『クイーンズブレイド』シリーズに続いて、
FFシリーズを。
まぁ、FFシリーズぐらいは世間の常識でございますよな。
当然ファィティング・ファンタジーのことにございます。
まあ、それは当然のことといたしまして、
Wikipediaの「ファイナルファンタジーシリーズ」の項目(■←ここの「名称・略称について」 )には、
一般的に用いられる「ファイナルファンタジー」の略称は「FF」(エフエフ)であるが、スーパーファミコン時代には「ファイファン」という略語も存在した。特にファミリーコンピュータ当時は、「FF」はファイナルファンタジーシリーズだけではなく、カプコンから発売されたファイナルファイトシリーズを指すことも多く、これと区別する為に「ファイファン」と呼ばれたという背景がある[要出典]。
と書かれてございます。
しかし、
少なくともこの当時は、FFシリーズと申せば、
「ファィティング・ファンタジー」
シリーズのはずなのでございますがねぇ。
1984年末の『火吹山の魔法使い』によって起こったゲームブックブームの余波は、
『ファイナルファンタジー』の一作目が発売された1987年末でもまだまだ消えることがなく、
FFシリーズの名も浸透していたと思いますもの。
ちなみに、FF24の『モンスター誕生』が1988年3月、
「ウォーロック」誌では、vol.14[ちなみに特集は『トンネルズ&トロールズ』] あたり
(1988年2月とございますが、
雑誌は1ヶ月早い月を書くものでございますから、実際には1月ごろでございましょう)。
まだまだゲームブックに勢いのあったころだと存じます。
『ファイナルファイト』のことは存じません。
ただ、それが発表されたのは、1989年12月(■←このへん)とございますから、時系列的におかしいのではないかと存じます。
この関係でしたら、おそらく先に出た『ファイナルファンタジー』が堂々とFFシリーズを名乗っていたことでございましょう。
それに対して、ファイティング・ファンタジーのシリーズは……。
FFシリーズを名乗りだしたのが、正確にいつなのかは存じませぬ。
しかし、FF9『雪の魔女の洞窟』(1986/4)の巻末の宣伝では、
シリーズをFFシリーズと銘打っております。
(FF8『サソリ沼の迷路』には、この広告はございませぬ)
また、FF2『バルサスの要塞』(1985/4)の表紙にはすでに、
FFと書かれたシリーズのマークがございますから、その当時からFFというシリーズの認識は、広く認められていたと存じます。
海外でどうだったかは存じませぬが、もっと早くからFFシリーズだった可能性は大いにございます。
また、格闘アクションである『ファイナルファイト』と、RPGである『ファイナルファンタジー』では、同じ略称であっても、文脈から混乱することは少ないと存じます。
それに、『ファイナルファイト』のシリーズをFFシリーズというのも聞いたことがございません。
もっと知名度のある『ストリートファイター』のシリーズでさえ、SFシリーズなどと申すのは、一般的ではないと存じます。
それに対し、ファイティング・ファンタジーは、同じRPGの系統ですし、早い時期からFFシリーズを名乗っておりました。
ですから、それと混同を避けるため、『ファイナルファンタジー』が、「ファイファン」と略称したということは、充分かんがえられることでございます
(『ファイティング・ファンタジー』も略そうと思えば「ファイファン」と略することができるのですが……)。
というわけで、ゲームブックの世界で、FFシリーズと申しましたら、『ファイティング・ファンタジー』のシリーズを指すことが一般的でございます。
なんと申しましても、『ファイナルファンタジー』のゲームブックは、たしか過去に2冊ほどしか出ておりませぬものな。