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2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
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 RPGが当たり前に存在する時代に生まれた方には
理解不能かも知れませんが、BUGNEWS1985/8

ロール・プレイング・ゲームが紹介されはじめたころには、
体力値や敏捷度といった、個人の能力を数値化することに
抵抗があると申しますか、
それこそ理解不能というかたがおりました。

 この、「バグニュース創刊号 1985年8月号」の 
ロバート・ウッドヘッド氏に対するインタビュー
(p.24-28)にも、そのことが話題に上がっております。


BUGNEWSロバート・ウッドヘッドインタビュー



まぁ「体力」とか、「敏捷性」などというものは測定できるからいいとして、

「精神」とか「信仰」とか、内面に関わるものは、数値にできるのか、
ドライに数値化してしまっていいのだろうか、というようなことでございますな。


 さらにやっかいなのが「経験」でございます。

 何が経験となり何がならないかは、それこそ人それぞれだし、
本人にも分からないものなのに、それを数値化してしまっていいのか、

とくにある種のRPGの場合、戦闘しかやっていないのに、

レベルアップの際、「信仰」とか「魅力」とか、
戦闘とは直接関係ない精神的な能力まで上がるのはどういうわけだ、

というようなことですな。


 まぁ、最後のは完全にゲーム的な要請なので、
こじつけ以外の答は難しいでしょうし、
実際こういう仕組みを採用していないゲームもございます。



「経験値」については言葉が悪いんじゃないんでしょうかねぇ。

 日本語の経験には、やはりあいまいな響きがある。

 それは、日本語の経験が、
人間的成長や精神的成長といった精神的なものを中心にしているからなのでは、

と思うのでございます。


 対して成長には、知識や技術の習得を示すものもある。
 攻撃パターンを読んで対処したり、
 呪文を正しく覚え、仕草と発語をより正確にしたり、
 より魅力的に見える仕草や笑顔を覚え、相手を頷かせる会話術を身につけ――。

 そういう技術的なものの理解に対しては、
「熟練」とか「習熟」という言葉のほうがよろしいかと存じます。
(もっとよい言葉があるような気はいたしますが、とりあえず)。

 で、RPGにおける「経験」「成長」は、
おもにこうした技術的な成長を意味しているのではないかと思うのですよね。
 精神的なものはあいまいで、比べることなどできませんが、

会話の技術ですとか、
プレッシャーに対抗する技術、躱(かわ)す技術など、
その技術については、上手いヘタを比べることができる。

RPG的に申せば、技術は成功度を設定できる、
つまり数値化できるのでございます。

ですから、RPGにおける能力値というのは、
そうした技術的な差を表現したものと
申してよろしいのではないかと思うのでございます。


 
 さて、
遊撃手1984/11
経験値については、「BUGNEWS」誌の前身である
「遊撃手」誌の1984年11月号「ウィザードリィ通信」
ーーコンピュータRPG「ウィザードリィ」
についての読者コーナーですな――
に興味深い文章が載っておりました。



●米軍昇格制度とウィザードリィ

というタイトル(これは編集部でつけたのかもしれません)で、
沖縄の 浜北嘉 富雄 さんという方の手紙でございます。

 このお方が、米国軍人の方から聞いた話によると、
 米軍人は、それぞれ経験ポイントを持っていて、
それぞれの経験に応じてそのポイントを得ていくのだそうですな。

 たとえば、
講習に参加すると1ポイント、
海外に数ヶ月出張すると10ポイント、
最前線での活動には月に数百ポイントといった具合に――。

 で、このポイントが一定数たまると昇格試験を受けることのできる候補になり、
さらに上司の推薦があって初めて昇格試験を受けることができる。
逆に一定の雇用年数内で昇格できなければ、能力無しということで、
次の雇用契約を停止される場合もあるのだとか。

 「D&Dやウィザードリィにおいて、
  キャラクターの経験をその危険度に応じた点数で表すという方法は、
  おそらくこのような郡代の制度を取り入れたものだと思うのである」

 と結ばれておりますが、まさにそのとおりなのでございましょう。

「経験値」なんて、RPGのまったく新しい発明だと思っておりましたが、
参考となる――というか、ほぼそのまんまな――制度が、
現実にちゃんと存在していたのでございますな。

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