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2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
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『五竜亭の一夜』を思い起こさせるゲームブック

 
『異世界冒険ガイド
 きみならどうする!? はじめての冒険』異世界冒険ガイド
北沢慶/グループSNE:著
(富士見ドラゴンブックス/2022/6)
 
 ページ選択式で書かれた、
TRPG入門者向けの本でございます。
 
 世界は「ソードワールド2.5」。
 ですが、特徴的な単語は出てまいりません
 一般的なTRPG全般に対応した作品にございます。
 まだTRPGに触れたことのない人が対象なので、
 数値など複雑なルールもなし、でございます。
 
 構成はクイズ型
 
 シチュエーションという章ごとに、
 TRPGあるあるの場面が書かれ、
最後にその状況にどう対応するかという問題が四択で出題されます。
 
 読者=プレイヤーは、その4つの中から1つを選び、
その下に書かれたページ数に跳んで結果を読むという、
クイズ形式ゲームブックの一般的な形でございますな。
 
 ただ違うのは、
答えではなくて行動=やり方を選択するということでございますな。
 
 正解は一つとか二つとか、決まっておりますな。
 それに対して、やり方は成功すればいいので、いくつ方法があっても構いません。
 
 その違いが、クイズ本と本書を分けるものとなっております。
 
 似たような形式の『五竜亭の一夜』は、
酒場に集まったうちの一人が問題を出し、出題者が正解を発表するという形式、
正解があるのでクイズでございますな。
 
 その正解に対し、酒場の他の連中が賛同、異論反論を口にしていくことで
答え以外の答を提示していく形式でございます。
 
 その別解を選択肢という形ですべて成功としてしまったのが、本書にございます。
『五竜亭~』からの正統的進化と申してよろしゅうざいましょう。
 
 また、


 
シチュエーション→プレイヤーの行動とGMの対応
 →次のシチュエーションへという方式は、
TRPG、特に昨今のものに見られる形式でございます。
 
 この方式が、分かりやすいのでございますな。
 
 ただ、クイズ型ゲームブックにしろTRPGのシナリオにしろ、
この手のものってそっけないと感じることしばしばなのでございますよねぇ。
 
 クイズ型ゲームブックの場合は、問題の先にあるのは正解か間違いか、
間違いはバッドエンドというものが多ございます。
 
 TRPGのシナリオも似たりよったりですよね。
 プレイヤーの行動に対する対応の指針が書いてあるものの、
詰まるところ成功失敗。
描写を細かくしてしまうとGMの出る幕ないのでそれで妥当なのですが、
読んでいるだけの当方としては味気なくも感じます。
 
 その点本書は、
 選択4つのうち、1つがバッドエンド、他3つは成功。
 それぞれのには物語がついておりますから、
多彩な展開であり、物語性もあると申せましょう。
 その意味でまぎれもなくゲームブックでございますな。
 
 個人的にはもっと複雑な構成を望むところでございますが……。
 謎トレ本に慣れた初心者の方には
問題と答というこの構成がいいのでございましょうかね。
 
 作者もプレイヤーも負担が少ないという点は、
メリットと申せばメリットでございますな。
 
 シチュエーションの最後には、その章での全体的な解説も載っております。
これは初心者向け副読本としての部分でございますな。
 
 また、バッドエンド以外の選択をした場合、
その選択に応じてA~Dまでの記号が与えられます。
 
 巻末の「あなたの冒険スタイル診断」では、
その記号のうちどれを一番とったかによって、
お薦めの職業を決めてくれるのですな。
心理テスト風の要素と申せましょうか。
 
 最終的にお薦めの職業を紹介しているところを見ますに、
タイトルの候補には、「きみならどうする? 職業問題」
というのが、あったのではないかと推測されます。
 
「異世界冒険ガイド」というタイトルどおりのご本でございますな。
入門書として正しい形と申せましょう。
 
 
 
        ☆    ☆    ☆ 
 
 
 
 ちなみに、わたくしの場合は、2回バッドエンドとなりました。
まぁ、最初のシチュエーションでバッドエンドとなるのは、
ゲームブックファンとしてお約束。
もちろんあえて選んでみました。
 
 しかし、最後のシチュエーションでバッドエンドとは!!
 
 解せん。
 
 ですがでも、
 
 道化として生き、道化として死ぬのが道化の本望。
 そういう意味ではバッドエンドでも正解と申すべきではございましょう。
 もっと性質(たち)のいいお客さまの前で終わりたかったものでございますが……。
 作者の意地悪!!
 
 
 
        ☆    ☆    ☆ 
 
 
 
 それはさておき、
 スタイルとして完成されておりますし、扱いやすいので、
この形式のゲームブックはもっと出てもいいように思います。
 
 実際、「Role&Roll」vol.213
GMウォーロック」vol.6にも、
この形式のゲームブックが載っております。
Role&Roll」の方は、簡単ながら判定要素も加わって。
 
 ゲームブックを作ろうとして、あぐねている方も、
この形式に乗っかっちゃっていいと思います。
 
 基本的な形でございますからな。
 勉強になると思います。

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