2024/11/22 『赤毛のアン』が『アン・シャーリー』というタイトルになって2025年5月。Eテレで放映されるそうでございますな。キャラクターは以前日本アニメーションで製作された『赤毛のアン』をちょっと大人っぽくか、外国人に寄せた感じ。キャラクター原案:近藤喜文となるのかなぁ。基本的な服装などはどうあっても同じ感じになると思うので、あとは高畑勲先生へのリスペクトを表明するかどうかといった話になりましょうな。過去のアニメ作品をリスペクトして作られるってないですよねぇ。しかも小説などが原作としてありつつ。新しくていいと思います。
ゲームブッククイズ(133)
『ガバリン』
塩田信之・三原治・飯野文彦・中山りか子/スタジオ・ハード
(双葉文庫ゲームブックシリーズ4/昭和61年7月)は、
同名の映画が原作のゲームブックですか、さて、この映画の英語原題は何でしょう?
『ガバリン』
塩田信之・三原治・飯野文彦・中山りか子/スタジオ・ハード
(双葉文庫ゲームブックシリーズ4/昭和61年7月)は、
同名の映画が原作のゲームブックですか、さて、この映画の英語原題は何でしょう?
答:"GOBLIN"
要するに、『ゴブリン』。
ゲームブックの表紙にも書かれておりますから簡単でございましょ?
目次前の英語の奥付部分にも "GAME BOOK of GOBLIN" とございますし。
と思ったのですが、違っておりました。
たまさか「ウィキペディア」ほかで調べたところ、英語のタイトルは、
"HOUSE”というのだそうでございます。
内容からすると、たしかに "GOBLIN" よりも "HOUSE” のほうがしっくりいたします。
悪霊の住む家からの脱出という、お化け屋敷ものの典型でございますからな。
この作品が『ハウス』を名乗れなかったのは、
大林宣彦監督の1977年の映画『ハウス』があったからでございましょう。
やはり、お化け屋敷もののホラーでございますから、
続編かなにかだと思われたら困っちゃう。
と申しますか、いろいろと問題になるのは目に見えておりますからな。
というわけで、ほんとうの正解は
“HOUSE”
でございました。
表紙にも書いてあるし簡単な問題だな、と思っていたのでございますが、
逆に難しい問題になってしまいました。
では、なぜ『ガバリン』というタイトルになったのか?
まず、『ハウス』というタイトルが使えなくなったので、
恐怖の対象をそこに持ってくるというのは、理解できることでございます。
『ジョーズ』にしろ『エイリアン』にしろ、
この手の映画タイトルの基本のひとつでございますからな。
ただ、『ゴブリン』。
1986年と申しますれば『ドラゴンクエスト』が発売されたころ。
すでにRPGは知られていましたし、
ゴブリンは、そこでの最弱モンスターの1つとして知られていたと思います。
で、そんな弱っちいモンスターが相手だと思われたら困る。
実際、この作品のゴブリンは、悪霊めいた恐ろしげな存在ですからな。
それで、その弱そうなイメージを払拭するために、
ガバリンというなんとも恐ろしげな語感に読みかえたのでございましょう。
苦肉の策でございますな。
ゲームブック版をもとにして、作品の内容について少し書きますと、
この作品のゴブリンは、2系統の理由によって生じているようでございます。
ゲームブックの表紙にも書かれておりますから簡単でございましょ?
目次前の英語の奥付部分にも "GAME BOOK of GOBLIN" とございますし。
と思ったのですが、違っておりました。
たまさか「ウィキペディア」ほかで調べたところ、英語のタイトルは、
"HOUSE”というのだそうでございます。
内容からすると、たしかに "GOBLIN" よりも "HOUSE” のほうがしっくりいたします。
悪霊の住む家からの脱出という、お化け屋敷ものの典型でございますからな。
この作品が『ハウス』を名乗れなかったのは、
大林宣彦監督の1977年の映画『ハウス』があったからでございましょう。
やはり、お化け屋敷もののホラーでございますから、
続編かなにかだと思われたら困っちゃう。
と申しますか、いろいろと問題になるのは目に見えておりますからな。
というわけで、ほんとうの正解は
“HOUSE”
でございました。
表紙にも書いてあるし簡単な問題だな、と思っていたのでございますが、
逆に難しい問題になってしまいました。
では、なぜ『ガバリン』というタイトルになったのか?
まず、『ハウス』というタイトルが使えなくなったので、
恐怖の対象をそこに持ってくるというのは、理解できることでございます。
『ジョーズ』にしろ『エイリアン』にしろ、
この手の映画タイトルの基本のひとつでございますからな。
ただ、『ゴブリン』。
1986年と申しますれば『ドラゴンクエスト』が発売されたころ。
すでにRPGは知られていましたし、
ゴブリンは、そこでの最弱モンスターの1つとして知られていたと思います。
で、そんな弱っちいモンスターが相手だと思われたら困る。
実際、この作品のゴブリンは、悪霊めいた恐ろしげな存在ですからな。
それで、その弱そうなイメージを払拭するために、
ガバリンというなんとも恐ろしげな語感に読みかえたのでございましょう。
苦肉の策でございますな。
ゲームブック版をもとにして、作品の内容について少し書きますと、
この作品のゴブリンは、2系統の理由によって生じているようでございます。
ひとつは、
百年ほど昔に化け物の棲む林を切り開き、その樹を使って祖先が館を建てたこと。
もうひとつは、
ベトナム戦争の際、主人公が助けることのできなかった同僚・ベンの怨み。
まぁ、アメリカのホラーの典型的な理由2つという感じでございますな。
まぁ、基本はそれなのでございますがこの作品、
登場する悪霊怪物のたぐいをすべてガバリンと呼んでおりまして、
さまざまな「ガバリン」が登場いたします。
ゲームブック版でも、ベンの悪霊ですとか子供じみたガバリンなど数種類、
映画のほうとなりますとさらに
「2メートルを超す大男の亡霊あり、ドクロ顔のコウモリあり、
エイリアン真っ青の化け物、(……)も登場」(p.274)するのだとか。
原作について飯野文彦先生は、
「ホラー映画の流れをわきまえたうえで、これらをうまくブレンドして作られた映画」
「面白い玩具のいっぱい詰まったオモチャ箱」とお書きになっておられます。
ゲームブックをプレイしていてもまさにそれは感じられまして、
総花的と申しますか、バラエティと申しますか、そんな感じの作品でございました。
ゲームブック版は、スタジオハードの4人の共著でございまして、
映画のストーリーを軸に、パズルを解きながら進む展開でございます
p.282の「パズルの解答」をみますと、16の問題が用意されているようでございますな。
このゲームブックで特徴的なのは、作中で主人公のロジャーが、
ベトナム戦争の回想録を書いていることでございます。
原作由来のシーンなのでございましょう。
ワープロで打っているのでございますが、悲鳴や気配を感じて中断される。
作中作は、物語の進行にしたがって、次第に書き上げられていくわけでございますが、
途中までは全貌を知ることができないのでございます。
で、物語の最後の方、とあるパラグラフにさしかかりますと、
それが解放されるのでございますな。
そのパラグラフから文章末の跳び先を無視して指定する項目まで読み進めるように、
という指示が書かれているのでございます。
で、その指示に従って通して読むと、
ベトナム戦争での事件の全貌が明らかになるという仕組みでございます。
面白い試みではございますが、おそらく原作映画準拠でございましょうし、
追加があるとはいえ、ひねりがなくそのままなのは、
今の目から見ると物足りない気もいたします。
逆に申しますと伸びしろがあるということで、叙述ミステリーを経過した今なら、
ここになにか工夫を仕込めるのではございませんでしょうか。
そんな気がいたします。
もうひとつは、
ベトナム戦争の際、主人公が助けることのできなかった同僚・ベンの怨み。
まぁ、アメリカのホラーの典型的な理由2つという感じでございますな。
まぁ、基本はそれなのでございますがこの作品、
登場する悪霊怪物のたぐいをすべてガバリンと呼んでおりまして、
さまざまな「ガバリン」が登場いたします。
ゲームブック版でも、ベンの悪霊ですとか子供じみたガバリンなど数種類、
映画のほうとなりますとさらに
「2メートルを超す大男の亡霊あり、ドクロ顔のコウモリあり、
エイリアン真っ青の化け物、(……)も登場」(p.274)するのだとか。
原作について飯野文彦先生は、
「ホラー映画の流れをわきまえたうえで、これらをうまくブレンドして作られた映画」
「面白い玩具のいっぱい詰まったオモチャ箱」とお書きになっておられます。
ゲームブックをプレイしていてもまさにそれは感じられまして、
総花的と申しますか、バラエティと申しますか、そんな感じの作品でございました。
ゲームブック版は、スタジオハードの4人の共著でございまして、
映画のストーリーを軸に、パズルを解きながら進む展開でございます
p.282の「パズルの解答」をみますと、16の問題が用意されているようでございますな。
このゲームブックで特徴的なのは、作中で主人公のロジャーが、
ベトナム戦争の回想録を書いていることでございます。
原作由来のシーンなのでございましょう。
ワープロで打っているのでございますが、悲鳴や気配を感じて中断される。
作中作は、物語の進行にしたがって、次第に書き上げられていくわけでございますが、
途中までは全貌を知ることができないのでございます。
で、物語の最後の方、とあるパラグラフにさしかかりますと、
それが解放されるのでございますな。
そのパラグラフから文章末の跳び先を無視して指定する項目まで読み進めるように、
という指示が書かれているのでございます。
で、その指示に従って通して読むと、
ベトナム戦争での事件の全貌が明らかになるという仕組みでございます。
面白い試みではございますが、おそらく原作映画準拠でございましょうし、
追加があるとはいえ、ひねりがなくそのままなのは、
今の目から見ると物足りない気もいたします。
逆に申しますと伸びしろがあるということで、叙述ミステリーを経過した今なら、
ここになにか工夫を仕込めるのではございませんでしょうか。
そんな気がいたします。
* ところで、パラグラフ168には、ハワイの民話の絵本が出てまいります。
いたずら好きの小鬼(ガバリン)たちが虹を食べてしまうので、
虹の両端は地面についていないのだ……。
調べてみますとハワイの民話に登場する小人族はメネフネといい、
悪鬼というわけでもございません。
そうした存在をすべてひっくるめて、
この映画ではガバリンと呼んでいる一例ございますな。
このメネフネ、虹を造ったという伝説はあるものの、
それを食べたという話は見当たらない……。
これはなんとなく、作者の創作という気もいたします。
(この話題、タイトル下にと思ったのですが、ゲームブッククイズの関係上、
ちょっと触れにくい。というわけで、ここに書いておくことにいたしました)
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