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2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
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『脱出:ザ・ブック ダヴィンチ学園の謎』
著:アンナ・マイバッハ、インカ&マルクス・ブラント
翻訳:ミッテンドルフ夕起子
監修:安田均/グループSNE
(KADOKAWA/2018/11)


 一方向移動/可・不可型

 物語を読んでいくと謎があり、それを解くと次のページへとジャンプできる仕組み。
 パラグラフジャンプはあるものの、ゲームブックではなくパズルブックでございますな。
 

で、
 跳び先を知る方法に工夫がございまして、
暗号解読窓にバーを差し込んで、
それで出てきた数字のページに向かうのでございます。
ページの下には記号が書かれていて、
その記号が暗号窓に出てきたそれとちがっていればハズレ。
その答は間違い。
 記号が割り符となっているのでございますな。
 
 この本には、コーデックスという16ページの別冊がついておりまして、
パズルは本編とその小冊子を見ながら解いていくわけでございます。
 
 問題とストーリーの関連は、算数のテストほど。
 つまり、関連づけられてはいるものの、
それほど考慮しなくてもいいぐらい、ということでございます。
 まぁ、プレイした範囲でではございますが。
 
 さらにこの小冊子には、
解答へのヒント」というページがございます。
そこにはそれぞれの問題について3つづつ、銀色の丸がございまして、
それを削ると、左から順に、第一ヒント、第二ヒント、解答が出てくるという。
まぁ、銀けずりですな。
 
 それをいくつ開けないでできるかというのが、
この本のゲーム性となっているのでございます。
 
 
 ストーリーはと申しますと、
 
 修学旅行の日、ルカ(主人公)、ベン、ミナの3人は、
学校の地下にある「物理教室U」に閉じ込められてしまった。
バスが出るまでにここから脱出しなければならない。
 
 てな感じ。
 
 そしてそこにはどうやら、
夏、主人公が転校してきたばかりのころ起こった
学校の募金イベントでの強奪事件が関連しているらしいのでございますが……。
 
 文の調子は、まさに外国のジュブナイルといった感じでございます。
 ゲームブックで言えば、バンタム社のゲームブックを翻訳した
講談社の「アドベンチャーブックス」シリーズでございますな。
 
 訳の問題ではないのでございましょうが、
わたくしにはどうにも読みにくく感じられました。
 
 なんであちらのこういった話って、家族の話から入るのでございましょうかねぇ。
 日本のラノベなんて、家族といえば出てくるのは妹。
それも特殊な妹だったりいたしますのに、ねぇ。
 
 物語の流れに水をさすように、
キャラクターのちょっとしたエピソードをはさむのも苦手。
 文化的な違いもございますし、物語が頭に入って来づらく、
どうにも乗れないのでございます。
 
 謎は物語とそれほど関係ないので問題ないとも申せますが、
モチベーションというものがございます。
やはり先を読みたいと思わせるリーダビリティは必要ですよね。
 
 加えて、謎が解けると、話が勝手に進んでしまうのも調子が狂ってしまいます。
 ゲームブックなら選択肢があるところを、
主人公がどんどん行動してしまうのですな。
つまり、主人公がきみではないのでございます。
パズルを解くときだけは主人公はきみとも申せますが、
問題と答が、話にぴったりと入り込んでいるわけでもない……。
 パズルブックとしては、それが当然なのかも知れません。
 ですが、もう少しスムーズに謎をストーリーに溶け込ませている作品は、
他にあると思うのでございますが……。
 
 
 とりあえず、やってみることにいたしました。
 方針としては、銀けずりなし、なるべく本を切ったり折ったりしない路線で。
 
 コーデックスも本から外さないつもりでいたのでございますが、
やっているうちに自然に取れてしまったので仕方ございません。
 
 コード解読用のバーは、
切り取らなくても、法則さえ覚えておけば、メモで対応できます。
とは申せ、カン違いで間違えることは多いので、
本の指示どおりに使った方が無難ではございますけどね。
 
 
 
 一問目。脅迫状。これは簡単。
 
 
 二問目。清掃順路。やってみればすぐできます。
 
  
 三問目。机の並び替え。これには詰まりました。
 切り取らないと、ちょっと厳しい。
 てなわけで、103ページをコピーして切りとって並べてみることに。
 出てきたものは、絵に描いてやってみたのとそれほど変わらない答でございました。
 つまり、問題は、その答をどうするか、だったのでございますな。
 考えても分からなかったので、結局銀けずりを見ることに――。
 とは申せ、剥がすことはいたしませんでした。
 この銀けずり、真ん中に小さく数字が書かれていて、
そこだけ銀が印刷されていない、窓になっているのですな、
そこから一文字ぐらいが見えるのですが、
その文字を頼りに答を導き出したのでございます。
 
 ですから答は出たものの、どうしてそうなのかは、よく分かりません。
 
 
 四問目。2枚のメモ。
 インクのシミがついたメモと、詩のような文章。
これをポメラに書き写している間に、解法に気がつきました。
 
 五問目。「3人は完璧だった」。
 最初にやってみた方法が違っていて、もうひとつの方法を試して成功。
 ただし、最後のところで間違えてしまいました。
 ごくごく単純なミスですが。
 結局、銀けずりは使いませんでしたが、パラグラフ総当たりで次を見つけ、
なんだそこで間違ったのか、とガッカリした次第でございます。
 
 
 六問目。3枚の四角い紙。
 普通の四角い紙を用意して、
 実際にやってみればできるので難しくはございませんでした。
 順番さえ分かれば答えは出ましょう。
 こういう問題は、手を動かす楽しさがございますな。
 
 
 七問目。ベルヌーイ効果。
 最初、他のこと考えていて解けませんでしたが、ページをすこし曲げてみて解決。
これも順番にとまどう問題でございます。
 
 八問目。物理教室の見取り図。
これ、本を買ってすぐに気がついたのでございますけれどねぇ。
すっかり忘れておりました。
暗い部屋でやっていたのも、間違いでしたな。
 実際、そのことは考えに入れていたので、本当なら気がつけたはずなのでございますが……。惜しい……。くやしい。
 てなわけで、結局これもパラグラフ総当たりで――。
 
 
 
 九問目。成績表カードゲーム。
 面倒。やる気が起きませんでした……。
 おそらく切り取って手を動かせば、
何とかなるものなのでございましょうが……。
 
 というわけで、ここまで。
 
 全十問なので、あともう少しなのではございますが、もういいかな。
 
 感想を書くために急いでやったということはございますが、
まぁわたくしごときはこの程度のものでございましょう。 
 わたくしは、ゲームブックのファンではございますが、
パズルゲームのファンではございませんし。
 
 裏表紙を見ますと初級となっておりまして、
たしかに切ったり折ったりすれば数字を出すのは難しくないだろうと感じました。
 (とは申せ、最後はさすがにむずかしそう……)
 暗号窓を使うだけに、その並びに工夫がございますけれど。
 
 ただ、外国産の初対面のパズルだけに、
余計なことを勘ぐってしまうということはあるかもしれません。
 外国産に限らず、大抵の初見のパズルについて、
それは申せることではございましょうが。
 

 
 というわけで。
 
 
 140ページぐらいプラス小冊子16ページで問題数10問
 それがどうか、ということはともかくといたしまして、
 先ほど書きましたとおり、
 ジュブナイルな感じが、
 わたくしにはどうも合わない作品でございました。
 

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