございますが、
まぁその辺は関係ございませんでしょう。
鉄人28号の連載が始まったのが 1956年。
その頃金田選手は、国鉄スワローズの投手として
何度も奪三振記録を築きあげていたそうでございますから、
可能性として充分に考えられるかと存じます。
 
 

2020/12/16 何かいきなり寒さが増したような気がいたしますな。
風の音も冷たさを強調する感じで……。みなさま、お体お気おつけ遊ばれまし。
 
 
 
2020/12/17 ちょっと遅いですが、今年の漢字は「」に決まりましたな。
大方の予想どおり、というところでございましょうか。
コロナを意味する「」は、20位までに入っていないみたい。
それも当然かも。わたくしも、考えに入っておりませんでしたし。
 
中国ではコロナウィルスのことを「冠状病毒」と書くそうでございますが、
そんな調子で「冠」の字が使われていれば、
あるいは上位に食い込んでいたかもしれませんな。
 
 
 
 
2020/12/20
 NHKBS「もうひとつのエール 古関裕而 新しい音楽への夢」を見る。
彼が中国で撮影したプライベートフィルムが目にとまって。
廃墟やそこにたたずむ少年など、貴重で印象的だ。
ビルマ(現ミャンマー)を訪れたときの映像もあった。
その慰問の際に見聞きした当地の民族音楽が、
「モスラ」や「イヨマンテの夜」などに影響を与えているそうだ。
ちなみに「モスラ」がそのタイトルも定まらないころ書かれたテーマ
弱小民族への圧迫 弱小民族の怒り爆発」だとか。
実際の映画ではそのテーマ、ブレはないけれどだいぶ薄まったような。
 
 
 
2020/12/29 「まつしま、」のアナグラムは「しまうま」?
 
 
 

2020/12/30 2~3日前、NHK-BS1『人体』だったかな?
たまたまちょっとだけ見ました。それによりますと、
人間は、他の動物に比べ体脂肪率が高い
言い換えればそれだけ脂肪を多く貯めこめるということで、
それが人類の進化に大きく貢献しているのだそうでございます。
脳は多くのエネルギーを消費するし、長時間の活動や子孫を残すためにも、
体脂肪の多さは有利に働いているのだとか。
もっとも、過剰な体脂肪は弊害をもたらすのはご存じのとおりでございますな。
 
 
 
2020/12/31
 『嵐を呼ぶ男』を見る。
以前もチギチギで見た記憶があるが、こういう話とは思わなかった。
有名なドラムバトルはクライマックスではなくて、ミッドポイント
タイトルとは裏腹に国分正一の物語ではなくて、
音楽に無理解な母親と、その2人の息子国分兄弟との家族の再生の物語だった。
「ブラックサンド」の記事を書いているところだったので、
冒険ではなく、こういう普通小説的なドラマをポートブラックサンドでやったら
どうなるだろう、などと考えた。TRPGでは無理かも、でもゲームブックなら……。
何か新しいものが生まれるのではないか?
 
でもウケはしない?
 
 
2020/12/31 今月はけっこう怠けてしまいましたねぇ。 
12/21~28の間も、タイトル下に書けることはあったのでございますが、
調べているうちに手間になってしまったり。
いや、そういうの調べているヒマがあったら、というのもございましょうが。
 
それでは、よいお年を。

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 このソースブック、アドバンスト・ファイティング・ファンタジーTRPGで
初めての都市ガイドブックという位置づけでよろしいのでございますかな? 
 
 とかく街の各地区に何があるかが気になるところではございますが、
まずはポートブラックサンドがどういう街なのか、全体を知ることが肝心
最初に読む必要はなきものの、とりあえず押さえておくべきと存じます。
 
 アランシアについて『タイタン』では、
世界一悪名の高い」(p.014)という言葉で始まっております。
 
 ただ、この言葉は枕詞と申しますか、惹句と考えていいのではないでしょうか。
 
 タイタン世界は他の場所も悪名が高い場所
 なにもアランシアに限ったことではございません。
 だいたい「もっとも悪名の高い」とは、
もっと場所を限ったときの言葉ではございませんでしょうか。
 
「クール」「旧世界」と比較して悪名の高い、
という比較は出来るかもしれませんが、
それはあまり意味のないことのように存じます。
他の大陸が平和で穏やか、というのなら別ですが、
そんなこともございませんし、ね。
 
 この世界の、ヒーロー活躍の舞台となるのは、
大抵野蛮で薄汚い「悪名高い」地なのではございませんでしょうか。
 
 YouTubeの実況動画でしか見ておりませんが、
コンピュータ版の『火吹山の魔法使い』も、
原作以上に野蛮さや汚らしさを強調しているように感じたものでございます。
 
 その汚らしさ野蛮さというのは、
ヨーロッパの過去のそれでございますな。
広い意味での中世、品性や衛生観念が未発達な時代
この世界はもとにしているのでございます。
 
 そうした、中世の都市の悪を集めた典型が
「ブラックサンド」というわけでございますな。
 ですから、街としても典型でございます。
 
 領主がいる地区があり、神殿(教会)地区があり、庶民の地区がある。
河を中心として都市は成立していて、上流には領主が居を構えている。
 
『盗賊都市』としてそれをデフォルメしたものがブラックサンドと相成りましょう。
 
 
 街の様子については、p.40に描写がございます。
 
 沿岸沿いは低地で、河口には天然の深水港がございます。
 
 街はいくつかの丘から成っていて、当然のごとく高低差がございます。
 そのため小道は、階段の所があることがあったりして、
そのような場所は馬車や荷車は通ることが出来ません。
 
 路地や小道は石畳や舗装路ですが、
主要道路は土や馬糞で押し固められているそうでございます。
 きちゃないですなぁ。
 
 * 書かれておりませんが想像してみますに、
  道にはゴミや、吐瀉物、血、死体などが、無造作にあったりもいたしましょう。
  この街の花(あだ花でございますが)は酒場と犯罪でございますからな。
  死体なんぞは、身の回りを剥がれ、服を脱がされ、
  薬屋や魔術師や肉屋に売る用に肉や骨や臓器を抜き取られ、
  食人に噛まれ、猛禽についばまれ、なぐさみに蹴られたり、
  河へ放られたりして消えていく運命でございましょうな、
  考えたくもないことでございますが。
 
 街は破壊された古カーセポリスの廃墟の上に成り立っております。
そのためでございましょう。建物の土台や下層階は石造りでございます。
 それに対して、上層階は
木造。増築に増築を積み重ねた建物は、エキゾチックにデタラメ。
路地にはみ出し、互いの家に酔っ払ったように寄りかかり、
ねじれくねり、煙突や塔が突き出ております。
 
 すべてはけばけばしく塗装され、看板や立体看板が派手さを競い、
屋台が道をふさぎ、垂れ幕がたなびいる。
──このあたりは、繁華街の描写でございましょうか。
  この街は歓楽街がかなりの位置を占めていそうでございますから、
  そういう景色が目立つのでございましょう。
 
 港町でございますから、立体看板の中には、カニやエビ、フグなどの
巨大な模型もあるかもしれませんな(フグいるのかなぁ?)。
 
 
* ブラックサンドはカーセポリスの廃墟の上に築かれた街──ということは、
  第二次大戦後の闇市のような感じから始まったのでございましょうか。
  無法に建てられた建築は、それを想像させます。
  ブラックサンドの歴史って、思っていたのよりも短いのですよね。
  年表の最後から人が住みつき始めた年を引けば、
  279AC-121AC で158年かな?
  その間に色々なことがあって、今のような街になったのでございましょう。
  そのあたり、年表を見ながらいろいろと想像してみるのも楽しいかと存じます。

 
 家の中と申しますれば、
多年にわたる無計画で身勝手な増改築の結果、迷宮状態。
無駄な階段。意味のない行き止まり。常軌を逸した間取りなど、
とにかく無秩序状態でございます。
掘っ立て小屋だからといって、不注意に跳び込んだら、
どこぞで踏み間違えて、戻ってこれなくなることだってございます。
油断大敵ご用心ということでございますな。
──ディレクターにとっては、どんなテキトーな間取りでも文句言われない、
ご都合設計と申せますが。
 
 そして、大抵どこの家でもあるのが地下室。貯蔵庫とは表向き。
秘密のぬけ道がそういう場所には用意されている可能性が大いにございます。
盗賊都市でございますからな。やましいことがなくても、
なんの因縁で逃げなければがならない日が来ないとも限りません。
そういうときのためにございましょう。
乱築を繰り返した迷宮間取りで、
そこまでたどり着けるか、ちょいと心配にはなります。
 
 それと、どの家にもしつらえられているということは、
街に住んでいるものなら誰もが真っ先にそれを探すのでは? とは思います。
 とは申せ、抜け穴の先も迷宮になっているのでございましょう。
その家の主でさえ迷ったりして。
 
 勝手知ったるでそのようなことはないかとは思いますが、
そんな冗談がこの街では起こりうるのですよね。
何しろ街の土台は旧カーセポリスの街なみ。
それがどのような構造になっているのかを知るものは、
いるとしてもわずかでございましょう。
 
 
       ☆      ☆      ☆
 
 
p.55からの地区の紹介に行く前に、まずそのような全体像を想像してみてください。
 
 アズール卿の宮殿が、
高い塔が立ち並ぶようなものでない(p.91)のが残念でございますが、
そのまわりにごみごみと広がる街なみというのは、
まぁ『ブレードランナー』、あれを中世化したようなものでございますな。
 
 治安の悪さは、そういうことが発生する外国の観光都市でも想像なさって──。
あと、意外と『今昔物語』に描かれた京の町なんかも近いところがあるかな、
とわたくしとしては感じました。
 
 そんなわけで、
 そんな感じをイメージして、読み進めていくのがよろしいかと存じます。
 
 
(分けるつもりはございませんでしたが、今回はこの辺で)

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都市作成ルール


第2章は、「都市作成ルール」。
 
村や町から大都市にいたるまで、短時間に集落を作るためのルール
と申しますか方法でございますな、を紹介しております。
 
 基本を示しているので、ほとんどランダムで作るようになっておりますが、
すべてをそのとおりにやる必要はございませんでしょう。

(サイコロを箱の中に落として、というのはユニークでございますが、
 かえって面倒なときもあるような?)
 
 ですが、必要なところだけ使って集落を作ろうとしていらっしゃる方でも、
まずはルールどおりにやってみた方がよろしゅうございましょう。
 
 ザッと読んだだけでは、読み落としもあるかと存じます。
やはり、一度この通りにやってみて、
このルールの考え方について理解してから、
自分なりのアレンジを加えていった方がよろしいかと思うのでございます。
 
 それにしても、商売のリストは面白いですな。
貧しい・中流・裕福と分かれておりますが、
項の冒頭にも書いてございますとおり、
貧しいに分類されている商売が裕福なこともございましょう。
 
まぁ、それはそれとして。
 
☆ 「貧しい」の 5-16-4肉屋では、何か違いがあるのかなぁ。
  それとも、タイタン世界では肉屋が普通の商売の2倍ある
  ということを意味しているのかな?
 
☆ パン屋とか醸造家とか肉屋は、自分のところでも販売するけど、
  酒場や宿屋、中流のリストにある食料品店に卸しているのが主なのかな? 
  あとは、上流階級のお屋敷に配達するとか? 
  品質が悪いとおとがめを受けそう。
 
☆ 陶芸家だと芸術として認められているみたいなので、
  貧しいに分類するのなら陶器職人ぐらいのニュアンスの方がいいのかも?
 
 とまぁ、そんなことを感じました。

 

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『ポート・ブラックサンド 
   アドバンスト・ファイティング・ファンタジー TRPG』
スティーブ・ジャクソン イアン・リビングストン 
編著:グレアム・ポトリー
監修:安田均 
訳:こあらだまり/春駒篤/飛竜賢 
オリジナル版製作:AEON GAMES 
日本語版製作:グループSNE (令和2年11月)
 
 

(全部書くのには、怠けて遅くなりそうなので、記事を分けますね)
 
1回目は、前フリ。
それに火薬海の掟(ルール)についてでございます。
 
 
 
     ☆     ☆      ☆
 
 というわけで『ポート・ブラックサンド
盗賊都市』の舞台であるポートブラックサンド
シティガイドブックでございます。
 
 『盗賊都市』は、ファイティングファンタジー5作目
 イアン・リビングストン先生の単独作品としては
運命の森』に続く作目でございますな。
 
 早い時期に書かれたということは、
それだけ書きたかった作品なのでございましょう。
 
 全体マップは非常におおざっぱに申しまして、"Thieves' World" を
川の流れる方向に向かって引き延ばしたような造りをしておりますな。
 
 この世界が好きだったのではないかと思われ、
影響もかなり受けているのでは、という気がいたします
(地図を見ただけではございますが)。
 
 
 それはさておき、
もはやネタになるほど知られたことではございますがこの作品、『盗賊都市』、
この街を牛耳っているアズール卿をどうにかするという話ではございません。
 
 ザンバー・ボーンを倒すための情報を街に住む魔術師ニコデマスが知っており、
それを聞くために街に潜入するのでございます。

 しかも、ザンバー・ボーンはこの街に住んでいるのではございません
 
 そのあたり、同じくシティアドベンチャーである
スティーブ・ジャクソン先生の『サイボーグを倒せ
とは趣を異にしておりますよね。
 
 かの作品はまさに
街のビッグ・ボスであるチタニウムサイボーグを倒す話でございますから。
 このあたり、舞台を作ってその中で遊ぶというリビングストン先生と、
舞台は物語のために存在するというジャクソン先生の違いを感じさせますな。
リビングストン先生がTRPG的なアプローチなのに対し、
ジャクソン先生は小説家としてのアプローチという気がいたします。
世界にとらわれず、次々と新しい舞台を作品にしているあたりも小説家的ですな。
 
 
 
     ☆   ☆   ☆
 
 
 
 とまぁ、それはそれといたしまして、
今作、『ポート・ブラックサンド』を見てまいりましょう。
 
 本題である黒砂港の解説の前に、2つの章が入っております。
 
 第一章は「新たなルール」

 「海の妖術」、「帆走と航海」、「海戦」は、
ポート・ブラックサンドに関連して、洋上でのあれこれを扱っております。
 港があれば船に乗りたくなるのは世の倣いございますからな。
 
 この船のルールでは、クルー体力点という概念が出てまいります。
乗組員同士の戦闘を簡略化するためのものみたい。
船の規模によって修正が加わるのでございますが、
わたくしには理解できたよーな分からないよーな……。
 
 船自体は、プレイヤーにも理解しやすいように、
現実世界に類いするものになっておりますな。
 
 これに魔法の力を付与して、幽霊船など作ってみるのも面白いかも?
 
 
海の妖術」や「海の魔法の品」は、数こそ少ないものの
海に関する全方位に目が向けられていて、バラエティに富んでおりますな。
おおっと!表」も同様、の悪ふざけ。
 
 楽しんで作っていらっしゃる様が目に浮かぶようでございます。
 

 
火薬」のルールは、海戦につきものの、砲撃を支えるものでございましょう。
 
 ファイティング・ファンタジーに火薬のイメージはあまりございませんが、
この書によりますとOT(旧暦)1995年氷の月19日の月曜日
ファングセインドワーフたちによって発明されたのだとか。
 
 日までの記録がしっかり残っているあたり、さすがドワーフ、マメでございますな。
 
 ちなみに、このOT
西暦のBCとは違って、1から始まり、1999年に終わるようでございます。
1999年ぴったりに終わるなんて、さすが魔法のある世界は違います。
 
 1995年と申しますと、
その1999年、魔法大戦終結の4年前ということでございますな。
 
ポートブラックサンドの年表の最後が 279ACでございますから、
280年超が経過しているわけでございます。
 
 280年と申しますれば、現在・2020年から数えますれば 1740年。
 開発されたのはドワーフの本拠地であるファングセインでございますから、
火器類もさぞかしといえるほどの進化を遂げていても
おかしくはございませんですが、そこは中世ベースの世界でございますな。
 
 フリントロックに、ラッパ銃
大砲、それに手榴弾ぐらいが使える武器でございます。
 
発明年が書かれておりませんところを見ますと、早いうちに発明されたものの、
そこで進化が頭打ちになってしまったのでございましょう。
 
 言い換えますれば、AC(新暦)以降は、
普通に使えるものと考えてよろしいかと。でないと面倒でございますし。
(記述がどこかにあったらごめんなさい)
 
 そんな火薬の中でも、
とりわけ変わった性質をもつものがひとつ紹介されております。
 イグネオライトとおっしゃるこの物質、生物にはダメージを与えず、
石を数秒溶かすという働きがあるということでございます。
 
 石の壁や天井は溶けて洞窟をふさぎ、
ガーゴイルなど石のモンスターはダメージを受けるのだそうで。
 
 実にファンタジー。実にTRPG的。
実にディレクターの使い勝手が良さそうな……。
 
 つらつらと考えまするに、問題となりますのは、石の床でございますな。
 天井や壁についての記述はございますが、床についての記述はございません。
 天井や壁に効果をおよぼすのでしたら、床にだって……、と考えるのが人の常。
 ですが、草原や森ではほとんど効果がないそうでございますから、
地面には効果がないと考えることも出来るのでは、と思うのですよねぇ。
 それとも、石には効果があるけれど、土には効果がないとか、
そういうことでございましょうか。
 
 後で考えたのでございますが、その可能性はございましょう。
 と申しますのは、石が普通に認識する石の範囲を超えて、
鉱物すべてにおよぶとなると、
金属や宝石類もすべて溶かしてしまえるということになりますよね。
 
 つまり、武器も魔法の道具もお宝も溶かしてしまうということになりますから、あまりにも強力、バランスブレイカーとなる可能性大ですよね。
 そのようなことは、この呪文に求めてはいないのでは、と思うのでございます。
 
 

  まぁ、床に効果がおよぶかどうかが重要なのは、申すまでもございませんな。
 
 石はいったん溶けたあと、数秒で固まると申しますから、
そこにいるお方は足止めされてしまうことになります。
 となると、かなり不利でございますよねぇ。
 
 接着剤の倣いで考えてみますれば、激しく足を動かしていれば、
接着力は弱くなって抜け出せるかもしれませんが、
スネあたりまでの地面が一気に溶けてしまえば、
そうそう足を動かすことも難しございましょう。

 数秒で溶けて固まると申しますから、階層のあるダンジョンでも、
床が抜けて下の階まで落下するという事態にはなりませんでしょうが。
 
 いずれにいたしましても、魔法でございますから、
現実の理屈がどの程度当てはまるかは疑問ではございますけど、ね。
 
 とりあえず、床には影響を与えないと考えていいのではございませんでしょうか。
 この物質、記述にございますとおり
出口をふさぎ、石で出来た怪物にダメージを与えるだけのものと
考えておいた方がよろしゅうございましょう。
 
 案出した方といたしますれば、
そんな限定的な物質があれば、冒険がより楽しくなるのでは、
と思って出したものなのでございましょうから。
 
 なんと申しましても、魔法の物質でございますから、
そのようなご都合な働きをしてもよろしいかと存じます。

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ポート・ブラックサンド』読んでおります。
 記事は、これを消してあとで書きますが、とりあえず。
 
海の妖術WAT(p.014)
唱えながら船の端を歩く行為も含まれます」がよく分かりませんでした。
1行目は、その呪文の簡単な説明の部分なので、
もしかすると watchwalkどこかの時点で間違えたとか?
となると、「船の周囲を監視する呪文」あたりの意味なのかなぁ。
 
完全な勘違いでしたら、
ものすごーくごめんなさい、でございます。

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新語・流行語大賞」の
年間大賞に「三密」が決まったそうでございますな。
 
 この三密という言葉、
最初耳にしたときから、聞いたことがあるなぁと思っていたのでございますが、
この機会に調べてみて分かりました。
そう、密教の言葉でございますよね。
 
 ただ、知っていたのはそこまで。
なんかそういう言葉があるという程度でございました。
でなければ、もっとちゃんと覚えておりましたものを、でございます。
 
 というわけで、密教の世界での三密でございます。
 
 仏教では人を作りあげているものを、身・口・意の3つと考えます、
身体・言葉・心……、言い換えますれば、
行い・発言・考え、でございますな。
それらは因果の(原因)となり、
(結果)を生み出す元となるのでございまして、
仏教ではと呼びます。インド風に呼べばカルマでございますな。
それ自体は善悪関係はないのですが、
悪い結果をもたらす悪い行いについて使われることが多いように存じます。
因業ですとかね。
 
 三密密教の言葉で、正しい・良いそれらを指すようでございます。
 悟ったお方、仏さまの、行い・発言・考えでございますな。
 良い行い、良い発言、良い考えをしていれば、結果も良いものになる。
 そういった考えのようでございます。
 
 ですからねぇ、三業は避けるべきものであっても、
 三密は避けるべきものではないのでございますよね、本来。
 
 むしろ近づけて、
常に自分の中に意識して持っていなければならないものなのでございます、
密教では。
 
 
 それを、新型コロナウィルスの感染拡大防止対策
3つの密(密閉・密集・密接)」の意味で使った人はどういう人なんだろう。
 
 ちょっとシニカルな人なんじゃないかな、などと思い、
ちょっとウィキペディアを開いてみました。
 
 そうすると、この3つの密という言葉、
最初から「密」という言葉が意識されていたのではないようなのでございます。

 3月1日の時点で、三項目は用意されていたのですが、
そのうち「密」の文字が入っていたのは一項目。
  
3月6日になって厚生労働省の専門家会議から出された要請で
二項目に「密」の字が入り、
 
その発表を聞いた官邸スタッフの一人が、
もう一つも「密」という言葉を使う提案し、
それで「3つの密」という言葉が出来たみたいでございます。
 
 それが短縮されて「三密」になったみたい。
 
 だから、偶然なのでございましょうが、
「三密」と短縮した時点で、
マスコミ関係者か政府の誰か、気づいておりますよねぇ。
密教の「三密」のこと。
 
 
 でもこれ、
 本来の意味でない三密が流行語として選ばれることについて、
 密教界ではどうお思いになっておられるのでございましょうねぇ。
 悟られた方々でございますから、超然としている?
 むしろ、
密教の本来の意味である三密を知ってもらえる良い機会
ととらえておられるのかもしれませんな。

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2020/11/01 星新一先生の『きまぐれエトセトラ』(講談社/1983/6)に、
先生が韓国の国境近く、板門店を訪れたときのことが書かれてございました。
道の各所にが設置されておりまして、いざというときには
の中に仕掛けられた火薬を爆破して、敵を足止めするのだとか。
面白い
これってダンジョンもののトラップとして使えそう、
と思ったのでございますが、屋内でそれをやると、
スパイ物やヒーローもので敵のアジトに潜入したときに
トラップとして使われる隔壁(シャッター)とさして変わらなくございますな。
(SFやパニックもので事故が起こったときの、でもよろしゅうございますが)

でも、シャッターが不向きなファンタジーでも設置できますし
目新しくていいかも
 
 

2020/11/05 パロディという言葉はたいそう古い言葉のようでございますな。
紀元前4世紀ギリシャの哲学者、アリストテレス
詩学』で使われているのが最初とか。
それによりますと、「パロディアーを最初に作った」のは
タソス出身のヘーゲモーン」という御仁だとか。

ただ、戯れ言レベルならパロディなど大昔からあったでしょうから、
このお方は、作品として認められるレベルの最初、ぐらいの意味でございましょう。
 
 

2020/11/06 ちょっと思ったのでございますが、
汚名挽回が間違いならば、疲労回復もおかしな言葉なのでは? 
と書こうとしてちょっと調べてみましたら、
 
三省堂
国語辞典飯間浩明さんという方が、
汚名挽回は誤用ではない、正しい言葉として使われていた
とはっきりお書きになっているそうで、
かの国語辞典もそうなっているようでございますな。
 
つまり、汚名という状態を挽回する
──元の汚名がなかった状態に戻すということで──
 
そうなると、疲労回復も疲労から正常な状態へと回復する、
という意味で正しいということなのでございましょうなぁ。
 
 
 

2020/11/07 大統領選挙。
"truth, justice, and the American way!" 
のために戦うスーパーマンは、誰に入れたんだろう? 
 
 

2020/11/08 悲劇の始まりアリオンなのだそうでござますな。
実りとお酒の神さまとして知られるディオニソス様のお祭
の際に行われたディテュランボスという、
まぁ即興の歌とそれに呼応する踊りがございましたそうですが、
それを発展させて創作的な合唱とし、上演する形にしたのが
メデュナム生まれの7世紀末の詩人・アリオンだったそうでございます。
 
 ギリシャ神話を舞台にした安彦良和先生の『アリオン』のタイトルには、
ギリシャ劇の象徴として、この方のイメージが少しは含まれているのやもしれません。
 
 

2020/11/09 黄泉比良坂(ヨモツヒラサカ)って、
黄泉に通じる坂なのに平らな坂なんておかしいと思ったことはございませんか? 
この場合の「ヒラ」はアイヌ語の「ピラ」が元で、
けわしい坂や崖を意味するのだそうでございます。
 
イワ」なんかもアイヌ語起源らしいですな。
あちらではただの岩は「イワ」とは言わない。
神の居場所、霊場こそをイワと言っているのだそうでございます。
北海道の神体山である藻岩(モイワ)山と同様、
大和の三輪山も「モイワ」山ではないかと、
梅原猛先生がおっしゃっておりました。
モイワの「」は「静かな静かな神の山」だそうでございます。
 
『万葉集の世界』阿蘇瑞枝・梅原猛・中西進/筑摩書房/1980/11)
 
 
 
2020/11/10 だし醤油っておいしいなぁ。
と思って、試しに醤油にめんつゆ垂らしてみましたが、
大して変わらない味になりますよね。
こだわりがあるとかじゃなければ、別に商品として出ている物を買う必要ないなぁ。
 
 
2020/11/11 大井川鐵道の「五和(ごか)駅」が明日(11/12)
合格(ごうかく)駅」に改称するのだそうでございます。
 
付近の住民の活動に動かされたものの様子。
無人駅ですし、この時期に名称変更とは
完全に受験生目当ての地域興し狙いでございますな。
 
こんな事情を知っていると、いかほどの御利益があるか、
首がかしぐというものでございますよね。
 
とは申せ、幾星霜を経ればその由来も忘れられ、
名前のみが歩くのでございましょう。
 
 
 
 
2020/11/12 高木彬光先生の『刺青殺人事件』を読みました
新装版/光文社文庫/2013/10)。
 
冒頭の東大医学部標本室刺青標本なんて、見てきたような嘘をつくなぁ、
と思っていたらホントにあるんでございますね、
画像で検索してみてビックリいたしました。
 
作品は、
江戸川乱歩先生の目にとまったというのもうなずける怪奇と論理にございます。
探偵役の神津恭介さんは、物語終盤に登場し、
快刀乱麻とばかりに難問を解決するのでカッコいい。
 密室トリックは割とあっさり目
 
 メインの刺青問題は、
こういうトリックではないかと思ったことがあっさり否定されたり、
非ユークリッドを大上段に持ち出したりして、
読者の思い込みを利用しつつ、真相に近づけさせないあたり、
うまいなぁ、と感に入りました。
 
 まぁ、実際にこのような事件に出くわしましたら、
誤誘導がなかったとしてもわたくしには解決できませんでしょうが。
 
2020/11/13 (2020/11/12 (Thu)「訃報」の記事から続く)
今年の年賀状に、冬川準二先生のゲームブック、
そろそろブログで紹介しようかな、と書いたのでございますのですが……。
怠けてしまって全然手をつけていないという。
ああ……。
そのうちに紹介する予定でございます。
 …… 
それにしても、残念ね。
 
 
 

2020/11/17 皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』を見る。
GYAOで。
 
ジーグ要素のあまりの少なさにビックリする
ラストに流れるアチャラ版の主題歌の精神は受け継いでいるが
ジーグをヒーローの象徴として捉えているのだろう。
 
ジーグがどんなかたちでどこに登場するか気になってばかりいたせいもあり、
まともに評価できない。
いい作品だとは思うけど、すごくモヤッとする。
 
 
 
2020/11/19 パピルスは朽ちたり、腐ったりする
今日に伝わる書物は、転写に転写をへて、
さらにパピルスよりもはるかに上質の、
羊皮紙ないしアジアから輸入されたに書き移されて、伝わっているのである。
写本は、作者にもよるが、せいぜい紀元後9世紀に書かれたもので、
もっと遅いものしか残っていないことも少なくない。
転写の間にテクストは乱れ、だからこそ文献学(西洋古典学)の出番である。
 
 たまたまエジプトで記されたパピルスなら、
好条件が重なって今日までかなり残存しているものが見つかっている。
エジプトということはギリシャ・ローマの古典の場合、ギリシャ語の書物であって、
ラテン語パピルスで残っているものは皆無にちかい
 
(『ラテン語のはなし──通読できるラテン語文法逸身喜一郎 
 (大修館書店/2000/12))  
 

 
2020/11/20 同じ本から(p.248)
イタリアの車 Fiat は、Febbrica Italiana Automobili Torino
頭文字を取ったものだそうでございますが、
ラテン語の「光あれ」= lux fiat の引っかけにもなっているそうでございます。 
と書いたあと検索したら、
水樹奈々さんが「テールズ オブ シンフォニア」で、
Fiat Lux」というお歌をおうたいになっているそうでございますな。
ということは、フィアットの意味、すでにご存じのかたもかなりおられます?
 
……
 
世間知らずで申し訳ございません。
 
 
 
2020/11/21 来年のことを言うと鬼が嗤うと申しますけれど、
この新型コロナ状況ですと明日のことを言っても鬼に嗤われそう
 
 

2020/11/23 ウミウシはウシ? カタツムリ(蝸牛)はウシ? 
ウシガエルはウシ? ツクツクボウシはウシ? 
FOXはウシ(OX)? 鉄格子(テツゴウシ)はウシ?
 
 

2020/11/25 『涼宮ハルヒの直観』(谷川流/2020/11/角川スニーカー文庫)を買う。
直感ではなくて直観なのは何か意味があるのだろうか。
思ったよりも厚い。
内容は、短編、中編、長編という構成で、
長編の「鶴谷さんの挑戦」だけで一冊以上の分量がある。
 
「あとがき」のあとに「最後に」があり、
著者とイラスト担当のいとうのいぢ先生が、
1年数ヶ月前に京都アニメーションに起こった事について触れている。
お二方とも、「ありがとうございました」で文を締めくられていて……。
 
ああ……。
 
 
 

2020/11/26 年末に発表される「今年の漢字」。
一文字じゃ選んだ意味がさっぱり伝わらないから、せめて二文字にすればいいのに……、
と思っていたのでございますが、
時によっては二文字だけでも限定されすぎちゃうという場合もあるのでしょうな。
今年なんか「鬼滅」に票が集まりそうでございますし、
そうなるともう限定と申しますか、確定されてしまいますものなぁ。
 
 
 

2020/11/28 『涼宮ハルヒの直観』読了。
番外編的な作品群。
 
各作品の途中、『ハルヒ』でやらなくてもという感想を抱くが、
それでも最後はしっかりと『ハルヒ』作品としてまとめてくれる。
 
2話なんか学校の七不思議与太話なのにね。
 
ネタバレになるかもしれないけど「鶴谷さんの挑戦」。
「ショウコ」さんも「show」で1つの成句となり、
そこでも一つドンデンが起こるのかとやきもきしていた。
あとで検索してみたら、ザッとみた範囲ではそのような用例はないみたい。
残念。
そういうのが入っていてもおかしくない話だけに──。
タイトル。内容的にやはり、直感ではなくて直観だなぁ。
 
 
 
2020/11/29 当時、ドイツ軍の中には
昔ながらの騎士道精神を受け継いだ職業軍人たちが中心となった国防軍と、
ヒトラーの腹心たちが組織した親衛隊の2種類の軍隊があったのだ。
 
国防軍の上級将校たちは、
ヒトラーを”成り上がり者のボヘミアの伍長”と軽蔑していた。
またその兵たちは徴収された人々であった。
だが親衛隊はアーリア民族でナチス党員の志願兵のみで編制されていた。 
 
一口に収容所といっても、
ユダヤ人や政治犯、同性愛者などが収容された強制収容所は親衛隊
捕虜収容所は国防軍の管轄となっていて、その待遇は雲泥の差だった。
(文:鶴田浩司/メモにあったもので出典不明です。すみません)

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ディバインチャージャー」って、
システム紹介のときはピンとこなかったのでございますが、
こういう極端状況にふったシナリオが効いておりますよねー。
方向性が「迷キン」とはまた違った感じで、
その差別化がまたよろしいのではと存じます。
 
 というわけで、この絵、「Role&Roll」誌vol.191
ディヴァインチャージャーシナリオ「おおらかすぎるのも問題だ
に影響を受けたものでございます。
 
 

大まかすぎるのも大概だ
 
 

 vol.193の読者欄に載せていただきました。
 
 
 
 国民の性格がいい加減になったのは、ダンジョンに棲む魔神の仕業
なので行って倒してこい、というものでござますな。
 
 今読んだら、時計塔から呪力が発進されているのだそうで。
 
 どうやらスルーしちやっていたみたいだけれど、
気がついていればそっちの方を絵にしていたかも?
 
 まぁ、絵に描いたダンジョンも時計塔といえばそんな感じかも。
 
 ここから呪力を各時計塔に発信しているんだ!! 
 
 ホントは、
ダンジョンの描写に自然の洞窟を利用したダンジョンと書かれていたので、
その自然の洞窟というのか、塔のように地上に突き出ていたら、
という逆振り精神でこんな感じになっちゃったのでございますけれど、ね。
 
 このほうが、外からドーンと破壊も、見た目分かりやすい!
 
 神殿長さんの帽子や服には、
なにやら拝金主義者の信条みたいなものが書かれておりますが、
一部自分でも何を書いたか忘れました。
 
「たとえ金が足りなくても今ならごまかせるぞ!!」と申しますのは、
元シナリオを読んでいらっしゃればお分かりのとおり、
一桁間違っても気づかないようなおーらかな性格に
國民がおなりになっていらっしゃるからでございますな。
 
 関係ないですけど、
小林誠先生の『飛ぶ理由』で、おーらかによって飛ぶという、ダンバイン(オーラ力)
由来のネタがございましたよねー。
 


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 『小さな 悪い本』小さな悪い本
マグヌス・ミスト(マーク・ホッツ):著 
トーマス・フィシング:絵 
若松宣子:訳 
(金の星社/2019/8)
 
(二作目については、2020/11/04 (Wed)
 『小さな 悪い本 大人はスーパー危険』
    をご覧じくださいますと光栄にございます)
 
 
 
 第一作目を本屋さんで偶然発見いたしました。
 さっそく購入、プレイしてみました。
 (と言いつつ、記事にしたのはだいぶ後になってしまいましたが)
 
 

 第2作では、はじめから本は悪い本でございましたが、小さな悪い本 
この作品ではそうではございません。
 まだそうなりたての、
どうすれば立派な悪い本になれるかを
試している最中なのでございますな。
 そのため、
「本当は嘘をついたりしちゃいけないんだよな」
と良心が働いたり、
「うまくやったな」
と主人公(=読者)を褒めたり……。
で、そのたびに、
悪い本になるためにはこんなことじゃだめだ、
と反省をして……。
 
 てな感じの、
ちょいと隙のあるキャラクターとなっているのでございます。
 とは申せ、口調とかやっていること、それに性格自体だって
二作目とそんなにかわらないのてすけど、ね。
 
 正しい答を選んだらそうじゃなかったり、そのはぐらかし方もたのしかったり。
 そのあたりも一作目から健在でございます。
 
 構成と申しますか、パターンもほぼ同じ。
 挿話もございますし、謎の出し方も変わらず、
割り込んでくるキャラクターがいるのもおなじでございます。
 
 挿話に関しましては、第2作目が1つだったのに対し、こちらは2つ
風船少女」と「アルベルトのいたずら」の話でございます。
「風船少女」のほうは寓話的。
「アルベルトのいたずら」のほうが独自性ございますが、こちらも教訓的かな。
 
 2つございますが、
内容的には2つあわせても、2作目の挿話を越えるものではないように存じます。
メインストーリーの結びつきも弱くございますし、
2作目のようにその中にパズルが含まれているわけでもございません。
まぁ、一作目といたしましては、これが普通かもしれませんな。
  
 ぶりっ子マリー嬢は一作目から登場しているのではないか、
と前回書きましたが、その推測は外れておりました
 ただ、「風船少女」が良い子代表として出てまいりますし、
ピンクやユニコーンが嫌いなのは、はじめからの性格のようでございます。
 
 で、ぶりっ子マリーに代わり
(代わったのは二作目の方なのでございますが)、くらやみ
本の中に割り込んで登場するのが
くらやみ」を名乗る少年にございます。
「悪い本」のクイズにひっかかって、
本の中に閉じ込められてしまったのだとか。
 
 ぶりっ子マリー嬢は、
よい子方面に逆張りした
悪い本の対比となっておりましたが、
この「くらやみ」さんはその逆。
良心の片鱗をついつい見せてしまう
悪い本さんよりも根が悪く
本を燃やそうとか水をかけて台無しにしちゃおう、
などと物騒な誘いを投げかけてまいります。
 
 そのためか、マリー嬢が正々堂々と出てきて、本と言い合うのに対し、
「くらやみ」はこっそりと読者にむかって話しかけてまいります。
 
 で、閉じ込められながらも彼は、
本の持っている宝を奪おうと虎視眈々、狙っているのでございますな。
 
 その宝とは、悪の秘密、どんな人もぞっとさせる魔法のワザ。
それを身につけて、誰もが怖がるような存在になりたい。
そう「くらやみ」は願っているのでございます。
 
 で。
 
 そんな「くらやみ」が耳をそばだてる中、悪い本は最後の挿話を語ります
(先ほど2つと申しましたが、挿話には3つ目がございました)。
 そして──。
 
 悪いとは面白いこと。
 でもそうなりきれないあたりがチャーミングな、「悪い本」でございました。
 

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 取り急ぎ、わたくしが持っております冬川先生がお作りになられた同人誌を紹介しておきますね。
「青き鷹」と「景虎様が一番」はオフセット誌。その他は、片面コピーのコピー誌。すべてA-5版。
 
 データはのちほど。
 
 というわけで、データ書きましたよー。
 
 ゲームブックは太字にしておきました。
 
 最初は作品ひとつひとつについて概略を書いていたのでございますが、
30分で挫折いたしました。
 
 10ページ以下のものや雑談・ファン本とかもあったりして、
すべてを載せる必要ないんじゃないかなどとも思ったりもいたしますが、
取りあえず。
  ※ とは申せ、そのような作品も、
    冬川準二先生のちょっとオフビートで人とは違う視点が
    楽しいのでございますよ。
 誰得? とか思われているんだろーなー。
 
 

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喪中葉書で知りました
(年賀状のやりとりだけはしていたのでございます)。
 
冬川準二先生が、今年1月、喜籍に入られていたそうでございます。
 
 
  ……。
 

 残念ね。

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