2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
きのう、2018/09/11 の記事
「『キャプテン・フューチャー』の日本への影響(1)」の続きでございます。
というわけで次に、
アニメやマンガの世界に目を移すことにいたしましょう。
「『キャプテン・フューチャー』の日本への影響(1)」の続きでございます。
というわけで次に、
アニメやマンガの世界に目を移すことにいたしましょう。
まず、1966年4月~1967年3月に渡って放映された、
『レインボー戦隊ロビン』でございます。
『レインボー戦隊ロビン』でございます。
復刻版『レインボー戦隊ロビン』
スタジオ=ゼロ原作 風田朗(大都社/昭和54年7月)
――ちなみに、風田朗(かぜたろう)は鈴木伸一先生のペンネームですが、
ここではスタジオ・ゼロ(藤子不二雄・石森章太郎・鈴木伸一・長谷邦夫)
の先生の合作ペンネームとして使われております――
によりますと、
安孫子素雄先生は、『七人の侍』、藤本弘先生は『八犬伝』などと
申しておりますが、石森先生ははっきりと、
「あれにはネタ本があるんだよ。
『キャプテン・フューチャー』というね……」(p.201)と、
おっしゃっております。
で、その石森先生が原型を作っておられるのですから、
影響は間違いのないところでございますな。
スタジオ=ゼロ原作 風田朗(大都社/昭和54年7月)
――ちなみに、風田朗(かぜたろう)は鈴木伸一先生のペンネームですが、
ここではスタジオ・ゼロ(藤子不二雄・石森章太郎・鈴木伸一・長谷邦夫)
の先生の合作ペンネームとして使われております――
によりますと、
安孫子素雄先生は、『七人の侍』、藤本弘先生は『八犬伝』などと
申しておりますが、石森先生ははっきりと、
「あれにはネタ本があるんだよ。
『キャプテン・フューチャー』というね……」(p.201)と、
おっしゃっております。
で、その石森先生が原型を作っておられるのですから、
影響は間違いのないところでございますな。
キャラクターの配置といたしましては、
○ヒカル…… キャプテン・フューチャー
○教授…… サイモン・ライト
○ベンケイ……グラッグ
○ウルフ…… オットー
(マンガ版では見せませんでしたが、アニメではウルフは
一般人になって行動する
変身能力があるようです(←ウィキペディア))
○ペガサス……コメット号
○教授…… サイモン・ライト
○ベンケイ……グラッグ
○ウルフ…… オットー
(マンガ版では見せませんでしたが、アニメではウルフは
一般人になって行動する
変身能力があるようです(←ウィキペディア))
○ペガサス……コメット号
メンバーはあと、
索敵担当のレーダー(アニメではネコ型のロボット・ベル)と
看護ロボットのリリがおります。
情報収集を女性キャラクターにしなかったのは、
『サイボーグ009』の003とカブってしまうからかも知れませんな。
索敵担当のレーダー(アニメではネコ型のロボット・ベル)と
看護ロボットのリリがおります。
情報収集を女性キャラクターにしなかったのは、
『サイボーグ009』の003とカブってしまうからかも知れませんな。
というわけで、次は『サイボーグ009』。
『レインボー戦隊ロビン』で
『キャプテン・フューチャー』に言及しているのなら、
その数年前に連載開始された『サイボーグ009』1964年~
にも、当然のごとくその影響はございます。
『レインボー戦隊ロビン』で
『キャプテン・フューチャー』に言及しているのなら、
その数年前に連載開始された『サイボーグ009』1964年~
にも、当然のごとくその影響はございます。
前回書きましたたとおり、『キャプテン・フューチャー』が
初めて取り上げられたのが、「SFマガジン」誌1963年11月の
「SF英雄群像」第三回目(野田昌宏)でございますから、
1964年の中ほどに『少年キング』で連載が開始されたということは、
「SF英雄群像」を読んですぐぐらいということになりましょうか。
もっとも、サイボーグという言葉は、「LIFE」の記事から取った
と本人がお書きになっておりますから、洋書に目を通していて
『キャプテン・フューチャー』のことは当然知っていたでしょうし、
決断は早い方でしょうから、
時期的に早すぎる、ということはございませんでしょう。
というわけで、『サイボーグ009』のキャラクターの配置でございますが、
『レインボー戦隊』とくらべて、むしろこちらの方がわかりやすい。
初めて取り上げられたのが、「SFマガジン」誌1963年11月の
「SF英雄群像」第三回目(野田昌宏)でございますから、
1964年の中ほどに『少年キング』で連載が開始されたということは、
「SF英雄群像」を読んですぐぐらいということになりましょうか。
もっとも、サイボーグという言葉は、「LIFE」の記事から取った
と本人がお書きになっておりますから、洋書に目を通していて
『キャプテン・フューチャー』のことは当然知っていたでしょうし、
決断は早い方でしょうから、
時期的に早すぎる、ということはございませんでしょう。
というわけで、『サイボーグ009』のキャラクターの配置でございますが、
『レインボー戦隊』とくらべて、むしろこちらの方がわかりやすい。
○001……サイモン・ライト
○005……グラッグ
○007……オットー
○009……キャプテン・フューチャー
○005……グラッグ
○007……オットー
○009……キャプテン・フューチャー
という形でございますな。
残りのメンバーについては、
○002……空中
○006……地中
○008……水中
と、どんな状況にも対応できるようにして、
○006……地中
○008……水中
と、どんな状況にも対応できるようにして、
(水中や地中からの単独の潜入や脱出を考えていたのかな?)
○003……索敵・情報収集
○004……攻撃
この2人は、もしかすると宇宙船コメットの能力を、
○003……索敵・情報収集
○004……攻撃
この2人は、もしかすると宇宙船コメットの能力を、
二人に振り分けたということかも知れません。
いずれにいたしましても、巨大な敵と直面するためには、
両方とも必要な能力でございますな。
いずれにいたしましても、巨大な敵と直面するためには、
両方とも必要な能力でございますな。
このように、あらゆる局面に対応できるようにと考えられたのが
サイボーグ戦士の能力だと思いますが、
その結果、006や特に008あたりがあまり活躍できない結果になっておりますな。
サイボーグ戦士の能力だと思いますが、
その結果、006や特に008あたりがあまり活躍できない結果になっておりますな。
まぁ、人間が一度に覚えていられるのは七つぐらいで、
主要登場人物も、それ以上になると影が薄くなるのだとか。
主要登場人物も、それ以上になると影が薄くなるのだとか。
p.52 池谷
(……)私たち専門家は「マジカルナンバー7」と呼んでいます。映画やドラマ、物語に出てくる登場人物もたいてい七人以内に押さえられているでしょう。それ以上になると人間の頭が混乱してしまう。瞬時に把握できるのが七個までなんですね。そこには個人差はない。
『経験を盗め』糸井重里(2002/7 中央公論新社)
「記憶のお話」 糸井重里×池谷裕二×樋口清美
(……)私たち専門家は「マジカルナンバー7」と呼んでいます。映画やドラマ、物語に出てくる登場人物もたいてい七人以内に押さえられているでしょう。それ以上になると人間の頭が混乱してしまう。瞬時に把握できるのが七個までなんですね。そこには個人差はない。
『経験を盗め』糸井重里(2002/7 中央公論新社)
「記憶のお話」 糸井重里×池谷裕二×樋口清美
ところで、この『サイボーグ009』ですが、
名前からして明らかに「007」シリーズの影響を受けていると思われますのに、
石ノ森先生は、野球から思いついた、とお書きになっておられますな。
これは、後づけで無難なことを書いておられると思われるのでございますが、
ただ、役割分担という点は、野球からヒントを得たのかもーー。
「007」シリーズはチームで行動とか、
00ナンバー間の役割分担は、あまりございませんからなぁ。
……。
『スパイ大作戦』(1966年~)にはございましたが、時期的にはあとですし……。
まぁ、作品のヒントやそれを描いた動機などは、
わかりやすくひとつに決まるということは、まずないものでございます。
というわけで、アイデアを形にするまでには、
いくつかの発想の源があったのでございましょう。
さて、もうひとつ
やはり『キャプテン・フューチャー』の影響を受けた
と思われる日本のマンガがございます。
名前からして明らかに「007」シリーズの影響を受けていると思われますのに、
石ノ森先生は、野球から思いついた、とお書きになっておられますな。
これは、後づけで無難なことを書いておられると思われるのでございますが、
ただ、役割分担という点は、野球からヒントを得たのかもーー。
「007」シリーズはチームで行動とか、
00ナンバー間の役割分担は、あまりございませんからなぁ。
……。
『スパイ大作戦』(1966年~)にはございましたが、時期的にはあとですし……。
まぁ、作品のヒントやそれを描いた動機などは、
わかりやすくひとつに決まるということは、まずないものでございます。
というわけで、アイデアを形にするまでには、
いくつかの発想の源があったのでございましょう。
さて、もうひとつ
やはり『キャプテン・フューチャー』の影響を受けた
と思われる日本のマンガがございます。
それは、横山光輝先生の『バビル二世』1971年~。
キャラクターの相関は、
○バビル二世……キャプテン・フューチャー
○コンピューター……サイモン・ライト
○ロデム……オットー
○ポセイドン……グラッグ
○ロプロス……コメット号
○コンピューター……サイモン・ライト
○ロデム……オットー
○ポセイドン……グラッグ
○ロプロス……コメット号
ロデムが何にでも変形できることを起点にできるからいいのですが、
『鉄人28号』の作者らしく巨大化したロボット・ポセイドンや、
正体はロボットらしいのですが、翼竜となったロプロスなど、
元が『キャプテン・フューチャー』だとは、
ちょっとわかりにくいですな(この仮説があっていたとしてでございますが)。
『鉄人28号』の作者らしく巨大化したロボット・ポセイドンや、
正体はロボットらしいのですが、翼竜となったロプロスなど、
元が『キャプテン・フューチャー』だとは、
ちょっとわかりにくいですな(この仮説があっていたとしてでございますが)。
それに、どの作品もそうでございますが、変身能力、ロボットの怪力など、
機能だけを引用してそれ以上の要素は取り込まない。
性格やその他の設定は自分で用意することによって、自分のものにしてしまう。
機能だけを引用してそれ以上の要素は取り込まない。
性格やその他の設定は自分で用意することによって、自分のものにしてしまう。
ヘタにやると、元の作品が透けて見えてしまったり、
パロディやマネになってしまうのですが、
一流の作家の方々は、そういうことなしに、
完全に自分のキャラクター、自分のストーリーにしてしまうところが、
さすがなのでございますな。
「『仮面ライダー』はなぜバッタ男か」のところでも書きましたが、
ほとんどの人が気づかない形で自分のものにしてしまう……。
一流の方は、この能力が本当に高いと思うのでございます。
パロディやマネになってしまうのですが、
一流の作家の方々は、そういうことなしに、
完全に自分のキャラクター、自分のストーリーにしてしまうところが、
さすがなのでございますな。
「『仮面ライダー』はなぜバッタ男か」のところでも書きましたが、
ほとんどの人が気づかない形で自分のものにしてしまう……。
一流の方は、この能力が本当に高いと思うのでございます。
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