2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
メガネを取ると目が3になっているという
古典的なマンガ表現がございますよね。
古典的なマンガ表現がございますよね。
あれは、いつ頃からあるものなのでございましょうか。
ネットで調べると、のび太君というご意見がございましたが、
いや、さすがにもっと古いのがございましょう。
いや、さすがにもっと古いのがございましょう。
藤子不二雄作品だけで考えても、もっと前から存在したはず。
なのですが、今回は見つけることができませんでした。
メガネキャラがメガネ外すこと自体珍しかったりするので、
ちょっと難しい。
メガネを取らなくても目が3は見つけました
(藤子・F・不二雄大全集『オバケのQ太郎4』)。
これが、1966年の作品らしいです。
これより以前に、
メガネを取って初めて目が3だと判るキャラがいたかどうかは不明ですが。
(いつ頃からかは知りませんが、藤子不二雄まるえー先生が
マンガに登場するときもメガネに3だったりいたしますな)
でもまぁ、メガネを取る→目が3と判るという過程が、
突然変異的に生まれたというのは考えにくい。
突然変異的に生まれたというのは考えにくい。
おそらく、目が3のキャラがいて、メガネキャラがいて、
メガネを取ると目が3のキャラが成立したのでございましょう。
そう考えるのが順当だと思います。
では、目が3のキャラクターの元祖的存在は誰か。
わたくしが誰を考えているかを当ててみてください。
そんなに難しくはございません。
というわけで、
おそらく炎の料理人の彼あたりが
最初の目が3キャラクターだと思うのですよね。
1964(昭和39年)にございます。
同じく石ノ森章太郎先生の
『テレビ小僧』に登場する
この人も目が3なので、
その方が先かなとも思ったのですが、
わたくしが持っているのはサンコミックス版。
『テレビ小僧』のサンコミックス版は、
雑誌掲載時のものと
かなり変えているみたいなのですよね。
昭和42年発行時に変えたとすると、
『サイボーグ009』より後となるので、
保留とさせていただきます。
『テレビ小僧』に登場する
この人も目が3なので、
その方が先かなとも思ったのですが、
わたくしが持っているのはサンコミックス版。
『テレビ小僧』のサンコミックス版は、
雑誌掲載時のものと
かなり変えているみたいなのですよね。
昭和42年発行時に変えたとすると、
『サイボーグ009』より後となるので、
保留とさせていただきます。
なぜ006あたりが目が3キャラクターの嚆矢と思うか。
わたくしが石ノ森章太郎先生のファンだからというだけで
この説を出したのではございません。
少しは理由がございます。
まず、忘れがちなことですが、目が3キャラが登場するためには、
算用数字の3が一般的になっていなければなりません。
算用数字の3が一般的になっていなければなりません。
3が一般的でないのにも関わらず、
目が3になるなんてことは……、あるかなぁ?
まずないと思います。
ですから、江戸時代は考えなくてもいいと思います。
文明開化で明治以降は一般的に算用数字が使われたようなので、
そこから先のことは分かりません。
以前紹介した『中學百科寶典』でも、
横書きでちゃんと数字や記号が使われています。
横書きでちゃんと数字や記号が使われています。
でもなんとな~く、
第二次世界大戦前、戦中はないんじゃないかという気もいたしますが、
臆断は禁物です。
蛸の八ちゃん(昭和24年)なんか、
メガネ掛けているし、いかにもな丸い顔なので
メガネを取ったら目が3キャラの可能性あるな、
とも思ったのでございますが、違いました。
ただ、この時点で、
ビックリしたときにメガネや帽子が跳ぶという表現はやっておりますな。
ビックリしたときにメガネや帽子が跳ぶという表現はやっておりますな。
目玉が飛び出るという言葉はそれ以前にございましたから、その援用かな。
本題に戻りましょう。
石ノ森先生が3の目の発案者ではないかというのは、
顔のデフォルメに関して、他でもこういうことをやっているからでございます。
顔のデフォルメに関して、他でもこういうことをやっているからでございます。
例えば、『オバケのQ太郎』で先生が作画を担当したハカセなど、
その代表的な例と申せましょう
(ただし、ハカセも最初のころはハの字眉毛にメガネで、
カセの文字はなかった模様。
この顔になったは、先ほどのメガネをかけてて目が3と
同じころのようでございます)。
その代表的な例と申せましょう
(ただし、ハカセも最初のころはハの字眉毛にメガネで、
カセの文字はなかった模様。
この顔になったは、先ほどのメガネをかけてて目が3と
同じころのようでございます)。
デビュー当時(1956年ぐらい)の落書きをまとめた
『石ノ森章太郎・落書きノート』には、このような絵もございます。
(二日酔い) (目くじらを立てる)
なので、目が3のキャラクターを発案してもおかしくは無いと申せましょう。
ただし、
この時点ではまだ目が3のキャラクターは生まれていないようでございます。
この時点ではまだ目が3のキャラクターは生まれていないようでございます。
というのは、同じ本には『ボンボン』の前身となった
「キヨちゃん」というキャラクターが掲載されていて、
そちらは目が3ではないのですね。
一方、「ボンボン」(1965)は
目が3。
なので、1956~1965の間に目が3は発明されたと考えられ、
となると1964年の『サイボーグ009』の006あたりが早い例かな、
と考えるわけでございます。
『石森マンガ学園』のノートを見ますと、
キャラクターを考えている時点で、目をいじった形跡もございますし──。
特にこれ前にも書きましたが、
p.412コマ目と4コマ目のキャラクターが
混乱しているように思えるのですよねぇ。
p.40の最後のコマとp.41の最初のコマを比べると感じましょ?
おそらく、目が3キャラは石ノ森先生が担当して、
もう1人の子は別の……藤子先生かな? が担当したのでございましょう。
これも石ノ森先生じゃないかなぁ……。
キャラクターを考えている時点で、目をいじった形跡もございますし──。
〈追記〉
さらに探すと、もっと前のキャラクターがおりました。
『藤子不二雄大全集 オバケのQ太郎1』「正ちゃんのペットはオバQ」。
初出は少年サンデー1064年9号。
初出は少年サンデー1064年9号。
『サイボーグ009』が連載を開始したのが少年キング1964年30号項。
なので、ちょっと早い。
なので、ちょっと早い。
ただし、連載初期の9回は、
本当にスタジオゼロのメンバーでよってたかって描いたみたいですし、
ゲストキャラは石ノ森先生の担当だったみたいなので、
このキャラクターも石ノ森先生の手である可能性が高いと存じます。
本当にスタジオゼロのメンバーでよってたかって描いたみたいですし、
ゲストキャラは石ノ森先生の担当だったみたいなので、
このキャラクターも石ノ森先生の手である可能性が高いと存じます。
特にこれ前にも書きましたが、
p.412コマ目と4コマ目のキャラクターが
混乱しているように思えるのですよねぇ。
p.40の最後のコマとp.41の最初のコマを比べると感じましょ?
おそらく、目が3キャラは石ノ森先生が担当して、
もう1人の子は別の……藤子先生かな? が担当したのでございましょう。
そんなわけで、
ちょっとあいまいにはなりましたが、
やはり目が3の考案者は石ノ森先生なのだとわたくしは思います。
やはり目が3の考案者は石ノ森先生なのだとわたくしは思います。
ところで、ちょっと変わった表現も見つけました。
「正ちゃんは名選手」。別冊少年サンデー1964年秋。
驚いた時に、目が3の中から目玉だけ飛び出す。
驚いた時に、目が3の中から目玉だけ飛び出す。
そして、目が三の運転手。
これも石ノ森先生じゃないかなぁ……。
個人的にはそう思いますが、保留。
目が3から目玉だけが飛び出す描写って、これだけのような気がします。
ちょっと変ですよね、やっぱり。
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