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2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
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『ブラマタリの供物 クトゥルフ神話ブックゲーム』(新紀元社)
           発売記念イベント フーゴ・ハルと語る、
         ゲームブック/ブックゲームの楽しみ方/つくり方
 
の紹介で、聞き手の岡和田晃先生が上げていたのが、次の作品たち。

 デニス・ホイートリー『マイアミ沖殺人事件』、
 フリオ・コルタサル『石蹴り遊び』、
 イタロ・カルヴィーノ『宿命の交わる城』、
 バーナード・ルドフスキー『人間のための街路』、
 ミロラド・パヴィチ『帝都最後の恋』、
 泡坂妻夫〈ヨギ ガンジー〉シリーズ、
 円城塔「世界でもっとも深い迷宮」。
 
 『マイアミ沖殺人事件』は、捜査ファイルミステリでしょ?
 羽毛とか石ころとか布きれとかが入っているやつ。
 それを調べるとなると、失敗したらそれでおしまいなんじゃないかと思って、
 買いませんでした。
 あとで文庫で出ているところを見ますと、
そんなことは全然なかったのでございましょうけれどね。
 
 この中で読んだのはというと、『石蹴り遊び』と『宿命の交わる城』ぐらい……。
 不勉強で申し訳ございません。
 
というわけで、
 
 『石蹴り遊び』フリオ・コルタサル
 
 についてでございますが……。

 これ読んだのは、かなり前。
 ゲームブックより前に知って、ゲームブックのころ読んだのかな?
 そのときの印象で書いてみることにいたします。
 ですから、多大な間違いがあってもご容赦を――。
 
 
 ご存じのとおり、この作品はパラグラフ小説でございます。
 一応分岐型。
 一方向の直線型で、束ねたロープ型でございます。
 
 ただ、ループものの「束ねたロープ」とは違っておりまして、
元のパラグラフに戻ってくるのではなく、
その次のパラグラフに戻るのでございますな。
このほうが束ねたロープを戻した場合、わかりやすく直線になるので、
小説からの進化といたしましては、こちらの方が自然でございましょう。
 
 冒頭には、この本は2つの読み方ができる、と書かれております。
 要するに、
分岐、ロープを束ねた方ですな、を無視して、ページどおりに読んでいく方法が1つ。
 もうひとつは、読み方の指示に従って、分岐のほうも読んでいく方法でございます。
 
 最初の、短い方で読んでいくと、
主人公オリベイラさんの見たことや行動がそのまま書かれております。
 で、2つ目の読み方に従って分岐をたどっていくと……、
そのときの彼の心象や、その他いろいろなことがモザイクのように描かれていて……。
 
 内容についてはほかの方の解説をお読みください。
わたくしは、2つ目の読み方は主人公の心情のみが書かれている
と思っていたのでございますが、ほかのことも書かれているようでございます。
「ジャズのセッションのように」……。
ああ、そんな言葉解説で読んだ気がする……。
 
 その程度の理解から推しはかれますように、
わたくしといたしましてはこの作品、それほど心に残ったわけではございません。
 
 分岐する物語ということで期待が大きかったのが、悪かったのでございましょう。
 
 この程度なら、ページの下1/3か、作品の最後の方のペーシを使って、
分岐部分を注釈のように書いていった方がいいんじゃないかな、
と思ったものでございます。
 
 それに、この作品、
短いルート――主人公の行動ですな――と、
つけたしとなる心象の部分にそれほど振幅がないのですね。
 
 
 たとえば、本編上は何気ない会話が淡々と続いているのだけれど、
別に書かれているそれぞれの会話の内面を読むと、
それとはまったく逆の、どろどろとした戦いが展開されていたとか。
 あるいは逆に、行動はカッコいいのに、心象がへっぽこだったり
 
 といった具合に、あの行動の裏には実はこんな気持ちが隠されていたんだ……、
というのなら、二つを読み分ける意味もあるではございませんか。
 
 読む前と後とで印象がそれぐらい変わるのでなければ、作品として面白くない。
逆に、そのぐらいギャップがあれば、面白い作品になるのではないか、
と思ったものでございます。
 
 
 そういう意味では、この形式には大きな可能性があるとも感じられました。
 
 
☆ ちなみにわたくしは、
  ゲームブック「ギリシャ神話三部作」(社会思想社)を読んでいたとき、
  この作品のことを思い出しました。
  あれって、神託を得るためにパラグラフジャンプをいたしましょう?
 
  
  あとは、藤子不二雄先生のSF短編「絶滅の島」ですな。
 無声映画に宇宙人の言葉で字幕が挿入されいて、
 最後のページにその訳が書かれているというもの。
 
 その訳を読む前と後とでは、その映画の意味合いがまったく違ってしまう、
という作品でございます。
 

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