2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
.このあたりで書いておく必要があるかな、とか思いましたので、
自分の好きなゲームブックを挙げておきますね。
自分の好きなゲームブックを挙げておきますね。
と申しましても、再録。
nacht_musikさんの
「アリオッチ!アリオッチ!アリオッチ!」で、
『ゲームブック・オールタイムベストテン』(2008-01-01)に
参加したときのものでございます。
「アリオッチ!アリオッチ!アリオッチ!」で、
『ゲームブック・オールタイムベストテン』(2008-01-01)に
参加したときのものでございます。
けっこう古い。
2008年でございますからなぁ。
ぐぐっても見つからなかったので、
アドレス貼っておきますね。
https://nacht-musik.hatenadiary.org/entry/20080101/p1
そのページをずっと下までスクロールさせて、
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タイトルの『ゲームブック・オールタイムベストテン』を
クリックすると出てまいりましょう。
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ちょっと手間てはございますが。
まぁ、書いてあることは、ここと同じなので、とくに行く必要はございません。
まぁ、書いてあることは、ここと同じなので、とくに行く必要はございません。
ですが、他の方のベストや、
関連記事から跳べる結果発表などは、
興味ある方もいらっしゃると思いますので、参考までに。
関連記事から跳べる結果発表などは、
興味ある方もいらっしゃると思いますので、参考までに。
これを書いたあとも、
ゲームブックはもちろん色々出ましし、見るべき作品もございますが、
これはこれでまとまっておりますので、このままにしておきます。
ゲームブックはもちろん色々出ましし、見るべき作品もございますが、
これはこれでまとまっておりますので、このままにしておきます。
(太字を足し、ちょっとだけ文を変えましたが)
ホントはじっくりひとつひとつの作品をやりたいところですし、
逆にすでにこのブログで取り上げたものもございますが、とりあえず。
ホントはじっくりひとつひとつの作品をやりたいところですし、
逆にすでにこのブログで取り上げたものもございますが、とりあえず。
☆ ☆ ☆
はじめまして。道化の真実と申すものにございます。
わたくしのベストは、おそらく他の方とは違うので、
集計結果には影響を与えないと存じますが、
縁起物でございますからな。参加させていただきたく存じます。
集計結果には影響を与えないと存じますが、
縁起物でございますからな。参加させていただきたく存じます。
選考基準は、ストーリーの良さと展開の多彩さあたりですかな、多分。
コメントのせいで長くなってしまいました。平にご容赦を。
それと、プロは敬称略なのは許してください。ごめんなさいです。
では、一位から。
1) 『天国か地獄か―恋と遊ぶゲーム こりゃやめられない大興奮』
霜田恵美子(*リライト:村松 恒平(←氏のサイトによる))
(KKベストセラーズ 1986/5)
霜田恵美子(*リライト:村松 恒平(←氏のサイトによる))
(KKベストセラーズ 1986/5)
女性の半生を描くゲームブック。一プレイは10分か20分程度だろう。
紋切り型の短い文章で、さくさく進む。
一方向移動・拡散型で、マルチエンディング。
エイズになったり孤独死を迎えたりと、エグ味があるのは好きではないが、
それ以上に展開の多彩さが魅力だ。
オビに、(持ってないので記憶だが)「しょせんこの世は金と顔」とあるように、
パラメータは「容姿」と「お金」。それだけ聞くと身も蓋もないが、
この「容姿」は単に美しさではなく、カリスマ性や評判を兼ねていて、
それが展開の幅を広げている。
紋切り型の短い文章で、さくさく進む。
一方向移動・拡散型で、マルチエンディング。
エイズになったり孤独死を迎えたりと、エグ味があるのは好きではないが、
それ以上に展開の多彩さが魅力だ。
オビに、(持ってないので記憶だが)「しょせんこの世は金と顔」とあるように、
パラメータは「容姿」と「お金」。それだけ聞くと身も蓋もないが、
この「容姿」は単に美しさではなく、カリスマ性や評判を兼ねていて、
それが展開の幅を広げている。
ファンタジーブームとともに進展したゲームブックは、
どうしてもファンタジーの枠組みの中で考えられがちだが、
むしろ現代もののほうが選択肢や展開といった面で相性がいいと思う。
と同時に、ファンタジーRPGでこのタイプのゲームブックがあれば、
ぜひプレイしたい。
2) 『魔城の迷宮〈アドベンチャー・メイズ〉』
奥谷晴彦・刀根広篤(二見文庫 1989/3)
奥谷晴彦・刀根広篤(二見文庫 1989/3)
とにかく雰囲気がいい。
「みんな迷うために生まれてきた」(544)という言葉が象徴しているように、
このゲームブックはまさに本全体が迷宮だ。
「みんな迷うために生まれてきた」(544)という言葉が象徴しているように、
このゲームブックはまさに本全体が迷宮だ。
この作品をコンピュータ上で再現したとしても
意味のないものになってしまうだろう。
ざらついた質感の絵を追いながらページを繰ってゆく。
それが、迷宮内をさまよい歩く感覚とマッチしている。
プレイし終わったあとも、
ぱっと開いたところからある目的地まで行く、というふうに、
迷路ゲームとして何度でも楽しめる作品だ。
3) 『サイボーグを倒せ』
S・ジャクソン著/坂井星之訳(社会思想社 教養文庫 1987/4)
S・ジャクソン著/坂井星之訳(社会思想社 教養文庫 1987/4)
ゲームブックの魅力の一つに、パラグラフのパズル性というものがある。
こうしたフローチャートのパズルは、
S・ジャクソン(英)の独壇場という感があり、その意味では、
ゲームブックはS・ジャクソンのもの、という極論も成立する。
こうしたフローチャートのパズルは、
S・ジャクソン(英)の独壇場という感があり、その意味では、
ゲームブックはS・ジャクソンのもの、という極論も成立する。
この作品もそうしたパズル性全開で、それだけで充実した内容となっている。
それに加えて戦闘も、となると、だから少し重い感じがする。
むしろ、戦闘は全部勝ったことにして進めていったほうが、
スピーディで楽めると思う(というか、そういうやり方でプレイした)。
それに加えて戦闘も、となると、だから少し重い感じがする。
むしろ、戦闘は全部勝ったことにして進めていったほうが、
スピーディで楽めると思う(というか、そういうやり方でプレイした)。
ただ、ここで採り上げたのはそうしたパズル性ゆえではない。
この作品がいいのは、敵のキャラクターだ。
いかにもアメコミといったキャラクターが次々と登場して、それが楽しい。
いわば、アメコミというバッググラウンドに支えられた形ではあるが、
それが展開を変化に富んだものにしている。
4) 『ミシシッピー殺人事件/リバーボートの冒険』
樋口明雄/STUDIO HARD
(双葉文庫 ファミコン冒険ゲームブック 昭和62(1987)年5月)
樋口明雄/STUDIO HARD
(双葉文庫 ファミコン冒険ゲームブック 昭和62(1987)年5月)
バカゲーの名高い原作(ファミコン)を、
樋口明雄は見事なまでの傑作に変えてしまった。
樋口明雄は見事なまでの傑作に変えてしまった。
「事件の真相には何一つ関わってこない」という
「無意味に濃い」原作のキャラクター設定をうまく組み合わせて、
事件の裏にあった真の真相をあぶりだして見せているのだ。
ただし原作の後日譚なので、原作を知らないとわけがわからないかもしれない。
(わたくしは、「ユーズドゲームズ」誌vol.16の特集
「奇作大漁! バカゲーコレクション」で読んだ
(上記カギカッコ内もそこから引用)が、まとまっていてわかりやすかった。
ちなみにこの号の小特集は、「ゲームブック五段活用」。p.80~81の概説は、
ゲームブックファンなら間違い探しとして楽しめる)。
「奇作大漁! バカゲーコレクション」で読んだ
(上記カギカッコ内もそこから引用)が、まとまっていてわかりやすかった。
ちなみにこの号の小特集は、「ゲームブック五段活用」。p.80~81の概説は、
ゲームブックファンなら間違い探しとして楽しめる)。
真の真相を解き明かす、といってもこのゲームブックは推理ものではない。
主人公もファミコン版に登場する探偵ではなく、三人の少年少女。
タイトルに「冒険」とあるように冒険ものだ。
タイトルに「冒険」とあるように冒険ものだ。
ミシシッピーで少年の冒険とくれば『トム・ソーヤー』だが、
この作品はまさに『トム・ソーヤー』にオマージュを捧げた作品といえる
(実際、マーク・トウェインも登場し、少年たちと関わる)。
『ヴァイケルの魔城』のあとがきでも氏は、
「まずは、子供を主人公にしたい」と書いているが、
その少年たちの冒険が生き生きと描かれているのだ。
そしてラスト。これが震えるほどいい。
「古いものと新しいもの。その入れ代わり。
君らは、そんな時代を生き、また、そんな場所に生活している」
──エピローグでのマーク・トウェインのこの言葉が、
作品全体をまとめあげている。
その一つ前のパラグラフ(380)で、
その言葉の導入となる対決が行なわれるのだが、それが実に格好いい。
あと、些細なことだが気に入っている点が一つ。
それは、
あるシーンの行動に関してプロローグ部分にヒントがあるということだ。
つまり、プロローグを飛ばして、1からはじめるとちょっとだけ不利……
というか、プロローグを読んだほうが有利というべきだろう。
それは、
あるシーンの行動に関してプロローグ部分にヒントがあるということだ。
つまり、プロローグを飛ばして、1からはじめるとちょっとだけ不利……
というか、プロローグを読んだほうが有利というべきだろう。
プロローグ部分にヒントがあるといえば、『仮面の破壊者』
(R・ウォーターフィールド/坂井星之訳 社会思想社 教養文庫 1987/11)
の「アイフォー・ティーニン」が有名だが、
それ(の日本語版)より登場が早いし、
知らなくても致命的ではないし、それほど露骨でもないのがいい。
5) 『SDガンダム ガシャポン ウォーズ』
千葉智宏・望月正雄/超音速(バンダイ文庫ゲームブックシリーズ 1989/3)
千葉智宏・望月正雄/超音速(バンダイ文庫ゲームブックシリーズ 1989/3)
ガンダムのゲームブックとしては、『最期の赤い彗星』(勁文社)や、
HOBBY JAPAN社のZ・ZZのシリーズが挙がることが多いが、
わたくしとしてはこれがお薦め。
内容は、一年戦争を中心としたアムロとシャアの戦いのパロディ。
キャラクター設定がガンダム以前のロボットもの、
つまりアムロは明るく女の子好き、シャアは典型的な悪役となっていて、
そういえばガンダムってアムロが女性と出会っていく話でもあったんだなぁ、
と改めて思った。
キャラクター設定がガンダム以前のロボットもの、
つまりアムロは明るく女の子好き、シャアは典型的な悪役となっていて、
そういえばガンダムってアムロが女性と出会っていく話でもあったんだなぁ、
と改めて思った。
システム的には、
マップ上の地点を指定することで地形効果やアイテムを得られる。
通常、ゲームブックでは強いやつが勝つものが多いが、
このゲームブックでは、弱くても勝てる可能性がある。つまり勝ちやすいのだ。
そこまでならまぁ普通だが、
このゲームブックがいいのは、バッドエンドが楽しいということだ。
ゲーム自体が勝ちやすいので見逃している人も多いかもしれないが、
とにかくエンド時の対応が、ちゃんと工夫されていて楽しい。
中でも、再会したお父さんの設計図をもとに改造したガンダムや、
強化人間のAKIRAネタとか、「白インク」が個人的にお気に入りだ。
6) 『ゼルダの伝説/神々のトライフォース』
富沢義彦/STUDIO HARD
(双葉文庫 スーパーファミコン冒険ゲームブック 1992/7)
富沢義彦/STUDIO HARD
(双葉文庫 スーパーファミコン冒険ゲームブック 1992/7)
双葉文庫おそらく最後のゲームブック。
最後期の同社のゲームブックには傑作が多いが、
この作品もまぎれもなくその中に入る。
最後期の同社のゲームブックには傑作が多いが、
この作品もまぎれもなくその中に入る。
とにかくストーリーがいい。最初から最後まで、しっかりと読ませてくれる。
エンディングは、ベストエンディングもいいが、
苦味の残るほかの二つのエンディングも素晴らしい。
ただし、大きな欠点が一つある。バグだらけなのだ。
そのことで双葉社にハガキを送ったら正誤表を送ってきてくれたのだが、
それで修正してもちゃんとプレイできなかったという……。
結局、自力でバグをつぶしたのだが、
それだけのことをしてもプレイする価値がある作品だ。
……いや、逆にそれだけのことをしたから思い入れが強いのかもしれないが……。
やっぱりバグはいや、という人は、同じ作者の
ルパンⅢ世ゲームブック『戒厳令のトルネード』をプレイすればいいだろう。
こちらももちろん傑作だ。
7) 『ウィザーズ・クエスト』ピンヘッド・スタジオ(滝日省三)
(富士見ドラゴンブック 平成2(1990)年/3)
(富士見ドラゴンブック 平成2(1990)年/3)
絵に描かれたものを選択してゲームを進めていく、
クリック・アドベンチャー的な移動が中心の作品。
思わぬ場所に飛ばされたり、意外な展開が待っていたりと、
魔法の不可思議さがそのシステムで表現されている。
クリック・アドベンチャー的な移動が中心の作品。
思わぬ場所に飛ばされたり、意外な展開が待っていたりと、
魔法の不可思議さがそのシステムで表現されている。
そうしたメインの移動形式の下に、パズルあり、双方向移動ありと、
ゲームブックのあらゆる要素を取り入れているのが意欲的だ。
プレイしているほうも、それが楽しい。
8) 『悪魔城伝説 真正バンパイアハンター』
井上尚美/RECCA社(双葉文庫 ファミコン冒険ゲームブック 1990/6)
井上尚美の作品を何か入れたい。何がいいだろう?
シリーズものもアリなら、迷わず『少年魔法使いインディ』なのだが……。と、
考えた挙句、選んだのがこの一作。
ゲームブックを書こうとした人なら
案外誰でも考えるだろうチェックシステムの使い方が採用されている。
そのため、無駄なチェックも結構あるのだが、
それが逆に緊張感を高めている。
もちろんそれは、ストーリーと文章力が優れているからなのだが。
そして、エピローグ。
ふたつあるそれは、シチュエーション的にはほとんど変わらない。
だが……。
吸血鬼ものらしいラストだ。
9) 『魔法使いディノン(1) 失われた体』門倉直人
(ハヤカワ文庫GB 昭和62(1987)年/2)
(ハヤカワ文庫GB 昭和62(1987)年/2)
残念なことに(2)のほうは持っていないので、(1)で。
幻想的な雰囲気を持つゲームブック。
このようなゲームブックがもっと増えていくと思ったのだが……。
このようなゲームブックがもっと増えていくと思ったのだが……。
10) 「山越しの雨」冬川準二
(冬川準二個人誌・10 『炎の蜃気楼』本・2
『景虎様が一番!』所収 1995/5)
(冬川準二個人誌・10 『炎の蜃気楼』本・2
『景虎様が一番!』所収 1995/5)
最後に同人誌から、冬川準二さんの作品。
全体のタイトルにもあるとおり、『炎の蜃気楼』をベースに使っているが、
ストーリー的にはほとんど関係ないので、
同シリーズを読んだことがなくても問題はない。
さらに、作者がそっち系の話が大嫌いということで、
そういう話にはならないので安心して楽しめる(^^)。
ストーリー的にはほとんど関係ないので、
同シリーズを読んだことがなくても問題はない。
さらに、作者がそっち系の話が大嫌いということで、
そういう話にはならないので安心して楽しめる(^^)。
旧陸軍跡地に建てられた中学校に出現した軍人の霊にまつわる話で、
地図に書かれた数字を選んで調査していく『送り雛は瑠璃色の』タイプ。
しちめんどくさい部分がない分、わたくしとしては『送り雛~』よりも好きだ。
もちろん、お話としてもしっかりしている。
(他に冬川さんの作品は、「夏鏡」(個人誌・3「青き鷹」所収)と
「魔法使いディノンもどき最終話・風の旅の終息」を読みましたが、
どちらもしっかりとまとまった作品です)
☆ あっと、『火吹山の魔法使い』が抜けてしまった。
何度も遊べるゲームバランスということで、
「オールタイムベスト」にふさわしいのだが……。
ま、別格というか殿堂入りということで。
何度も遊べるゲームバランスということで、
「オールタイムベスト」にふさわしいのだが……。
ま、別格というか殿堂入りということで。
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自分はどうかな
自分はどうかなあ。
ソーサリー(全四巻)
大統領を捜せ!
ウィザーズ・クエスト
完全犯罪ゲーム
暗黒教団の陰謀
鉄人28号東京原爆作戦
エンチャンター/ソーサラー/スペルブレイカー(三冊合わせて)
ヘルメス迷走/ヘルメス夢幻/エニグマ始動(三冊合わせて)
二つの河の物語(旧「ウォーロック」誌掲載作品)
エイリアン地底魔城
を順不同あたりですかねえ。
ソーサリーは、なにより48種類の魔法を最初に「自分で記憶して」やるという大ハッタリを、全4巻間延びせずに語り切った、ゲームブック界やゲーム界を問わず、文学表現のひとつの到達点として永遠に残すべき至宝ですな。
大統領を捜せ!は、計算不要、ほぼ一本道の、電車内で吊革につかまりながらでもできるゲームブックのひとつの原点として。荒唐無稽なストーリーをそのまま読みやすくまとめた原作者さんがうまいんだと思います。
ウィザーズ・クエストは、おっしゃる通りの、イラスト指摘のアクションの多彩さで。でも、あの手法をやると、コンピュータゲームには選択の多様さでもその後の変化の深さでも絶対に勝てない、という意味で、ゲームブックの限界を示す作品でもありますな。
完全犯罪ゲームは、これまた、サクサク進むパラグラフ劇画ですが、題材である「殺人者として完全犯罪を目論む」というピカレスク的な面白さがたまらない。皮肉なエンディングのカタマリのような作品で好きです。
暗黒教団の陰謀は、「サイコロを振っちゃいけないゲームブック」です。このゲームブックでサイコロを振って真面目にやることほどバカバカしく益のないことはない。思い切り突拍子もない選択を重ねて、イハ・ントレイの古代都市に潜入したり、ダゴンやハイドラと面会したりして楽しくルルイエを観光するのが正しいプレイのありかたで、そういう方針でやるとあれほど面白いゲームブックはそうないと思います。
鉄人28号東京原爆作戦は、ジオラマで再現された東京を走り回って、雰囲気に浸ると実に面白い。表紙のヒロインがほとんど出番なかったり、謎解きの解答があまりにもわかりやすかったりするのがアレだけど、鉄人のカッコよさに免じて許しちゃう。
エンチャンターから始まる、JICCのインフォコムアドベンチャー三部作は、なんといっても、雰囲気と、洗練された魔法システム、それにストーリーの面白さ。問題は、致命的なところにばかりあるパラグラフミスと、第二巻ソーサラーの、ゲームブックを書くことがわかってないんじゃないかと思えるような記載だけど、まあこれは三冊併せ読まないと面白さが四分の一くらいになってしまうということで……。
ヘルメス迷走から始まるガンダムZZゲームブック全三巻は、個人的にはホビージャパンのゲームブックで一番面白いシリーズだった。何も記入したりする必要がなく、パラグラフを追うだけで読み進められる、電車内で吊革につかまっていても遊べるゲームブックという点でも評価したいです。
二つの河の物語は、「移動」に使うパラグラフをすべて取っ払っても面白いゲームブックができる、という見本です。奇人変人しか住んでないフィールドを歩き回るのが楽しくて仕方がない。これだけ圧縮されたゲームでありながらマルチエンディングというのもすばらしい。
エイリアン地底魔城は、八頭大ファンにとっては、この作品を入れずにはいられなかった、というだけの話で……なにげに背後の真相も菊地秀行作品らしくユニークで面白かったりする。これで小説も書いてほしかったのだが、小説の方のノアの箱舟ネタは、「エイリアン魔界航路」というやつでもっと面白いものが展開されていたのがゲームブックファンとしては無性に悔しいのであった。
……こうして見ると、おれ、ガチガチの保守派もいいところだな……。
ソーサリー(全四巻)
大統領を捜せ!
ウィザーズ・クエスト
完全犯罪ゲーム
暗黒教団の陰謀
鉄人28号東京原爆作戦
エンチャンター/ソーサラー/スペルブレイカー(三冊合わせて)
ヘルメス迷走/ヘルメス夢幻/エニグマ始動(三冊合わせて)
二つの河の物語(旧「ウォーロック」誌掲載作品)
エイリアン地底魔城
を順不同あたりですかねえ。
ソーサリーは、なにより48種類の魔法を最初に「自分で記憶して」やるという大ハッタリを、全4巻間延びせずに語り切った、ゲームブック界やゲーム界を問わず、文学表現のひとつの到達点として永遠に残すべき至宝ですな。
大統領を捜せ!は、計算不要、ほぼ一本道の、電車内で吊革につかまりながらでもできるゲームブックのひとつの原点として。荒唐無稽なストーリーをそのまま読みやすくまとめた原作者さんがうまいんだと思います。
ウィザーズ・クエストは、おっしゃる通りの、イラスト指摘のアクションの多彩さで。でも、あの手法をやると、コンピュータゲームには選択の多様さでもその後の変化の深さでも絶対に勝てない、という意味で、ゲームブックの限界を示す作品でもありますな。
完全犯罪ゲームは、これまた、サクサク進むパラグラフ劇画ですが、題材である「殺人者として完全犯罪を目論む」というピカレスク的な面白さがたまらない。皮肉なエンディングのカタマリのような作品で好きです。
暗黒教団の陰謀は、「サイコロを振っちゃいけないゲームブック」です。このゲームブックでサイコロを振って真面目にやることほどバカバカしく益のないことはない。思い切り突拍子もない選択を重ねて、イハ・ントレイの古代都市に潜入したり、ダゴンやハイドラと面会したりして楽しくルルイエを観光するのが正しいプレイのありかたで、そういう方針でやるとあれほど面白いゲームブックはそうないと思います。
鉄人28号東京原爆作戦は、ジオラマで再現された東京を走り回って、雰囲気に浸ると実に面白い。表紙のヒロインがほとんど出番なかったり、謎解きの解答があまりにもわかりやすかったりするのがアレだけど、鉄人のカッコよさに免じて許しちゃう。
エンチャンターから始まる、JICCのインフォコムアドベンチャー三部作は、なんといっても、雰囲気と、洗練された魔法システム、それにストーリーの面白さ。問題は、致命的なところにばかりあるパラグラフミスと、第二巻ソーサラーの、ゲームブックを書くことがわかってないんじゃないかと思えるような記載だけど、まあこれは三冊併せ読まないと面白さが四分の一くらいになってしまうということで……。
ヘルメス迷走から始まるガンダムZZゲームブック全三巻は、個人的にはホビージャパンのゲームブックで一番面白いシリーズだった。何も記入したりする必要がなく、パラグラフを追うだけで読み進められる、電車内で吊革につかまっていても遊べるゲームブックという点でも評価したいです。
二つの河の物語は、「移動」に使うパラグラフをすべて取っ払っても面白いゲームブックができる、という見本です。奇人変人しか住んでないフィールドを歩き回るのが楽しくて仕方がない。これだけ圧縮されたゲームでありながらマルチエンディングというのもすばらしい。
エイリアン地底魔城は、八頭大ファンにとっては、この作品を入れずにはいられなかった、というだけの話で……なにげに背後の真相も菊地秀行作品らしくユニークで面白かったりする。これで小説も書いてほしかったのだが、小説の方のノアの箱舟ネタは、「エイリアン魔界航路」というやつでもっと面白いものが展開されていたのがゲームブックファンとしては無性に悔しいのであった。
……こうして見ると、おれ、ガチガチの保守派もいいところだな……。
把握いたしました
ありがとうございます!!
意外なラインナップ。
以前のコメントでリビングストンっておっしゃっておられましたが、入っていないんですね。
☆ 『ウィザーズ・クエスト』は逆ですね。ゲームブックのさまざまな要素を取り込んだ部分に、ゲームブックでしか出来ないものを感じました。
☆ 『エンチャッター』から始まるシリーズって、双方向移動型じゃございませんでしたっけ? ということは、双方向移動型を否定していらっしゃる分けではないですね。それを煩雑にすることが面白いと思っているような作品を、否定しているのかな?
☆ 『二つの河の物語』は、続編とか期待しちゃいましたよね? なかったのは、まぁ、ハードだったのでございましょうな。
☆(『ソーサリー』は、かなり後になって必要に迫られ大急ぎでやったので、実は語る資格がございません。モグリと呼んで)
意外なラインナップ。
以前のコメントでリビングストンっておっしゃっておられましたが、入っていないんですね。
☆ 『ウィザーズ・クエスト』は逆ですね。ゲームブックのさまざまな要素を取り込んだ部分に、ゲームブックでしか出来ないものを感じました。
☆ 『エンチャッター』から始まるシリーズって、双方向移動型じゃございませんでしたっけ? ということは、双方向移動型を否定していらっしゃる分けではないですね。それを煩雑にすることが面白いと思っているような作品を、否定しているのかな?
☆ 『二つの河の物語』は、続編とか期待しちゃいましたよね? なかったのは、まぁ、ハードだったのでございましょうな。
☆(『ソーサリー』は、かなり後になって必要に迫られ大急ぎでやったので、実は語る資格がございません。モグリと呼んで)
リビングストンには
リビングストンには、「一本道なのに、アイテムチェックとフラグチェックが煩雑すぎてサクサク進めない」、という(わたしにとっては)致命的な欠陥があるので……。雰囲気はいいんですけどねえ。
エンチャンターは相互移動型ですけど、煩雑じゃないし、普通にやってればどんどん進むので、わたしは評価してます。バランスの問題ですな……。
「二つの河」は、作者は作るのが大変なゲームブックですからねえ。読者ハガキをネタにあれだけのエンカウントを盛り込むのは容易なことじゃ無かったろうと思います。
泣く泣くラインナップから外したやつ関連を少々。
旧「ウォーロック」誌関連だと、あと、タイトルを失念しましたが、山本弘先生の女ターザンと恐竜世界を探検するやつをわたしは高く評価してます。あれくらいのインパクトのあるネタをやらないと、ゲームブックはダメだろうと思ってます。
広義のゲームブックでは、SPIの「パンドラ号の航海」なんて大好きなんですが、あれをゲームブックに入れていいものか、と……うむむ。
電波新聞社の「マイコンBASICマガジン」付録のペーパーアドベンチャー「宇宙刑事ガリバン」も好きなんですが、ペーパーアドベンチャーをゲームブックに入れていいものか、という思いもあって外しました。
三十年前に旧「ウォーロック」誌でさんざん気を吐いていた人をモグリなどとは呼べません(^^;) 「まの部屋」でくだらないジョークを投稿しては悦に入っていたわたしのような人間などとは質としてレベルが違うでしょう(^^;)
エンチャンターは相互移動型ですけど、煩雑じゃないし、普通にやってればどんどん進むので、わたしは評価してます。バランスの問題ですな……。
「二つの河」は、作者は作るのが大変なゲームブックですからねえ。読者ハガキをネタにあれだけのエンカウントを盛り込むのは容易なことじゃ無かったろうと思います。
泣く泣くラインナップから外したやつ関連を少々。
旧「ウォーロック」誌関連だと、あと、タイトルを失念しましたが、山本弘先生の女ターザンと恐竜世界を探検するやつをわたしは高く評価してます。あれくらいのインパクトのあるネタをやらないと、ゲームブックはダメだろうと思ってます。
広義のゲームブックでは、SPIの「パンドラ号の航海」なんて大好きなんですが、あれをゲームブックに入れていいものか、と……うむむ。
電波新聞社の「マイコンBASICマガジン」付録のペーパーアドベンチャー「宇宙刑事ガリバン」も好きなんですが、ペーパーアドベンチャーをゲームブックに入れていいものか、という思いもあって外しました。
三十年前に旧「ウォーロック」誌でさんざん気を吐いていた人をモグリなどとは呼べません(^^;) 「まの部屋」でくだらないジョークを投稿しては悦に入っていたわたしのような人間などとは質としてレベルが違うでしょう(^^;)
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