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2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
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「いますぐ名探偵 犯人をさがせ!」いますぐ名探偵
桂林ブックス:作
チョ・スンヨン:絵
鈴木沙織:訳
(文響社/2021/12)
 
 以前見つけて気になっていたのですが、
次に本屋さんへ行ったときに
売れてしまっていて買えなかった本でございます。
 この前見つけて買ったのでございますが、
第2刷でございました。
 
 著者チーム韓国の方のよう。
 韓国の作品なんて珍しいなぁ。
 
 表紙は15の部屋が並ぶ建物が描かれております。
 それぞれの部屋からは人の顔がのぞくようになっていて、
そこに赤いプラスティック製のがついており、
それを開けたり閉めたりできる仕組みになっております。
 
 ギミックのある本っていいですよねぇ。
 
 見本がございましたが、中を見ると『ウォーリーをさがせ』的な遊びもあるみたい。
 
 というわけで買ってみました。
 
 開けてみると容疑者シートが2枚入っております。
 その両面に別々の容疑者たちが描かれていて、
これを表紙スリットに挿入することで準備完了でございます。
 
 2枚のシート両面なので、4つの容疑者グループ。
それぞれのグループは4つの事件で使うので、4×4。
合計16犯人さがしが楽しめるというわけでございます。
 
 段取りといたしましては、
読者(プレイヤー)は、目撃者などのセリフを読み、
「怪盗団の紹介ページ」を参照して、条件に合わない人物の窓を閉めていきます。
 それを繰り返し、最後に残った人物(1人~2人)が犯人というわけでございます。
 
 犯人をさがせ 犯人をさがせ



 思っていたのよりもなんか単純
 
 この説明を読む前は、最初全部窓を閉めておいて、
指定もしくは条件に合った窓を開けるとか、
指示に従って窓を開けたり閉めたりするうちに物語が進んでいく、
みたいなことも想像していたのでございますが、
そんなことはございませんでした。
  
 まぁ、そのあたりは、ザッとですが買う前に確認したところ。
 それでも面白いんじゃないかと思ったのでございますが──。
 
 面白さは単純さなりでございました。
 
 話を聞く人物は8人ぐらい。
 100字以下ぐらいのセリフから犯人でない人を消していくのでございます。
 例えば、スマホを持っていた、という証言ならば、
     スマホを耳に当ててない人の窓を閉め、
 英語を喋っていたとあれば、
 人物紹介を調べて話せる言葉に英語が入っていない人の窓を閉め、
 という具合でございますな。
 
 わたくしなどは、まずここに抵抗と申しますか違和感と申しますかがございました。
 
 そんな簡単に決めつけてしまっていいのか、
推理小説だと除外した人物が犯人だったということはよくあるぞ、
 
 そんな決めつけをするのって、推理小説だと探偵の引き立て役の警部とか、
何にでも反応する容疑者の1人だったりしますよね。
 
 たとえ小学生相手の作品だとしても、
『名探偵コナン』とか読んでいる小学生あたりにバカにされるぞ
──韓国には行ってないのかなぁ、コナン君?
 
 という感じで。
 
 条件にしても、
 スマートフォンを持っていたとしても、
手に持っていないでしまっている人だっているんじゃないの?
 着ているものとかだって変えること出来るし。
 アジア人の人って国籍のところに書いてあるからわかるけど、
イラストだけだと本当にアジア人か分からないぞ。
目撃証言は見た目だから、国籍で考えていいのか?
 犯人は老人って言っても、紹介のところに歳は書いてない。
それにイラストは簡略化されているので、ホントに老人かどうかはよく分からないぞ、
 などとためらうことしばしば。
 
 さらに特技:変装、なんていう人も出てまいります。
 そんなの、最後まで窓閉められないじゃないか。
 怪人二十面相だって背を高くしたり低くしたり出来るんだぞ
──韓国には行ってないんだろうなぁ、怪盗キッドやルパン三世なんかも……。
 
 
 これがカードゲームだったら、
そんなこと気にならないで与えられた条件で消していけるんでしょうけど、
なまじ物語性があるだけに含みを考えてしまいます。
 
 思うのですが、
これってカードゲームにしたほうがよくはございませんかねぇ。
容疑者を何人かならべて、犯人の条件を1枚1枚山から引いていき、
条件が絞られた時点で犯人の札を取った人が勝利、みたいな。
 
 それでしたら1人~複数人で楽しめますし、何度でも楽しめる。
 ストーリーがないと飽きますかねぇ?
 でも少なくとも16回ぐらいは楽しめましょう。
 
 閑話休題。
 とはいえ、何度かやっているうちにそのようなこだわりはなくなって、
機械的に窓を閉めていくことができるようになりました。
 それはそれで気持ちがいい。
 ギミック的な勝利でございますな。
 
 ただですねぇ、
例えば最初の目撃者の情報で消した容疑者が、
次の目撃者の条件でも消せるってことがあるんですよねぇ。
 最初の目撃情報意味ないじゃん、そういうことがままございます。
 さらにもうしますれば、最後の目撃者から始めると、
の情報だけで1人か2人に絞れるってことがあったりいたします。
 
 最後に犯人をしっかりと確定させるためでございましょうが、
他の情報の存在価値はどこ? と思わざるをえません。
 
 むしろ、窓関係なく関係者情報俯瞰した方が早くない? と思ってしまいます。
 
 最初の目撃者から順番に窓を閉めていくのは、確かに気持ちいいのですが。
 
 さらに、最初に書きましたとおり、
この本には『ウォーリーをさがせ』的な要素もあるのでございますが、
それがこの犯人探しと結びついてはいない
 パノラマ絵から見つけ出すのは、目撃者とその国に関連したアイテムで、
事件にかかわりはございません。
 犯人がいつまでも現場周辺にとどまっているわけがない、というのは正論ですが、
べつにそこに理を求めなくても……と思います。
 
 というわけで、わたくしの感想といたしましては、
 アイデアと見た目は期待させるが、安易な作り
といった感じでございましょうか。
 
 どうしてこうなったのか。
 
 企画のときは乗り気だったのに、
作っているうちに難しい部分が出てきて、簡単にまとめた、
とかでございましょうか。
 
 いや、そもそも対象年齢がもっと低いのかも?
 それにしては、読みがなふってあるとはいえ、漢字が使われているなぁ。
 
 
      ☆     ☆     ☆
 
 
 ただ、見た目が期待させるもので安易に感じられる作りということは、
伸びしろがあるということでございます。
 
 ゲームをお作りになられる方ならば、
ここから何かひらめくこともあるのではないかと存じます。
 
 例えば、すべての窓を閉めた状態にしておいて、
指定した場所を開けるというのであれば、
キーナンバー
この前の『ミイラの地下墓地からの脱出』のように
図を見て跳ぶようなものと似た扱いが出来ますな。
 
 開閉が楽で複数を開け閉めできるので、
開いた窓に書かれた数の合計とか、
今まで開いた場所に7の倍数の数字があれば、
みたいなことが楽に出来ちゃう。
 
 他にもいろいろ考えられると思います。
 そこから新しいものが生まれる可能性もございましょう。

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