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2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
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【ジョイス・ポーターの作品たち】

(タイトル下には書ききれなかったので、こちらへ)
  
スパイ小説に話をふられたので、中から1つ。
 
ジョイス・ポーター先生の『天国か地獄か』あたりを挙げておきましょうか。

〈なまけスパイ・シリーズ〉『天国か地獄か』
ジョイス・ポーター:著 沢川進:訳
〈ハヤカワ・ポケットミステリブックス〉1210
 
"NEITHER A  CANDLE NOR A PICHFORK"
by  JOYCE PORTER(1969)

 
なまけスパイシリーズ」と題されつつ、
これ一冊しか翻訳はされておりませんが──。
 
主人公はイギリスの諜報員、エディ・ブラウン
 
アメリカでの仕事かと思ったら、
パラシュートで放り出されたのは、ソ連の集団農場だった。
 
というわけで、ソ連邦でのグタグタな作戦が展開されてまいります。
まぁ、色々と計画どおりにはいかないわけですな。
 
 速水螺旋人先生あたりの作品が好きな方には、おすすめです。
 
 
 ジョイス・ポーター先生と申しますれば、
史上最低の探偵・ドーヴァー警部が有名でございますが、
個人的に面白かったのは4の『切断』ぐらい。
なにしろ、捜査はしない・推理はしない・動かない探偵でございますからな。
展開が地味で……。
作者も真相の出し方には困っているような気も……。
今読んだらもう少し評価は変わるかもしれませんが。
 
切断』は、動機において他に類を見ないでしたか、
そのような評がございましたが、まさにそれでございますな。
 
まだ推理小説をそれほど読んでいないころだったので、
物理トリックを考えておりましたから、
最後のドタバタで、えっ、そういうことだったの? と、唖然としてしまいました。
 
 最初は作者のことを男性だと思っておりましたが、
まぁ、女性らしい作品だと思います。
お読みになった方ならばご納得いただけましょう。
 
 
 もう一つ、「ホン・コン」おばさんシリーズというのもございますな。
 
 「ドーヴァー」が、ポアロさんあたりの探偵をデフォルメ・逆転して
作られたキャラクターであるとするならば、
 
こちらはミス・マープルさん。マープルさんと申せば、
控えめでおとなしく、行動はほぼ室内に限られるのでございますが、
 
それを逆転させたホン・コンさんは、まぁオバチャン
関係ないのに事件に首を突っ込み、人の迷惑かえりみず、
あちこちで衝突しながら、トンチンカンな推理をしながら、勝手に捜査を続けていく。
積極的に動き回りますので、キャラクター的にはドーヴァーよりも面白いと存じます。
 
 この「ホン・コン」シリーズ、3作が出ておりますが、
その3作目殺人付きパック旅行』がソ連を舞台にしております。
サービスの悪さと強行スケジュールにうんざりしていたホンコンおばさんが
殺人未遂事件の解決におせっかいにも乗り出すというもので、
こちらも面白い作品でございます。
 
(記憶で書いているので、間違っていたらごめんなさい)
 
 

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ポーター女史のユーモアは笑うにはブラックすぎて
ドーヴァーシリーズは、早川のポケミスで10冊そろえる大変さに圧倒されて、文庫の「切断」「誤算」くらいしか読んでません……「切断」の悪趣味の極みのような真相もいいですが、「誤算」の、ねじくれた犯人の告白でのいたたまれなさもいいですな。

ホン・コンおばさんの「殺人つきパック旅行」と、なまけスパイの「天国か地獄か」は段ボールの底で積読にしてあるので、余裕ができたら読んでみることにします……。
ポール・ブリッツ URL 2020/11/01(Sun)22:24:58 編集
「モンティ・パイソン」あたりのほうが悪趣味なのでは
と言いつつ、「モンティ・パイソン」、それほど知っているわけではございませんが。
 悪趣味はわたくしもそれほど好きではございません。

 それにしても、さすがはただ者ならぬポール・ブリッツ様。ジョイス・ポーターもお読みになっておられるとは!! 
でも、
『切断』は「悪趣味の極み」なんて言ったら、身構えてしまうではございませんか。あの結末の驚きが軽減されてしまうじゃないですか!!

『誤算』は、解決部分を読んでみたのでございますが、そうそう、これこれ。まだ古典的なミステリしか読んでいなかったものでございますから、ドーヴァーが間違った推理をして、真犯人がベラベラと真相を話してしまうのがどうも好きではございませんでした。
 ドーヴァーの魅力って、誰もが見過ごしていることを、ドーヴァーの至極単純なヒラメキがきっかけとなって真相に近づくことにあるのだと思っておりましたので。
 その誰でも気づくはずなのに、気づけないヒントを考え出すのが大変そうで、そこら辺このシリーズの難しさなのかも、と思っておりました。
 
 ただ、こういう形式の物語だと分かれば、コレはコレでアリでございますな。
 しっかりプロットも考えられておりますし。
 
 とは申せやはり、無能と思われている探偵が真相を突き止めてしまうという形式のほうが、わたくしとしては好きでございます。
道化の真実 2020/11/06(Fri)02:12:37 編集
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