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2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
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なぞのまとめ 1月~2月の中から、
ガメラを始めとするトクサツ映画関連だけ抜き出しておくことにいたします。
  
  
 
2023/01/03 「鯨神」を見る。GyaOで。
伊福部昭先生の土俗的迫力ある音楽が作品に合っている。
 
活劇・特撮部分冒頭終盤十数分ぐらいで、個人的にはそこだけ面白い。
 
物語としては鯨神と呼ばれる巨大な鯨を殺すことに執念を燃やす村の話で、
村長が鯨神を殺したものには自分の一人娘と家(つまり村長の地位だ)をやろう
というのだから古典的だ。
 
その中で人間関係や神としての鯨との関係性が描かれているのだが──。
 
なにか手塚先生とか石ノ森先生のマンガでも
そんな話を見たことがあるような気がする。
  
芥川賞を取ったという宇能鴻一郎先生の原作はどうだったのだろう。
中編ぐらいみたいなので展開としてはさほど変わらないだろうが、
情念みたいなものを描くのは小説の方が得意そうだ。
 
 
 

2023/01/04 「大怪獣ガメラ」を見る。高エネルギーを求めるガメラを
コンビナートにとどめておくため、
石油タンク車をそこに向かって走らせる場面があるが、もしかすると
「シン・ゴジラ」のヤシオリ作戦はこのイメージもあるのではと思えた。
(のですが、後で考えると、ゴジラにもそんなシーンがあったような……)

 人類の手に負えないような怪獣を最終的にどうするかは苦労するところだ。
ゴジラは海に帰したが……。
 
 この作品の方法は後に「ウルトラマン」のある話でパロディ的に使われる。
それはさておき、ちょっとご都合。
 
Z計画があったのはいい。
 
でもあれ、そうした計画があったとしても、
ガメラのためにいろいろと準備しなけりゃ出来ないでしょう。
 
それに……。
むかしテレビで見たときも、ここちゃちに感じたような気がします。
 



 
2023/01/14 「ガメラ対バルゴン」を見る。
南洋の怪獣、儲けに目がくらんだ者のドラマと、
キングコング対ゴジラ』や『モスラ』を思わせる。

東宝特撮に追いつけ追い越せといった感じの話。
 
人間ドラマと怪獣とはそれほど噛み合っていない。
特撮は頑張っている。
 
バルゴンデザインは頭でっかちでチャチな感じがする。
 
設定も、
カラーだから背から状の光線、ガメラだからこっちは冷凍。 
カメに対して水が弱点の怪獣、
 
ゴジラ放射能の影響だからバルゴン赤外線
人間の欲望を描くために宝石、とひとつひとつを考えれば分かるのだが、
 
それらをすべて一つの怪獣に取り入れたために、
チグハグになってしまった感がある。
にしても、赤外線で怪獣化は無理があるなぁ。
当時の人でも真に受けないだろう。
 
 
 
2023/01/15 『ガメラ対ギャオス』を見る。
昭和ガメラの中でも人気が高いのは分かる。
 
ギャオスはコウモリを基調としているので特徴がそれほど変ではないし、
道路建設の用地買収に関する大人側のドラマもあり、
子供向けだが子供だましまでは行っていない。
 
怪獣同士の空中戦も新しいし、そんなに高速ではないので分かりやすい。
 

 さほど小さくないガメラが飛んできて富士山の裏側に消えるとか、
ギャオスを観測する施設建設時、ドームを吊り下げる建機がやたら大きい
(ドームが小さすぎる)などサイズはときどき変。(続く)
 
 
 
2023/01/16 (続き)日中活動しない理由についても、
バルゴンの赤外線に対して紫外線を持ってきて、
それで組織が破壊されて縮んでしまうなんて説明は要らない気もする。
 
夜行性というだけでは弱いとか、分かりやすくするためなのかもしれないが、
間違った知識を子供に教えてしまう。
 
まぁ、分かりやすく決定的な理由が欲しかったのと、
○○線っていう言葉を入れると科学っぽいっていうことなんだろうけど、
今の目で見ると逆に科学に対する見識の低さが分かるなぁ。
 
 それに日光にさらすのなら、
ギャオスの居場所をミサイルで破壊してしまえばいいのでは、とも思った。
 それではガメラの出る番がなくなってしまうのでやらないのだろうけど
 
 最終的にガメラが共々火口に突っ込んで火山の熱でギャオスを倒したのだから、
日光は決定的に用いられたわけではないが。
 
 
 
2023/01/22 『ガメラ 大怪獣空中決戦』を見る。BS12で。
平成ガメラ第一作
 
映像が素晴らしい。特撮やミニチュアも凝っている。構図もすごい。
 ちよっとやり過ぎかなってところもあったけど。
 
ところで、東京タワーが壊れたあとにニュースの場面があったけど、
東京タワー倒れてテレビは映るものなんだろうか? 少し疑問に思いました。
 
トクサツを存分に見せるためか、ストーリーは意外と単純
 
DNAとか超古代文明とか言っているが、個人的には好きではない。
 
怪獣に理由なんてなくていいのに。
その方が超存在という感じが出るのに。
まぁ、好みの問題だ。
当時の流行りだろうし、
現代は理由無しでは納得しなくなってきているのだろう。
 
 
 
2023/01/25 『ガメラ対バイラス』1968年を見る。
主題歌が『ガメラマーチ』になったことからも分かるとおり、
はっきりと子供向け
 
テレビの普及によって映画が斜陽産業となったころの作品。
この前年11月に大映の経営難が露呈したというから、
その直撃を受けた作品と言っていい。

予算も通常の映画並み、前作の1/3に減らされたそうだ。
制作費も前作の1/3、特撮のない映画と同じになったそうだ。
 
そのためだろう。バンクが多い
 
バイラスが出ているシーン以外の特撮部分はほぼ過去作からの流用だ。
ガメラのデータを収集すると言って過去の映像を流すだけでなく、
ガメラ単独で暴れているシーンでもそれが使われている。
白黒である一作目はナイトシーンに赤を足してごまかしている 
 
子供向けなのは、アメリカのテレビ局との契約らしいが、
それ以上にテレビアニメやトクサツの影響があったのだろう。
内容からして、制作費を安く上げられるということもあったと思われる。
 
物語は単純
宇宙人にとらわれた子供2人が、脳波コントロールされたガメラを解放し、
自分たちも脱出するというもの。
 
コイルを逆にすれば反対の作用になるとか、
逃げ出すことは出来ないと言った宇宙人を簡単に出し抜いたりと、
完全に子供目線。ツッコミどころが多い。 
 
これ以降の作品もそうだが、セリフがかなり説明口調
映像で見せていることも言葉にしている。
 
大人向けの映画だとアウトだが、
映画館を走りまわったりしてろくに見ていない子供相手には、それが必要なのだろう。
 
主人公の子供2人がボーイ(カブ)スカウトに属しているあたり、
当時だな、と思わせる。
 
UFOのデザインは好き。単純ながら秀逸だと思う。
と思ったら石ノ森章太郎先生が『キカイダー』で似たようなUFOを描いていた。
ただしデザインがいいのは、外観だけ
実は、同型の球体にしたのは、
内部を同じにして1つのセットを使い回しにするためだったとか。
 
 それにしても、ジェット噴射って言っているけど、それだと宇宙は飛べないよね。
 
2023/01/26 『ガメラ対ギロン』。
『~対バイラス』と同工異曲。
 
UFOに乗った子供2人が地球と反対側にある星に連れられ、
食べられそうになるも脱出するという話だ。
 
ギロン大悪獣などというすごい名前がついているが、
実際のところ宇宙人の番犬
 
刃物モチーフで手裏剣を発射するというのは、
当時の忍者ブームを取り入れたものだろう。
 
この作品でも『バイラス』ほどではないが、バンクが使われている。
 

当時は文部省選定とか推薦と書かれた
各社の子供向け映画(東映まんがまつりとか東宝チャンピオンまつりなど)の割引券が
小学校の職員室とかに置かれていたものだが、
この作品もそうだったと思う。
 
カイジュウやアニメ、しかもこの内容で何が文部省推薦、と当時でさえ思ったが、
斜陽となっていた映画業界を助けるためのお墨付きだったのだろう。
 
その文部省推薦の目を伺ったようなセリフも多い。
 
大村崑さん演じる駐在所のおまわりさんが
2人乗りをとがめると素直に従うのはいいとして、
いたずら好きの少年が宇宙人の前で太陽系惑星の配列をそらんじたり、
最後に教訓的なことを言ったり、今見るとわざとらしい。
  
  
 
 
2023/01/31 『ガッパ』1967を見る。
日活らしいところは2つ。
まず主題歌がロカビリー調なあたり。
最後だけ「ガッパ~ ガッパ~」と歌い上げるところが面白い。
 
もう一つは、海上シーンでちゃんと船を使っている点。
たいていのトクサツで船は遠景かセットなのに、
そこら辺はやはり海の男をよく描いた日活アクション路線の色がある。
 
物語は『モスラ』追従。
バルゴンもそうだったが、こちらの方がそれは強い。
『モスラ』の人気のほどがうかがえる。
 
バルゴンでもそうだったが、
ポリネシアンとかそんな感じの南洋風のダンスが入るのはそのころの流行だろう。
 
特撮は人間と怪獣の対比をちゃんと見せていてよくできている。
ウィキペディアを見ると、東宝のスタッフの協力があったとか。
 
子ガッパの行方を追って親ガッパ2体が日本にやってくる
 
飛んで直接子供のところに行けばいいのに、
街に降りたってそこから歩いて目的地を目指す
その説明として、ガッパは翼が退化していて長時間飛べないとか、
近くまで来ても分からないから
子ガッパの声をスピーカーで聴かせなくてはならない、
なんて言っていたけれど、まぁ、建物を破壊するためのこじつけだ。
 
帰りは親子で飛んで直帰してたみたいだし。
 
でもまだガメラシリーズの赤外線とか紫外線の説明よりは
科学的センスはあるように思う。
 
ガッパ親子の情愛を人間の親娘と対比させて感動に持っていく意図なんだろう
けれども、やはり怪獣の声と動きだけでは表現に限りが出るなぁ。
 
 
 
 
令和五年2月
 
2023/02/01 『ガメラ対ジャイガー』
大阪万国博覧会を舞台にした映画。
ただし、予算がないため、そのセットは作られなかった模様。
尺稼ぎのためだろう。大阪万博のパビリオンがかなり長く映し出される
 
予算を安くするための算段だろうが、
今となってはそれがこの映画で一番の見どころとなっているのがなんともはや。
 
万博のため、南洋の島から悪魔の笛という石像を持ち去ろうとし、
そのためにジャイガーの封印が解けてしまうというのはいい。
 
しかし、それをなぜジャイガーが日本くんだりまで追いかけてくるのか? 
完全に破壊するため? 
ちゃんと見ていなかったせいかよく分からない。
 
この作品でもジャイガーが高周波のため、低周波が弱点だという理論が示される。
どうも作っている人は逆にすればなんでも逆に作用すると考えているようだ。
 
 
 
2023/02/02 ガメラ対ジグラ』。
鴨川シーワールドが舞台。
 
東京がマグネチュード13の地震で壊滅したら、
千葉にある鴨川だって無事では済まないはずなんだが……。
 
大阪万博終了を境に、
科学礼賛から公害など文明がもたらす社会問題が注目されるようになった。
 
この作品でもそう。
ジグラ星人は汚染が進んだ自星の海を捨てて、地球の海侵略を目指す。
 
単体でしか現われないのは尖兵だろうか。
そんな感じでも無かったが。
 
故郷と違う地球の水圧の影響で巨体化してしまうというのが何とも。
 
そうはならんだろうと同時に、
だったら地球を選んだのは間違いなのでは? という気もする。
 
 
鴨川シーワールドのシーンでは海洋生物の生態に触れ、
ラストでは海を汚染しないようにしようというメッセージで終わる。
 
そのあたり、この作品もやはり教育に目配せを送っている。
 
 
 
2023/02/03 『宇宙怪獣ガメラ』(1980年)。
~ジグラ』から7年後に作られた総集編映画
 
完全に子供向け
 
スターデストロイヤーのパロディともいえない真似に始まり、
ジャンプマンガに目配せし、
なんの脈絡もなく『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』の映像が流れ、
宇宙人は変身ポーズをとって変身する。
 
過去作からの映像でも、
『~ギロン』のガメラの大車輪や
『~ジグラ』の背びれを叩いての音楽などをわざわざ取り上げる。
 
 そこが見どころだったらしい。やはり子供向けだ。
  
 
スターデストロイヤー似の戦艦は、最後ガメラに激突されて爆発したらしい。
 
同じ画面に映ることはなかったので分からないが、
実はものすごーく小っちゃかったのではないか。
 
乗員はその中にバルタンのように超小型化して乗っていたのだ。
あのチャチな造形を見るに、そう思わずにいられない。
 
爆発は大きいようだが、それは中がかなり圧縮された状態だったからだろう。
 
 
2023/02/04 (昭和)ガメラ全体を総括すると、やはり二流の作品だなと感じる。
 
オリジナルのものを作ろうというよりも、
流行っているものからうまく取り入れようという意思を感じるのだ。
 
第一作目からしてそう。
『ゴジラ』が大戸島の伝説だったら、こちらはエスキモーの伝説。
ゴジラが海に帰っていくのなら、こちらは宇宙へ追い払うと、
同じようなことをしながら、スケールアップを計っている。
 
バルゴンは『モスラ』のような南洋もの。
怪獣の卵を日本に持ち帰る話であり、
それで金儲けをしようとする人間の欲望が本編のテーマとなっている。
大阪城のでの対決は『ゴジラ対キングコング』の熱海城を倣ったものか。
 
さらにカラー作品ということで、バルゴンは虹色の光線を発射する。
背びれから虹のアーチ型というあたりが必然性も使い勝手も薄い。
 
子供向けになってからは、万博や宇宙など当時の流行り物を取り入れ、
また子供目線やまた予算の少なさもあいまって、ますます二流の感を強くしていく。
 
 
 
それでもゴジラと並び称されるのは、
まず、子供の味方という、第一作では一要素でしかなかったものを
全面に押し出すことによって、対決ものに理由づけできたこと。
 
ガッパやギララではなかなかそれは難しい。
 
次に、ゴジラと違う戦いを明確に持って来れたこと。
 
一つは、四足歩行獣同士の戦いだ。
ゴジラは基本二足歩行だし、敵対する怪獣も二足歩行だったり空を飛んだりして、
意外にも四足歩行の怪獣は少ない。
 
もう一つはジェット飛行
目にも止まらぬ速さとまではいかない、
適度なスピード感で直進、回転することでやはりゴジラとは違う画面の使い方が出来た。
にしても直線的なデザインでまとまっていて、それも他との違いを出せていたと思う。
さらに、怪獣が血を流したり、体の一部を切断されたりというのも、
ありそうで他ではあまりなかったような気がする。
それらが人気につながっていたかどうかは分からないが、
違いを明確に印象づけてはいたと思う。

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ガメラの歌は両方歌えます
ガメラは大好きです。特に平成ガメラの「ガメラ 大怪獣空中決戦」はこれまでの怪獣映画の中の最高傑作だと思っています。もちろん昭和ガメラも好きでして、飛んでくるギャオスの衝撃波でビルの窓ガラスにひびが入るシーンなんて自分の原体験の一つになってます。

まあガメラがいい意味でも悪い意味でも科学考証なんてガン無視の子供向けファンタジー映画であり、想像もつかんような低予算で撮られていたことはそうなのですが、そこを指摘するのは、末期の大映で唯一黒字を出していた映画シリーズを評するにはちょっと酷なような気もしました(^^;)
ポール・ブリッツ 2023/03/11(Sat)22:41:06 編集
ありがとうございます。
違う見方を書いていただけるのは喜びでございます。
でもわたくしの考えは、書いたとおりでございます。
 売れたかどうかで作品を見ることはあまりしないなぁ。
 あと、昭和ガメラがアリなら、『キャプテンウルトラ』だっていいじゃん、とちょっと思いました。
 
道化の真実 2023/03/19(Sun)14:37:17 編集
キャプテンウルトラけっこう好きです
キャプテンウルトラいいですよね。円谷のウルトラマンとウルトラセブンに挟まれて、東野圭吾先生の自伝エッセイ「あの頃ぼくらはアホでした」の中では当時の小学生の意見として酷評されてますけど、ガルバンの回なんか大好きです。でもつくづく、宇宙を舞台にしたSFドラマが当たらぬ国ですな……。
ポール・ブリッツ 2023/03/19(Sun)16:50:31 編集
東映時代劇流パルプSFでございますな。
 宇宙が青い。
 
 好きなのでございますか。
 前にいただいたコメントで、逆かと思っておりました。
 
 あの作品の評価の最大の理由は、『ウルトラマン』と『ウルトラセブン』の間に潜り込んでいる点でございますよね。
 
 異物感がスゴい。
 
 それさえ無ければ、酷評も無かったことでございましょう。
 
 ただ一方で、その間に挟まっているというところが、価値でもある。
 そこが面白いところでもございます。
 
道化の真実 2023/03/19(Sun)19:47:05 編集
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