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2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
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「本の雑誌」2022/4 「◯図書カード三万円使い放題!」(p.76-79)を、
  寝起きに書いた方の名前も見ずにぼーっと読んでいました。
 
 わかりやすいしユーモアもあるしいい文章だなぁ、
と思ってタイトルの下を見返すと、新井素子先生でございました。
 
 このコーナーの文章って、
本屋さんに行って、これ欲しかった、こんな本がある、
額内でおさまった、ちょっと越えてしまった、みたいなことを
つれづれに書いていることが多いのですな。
 
 それが書きやすいですし、まぁ普通でございましょう。
 
 でも、新井先生の文章には構成がございました。
 
 自分が本中毒であるという話から始まって、
普段の生活のことを書いていくのですな。
それが自然に買った本ついての話につながっていく。
最後には、軽いオチもついていて、
一つの話としてまとまっているのでございます。
 
 別表で買った本のリストがあるので、文章に入れる必要はないのですが、
それらすべてをちゃんと入れているあたりも手際の良さを感じました。
 
 最初に著者名を見ていれば、こんな感想は浮かばなかったと思います。
多分なんとなく、読んでいたことでございましょう。
 
 
 文章を書くときは、読みやすくてわかりやすい文章を書くようにと、
国語の授業などではおっしゃいますな。
 
 ですが、そのいい例というのが見つからない
 
 小論文の例として乗っているものは、
お行儀がよすぎたり興味を引かなかったりで
そういう文章を書こうという気にさせてくれなかったりいたします。
 
 さりとて、巷の文章は読んでおしまいになってしまいがちですよね。
 
 ひねった展開とか、グッとくる表現があるものでしたら、
そこを覚えていたりするものでございますが、
読みやすい文章となると読んで面白かったで終わり。
読みやすい工夫にさえ気づかないこともございます。
 
 かく言うわたくしも、読みやすいと気づいたのは今回が初めてぐらい。
 読みやすいを読みやすいと認識することは、なかなか難しいことなのかもしれません。
 
     ☆      ☆      ☆


☆ 「本の雑誌」の同じ号では、北村薫先生が星新一先生の文章について
向井敏先生がお書きになられた『文章読本』を取り上げておられました
「ユーカリの木の蔭で 名文家」p.101)
星新一の文章のすごさは、読むことになれない人には理解できない
 それを絵解きしたのが向井敏だ。」
と始まって、一ページのコラムのほぼほぼ全部が引用にございます。
 
 それが効果的との判断でございましょう。
実際、読んで引用されている本を買いたくなります。
 
 俎上はフレドリック・ブラウン先生の「狂った星座」。
その冒頭かな、普通にわかりやすい訳文と、
星新一先生の訳したものをならべております。
 
 向井先生のように《無重力の文体》と評するまでの読解力はございませんが、
先生ののほうが格段に簡潔でわかりやすいのはわたくしでさえわかります。
 
 元の文章は同じなのですから、単語自体に大した違いはないのです。
 それを語や文章を並びかえ、冗長な部分をそぎ──。
 内容は余すところなく伝えながら、
しっかりとわかりやすい文章にしているのでございます。
 
 訳とは原著者の文章に対する批評である、
みたいなことをどなたかおっしゃっておりませんでしたっけ?
 
 おっしゃっていないのでしたら、自分が言った言葉としたいですが、
誰か言っていそうだなぁ。
 
 もちろん、語順さえ違う言語ですから、
英語にとって読みやすい文章と日本語のそれとは違うのでございましょう。
 ですが、そのようなことを感じた次第でございます。
 

 読みやすいを読みやすいと認識することは難いことではございますが、
 それを書くのもまた工夫の要るものでございますなぁ。
 
 
 
★ この向井先生の『文章読本』でございますが、現在絶版みたい。
  うーん、残念でございます。
 

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