2024/11/21 ソニーがKADOKAWAの買収を検討している。交渉は早ければ数週間で決着する可能性も、という話が2~3日前飛びこんでまいりましたな。これが本当でしたら、KADOKAWAのサイバー攻撃直後から話があったのでございましょう。これが成立すると紙媒体が減りそうですなぁ。清濁併せ呑むKADOKAWAの濁の部分が捨てられそうな気も。niconicoなんて過激な書き込みはアウトになって、映画やアーチストのプロモーションに使われそう。コンピュータゲーム界隈も合併・再編で面白くなくなった気がするけど、そうなるんだんだろ……のかなぁ。まぁ、技術のソニーでございますから、サイバー攻撃に対してはかなり信頼度の高いものとなりそうではございますが。
『おかしな二人 岡嶋二人盛衰記』
井上夢人(講談社文庫/1996/12)
は、岡嶋二人先生の自伝的エッセイでございますから、その著作である『ツァラトゥストラの翼』についても当然書かれております。
ですが、
何か面白いエピソードでもないかと期待して読むと、残念。
p.426 このゲームブックのために、プログラムを書き、
パソコンに入力しながら仕事を進めた。(……)
やたらと時間がかかったワリには、
このゲームブックはちっとも売れなかった。
出版社は第二弾、第三弾とシリーズ化するつもりだったようだが、
あまりの売れ行きのひどさに、シリーズは
僕たちの『ツァラトゥストラの翼』だけで尻切れになってしまった。
パソコンに入力しながら仕事を進めた。(……)
やたらと時間がかかったワリには、
このゲームブックはちっとも売れなかった。
出版社は第二弾、第三弾とシリーズ化するつもりだったようだが、
あまりの売れ行きのひどさに、シリーズは
僕たちの『ツァラトゥストラの翼』だけで尻切れになってしまった。
p.475 ロールプレイングゲームをパソコン通信でやったら面白いだろうかと、
思った。例えば、以前書いた『ツァラトゥストラの翼』のようなものを
パソコン通信に載せるとどんなことになるだろうか。
思った。例えば、以前書いた『ツァラトゥストラの翼』のようなものを
パソコン通信に載せるとどんなことになるだろうか。
p.483 以前僕たちが書いたゲームブック『ツァラトゥストラの翼』を読んだ
エージェントが、僕たちとあるファミコン製作会社を引き合わせた。
(このゲーム、『ブレイン・シンドローム』は、製作会社がメガビットで
言った容量を、岡島先生がメガバイトと勘違いされて、規模が大きくなり
すぎてボツになってしまったのだとか。その作品の一部は、『クラインの壺』
という作品に断片的に用いられているようでございます)。
エージェントが、僕たちとあるファミコン製作会社を引き合わせた。
(このゲーム、『ブレイン・シンドローム』は、製作会社がメガビットで
言った容量を、岡島先生がメガバイトと勘違いされて、規模が大きくなり
すぎてボツになってしまったのだとか。その作品の一部は、『クラインの壺』
という作品に断片的に用いられているようでございます)。
といったあたりでございましょうか。
でも『ツァラトゥストラの翼』が売れなかったのは、判型にも問題があった気が。
ゲームブックと言えば、文庫か新書版というイメージが当時ございましたもの。
ですから単行本で出たものは、
見ていても気づかなかったかスルーしてしまったか……。
少なくとも、わたくしはそうでございました。
ですから、この単行本版が、どのぐらいの大きさかもよく存じません。
『ツァラトゥストラの翼』の内容について申せば、
コンピュータアドベンチャーゲームの影響を強く受けたゲームブックと申せましょう。
双方向移動型で場面場面に主観のグラフィックがつく
のもコンピューターのアドベンチャーゲーム的。
推理を主眼とするゲームブックなので、殺人事件の解決が主になるかと思いきや、
それは従で、「ツァラトゥストラの翼」という宝石を探すことがメインとなる点も、
アドベンチャーゲーム的でございますな。
失敗すると爆死しちゃうという乱暴な展開も含めて――。
コンピュータアドベンチャーゲームの影響を強く受けたゲームブックと申せましょう。
双方向移動型で場面場面に主観のグラフィックがつく
のもコンピューターのアドベンチャーゲーム的。
推理を主眼とするゲームブックなので、殺人事件の解決が主になるかと思いきや、
それは従で、「ツァラトゥストラの翼」という宝石を探すことがメインとなる点も、
アドベンチャーゲーム的でございますな。
失敗すると爆死しちゃうという乱暴な展開も含めて――。
作者としても、
こうじゃないんだよな~、という思いがあったのではございませんでしょうか。
実際、
「Bug News」誌、1986年5月号の、鳥井加南子先生との対談においては、
こうじゃないんだよな~、という思いがあったのではございませんでしょうか。
実際、
「Bug News」誌、1986年5月号の、鳥井加南子先生との対談においては、
p.49 『ツァラトゥストラの翼』の校了まぎわに
『シャーロック・ホームズ10の怪事件』というのが出てきたときは、
「やられた!」と思いましたけど。
『シャーロック・ホームズ10の怪事件』というのが出てきたときは、
「やられた!」と思いましたけど。
と、おっしゃっておられますし。
ただ、『シャーロック・ホームズ10の怪事件』も、
双方向移動的なゲームブックでございますから、
事件のどの情報に触れることのできる可能性のある双方向移動型の公平性は、
やはり推理系のゲームブックに必要と考えていたのでございましょう。
ただ、『シャーロック・ホームズ10の怪事件』も、
双方向移動的なゲームブックでございますから、
事件のどの情報に触れることのできる可能性のある双方向移動型の公平性は、
やはり推理系のゲームブックに必要と考えていたのでございましょう。
さて、元に戻るといたしましょう。
と申しましても、『おかしな二人』の価値は、
あとがきで大沢在昌先生がほとんど書いてしまっておられます。
例えば、
と申しましても、『おかしな二人』の価値は、
あとがきで大沢在昌先生がほとんど書いてしまっておられます。
例えば、
p.634 「盛の部」(……)
これから小説。特にミステリを書こうとしている人は、
本書をぜひとも読むべきである。(……)
これほど基本的な部分から説明し、
さらに練習の手段までを知ることができる本は滅多に存在しない。
など、
これから小説。特にミステリを書こうとしている人は、
本書をぜひとも読むべきである。(……)
これほど基本的な部分から説明し、
さらに練習の手段までを知ることができる本は滅多に存在しない。
など、
本当にそう思います。
でも、忘れちゃうんですよね~、こういうのって。
ちっとも身につかない。
だから思うのも以前読んだ印象としてではございます。
でも、忘れちゃうんですよね~、こういうのって。
ちっとも身につかない。
だから思うのも以前読んだ印象としてではございます。
ホントは、何度も再読すべきなんですよね~。
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