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2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
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『知識ゼロからの科学の教養366日』 
田中千尋:監修(廣済堂出版/2023/5)
  
 図書館で借りてきた本にございます。
 大人のために小中高校で習う科学知識を
 1ページ1項目、365項目にまとめた書でございますな。
 
 知識ゼロからのタイトルどおり、目新しさはございません。
 
 ですが、
うろ覚えの知識をはっきりと言語化してくれていることはありがたくぞんじますし、
 当然でございますが、知らなかったことも出てまいります。
 読んでいくうちにだんだんと面白くなってくる本でございますな。
 
 さて、ここで問題にございます。
 
 世の中には「異常液体」と呼ばれる液体があります。
その代表的な存在を一つ挙げてください。


答:水。
 
 水は液体から固体、つまり氷になると体積が増えます。
 つまり密度が小さくなる。それゆえに、氷は水に浮かぶのでございます。
 
 通常、気体から液体、固体となるにしたがって、
 粒子感の結びつきは密になるものでございますが、
 水にはそれが当てはまりません。
  
 それを「異常液体」と呼ぶらしいのでございますな。
 他には「ビスマス」という金属がございますが、
それ以外はホントに数種類しか知られておらず、
それが異常液体の異常液体たるゆえんなのですな。
 
 にいたしましてもねぇ、水なんて液体の標準、
スタンダードな印象ですのに、
それが異常と呼ばれるとは、驚いたことでございます。
 
 
 さてさてこのご本、
コラムではエセ科学を主に扱っておりまして、
それがまた楽しゅうございます。
 ので、いくつか採りあげてみましょう。
 
 ……
 
 実を申しますとね、これ、
タイトル下で書けば、何日分か稼げるな、などとも思ったのでございますが、
それもちょっとと思いまして、ここに記しておきます。
 
 なお、一ページ1項目のものをだいぶ短くまとめておりますから、
要点はつかめているとは思いますが、
気になる方は同書を当たってみてくださいませ。
 わかるとは思いますが。
カッコいいとかわたくしの個人的意見も入っていることでございますし。
 
 
 
 
Q: 植物に優しい言葉をかけると良く育つ?
 
A: 植物には、耳や脳はないので、言葉を理解することもない。
   しかし、光には反応するので、音に反応する可能性はある。
   研究数は少なく、効果については不透明だが、
   音を与えることで気孔が開く回数が増えた、
   特定の音域で発芽や根の伸びが促進されたという報告はある。
   
   クラシックとロックでは? は、検証方法やサンプル数に疑念が残り、
   結論に至っていない。
   
   空気振動と植物の生長関係さえ疑問の余地がありデータを示せない以上、
   現時点では「植物は人間の言葉を理解していない」と言わざるを得ない。
 
 
   
Q: 石油由来の製品を肌に使うと経皮毒として体にたまるっていうけどホント?
 
A: ほとんどの物質は角質層でブロックされるし、
   それを通過したとしてもその下の三層や真皮に防がれるし、
   血液にも悪いものを排除するシステムがあるため、そうはならない。
   
   経皮吸収という投薬方法はあるものの、日進月歩で開発が進む薬でさえ
   角質層を突破できるものはごく一部しかない。
   
   そもそも「経皮毒」という言葉自体、近年作られた造語だそうだ。
 
 
 
Q: プラセンタにアンチエイジング効果はあるの?
 
A: 医薬品としての注射剤のプラセンタはヒトの胎盤を使い、
   これは更年期障害、乳汁分泌不全、肝機能障害に使われる。
   
   一方、化粧品やサプリメントには医薬品であるヒトの物は使えず、
   豚や馬、羊の胎盤が使われる。
   これらに関する有効性は信頼できる研究がまだされていない。
 
   加えてサプリメントとしてして経口接種する場合は、
   消化管で分解される物質もある。
 
   プラセンタの有効成分、作用ともに充分なデータが無く、
   有効性・安全性はわからない、のが現状だという。
 
 
 
Q: 焦げた部分を食べるとがんになる?
 
A: 焦げた部分に発がん性があることは知られているが、
   茶碗山盛りの焦げたものを1日何杯も何年も続けて食べるのでなければ
   問題はない程度。
  
   1978年の「がん予防の12箇条」にあったので
   今でもこれを言う人がいるが、
   2011年の「新12箇条」ではこの項目は削除されている。
 
 
Q: マイナスイオンは体にいい?
 
A: そもそもマイナスイオンという言葉は科学用語で定義されていない。
   大気イオンにはマイナス電気を帯びているものがあり、
   これを気象用語で「負の大気イオン」と呼ぶが、
   これには静電気やチリを除去する働きがある。
   
   これを体内の活性酵素を除去する・体内の電気バランスの乱れを調整する
   という具合に拡大解釈したのがマイナスイオンのようだ。
  
   また森や滝のリラックス効果をマイナスイオンが原因と謳うものも多いが、
   これは樹木の発するフィトンチッドなどさまざまな環境要因によるものであり
   マイナスイオンの、というわけではない。
 
 
   
Q: 電磁波は体に悪いの?
 
A: X線、ガンマ線、紫外線など明らかに体に悪いものから
   可視光線までさまざまな周波数の電磁波があるが、
   この話題でいうのはスマホや電子レンジなどで使われる
   3000ギガヘルツ以下の、電波についてだろう。
 
   それら電波は一部皮膚で反射し、残りが体に吸収される。
   吸収された場合の効果は100キロヘルツ以上なら体温が上昇し、
   100キロヘルツ以下ならビリビリ・チクチクした感じを与える。
 
   ただし、これは相当強い電波でないと効果は感じられない。
   スマホなどの微弱な電波では起こりえないことだ。
 
   懸念する人がいる、より微弱な電波での遺伝子の損傷や脳・神経への影響は
   実験によって再現できていない。
 
   放送局の送信技師は、日常的に強力な電磁波を浴びているが、
   それが健康被害につながったという情報も知られていない。
 
 
 
Q: 無添加食品は安全?
 
A:
 食品添加物には「ADI(一日摂取許容量)」が定められている。
   毎日、一生涯にわたって摂取しても健康上影響がないと判断される量だ。
   これは多くの動物実験で健康上の悪影響が出なかった量
   ──無毒性量──の1/100の量だ。
   それが健康に悪いと考えるのは神経質だろう。
 
   逆に、保存期間が短くなったり風味や味わいが落ちることもあるため、
   無添加の方が悪いこともある。
  
   ちなみに食品添加物ゼロを謳った豆腐があれば疑った方がいいという。
   にがり自体が添加物であるからだ。
   それをいう業者は、添加物の理解が甘いのだろう。
 
 
 
Q: 雷は金属に落ちやすいってホント?
 
A: そもそも空気自体が電気を通しにくいので、
   その中を通ってくる雷に絶縁体・伝導体の差はない。
   現に樹木は電気をほぼ通さないが落雷する。
 
   一方鉄筋のの建物や自動車の中にいれば比較的安全なのはホント。
   まわりの金属をすばやく電気が駆け抜けるので、
   ある程度の距離があれば感電の危険が少ないため。
 
   ちなみに、ビニールやゴムなど電気を通しにくいものでも
   雷の強力な電気は通ってしまう。
   これを「絶縁破壊」というのだそうだ。
 
   なんかカッコいい。
 

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