ププププーさまのブログ、2009/04/10日の記事「黒き血脈の予言の罠」に、次のようなことが書かれておりました。
この「黒き血脈の予言」というゲームブックでは、
ゲームをクリアするために、運試しに失敗しなければならない らしいのですな。
で、これはアリなのか と。
この作品をわたくしはプレイしておりませぬので、具体的なことは申しあげられませぬ。
が、一般的にはナシでございましょう。
当然ながらゲームブックは、ゲームとしての側面を持っております。
ゲームは、成功には報酬を、失敗にはペナルティを、というのが基本でございますから、
成功がペナルティとなるというのは、あり得ませぬ。
そういう意味において、これはナシでございます。
ただし、次の二つの場合には、成功したらクリアできない、という部分を組み込んでも良いように思います。
一つは、能力値を高く設定しているプレイヤーにたいする警告。
PCの能力値をいつも最高レベルに設定してプレイするプレーヤーはよくいるので、
作者がそれに対してペナルティを与えたくなるのも当然でございましょう。
いわば、失敗ではなく、反則に対するペナルティでございますな。
ゲームブックは自己申告のゲームでございますから、イカサマに対する作者側のチェックというのは基本的にできません。
そこで、このような方法を導入するというのは、考えとしてはアリかとぞんじます。
(確か、『ラプラスの魔』は、一度死なないとクリアできないのではないでしたっけ?)
ただしその場合、運点が低くてもクリアできる難易度である、
ということが作品の必須条件になってくると思われます。
運点が低くないとクリアできないのに、運試し自体が多かったり高い点を要求しているのでしたら、いたずらに難易度を上げているだけですからな。
※ 14日の記事を読みますと、やはり、いたづらに難易度を上げるための存在だったようでございますな。
もう一つは、ゲームブックに対する考え方の問題でございます。
もし、作者が、ゲームブックを、
“何度も失敗して成功へとたどり着くアドベンチャーゲーム”、
として捉えておりますのならば、どんないやらしい仕掛けもアリとなりましょう。
その場合、運試しに失敗しないとクリアできない、というのが謎であり、
それを解くことが成功=クリアへの道、となるからでございます。
まぁ、それを言ってしまったら何でもアリになってしまうのではございますけどね。
でも、実際に、解決に理不尽なことを要求されるアドベンチャーゲームやゲームブックは多いものでございます。
その場合、マッピングでもフローチャートでも、丹念に書いて、とにかく解け、ということなのでございましょう。
このように、何でもアリ、と考えた場合、それがアリかどうかは、プレイヤーにゆだねられるものだと存じます。
で、場合、アリかどうかは、面白いかどうかにかかってくるのだと思いますな。
つまり、物語の展開とうまく絡まっていたり、ゲームバランスのために貢献しているかなどと申すことですな。
ププププーさまが、アリかを問題にされているのは、結局、運点が低くなければゲームをクリアできないという条件が、ゲームを面白くする要素となっていないからだと思うのでございます。
一般的に申しましても、
失敗しなければクリアできない、というのは、思いついたときには画期的に思えるのですが、実際にやってみると面白くない、というケースの一つだと思いますな。