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2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
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『新クトゥルフ神話TRPGスタートセット』新クトゥルフ神話TRPG
マーク・メイソンほか:著 
坂本雅之、立花圭一ほか/アーカム・メンバーズ:訳
(エンターブレイン/2020/2)
 
 
 このソースブック、
ソロシナリオが入っているということは、
「Role&Roll」の記事にもございましたし、
本書のオビにも書いてございましたので、
気になってはいたのでございますが、
中が見えない状態で売られておりましたので、
買うのをためらっていたのでございますよねぇ。
 
 TRPGでソロシナリオといった場合、
必ずしもパラグラフ選択形式とは限らないじゃないですか。
それに値段に見合わないおざなりなものの場合だってございます。
 
 そんなことを考えますとねぇ。ちょっと手が出しにくい。
 
 ですが実際に買って中を開けてみますと、それが杞憂だということが分かりました。
 
 パラグラフ数270、40ページ。
 ストーリーもしっかりある、ちゃんとした作品でございます。
 
(ただし、本屋さんで手に取ったときに
 分厚いハードカヴァーのように感じられるのは、付録のキーパースクリーンのためでございます。
 それを取ってしまうと、同じ価格帯のソースブック等と似たようなものなので、
 そこだけはご留意を)
 
 
     ☆    ☆    ☆
 
 
 物語は、
 
アーカム行きのバスが途中の村で立ち往生してしまい、
その村で宿を求めるというものにございます。
 その村、エンバーウッドは近々祭がございまして、
どうやら「あなた」はその祭のために意図的に取りのこされたらしいのですが……。
 
『地獄の館』などでおなじみの、館ものの
拡大版、村バージョンといったところでございましょうか。
 
 
 
 このシナリオの役割は、
初心者に『新クトゥルフ神話TRPG』がどんなゲームであるのかを
具体的に紹介していくことにございます。
 
 そのため流れは段階的で、展開も素直。
 
 バスに乗ってから村に到着するまではほぼ一本道で、
その間にキャラクターデータがシートにほぼ書き込まれるように出来ております。
 最初はただ書いてあるものをそのまま書き込むだけでございますが、
次第にプレイヤーが選ぶものが増えていく……。
 と申しましても、難しいことはございません。
キャラクターは五つの選択肢から選ぶだけでございますし、
自由選択もそれほど難しくはごさいません。
 
 キャラクターを制作するというよりも、
キャラクターシートに書き込むことの抵抗を下げることが
このあたりの目的なのでございましょう。
 
 
 
 というわけで、村に入ってからが本番となるわけでございますが、
このあたりも、1日目、2日目と、
核心に迫るにつれ段階的に流れは濃くなってまいります。
 
 先ほども書きましたとおり、
このシナリオは『新クトゥルフ神話TRPG』が
どんなゲームであるのかを知らしめるのが目的にございます、
 
 そのため、色々な技能の判定させるべく、
さまざまな状況が用意されていて、展開も多彩なのでございますが、
その分、自分の持つ技能にうまく当たらないことが悩ましいところ。
 そんなわけで、難易度的にはちょっと難しい、かな?
 
 でも、ホラーでございますから、それも自然、と申してよろしいかも。
 そういう意味で、
プレイヤーがPCが死ぬことを考慮してくれるホラーというジャンルは、
ゲームブックと相性がいいのかもしれません。

 ヒロイックな話ですと、勝つのが当然、勝たなければ、
というイメージがございますから、
負けた場合ズルをしたくなる気持ち分かるというものでございます
(ルール的にはしちゃダメですよ)。
 
 
 
 ところで、
 TRPG……と申しますか、アドベンチャーゲーム、特に脱出系と申しますと、
わたくしには、真相を究明していき、それを解決、
もしくはそれに触れたあとで逃げ出すというイメージがあったのでございますが、
 このソロシナリオの場合、
とにかくとっとと逃げ出すという選択が選べて、
それが案外正解だったりするのですよねぇ。
その選択にもしっかりイベントが用意されていて……。
 逆に祭を阻止しようとあれこれやってみても無駄だったり……。
 そのあたりが新鮮でございました。
 
 そんなわけで、完全勝利といったすっきりとした解決はないものの、
それがホラーというものなのでございましょう。
 
 
 
 そのあたりさえ踏まえれば、
ルートも色々ですし、エンディングも複数あり、楽しめる内容だと存じます。

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面白そうですね
面白そうですね。

創元の「暗黒教団の陰謀」は、片道切符の観光ゲームとしては面白いけど、実際にキャラクターを冒険させて生還する、となるとバランスがあまりにも悪すぎるので、こちらのソロシナリオを試してみたくなってきました。

「ブラックサンド」を買ってお金が余っていたら買ってみようかな。

ところで別コメになりますけど、

「そんな革新的なシステムアイデアを思いついていたら、『こないだのウォーロックMAGAZINEの新人賞狙いの原稿に使っていたわい!』」ということで(笑)。
フローチャートからシステムからなにからなにまですべて後ろ向きな形での革新性にこだわっていたせいか見事に落ちましたから、なんかひとつくらい前向きに革新的なアイデアを思いつきたかったです(笑)。
ポール・ブリッツ URL 2020/10/13(Tue)18:54:41 編集
革新的なアイデアを思いつかなかったというのは、
時機ではなかったということでございましょうな。コンテストだからではなく、常日頃から新しいゲームブックとは、について考えていれば、革新的とまではいかなくともそれなりの何かは出てくるのでは、と思います。
 後ろ向きの革新性とおっしゃるのは、どういうものなのか分かりませんが、失敗したときの言い訳めいたものを感じます。そういう態度で臨めば、うまくいくものもうまくいかないのではないかと。
 わたくしもまぁ、そのようなことをよくやりがちではございますが。
道化の真実 2020/10/21(Wed)17:33:28 編集
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