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2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
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『ランサン作戦』柘植久慶
(日系企画出版局/1991/11)
ランサン作戦
一方向移動 拡散収縮型パラグラフ数221

 ゲームとはまったく関係ないのですが、
このゲームブックを手にしてまず目につくのが
巻末の広告でございます。
 
・ 柘植久慶の「ザ・護身術」
・ UFO原理と宇宙文明
・ 催眠術の神秘
・ 密教金剛舎利護身術
・ 不道徳催眠術講座
    モテモテの為の恋愛催眠術
    強くなる為の武道催眠術
・ 世界は日本人により平和となる
    日本人の使命
・ 般若心経の大予言 神理統一教会
    ついに世界唯一の神が出現した
・ 催眠蓮華密教の秘宝  
    ――神は「神理統一教」を人類に与えた――
 
 などと、護身術のビデオとか催眠術の本とか、あやしいタイトルが並びます。
 

 「使用道具の説明」も、なんかメモ書きをそのまま載せてしまったような……。
 
 ランサン作戦・使用道具
 
 その前の「はじめに」も、
わざわざマンガにするところではないような気もいたします。
 
 そこから、ブリーフィングをはさみながら、
部隊のメンバー紹介、使用武器、装備などが紹介されていくのですが、
ゲーム的に意味がないし、こちらも文章はメモ書きみたい
 
表紙には、「本文イラストは、細部にいたるまで忠実に実物を表現
と書かれてございますが……、マニアの方にはどうなんでしょうねぇ。
 
 とりあえず、編集の実力に疑問を抱くところでございます。
 
 さて、気を取り直しましょう。
 
ランサン」とは、
百万の象を意味する古いラオスの王朝の名だということでございます。
 
 時は、1970年代。ベトナム戦争のさなか。
 
「あなた」は特殊部隊の大尉として、11名の部下と現地人の案内人1名とともに、
ラオスの山岳地帯へ潜入するわけでございます。
 
 目標は敵補給基地
天然の洞窟を利用しているため、爆撃は不可能なのでございますな。そ
こで特殊部隊が潜入し爆破する、というわけでございます。
 
 途中には小規模の見張り所、Y-1、Y-2があり、
それもなんとかしなければなりません。
 
 考えられるルートは5つ
 そのどのルートを通っても、脱出できる可能性はある。
 
 一方向移動で、
 5つのルートがさらに選択で分かれ(拡散型)
目標達成後、脱出時にはパラグラフが合流する場合もある
(そうならないものもある)ので、拡散収縮型でございます。
 
 拡散型なので、1つのルートは短め。
ですが、集中してプレイすることを考えれば、このぐらいが適当かと存じます。
 
 
 さて、ここから、ネタバレを含むのでご用心。
 
 ベトナム戦争が題材なので、とにかく生き残るのが難しい。
 選択肢のうちどちらへ行ってもEND、なんて、
スティーブ・ジャクソンみたいなこともやっています。
 
 とにかく、アイテムとか拾っちゃダメ。
ちょうど都合いいとか思っても、それは確実にブービートラップです。
 そういえば、冒険記録紙のようなアイテムを記録しておく場所はありません。
 そういう点、ファンタジーに対するアンチテーゼなのかなとも思ったりして。
 
 見通しのよい小川や、ちょっと広い道はワナですし、
たばこや用便の臭いは、しっかり漏れないようにしておかなければなりません。
銃や爆弾を使えば、敵兵や戦車がやって来て戦闘が発生します。
 
 そんなわけでこのゲームブック、とにかく死にやすい。
 
「END」になっていなくても、
戦闘の結果、大尉(あなた)が死ねばそこでゲームオーバーですし、
メンバーはどんどん減っていきます
(減っていっても、ゲーム的には問題ないみたいですが)。
 
 逆に「END」は、全滅を意味するところもあるものの、
作戦失敗するも脱出だったり、作戦成功して脱出だったりするので、
「END」が多いからといって
一概に全滅しやすいとは言えないところが、レビューする身としてはつらいところ。
 
 ただし、そこでもたいていは戦闘があり、
大尉(あなた)が死んだり、脱出用のヘリが撃墜されれば全滅。
加えて生き残りが減る可能性もあります。
 
 ベトナム戦争ですから、生き残るのが困難なのも当然なのかも知れません。
 
 ただし、
 
 ここまで読んできて、つまらないゲームブックだと思われた方も
多いかもしれませんが、そんなことはございません。
 
 文章は読みやすく、
戦場に関する本を数多くものにされている作者でございますから、
そうした場所での行動や現実的な対応がよく描けております。
現実を舞台としているため選択肢に意味もあり、結果にも納得性がございます。
 
 トランプやサイコロを使わずとも、読み物として楽しめる。……。
 個人的には、そのほうが面白いと感じました。
 

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